「きもちわるいな」
2013/03/29 23:07 登録: えっちな名無しさん
わたしの部屋は決してきれいじゃないけど、
まだ風呂に入ってない身体でふとんの上に座られて、
どうでもいい話を一方的に30分くらい続けられて、
その上そのままオナラされて股間ボリボリされるとさすがに腹が立つ。
子どものころ、
同級生が「お父さんのパンツ、一緒に洗わないで!」と言っているのが理解できなかったけど、
こういう気持ちが膨張して、プラス思春期という感情を隠せないお年頃が化学反応を起こすと、
ああいうこと言っちゃうんだなと思った。
一日中100キロ級の身体をささえている、汗っかきなおっさんの足の裏。
乾燥して真っ白でカチカチになったかかとでわたしのふとんを踏みしめる。
白髪とふけのあふれる頭でわたしの枕に寝そべって、どうでもいい話をする。
今日だったら若いころの坂口良子の話とか、電車の人身事故の話とか。
わたしは父に感謝しているから、おとうさんやめてよなんて口が裂けても言えない。
父が毎日私の部屋に来ては一日の報告をしていくことにも、
その間、わたしの寝床に寝転がることも、
そこに座ったまま「ブピィ!」みたいな生々しくて水っぽい音がするオナラをすることも、
食事の後に皿に残ったソースをなめることも、指で鼻をほじってその手をシャツで拭うことも、
ときどき読みかけの新聞紙に乾燥して固まった鼻くそがついていることにも、
文句を言ってはいけない気がしている。
うちには母がいない。
わたしと父の二人暮らしで、わたしは生活面で父に依存している。
独立できるほどの財力もないから、食わせてもらっている立場だ。
とても感謝している。
でも、父の行動を汚らしく感じることがよくあって、
わたしは感謝も忘れて「きもちわるいな」なんて思ったりする。
いけないことだ。
トイレから出ても手を洗わないことだけは我慢できなくて、
インフルエンザや食中毒にかこつけてやめさせたけど、
わたし以外に気軽に話す相手のいない父に対して、
風呂に入っていないのにわたしのベッドに座ったり汗まみれの頭で寝転がって欲しくないとか、
そんなことを言ってはいけないと思って、ずっと我慢している。
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