「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

2012/04/21 01:08 登録: えっちな名無しさん

2012/04/20 20:46┃登録者:< `Д´;>◇nidanida┃作者:名無しの作者908 1/1 sage 2008/08/26(火) 09:45:56 ID:VFtYjtRn0

親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行って
いないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこ
んなことだ。

春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで
行った。まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛
いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じが
した。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上にパンチパーマの頭が出ているのを見つけた。生垣の上に置いてあったわけじゃない。パンチパーマはそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで来ると、一人男性が見えた。まあ、パンチはその男の頭だったわけだ。
男性は白っぽいスーツを着ていて、目つきが悪く、サングラスをかけていた。
せ、先輩・・・





出典:すまぬ
リンク:愛ゆえに

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