お父さんの形見

去年お父さんが亡くなったんだけどその形見の一部をお兄ちゃんが私に送ってきた
昨日届いて中を空けると私が自由帳に書いた父の顔の絵と腕時計を入れる
ケースがあった
そのケースを夫が喜んで空けたところ
粘土で作られた変な塊が入っていた
中には汚い字で「お誕生日おめでとう」
というカードも入っていた
そのカードのおかげで昔私が父親に作ってあげた粘土の時計だと思いだした
匂い玉をつけていいにおいがするようにしたんだけどセロテープで
固定させたため、セロテープの匂いしかしなかったというオチつき
のやつだった

が夫は激怒
「ぬか喜びさせやがって！」
と普段言わない言葉遣いになり兄への暴言の後粘土時計を粉々にし、カードもびりびり
に破って自分の部屋に閉じこもった

粉々の粘土時計を拾い集めてると酷い脱力感に襲われて昨日はそのまま寝た
今日になっても粉々の粘土を見て嫌な気持ちになる
仕事を終えて帰ってきても全く夫の心配をしない自分がいる
コレが離婚してもいいという気持ちなのかどうか自分でもわからないが
夫の事は全く興味がなくなった


出典：２
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