田舎の未来について、真剣に考える。
2012/09/25 13:34 登録: えっちな名無しさん
いま僕は、来週から始まる教育実習のために実家に帰省している。
僕の実家は、北海道の片隅にある。
実家には事務職をしている母と、高校3年の妹、
そして今年の春から無職の父がいる。
今回、父の就職活動を少しだけ覗き見る機会があった。
そこで僕が父を見て感じたこと、父を取り巻く環境を見て感じたことが、
いままで自分が思っていた「田舎」のイメージと大きく異なっていた。
◆父について
父はずっとこの町で、社員10人にも満たない会社で働いていた。
元々自分の思っていることを人に言わない性格で、無断で会社を休んだりすることもあった。
僕が高校の時ぐらいから軽いうつ病を抱え、治療しながら働いていたが、
2年前のちょうど今頃、港で頭をぶつけて海に落ちた。
後頭部をぶつけていたようで、脳に軽い損傷があったらしい。
実家から車で1時間の地方都市にある、脳神経外科の病院に入院することになった。
大学2年だった僕はギリギリ夏休み期間だったため、数日後に大阪から帰ってきて父のお見舞いに行った。
その後、父の状態は徐々に回復していった。
会社のほうは復帰まで待ってくれるとのことで、僕達家族は本当に安心した。
数ヶ月して退院し、リハビリに通いながら、仕事にもゆっくり復帰した。
しかし元々あまり喋らなかった父が、更に思い通りに話せないようで、
幾度か突然「仕事やめる」と言うことがあったりしたらしい。
僕は父に電話して、「おれはなんとかなるから、お父さんのやりたいようにしなよ」と伝えた。
その時父は、「まあ大丈夫だ、カズが卒業するまではやるよ」と言っていたが、
結局父は仕事をやめた。今年の春の話だ。
◆田舎の仕事について
それから半年。
約1年間の失業保険の期間が半分ほど過ぎた。
現在は母の稼ぎと月15万の失業保険で生活している。
もう歳も50近いのに、帰省するたびいつまでも家でケータイいじってる(グリーやってるらしい)
父を見るのはなかなかつらいものがある。
僕はやっぱり気になって、父が釣りに行っている間に、居間に置いてあった数十枚の求人票を見た。
これだけ何十枚もあるなら、きっといくつも仕事はあるんじゃないか。
父もなんだかんだ仕事選んでるんじゃないか。
そう思ったのは少し甘かった。
腰が悪く身体もあまり丈夫でない父に、土木の仕事やトラックの運転手は無理とすると、
介護職か農業従事者しかない。何十枚もあるのに、だ。
給料はどっちも月給13万くらい。フルタイムで。
13万なんて、都会なら大学行きながらでも稼げるくらいの額じゃないか、と僕は思った。
介護職は週1くらいで夜勤があるし、コミュニケーションが必須だ。
農業は朝5時から、長い昼休みをとって、仕事は夜まで。
土木ほどではないにしろ肉体労働であるし、父はもともと口下手な上、頭をぶつけた後遺症があるのか、
稀に会話が成立しないこともあり、コミュニケーションが万全とはいえない。
◆問いかけたいこと
前置きがすごく長くなってしまったが、
僕がいま考えていること、多くの人に聞きたいことは以下の3つだ。
1. 向上心があまりなく、身体が丈夫でなく、コミュニケーションが取りにくい人間に、できる仕事はあるか。
2. そういった仕事を、人口100万以上の都市まで車で4時間かかるような、田舎に作ることはできるか。
3. そういった仕事に限らず、都会から田舎に仕事を流すことはできるか。
もしかしたら、仕事がなくて困ってるのは父やうちの家族だけかもしれないけど、
少なくとも割と田舎の普通の家庭であるうちの家族が困っているということは、
他の家庭や他の人々にも起こりうるんじゃないかと思ってしまう。
そう簡単に答えが出ることじゃないと思うけど、なにかできることはないだろうか。
と思って、ここ数日ずっと考えてます。
◆田舎の未来について
僕は日本の端っこから真ん中に出ていく者として、
田舎に幸せであり続けて欲しいという思いがあります。
僕はまだ只の大学生で、何の力もないし、偉そうなこと言ってるばっかりで何も知らないし、
これからだってそんな力を持てるかはわかりません。
意識高そうなことばっかり言ってる薄っぺらい人間です。
でも、これが僕や田舎にとっての、何かの一歩になればと思います。
ブログや長文を書くのに慣れておらず、本当に拙い文章ですが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ご意見、ご感想等お待ちしております。
出典:田舎の未来について、真剣に考える。
リンク:http://copipe.cureblack.com/c/35654

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