立ち食いそば屋の機転

2015/07/19 11:58 登録: えっちな名無しさん

今日、ちょうど定年退職をむかえた初老の男がひとり、

駅前の立ち食いそば屋で一杯のそばを食べている。

エビの天ぷらが一尾のっかった一杯500円のそばだ。

男は30年も前からほぼ毎日昼休みこの店に通っているが、

一度も店員とは話したことがない。

当然、話す理由なども特にないのだが、

今日男は自然に自分と同年齢であろう店主に話しかけていた。

「おやじ、今日俺退職するんだ。」

「へぇ。そうかい。」

会話はそれで途切れた。ほかに特に話題があるわけでもない。

男の退職は、今日が店を訪れる最後の日であることを意味していた。

すると突然、男のどんぶりの上にエビの天ぷらが

もう一尾乗せられた。

「おやじ、いいのか。」

「なーに、気にすんなって」

男は泣きながらそばをたいらげた。

些細な人の暖かみにふれただけだが涙が止まらなくなった。

男は退職してからも、この店に通おうと心に決めた。

男は財布から500円玉を取り出して、

「おやじ、お勘定」

「へい800円」



出典:笑いで健康な一日を。悩みだって解決
リンク:http://ameblo.jp/ayanokouji56/entry-12045091211.html

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