夜寝ていると、何かがじわり、じわりと移動する
2011/05/15 18:17 登録: えっちな名無しさん
長野県北部の温泉街にあるとある民宿。
そこは6部屋あるのだが、そのうちの一部屋は出る。
宿の主人も認めるいわくつきの部屋だ。
いつごろから出るようになったかはハッキリとはわからないが、
とにかくいつの間にやら出るようになったとのこと。
普通ならその時期は特定できるものなのだが、
とある理由があって発生時期がぼやけてしまっているそうだ。
その理由とは、客の反応が二通りあるからなんだとか。
ある客は、凄い怖い思いをした。金返せ、だったり、
ある客は、別になんとも、だったり。
最初に怖い思いをした客がその発生時期とすれば良いのでは?
と思うだろうが、実はその怪奇現象そのものに特徴があり、
良く分からなくさせている、と。
その怪奇現象とは、
夜寝ていると、布団の上を何かがじわり、じわりと移動する、
というもの。
それがなぜ発生時期をぼかす原因になるかは俺にはわからなかったが、
とりあえず部屋に泊まって体験してみることにした。
そして夜が来た。
何時なのかは良く分からなかったが、まどろんでいると、ふと、
布団の上をじわり、じわりと何かが移動しているのがわかる。
その特徴的な足運び、その重さ。俺はすぐに気づいた。
なんだ猫か。
そして俺はそのまま寝た。がっかりだ。
翌朝、宿の主人に結果を話す。ただの猫じゃないですかあれ。と。
それを聞いて主人は、やっぱりね、見たいな顔をしてこういった。
うちに猫はいません。それが怪奇現象なんです、と。
そして、続けてこういった。
お客さん、猫飼ってるか飼ってた事ありますよね。
主人が言う。
猫を知らない人だとたいそう怖いようなのですが、
猫を飼ってた人間からすると、なんだ猫か、で終わってしまうようで、もう反応が真っ二つです、と。
だから、実際のところいつごろ発生していたのか、
なんとも分からないのです、とのこと。
確かにそうだった。
あれは猫が甘えて人と一緒に寝るため、布団の上の
ベストポジションを探るときの動きそのままなのだから。
怖いはずも無い。いつもの事なのだ。
なんとも言えない肩透かし感を感じながら、俺は帰途についた。
甘えん坊な猫は、いまでもあの部屋で客に甘えているのだろうか。
出典:夜寝ていると、布団の上を何かがじわり、じわりと移動する
リンク:2ちゃんねる
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