中学卒業を前に君を想った

2006/01/03 00:57 登録: 純な名無しさん

 
 君はいつもすぐそこにいた
 席はいつだって僕の前  だからいつも目が行ってしまう
 7年前のあの日から、僕はずっと君の事を見ていた
 君のちょっとしたしぐさ一つ一つが、愛しくて仕方がなかった

 去年の冬にはメールができるようになった
 毎日夜遅くまで付き合ってくれた君
 「好きな人誰なの?」 そんな事答えられるわけないだろ・・・
 だって、僕が好きなのは君なんだから
 今すぐ君にこの気持ちを伝えたいけど、結果はもう分かってるんだ
 だから秘密にしておくよ  そのうち教えると言い残して・・・

 今年の春  ついに君にも彼氏ができた
 みんなには内緒で、毎日こっそりあいつと話していた
 でも君は知らないだろ? 君の彼氏を支援していたのは僕だ
 あいつの行動はほとんどが僕のアドバイス
 告白の言葉も僕が考えたものなんだ
 どうしてそんなことするのかって?
 だって僕じゃ君に不釣合いじゃないか  君の気持ちが僕に動くわけがないじゃないか
 だから僕は、あいつにすべてをたくしたんだよ
 僕が君を幸せにできない分、あいつに幸せにしてほしかったんだ

 6月  君たちは別れそうになった  どうやらあいつの心が揺れてるらしい
 なんでだよ 君たちが別れたら僕はどうなるんだ
 二人は僕の希望なんだよ 幸せになってもらわなきゃ困るんだよ!
 僕は君の相談に乗った  とんでもない長さのメールを何通も送った
 君はとても感謝してくれた  僕はとても嬉しかった
 でも 僕の立場って一体何だ? 僕は何を望んでいるんだ?
 ・・・その後、僕の想いが届いたのか、君たちは3週間後に元に戻った
 以前よりも一段と仲が良くなっていた 嬉しいんだけど複雑だった
 分からない  君たちが分からない  一体何なんだよ・・・

 夏には彼からネックレスのプレゼントをもらったよね
 1万3000円もする事を知って、とても驚いていたね
 でもね、その費用は全部僕の財布から出したんだ
 だって知ってるだろ? あいつにそんな余裕ない事くらい

 毎日のようにあいつから電話がきた
 「ホントカワイイよな〜何であんなにカワイイんだろうな〜」
 「俺って幸せすぎだよ〜 あ〜世界で一番好きだわ〜」
 「一生一緒にいる。この先の人生でこれ以上好きになる子はいないね」
 そんな話僕に言われたって困るじゃないか・・・
 まぁ無理もないか  僕も彼女が好きな事、知らないんだもんな・・・
 ただ、一つ確認させてくれ   その言葉 本当に信じて良いんだよな?

 仲の良い君たちを見ると  苦しかった  悲しかった
 僕は毎日心を痛めていた  でも嬉しかった
 だって、君がすごく笑っているから  とても幸せそうだから
 それなら満足だ  自分がどれだけ傷ついてもかまわないさ


 でも、君たちは別れてしまった
 君は言った 「愛想が尽きた。わがまますぎる」
 あいつは言った 「あっちが自分勝手なんだ」
 そんなもんだったたのか? 君たちの気持ちってその程度なのか?
 あの時の幸せな二人はどこに行ったんだよ!
 あの時の言葉は嘘だったのかよ!
 「一生一緒にいる。この先の人生でこれ以上好きになる子はいないね」

 その日僕は君に呼び出された  別れた事をしっかり説明したいと言って
 生徒会室で二人っきり いすに座って向かい合った
 よくここで仕事をしたな・・・ そう、君は書記で 僕は副会長
 二人だけの空間で、君は静かに自分の今の気持ちを話した
 これほど複雑な心境で過ごした時間は、今までになかっただろうな・・・
 君は最後にこう言った
 「いつもいろいろ聞いてくれてありがとう
   手伝ってもらってばかりで本当にごめんね
     私も何か役に立てれば良いんだけど・・・」
 できれば俺のそばにいて欲しい  そう頼みたい
 心が傷ついている今こそ、君の気持ちを振り向かせるチャンスなのかもしれない
 でも僕はそんなことはしない  僕にはそんなことできない
 だから今も、僕は君を遠くから見ているだけ  それしかできない


 でもこの想いは必ず伝えると決めている
 
   卒業式の日 「ずっと好きだった」と言い残し、
                君の返事を待たずにどこかへ行ってしまうんだ

(・∀・): 383 | (・A・): 251

TOP