恐るべき偶然

2012年8月25日はある名前を持つアメリカ人の特異な報道が重なった。

この日、人類で初めて月面に降り立った米宇宙飛行士のニール・アームストロング氏が心臓血管手術後の合併症のため、死去したと家族が発表した。82歳だった。
全てのアメリカ人が知る国民的英雄であり、世界的な有名人である。

そして奇しくもまさに同じ日、もう一人のスーパーヒーローである
アームストロングが死んだ。
肉体は生きているが、社会的に抹殺されたという意味である。
元自転車ロードレース選手のランス・アームストロング氏が23日、ツール・ド・フランスでの7度の総合優勝を取り消し、自転車の世界から永久追放された。ドーピングをしていたとの告発について釈明を拒否したためだ。
アームストロング氏は、米反ドーピング機関（USADA）が6月に起こした告発に異議を唱える意向がないと同機関に伝えた。USADAによると、これを受けて同氏のタイトルが1998年8月1日にさかのぼってはく奪された。ツール・ド・フランスで初優勝したのはこの1年ほど後だ。また、生涯にわたり、オリンピックなどへの出場を禁じられるという

二人とも、超がつくほどの国民的英雄である。
この珍しい姓を持つ二人が同時にその死（肉体的な死と社会的な死）を報道されるとは何という偶然であろうか。


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