会社の鍵を忘れたことに気づいた残業後
2011/09/29 20:40 登録: 終電男
結婚してしばらくたったある日のこと。
残業を終えてふと周りを見ると、自分が最後の一人だった。
会社の施錠をしようとして、会社の鍵を忘れてきたことに気づいた。
まずい。会社を施錠せずに帰宅はできない。先輩社員を呼び出すか、嫁に持ってきてもらうか。
鍵を忘れたのは入社して初めてのことだ。なぜ忘れて来ちゃったんだろう。
会社の鍵は家の鍵と一緒に、キーホルダーにつけてあった。
そうか、結婚してから家を出るときに自分で家の鍵を閉めることがなくなったのだ。
だから忘れてきたことに気がつかなかったのだ。
何とかならないかと、ノブを見ながらいろいろ考えてみた。
幸いにも中から施錠できるタイプだった。
紐の先を丸く結んでノブの内側にあるつまみ部分に引っかけ、外から紐を引っ張ることで施錠できるのではないかと考えた。
うん、イケル。これならイケルはずだ。
何度か失敗したあと、ようやく手応えがあった。
カシャ。
やった、成功した。紐もスルスルと外から引っ張り出せた。
やるじゃん、自分。スゲーよ、窮地を脱出したよ。
自分が誇らしかった。
さあ、帰ろう。
明日は絶対鍵を忘れないようにしよう。
そう思いながら歩き出した瞬間、足下に違和感があった。
なんということだろう。自分は底抜けの大馬鹿野郎だった。
自分が履いていたのは、室内履きのサンダルだった。
まずい。スーツにサンダルはおマヌケすぎる。このままでは電車に乗れない。
先輩社員を呼び出すか、嫁に持ってきてもらうか。
この時間では靴屋さんも閉まっている!
終電まで、あと5分・・・・。
これはサンダルではないと思うことにした。
出典:オリジナル
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