艦長回想録

2006/03/14 02:26 登録: 某西崎

 無限に広がる大宇宙… その深淵から一隻の宇宙戦艦が地球へ帰還する為に向かっている。
 
 今、ヤマト艦橋の最上部にある艦長室の展望窓正面には赤茶けて干からびた地球が急速に大きさを増して迫りつつあるのが見える。

 「地球かあ…」

 その無惨な地球を、艦長である私沖田十三は宇宙放射線病で余命いくばくも無い体をベッドに横たえ、夢うつつで眺めている。
 そしてこれまでの激闘と苦難の道程に思いを馳せていた。

 …そう、あれはこの苛烈な航海のどのあたりの頃の事だっただろうか。

 「艦長! アナライザーったら私が当直外でスカートの私服を着ていると必ず捲るんです! 何とかして下さい!」

 艦長室に入室するや否や休息を取っていた私にいきなりまくし立てたのは森雪であった。

 森雪。我が宇宙戦艦ヤマトの生活班リーダーであり、戦闘艦橋においてはレーダー担当でもある才媛である。
 尚かつ絶世の美形であり、細身の体には不釣り合いな程大きな胸や尻を持つ抜群の肢体の持ち主でもあった。
 生活班リーダーという肩書きを別にしても、艦のクルー誰にでも優しく接する彼女はこの艦のアイドル的存在でもあり、若いクルーの大多数は彼女をオカズにしてヌイていたことだろう。
 また私の体調をいつも気に掛けてくれ、私を父親のように慕ってもくれる思いやり溢れる娘でもある。

 その森雪が意見具申というか、まくし立てに来た時、私の精神状態は正常ではなかった。
 クルー達は私を沈着冷静、鉄の意志を持つ男と評価しているようだが、私もしょせん超人ではなくただの人間であった。
 度重なるガミラスとの神経をすり減らす激闘による航海の遅延、地球の運命を背負わされているという重圧に感情は爆発寸前であった。
 
 森雪はそんな間が悪い時に来てやかましくまくし立てる。
 それがきっかけになり、私の精神は一時的に錯乱してしまったようだ。

「別にいいじゃねえか! アナライザーはグッジョブだ。ただでさえ娯楽の少ない航海だ、ちったあ色っぽいザービスせんかい!」

 と怒鳴るとワシはベッドから起き、艦長室のドアへ向かいロックを掛けると森雪に迫っていった。

「ど、どうなされたんですか艦長! 一体何をなさるおつもりですか!」

 そう言いながら後ずさる雪を追い詰めると、ワシは雪のミゾオチに当て身を食らわす。

 (ドスッ!)「ウグッ!」雪は苦悶の声を上げて意識を失った。
 
 ワシは雪を抱き抱えると、今まで自分が寝ていたベッドに横たえる。そしてイエローのピッチリと体に密着している艦内スーツを脱がし取った。
 そして体をうつ伏せにして背中側からブラジャーを外し取り、次ぎにパンティーを引きずり下ろす。そしてワシは着ていたガウンを脱いで全裸になる。そしてガウンの帯で背中に回した雪の両腕を縛る。

 それを終えるとワシはベッドサイドの引き出しから液体の入った小瓶を取り出し、封を切ると液体を一気に飲み干した。
 その液体は…。地球を立つ際、いつも指名して顔馴染みだったソープ嬢が餞別にくれた、コスモ赤ひげ薬局で買ったというヨヒンビン製剤の勃起薬だ。
 効果が出るまでコスモハイライトで一服しながら、雪の白く美しい背筋や美尻を眺めながら待つ。
 数分後。
 「うっ! み、漲る。何かが漲ってくる!」

 ワシがまだ若き士官候補生だった頃、候補生一の暴れん棒といわれた大口径単装ショックカノンがムクムクと砲身を伸ばしながら仰角を上げ、仰角40度に固定された。

 丁度その時「う、うぅん」と雪が意識を取り戻した。だが自分が全裸で、後ろ手に縛られているのを知ると叫んだ。

「ああっ、か、艦長! 何なさるんですか!」

 それを無視してワシは雪の肩を掴むとユックリと仰向けにしていった。
 そして仰向けにされて全裸のワシの姿と股間にそそり立つ巨大なショックカノンを目の当たりにした雪は恐ろしい物でも見たかのように目を見開きながら、

「キャーッ! か、艦長! いやあー!」と叫ぶ。

 そして後ろ手に縛られていて、無防備な全裸の乳房や局部を手で隠す事も出来ずにワシに晒している現実に気付くと、

「い、いやあ〜〜! み、見ないで〜!」と激しく身悶えながら絶叫する。

 ワシは「有り難く頂戴するよ、雪君」と言うなり雪の両足のふくらはぎ辺りを脇に抱え込み、上に押し上げるようにして雪の体の上に膝を折り畳む。
 まるでオシメを換える赤ちゃんの様な格好にされ、雪の股間のあらゆる秘密の部分があらわになった。

「いや! いや! いやあ〜!」と叫ぶ雪。

「愛撫などまどろっこしいわ!」
 ワシは雪の入り口に、雪の局部を見て益々砲身硬度を増したショックカノンをあてがうと、必死に脚と体をもがかせながら雪はこんな事を叫んだ。

「いやッ! 艦長お願いです! やめてください! 私初めてなんです! 初めては古代君にあげたいんです!」

「なにぃ〜古代にあげるだとお? あのなあ雪君、ワシはな、命を磨り減らしてこのヤマトの指揮を執っているんだぞ! このくらいの美味しい余録があってもバチは当たらんだろうが! そう思わんかね!」

 そうワシに諭されて雪は押し黙ってしまった。それがワシとの行為を了解する意味だと理解したワシは、雪が初めてであるという事で滑りを良くしてやろうと前述のソープ嬢から勃起薬と一緒に貰ったスケベローションを取り出すとワシの砲身と雪の秘部に塗りたくり、せめてもの情けだと思い雪の中へ一気に侵入した。

「イヤぁああー!! あぁあああ〜っ!古代くう〜ん!」と絶叫する雪。

 ワシは暖かく柔らかい雪の中に包まれながら、熱い青春の血潮のたぎりが股間と全身に漲るのを感じた。まるで繋がった雪の内部から若さを分け与えられたかのようであった。
 蘇った若々しい性感の為、ワシの熱き白き血潮が弾けるのは早かった。

 事が済んでも雪は暫くの間泣きじゃくっていたが、当直の時間を告げると何事も無かったように衣服を整えて艦長室を出て艦橋へと向かっていった。
 
 私は彼女の慈愛と献身によりストレスから解き放たれ、自分を取り戻した。
 私は彼女への感謝と処女を奪った謝罪としてこの航海に命を賭す事を誓ったのだった。


 (艦長! 艦長!)

 誰かが私の名を呼ぶ声で夢うつつから我に返った。

「うん? ああ、佐渡先生でしたか」

「艦長、診察に参りましたが、お加減はいかがですかな?」

「いや、先生にはお世話になりっぱなしでしたな。今までどうもありがとう」

「何を言っとるんですか艦長ぉ。しっかりしてくださいな。」
「艦長、あんたの可愛がっていた古代進と森雪がね、地球に戻ったら結婚するんだとさ。まあ“出来ちゃった”なんて噂もあるがね。あんた二人の結婚式には是非とも出でやらにゃあイカンでしょうが!」

「フフッ」 私は小さく鼻笑いをしてしまった。
(雪が古代と結婚かあ。私の後で関係を持ったんだろうなあ。もし子供が出来たのなら私と古代のどちら似の子供なんだろな)とそんな事が脳裏に浮かんだ。
 
「先生、お願いだから一人にしてくれんか」

 私がそう言うと、佐渡先生は察してくれたのだろうか黙って艦長室を出ていった。

 私はポケットからガミラスの遊星爆弾で失った家族の写真を取り出した。
 写真の中の家族の笑顔を見た途端、私の頬に涙が止めどなく伝う。

 眼前には先ほどより更に大きくなった赤茶けた地球が迫る。

「地球かあ…、何もかも懐かしい」
「…しかし森雪…いい体してたよなあ…気持ち良かったよなあ…」

 事切れて意識が無くなる寸前、私は夢精した自分に気付いた。

(・∀・): 46 | (・A・): 68

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