17歳下の妹

2011/11/17 11:35 登録: えっちな名無しさん

僕が高3の時の話。
2年生の時に体調を崩した僕は、3年生になってから学校に行かず、高卒認定試験(旧大検)を受けて、大学に進学しようと思っていた。
今のような寒い時期、その頃僕は不眠症でその日もなかなか眠れなかった。
部屋の電気を消し5時間くらいたった。ベランダから"ガサ"って音が聞こえた。
気にせず眠ろうとしたが音が気になり、音がしてから10分後くらいに部屋の電気を点け、ベランダ側のカーテンをめくった。
何もないだろうと思っていたが、何かあった。
赤ん坊が大きな籠のような物のなかでスヤスヤ寝ていた。
布団が分厚くかぶさっていたので、寒さは大丈夫そうだけどこのままじゃ危険だ。
赤ん坊を家の中にいれた。
籠の中には一枚の紙が入っていた。
「名前はN。○月○日に生まれました。出生届はまだ出してません。私には育てられません。よろしくお願いします。」
と書いてあった。
丁寧な字だったが、どこか丸い字で若い女っぽい字だった。
夜中の4時くらいだったが、すぐに両親を起こした。
事情を説明し、紙を見せた。
父も母も突然の恐ろしい事態に唖然としていたが、とりあえず、朝になったら警察に届けることになった。
その夜は、眠れなかった。
なぜ赤ん坊を僕の家に捨てたんだろう?施設とかに預けれなかったのか。マンションの1階の角部屋のベランダが置きやすいからか?
生まれてすぐに人生めちゃくちゃにされて可哀想だ。
と疑問や怒りが頭の中を廻った。
次の日、朝早くから警察に電話し親を探してもらうことになった。
見つかるまでの間はうちで預かることになった。
母はしばらくは仕事を休んで世話をしていたが、そう何日も休めないので僕に赤ん坊の世話のいろはを叩きこんだ。
手がかりは名前と生年月日だけだが、警察が病院とかを調べてすぐ解決してくれると思っていた。
警察に届けて何日たっただろうか。まだ見つからない。
お手上げ状態。そんな思いも寄らない言葉を父から聞いた。
もうこの子は施設とかで親なしで育てられるのかと思った。
しかし、またしても思いも寄らぬ言葉が。
父が
「うちの子にするのはどうだ?」
と言いだした。
反対は家族の誰もしなかった。
だがそんなことできるのかとみんな言った。
だが両親が警察といろいろ話し、どんな話し合いがされたかわからないが、うちの子として戸籍が出されることになった。
名前もあの紙にあったNではなく、僕の姉、妹と共通するような名前、Aになった。
こうして我が家は父、母、姉、僕、妹、妹の6人家族となった。
それからは専らAの世話は僕がした。
受験勉強と育児の両立みたいなものだった。
でも以前とは違う、生活の中に充実感があった。
結局、高卒認定は合格したが、狙っていた大学は不合格。
1年浪人することになった。
Aを見ながら1年間とにかく勉強した。
そしてAの面倒を見やすいように徒歩5分で行ける大学に進学した。
大学1年目、Aを近所の保育園に連れて行ってから学校に行くのが日課となっていた。
少しは喋るようになり、
「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!」
と通いだした頃は毎日、別れる度泣かれた。
お兄ちゃん子で、テレビ見る時も風呂に入る時も、寝る時もAは僕にべったりだった。
「妹と遊べば?」
と言ってもたまにしか遊ばない。
そんなこんなで大学3年、A3歳の時、
ポストに一枚の手紙が入っていた。
「Nの産みの親です。一度ゆっくりお話をさせて下さい。」
と書いてあり連絡先もあった。
字体は最初に見た紙とほぼ同じだった。
N・・・Aの最初の名だ。でももうNなんて子はいない。
両親は話す覚悟を決め、Aの産みの親と話をすることにした。

続きはそのうち

出典:17歳下の妹
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