いじめから助けてくれた人たちの話(完全版)

2012/05/10 00:07 登録: えっちな名無しさん

主に高校時代の話です

中学時代、結構いじめられてた 
ガラスウール?を背中に入れられてグリグリ 
椅子に画鋲、髪切り、股関蹴りなどなど 
中学卒業時にはすっかりコミュ障になってました 

一番大きかったのは階段から突き落とされたことで 
腕とろっ骨を骨折しました 
あとは切り傷とか打撲が多かったです 

救いだったのは、頭の悪い中学校だったことです 
同級生はほとんどがA高校に進学 

私は比較的勉強が出来たのでB高校へ行きました 
ただ、やっぱり勉強が出来た同級生の何人かはB高校でした 

高校の入学式までは、高校デビューできるかなぁ 
なんてめでたいことを考えてワクワクしていました 
オシャレしたりなんてまるでしませんでしたが 

主に女子にいじめられていて、
男子は机や下駄箱に何か仕掛ける係だったようです 
たまに蹴ったりもしてきましたが 

高校のクラス分けを見ると中学の同級生は1人 
あまり関わらなかった男子生徒で安心しました 

周りは早速友達づくりをしていて 
メアドの交換が至る所で行われていました 

私も声をかけらられましたが
コミュ障だったためほとんど会話らしい会話が出来ませんでした 
携帯も持ってませんでしたし 

クラスを見渡すと、普通な人もいればDQNっぽい人もいました 
中でも目立ったのはドイツ人とのハーフの女子です 
背が高く髪は金、目も青くどう見ても外国人でした 

彼女は誰とも話してはおらず、話しかけられても適当に受け流してました 
その様子がとても不機嫌そうでとても怖いと感じました 

早くもぼっち確定の私はとにかく目立たずいることを決めました 
入学からひと月ほど経ったある朝 
教室へ入ると私の机に数名が集まっていて 
私に気づくとみんな散っていきました 

机を見ると、マジックで 
私はいじめられていました 
だからまたみんなにいじめて欲しいです 
と書かれていました 

頭の中は真っ白 
血の気が引きました 
急いで雑巾を濡らし消えるまで拭きました 

その日は授業どころではありません 
頭の中では必死に原因を探ってます 
あの同級生の男子しかいないと早々と結論付けました 
だからといって何ができるわけでもありませんが 

翌日から徐々にいじめの兆しが現れました 
机に土が盛ってあったり 
すれ違いざまにぶつかられたり 
またいじめられるのかと心底いやになりました 
私が何をしたわけでもないのに 

主導グループはギャルグループでした 
みんな揃いも揃ってギャルギャルしい外見です 
リーダーは結構美人でした 

リーダーは指示するだけなのか、あまり机から動きませんが 
取り巻きが常に彼女の周囲を覆っていました 

その取り巻きもみんな結構可愛いのに 
なぜ私のようなもっさいのに構うんだか 

後で知ったんですが、同級生の男子が 
私がいじめられてたということを広め 
それを受けたギャルグループが動いたみたいです

夏休み前のある日、ぼーっとしながら教室に入ると 
目の前に人がいてぶつかってしまいました 
私が少し後ろによろけながら、すみませんと言うと 

いや、ごめん
と返してきました 

逆に謝られるのは初めてだったので慌て顔を見ると 
ドイツ人とのハーフの子でした 
私を見下ろす目がとても怖くて私は動けなくなりました 

「ちょっと邪魔」 
と言って私を押しのけて去っていきました 
とても怖かったです 

通常のいじめの毎日が過ぎ、夏休みになりました 
夏休みは平和です 

家族といるといじめもなく安心できます 
兄は優しくて頼りになります 

何事もなく平和な夏休みも終わり学校再開です 
下駄箱は何事もなく、机も奇跡的に無事でした

予想外にホッとしていると頭を叩かれました 
なんだろうと思うやいなや 
続けて何回も頭を叩かれました

ギャルグループでした 
髪を掴んできたりビンタしてきたり 
夏休み明けにいきなりの猛攻 

ただ、夏休み明けの私は違いました 
いつもなら止むまで耐えるのですが 
その時はとても腹が立ったんです 
きっと初めて人に対して腹が立った時でした 

「や゙め゙でよ゙お゙お゙お゙お゙」 
不細工にも泣きながら叫び横にいたギャルをぼかぼか殴りました 
だだっ子パンチみたいな感じです 

相手にはダメージはなく、それどころか怒ったようで 
床に引き倒されて袋叩きにあいました 
無数の足が蹴ってくるのを覚えてます 
気がつくと保健室のベッドでした 

横にいたハーフの子と目が合いました 
でも私は怖くてまた寝たふりをしました 

すると 
「寝たふりすんなw」 
と額をぺちっとされました 
何事かと思っていると彼女が色々教えてくれました 

彼女が教室に入ると私が袋叩き状態 
とりあえず止めると、ギャルの1人が 
「こいつが私を殴った」 
と言ったのを聞いて驚いたみたいです 

他のギャルも同じことを言うから本当なんだと思ったそうです 
それで彼女がそのまま保健室に運んでくれて今に至ると 
それを聞く最中も私は彼女が怖くて逃げたくなりました 

私がどうしていいか困っていると、彼女は続けました 
あんた今日やり返したんだってね 
やる気あんじゃんw 

でもさ、あんたちっちゃいくせにあんな人数相手にするとか無謀すぎw 

自分ではやり返す気なんてなかったから 
何も言えませんでした 
やり返す気があったんだとしても何も言えなかったと思います 

それ以降、ハーフの子が話しかけてくるようになりました 
私は相変わらずいじめられていましたが 
彼女と一緒の時は誰も手を出して来ませんでした 

彼女の名前を仮に、英子にします 
英子となら挨拶くらいは自然に出来るようになり 
会話も途切れ途切れですがどうにか出来るようになりました 
それでも英子のようにテンポ良くは話せませんが 

英子に、気になってたことを聞いてみました 
私「なんで私と話してくれるようになったの?」 
英子「意外とキモくないのかなぁって思ってw」 

キモいと思われてたことにショックを受けました

英子の言い分は、 
いじめられてるのに黙ってるしもじもじだしキモい 

そういう人はいじめられて当然 
っていうことらしいです 
私がやり返したから話しかけてみる気になったみたいでした 

ただ、もじもじしてるのはやっぱりキモい、と 
やっぱりショックでした 

冬間近のある日のこと 
英子とは帰りを一緒するようになっており 
いつものようにHRが終わって英子を見ると 
いるはずの英子がいませんでした 

仕方なく1人で教室で待とうと思いましたが 
トイレに行きたかったのどトイレに向かいました

すると中から声 
英子とギャルグループの声でした 

「お前あいつとつるんでんじゃねえよ」 
「そんなの勝手でしょ」 
とかやり取りが聞こえました 

私と話したせいで英子までいじめられるのが申し訳ありませんでした 
だから、英子をいじめないで私だけにするように言おうと思って 
中に入りました 

トイレの中では、英子は腕を組んで壁に寄りかかっていて 
それをギャルグループが取り囲んでました 

ギャルグループはすぐ私に気づいて 
「お前もそこ立てや」 
と英子の横に追いやられました 
英子は私には一瞥もくれませんでした 

きっとキモいんだなぁと思いましたし 
このままもじもじしていれば英子は私から離れて、 
英子はいじめられなくなるかなぁと思って黙ってました 

ギャルグループがやんややんや言ってるうちにまた誰か入ってきました 
ギャルグループのリーダーでした 
仮に美貴とします 
本当に殺されるかもしれないと思いました 

美貴「何してんの?」 
ギャル「英子が調子乗ってるから云々かんぬん」 
美貴「あっそ」 
美貴は鼻で笑って個室に入りました 

あれ?っと思っていると 
ギャル「美貴が英子気にくわないって言ったんだろ!?」 
美貴「今、用足してるんだから黙っててよ」 
ギャル「はぁ?意味わかんないし」 

美貴が個室から出てきて 
美貴「英子が気にくわないのは私じゃん、あんたらが何やってんの?」
ギャル「だから美貴が気にくわないって言ったから!」 
美貴「だから何であんたらが絡んでくるわけ?馬鹿じゃないの?」 
美貴は言い終わると、何事もなかったようにトイレから出て行きました 

ギャルたちが呆然としてると 
英子が行こう、と言って私を連れてトイレから出ました 
英子は美貴を追いかけてぶつかっていきました 

美貴「いったー、何すんの?」 
英子「仲間捨てちゃっていいの?」 
美貴「あいつら?仲間じゃないし」 
英子「そうなの?じゃあ私が気にくわないってのは?」 
美貴「気にくわないよ」 
英子「そうwじゃよろしくねw」 

何だかよくわからない会話をしていました 

私のとこに戻ってきた英子は 
「やっぱりもじもじキモいからやめな」 
と言ってきました 
やっぱりちょっとショックでした 

翌朝、校門に英子が立ってました 
何してるのかたずねると 
美貴を待っているようでした 

私もなんとなく一緒にいると美貴が登校して来ました 
英子「おはよー」 
美貴「うん」 
英子「私は美貴のことちょっと好きになったよ」 
美貴「は?キモい」 
英子「likeだけど」 
美貴「あんたそういうやつだっけ?」 
それから英子はちょくちょく美貴に話しかけるようになりました 

そのうち、英子美貴私の3人でいる時間が増えていきました 
最初は美貴が怖くて話しかけられませんでしたが 
口数が少ないだけで結構優しくしてくれました 
挨拶するとニコっと返してくれたりと徐々に慣れていきました 

それから私へのいじめは少なくなり 
ギャルたちが舌打ちしてくるくらいになりました 
休みの日は英子と美貴の3人で遊んだりしました 

美貴が英子を気にくわなかった理由は英子の外見でした 
綺麗な金髪と青い目に美貴は嫉妬していたようでした 
金髪なのに地毛だったため先生に注意されることもないのが 
取り分け腹立たしかったようでした 

さらに、英子は普段誰とも話さず 
いつも1人でいたことがお高くとま
っているように見えたそうです 

英子がいつも1人でいた理由は 
いずれドイツに行くことが決まっていたからでした 

ドイツ人である父親の仕事の都合で日本に来ていましたが 
数年以内にドイツへ戻ることが内定していたようでした 
なので、せっかく仲良くなってもドイツへ行けばもう会えないし 
だからみんなと仲良くなろうとは思わなかったそうです 

3人でいる時間は私にとって 
今までないくらいに魅力的で刺激的なものでした 
年頃の女子の会話がどんなものかを知ることができました 
英子と美貴は、もっさい私におしゃれの仕方を教えてくれました 
髪型や服装などは全部2人のおかげです 

ただ、3人で集まる時の多くは、英子と美貴がすでにいるところへ 
私が呼ばれるというパターンでした 
私は贅沢にもこれが少々不安でした 

2人が先に集まって私の悪口を言っているのではないか 
私を呼びつけて、新しい笑いの種を探しているのではないか 
いじめられっこでコミュ障だった私は 
いやでもこんな考えが浮かんでしまうのでした 

そんな不安を抱えたまま2年生になりました 
私たち3人は同じクラスになり、嬉しいような悲しいような複雑な気分でした 
英子は笑顔でやったね、と言っていて 
美貴はいつもの感じで微笑んでいました 
私は多分作り笑いをしていたと思います 

2年生になって間もなく、私の思考はどんどんネガティブへ 
悪口を言われているかもしれない 
嫌われてた場合、離れていた方が私は傷つかないで済む 
そう思って彼女たちとは距離を置くようになり 
連休も誘いを全て断り、連休が明けても学校には行きませんでした 

引きこもっている間、仲の良かった兄とすら口をきけませんでした

毎日ぼーっとして過ごしました 
平和でしたが私の心の中は目まぐるしく動いていました 
やっぱりネガティブなことばかりが頭に浮かび 
ほとんど寝られずにひたすら考えていました 

2人のことギャルたちのこと同級生のこと 
いくら考えても結論は出ず、そもそも何を考えていたかもわからないくらい考えていました 
一週間くらいたった時 
玄関が騒がしいことに気づきました 

騒がしいのが段々私の部屋に近づいてきました 
何が起きているのかわからず気が動転しました 
私の部屋は鍵がついていなかったので押し入れの中に隠れることにしました 
押し入れに入った瞬間、ドアがあいた音がしました 
「○○!!出てこい!」 

英子の声でした 
かなり怒っているようで体が竦みました 
やっぱり私は英子に嫌われてた 
だから英子は怒って私を締め上げに来たんだ 
英子に嫌われてた 
英子に嫌われてた 
英子に嫌われてた 
頭の中はそれでいっぱいです 

押し入れはすぐに英子に開けられました 
英子の白い肌は真っ赤になっていて 
髪も逆立っているように見えました 
見たこともない怖い表情をしていました 

美貴も一緒で、美貴は普通の表情です 
私はきっと寝不足と涙でひどい顔になっていたと思います 
やっぱり怖くて私は膝に頭を隠して丸くなりました 

すると英子が 
「何で学校来ないの?連絡もとれないし」 
声はいつもの声でした 

声は普通だけどきっと英子は怒っているから 
何か言わなきゃと必死で言葉を探しましたが 
何も言えませんでした 
嗚咽で話せる状態でもありませんでした 

英子の方を窺うと英子は泣いてました 
私はまた混乱します 
なんで英子が泣いてるのかわからないからです 
英子に押し入れから引きずり出され 
また学校に来ない理由を問われました 

私が答えようにも嗚咽で答えられずにいると 
「私たちに心配かけてるって気付かなかったの?」 
と美貴が言いました 

この時の私は、なぜ2人が心配す
するのか本気でわかりませんでした 
そのまま2人は私の部屋にいて、私が泣き止むのを待ってくれました 

それからは、お互いが思っていることを全部言い合いました 
内容は割愛しますが、それは私にとって初めての経験でした 
他人に対して思ってることを言うなんて 
怖くてやったことがありませんでした 

きっと言うと私は完全に2人に嫌われて見放されると思いましたが 
2人は意外にも話を聞いた後も私と向き合ってくれていて 
2人が私に思っていることも話してくれました 
それはやっぱり良いことばかりではありまんでしたが 

美貴が 
「私たちは○○が好きだけど、>>1が私たちに不安を抱えてたように 
私たちも○○に対して不安だったことがあるんだよ」 
と言ってくれました 

いつも2人で集まってから私を呼んでいたのもそれです 

私が今まで友達らしい友達がいなかったため 
呼んでも断られると思って作戦会議があったことや 
急に呼んで私の迷惑になってないか心配だったことや 
ほかにもいろんなことを気にしてくれていたようです 

全部は書ききれないくらいたくさん話をしました 
英子に 
「またキモい○○になるの?」 
と聞かれ、嫌だと言うと 
英子が私を抱き締めてくれました 

背高いし綺麗な英子や口数少ないけど優しい美貴でも 
他人のことで悩むんだと思うと少し楽になった気がしました 

それからの学校生活は本当に幸せでした 
毎日学校へ行くのが楽しみで仕方がありませんでした 
学校祭の打ち上げにも参加して2人以外の人とも話をしました 
修学旅行は2人と同じ班でとても楽しめました 
楽しい時間はあっという間で卒業の時期になりました

私たちはみんなバラバラの進路でしたが 
卒業しても連絡とって一緒に遊ぼうねと約束しました 

実際、卒業後もちょくちょく遊び、大学3年の時 
英子がドイツに行くことになりました 
また3人で集まって送別会をやりました 

私はそこで英子に感謝してもしきれないと伝えました 
英子は泣きながら私の額をぺちっとしてきました 
美貴は、やっぱり気にくわないと涙目になりながら微笑んでいました 

英子がドイツへ行った後も、美貴とはよく遊びました 
英子もよくメールをしてきて連絡はとっていました 

私と美貴は違う大学でしたが
卒業旅行に2人でドイツへ行くことになりました 

尻切れトンボみたいですがこれで終わりです 
ありがとうございました 


出典:英子愛してる
リンク:http://moemoe.mydns.jp/view.php/28738

(・∀・): 37 | (・A・): 16

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