AKB48の光と影

2012/05/23 14:42 登録: えっちな名無しさん

ドン・キホーテ秋葉原、AKB劇場での平日の公演
チームAの指原莉乃は相変わらず、トークで何度も空回りしていた
客席に響くファンのため息、どこからか聞こえる「AKBも終わりだな」の声
無言でハイタッチを淡々とこなす若手メンバーの中、指原は独り楽屋で泣いていた
電通との強力タッグで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるメンバー・・・
それを今のAKB48で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうしたらいいの・・・」指原は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、指原ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいパイプ椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってボイトレをしなくちゃな」指原は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、指原はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
楽屋から飛び出した指原が目にしたのは、東京ドームを埋め尽くさんばかりの観客だった
千切れそうなほどにサイリウムが振られ、地鳴りのようにMIXが響いていた
どういうことか分からずに某然とする指原の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「指原、スタンバイだ、早く行くぞ」声の方に振り返った指原は目を疑った
「ま・・・前田さん?」「なんださしこ、居眠りでもしてたのか?」
「ま・・・麻里子様?」「なんだ指原、ウチどこ?」
「ゆ、ゆ、ゆきりん・・・」指原は半分パニックになりながら立ち位置表を見た
1:前田敦 2:大島 3:柏木 4:篠田 5:渡辺 6:小嶋 7:高橋 8:板野 9:指原
暫時、唖然としていた指原だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「やれる・・・やれるんだ!」
横山からマイクを受け取り、ステージへ全力疾走する指原、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、楽屋で冷たくなっている指原が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った

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