変態は地球を救う?

2015/10/24 15:06 登録: あでゅー

20151023-『変態は地球を救う?』byあでゅー


■拉致

俺は変態だ。何時も女を卑猥な目で見てる。例えば今、見た目真面目な俺と話している清楚なフレア・スカートの女の子。この女を今から脱がす。まずスカートを取る。だがまだ普通に話している。次にパンティを取る。ほほー、毛が無いねえ。美しい。おっと彼女が少し股を開いた。おおおー。絶景かな、絶景かな。

無論、普通の人には見えない。中学時代から強く念じると見えるようになった。だが、見えるのは女の子の身体だけ。それ以外は見る必要もないからまあ良い。今日も美味しいオカズに有りつけた。帰ってから思い出してオナニーしようっと。

ニヤ付いて歩いていると女が目の前に立った。なんだろうと思い、その人を避けて行こうとした時女がはき捨てる様に言った。

「駄目だこりゃ。こんな変体じゃ物にならん。とんだ道草だったな」

この女は何を言っているんだ。もしや基地じゃないよね。知らん振りしてそのまま行こうとした時突然目の前に大男が立った。

「な、な、何ですかあなたは?」

「ちょっと失礼するよ」

そう言うやいなや、俺はそいつの肩に担がれた。

「ひー、何するんだ。離せ。おーーい、誰か助けてくれ」

俺の悲鳴に皆一旦こちらを向くが、2mは有ろうかという大男にビビッて皆知らん振りししてしまう。道に違法駐車された黒いバンに押し込まれ、ガタガタ震えていると、大男と女と何か言い争ってる。

「嫌だよ、あんな変態。どこかの川にでも捨ててしまおうよ」

「いいや、貴重な透視能力者だから絶対に連れて行く」

10分は言い争っていた。どうやら話し合いは大男の勝ちようだ。川に捨てられずにすんだ。そしてどこか知らない所へ連れて行かれた。


そこは警察ドラマに出てくるセットの様だった。机を挟んで椅子が二つあった。俺は壁側の席に座らされ女に尋問?を受けた。

「ねえ、どうしてその能力を有効に使わないのさ?お前の見たいものは女の裸だけか?」

「えへへへ。面目ない・・・。けど男なら誰でも憧れるでしょ」

「そんな事は聞いていない。女の裸以外には見えないのか?」

「見えませーーん!」

頭をポリポリ掻いた。二人は脱力して深い溜息をついた。

「もう頭にきた。女以外を透視するんだよ!」

胸倉を掴まれ怒鳴られた。相当頭に血が上っているみたいだ。

「く、く、苦しい。やって見ますから離してーー」

「まったく早く言えば良いのに。このクズ」

ここで自己紹介された。俺の名前は二人とも知っていた、が大きな声で自己紹介した。

「槙原ノリオでーーす」

「言わなくって良いって言ったのに。この」

俺の名前が大好きな歌手と一字違いな事が気に入らないらしい。頭に大きなコブ出来た。いてーーな。

「私は深田京香。カオリって呼んで」

「深田恭子?げらげらげら」

またコブが増えた。このサドめ。仕返しに覗いてやれ。あれ?見えない。可笑しいな。後で大男に聞いてみたら用心の為に鉛入りのスーツを着て来たいたらしい。ちぇ、それじゃ見れないや。

「俺はBIG。本名は秘密だ」

こっそりカオリちゃんが教えてくれたけど、立木雄平だって。名前通りの体格に納得した。


コーヒーを飲んで落ち着いてから訓練を始めた。机の上にESPカードが並べられた。☆○Xみたいな記号のやつだ。読め、って言われても全然見えない。両手を上げ万歳をしたが、また殴られた。ちきしょーーう。いつか仕返しに覗いてやる。幾らやっても見えないので一休みしてコーヒーを飲んでいたら話し声が聞こえた。

「地道に訓練したら見えるようになるさ」

「だけどそれでも兆候が現れなかったら」

「その為に秘密にしているんじゃないか、組織とトップを。駄目だったらここでお別れだよ」

どうやら消される事は無いらしい。深い配慮痛み入ります。安心して再びトライしたが、やっぱり見えない。いつの間にか夕飯時になっていた。カオリちゃんがカツ丼と大きな湯飲みにたっぷりの緑茶を机にドンと置いてった。なんか自白しそうだ俺。涙まじりにガツガツと食べ終えると、もう寝て良いとのお許しが出た。歯を磨いて鍵かけられた部屋でテレビを見ていたらいつの間にか寝てしまった。今日は色々あって疲れた。むにゃむにゃ・・・・・・。



「はら、朝だよ起きて」

肩を揺すられた。俺は分かれた彼女が戻ってきたと思い必死で抱きついた。

「何すんのよ。ボカ、バキ」

朝寝ぼけてカオリちゃんに抱きついたようだ。タンコブが増えている。これ以上馬鹿になったらどうする。ところで学校はどうするんだと聞いた。

「ああ、それなら休学届け出して置いたから気にすんな」

「留年したらどうするんだよ」

「我慢しろ。世の為人の為だ」

むちゃくちゃだ。就職はもう期待できない。アルバイト生活が待ってる。しばし呆然としていると再びESPカードの訓練が始まった。祝ってやる。
それから一週間やったが全く見える前兆が無い。それでもBIGは大丈夫、女は見えるんだ。カードもきっと見えるさ、と慰めてくれた。ちちとして進まない訓練に嫌気がさしてきた頃・・・。


■現場1

ある日警報が鳴った。何事かと思ったが、事件が起きたらしい。

「ノリオ。あなたも来て頂戴。監視役がいないのよ。それに現場を一度見てみたら自覚も出るんじゃない?」

「いいや、俺はここで大人しく待っているから。二人で行ってきて」

また殴られた。グーで顔を。
着いたのは○○空港。

「一体、何が起こったんでしょうね?」

「爆弾が仕掛けられたってさ。さあ、行くよ」

俺はいやいやをしたが引きずられて現場に入った。カオリちゃんがチーフって事で現場の配置を聞いていた。俺達は一番怪しい手荷物カウンターを受け持った。そこで何をするか見ていたらカオリちゃんとBIGが荷物を一つひとつ開けて確認し始めた。

「ちょっと、それじゃ間に合わないでしょ。逃げましょうよ」

「俺達には・・・・・・」

BIGが荷物を調べながら悲痛な顔で言った。

「逃げ場所は無い。逃げたら死刑だ」

聞いて無いよ。なんだってそんな事になったんだ。そうだカオリちゃんは?カオリちゃんもか?俺は急にやる気を出して荷物を調べだした。まだカオリちゃんの裸も見て無いのに、いやそれよりも二人が死んじゃうなんて嫌だ。絶対に助ける。その思いが俺の能力を目覚めさした。

荷物の中身がフタを開けずとも分かった。一階の荷物は全部見た。後は二階の荷物だ。そういや爆破予告を聞いていない。30分後。俺は急いだ。もう荷物を一個いっこ透視している暇は無い。目を閉じてプラスチック爆弾の形を想像して空港内を見た。

「あった。二階から飛行機へ移動中のワゴンだ!」

三人の中で俺の足が一番速かった。火事場の馬鹿力か。いつの間にか一人独走状態。ヒーヒー言いながら爆弾を見つけた。しかしその後どうするのか分からない。途方に暮れていると空から大きなカマが降ってきた。

「おい、その中に入れろ!」

そうか。この中で爆発させるのか。急いでカマに入れて伏せた。

ボガーーン!

もの凄い音がした。耳をふさいでいたのにだ。後ろからBIGが肩を貸してくれた。

「良くやったな。お手柄だぞ」

俺の頭をくしゃくしゃにして褒めてくれた。

「あのナベはBIGが?」

「ああ、俺の能力はテレキネシスだからな。今まで明かさなかったのは、もしもお前が能力を発揮できなかったらお別れできるようにだ。だがお前は能力を出せた。これで一人前だ。おめでとう」

出された手に素直に握手した。

「あれ、カオリちゃんは?」

「今犯人を捜している。ああ、もう見つけたようだ」

遠くから歩いてくるカオリちゃんが見えた。カオリちゃんが無事で良かった。

「カオリちゃーーん。わーーーん」

俺は彼女を抱いて涙を流した。それはカオリちゃんを失わなくてすんだ安心からだった。

「おお、よしよし。良くやったね。これで一人前だ。私もテレパシーで犯人見つけられて大満足よ。後・・・、二人が逃げたら死刑っての。あれ嘘だから。そんな訳無いでしょ。あははは」

固まった。本気で心配して必死で爆弾見つけたのに。それが嘘だって!?

「おかげで能力が発現したじゃない。・・・でも私達を心配してくれてありがと」

そう言ってカオリちゃんは上着を脱いだ。そこにはノーブラのシャツだけがあった。思わず透視して見てしまった。形の良いお乳が二つあった。

「おおっ!カオリちゃん大胆!」

「これは心配してくれたお礼よ。ありがたく頂きなさい」

騙されたのに、ご褒美に鼻の下が伸びて前の変態のようだ。とBIGに笑われたが、正直カオリちゃんを狙ってここに就職するのも悪くないな、って思った。


■現場2?

あの事件以来能力が発現しない。いくらやっても見えないのだ。もしかして火事場の・・・いやいやそんな訳無い。まさか眉村卓の不定期エスパーか?そうか分かったぞ。カオリちゃんへの愛情だ。ってなこと言ってる場合じゃない。いつまた事件が起こらないか分かったもんじゃない。そしていらいらがつのっていました。

そんな時にまた事件です。

たまにはファミレスで食事しようと言う俺の希望が聞きうけられた。そうだよ、気晴らしは必要だよカオリちゃん。ちょっと混んでて並んで待っていた。すると、目の前に若い女の子が股を開いて立っているのに気が付いた。しめしめ、覗いてやろう。ほーほー案外毛が多いのですね。それにパンティがかなり汚れています。あれ、隣にいる男がナイフを隠し持っているでは無いか。BIGに耳打ちした。

「BIG。あの男はナイフを持っていますよ。気をつけて」

BIGはカオリちゃんとこそこそ話をしてた、が。BIGは突然その男の腕をねじ上げた。

「いててて。何するんだ」

BIGはポケットから警察手帳を出して

「黙れ!誘拐の現行犯で逮捕する」

ぽかーん。その男は女を監禁していてファミレスに食事に来たらしい。なんでファミレスになんか。でも大胆な男は大丈夫だと思ったらしい。どうやらここの抹茶アイスが好きで我慢できなかったようだ。カオリちゃんナイス・プレイ!

「馬鹿な男ですよね。そんな理由でつかまっちゃうなんて」

カオリちゃんがいきなり首を締め上げた。

「そう言うお前はあれから全然駄目じゃないか。よりによって女の身体を覗くなんて。どうしてお前は変態なんだ。このクズ」

また前のように言われた。どうせ俺はクズですよー。
首をしめられながら思いついた。そうか、あの女はろくに風呂にも入らせてもらえず、あんな汚れたパンティをはいていたのか。覗いて悪い事したな。でも助けたから結果オーライか。それにしても汚れパンティは刺激的だったなー。もっと良く見ときゃよかった。

「何考えているのよ。このど変態」

俺はここで落ちた。


目が覚めたのは事務所のソファーの上。

「あのーまだ食べて無いんですが」

「うるさい。お前は食事ヌキだ。ちょっとは反省していろ」

眼に涙をためながら秘蔵のカップヌードルを出してお湯をそそいだ。カップヌードルをすすりながら考えていた。なんで俺は女の裸以外は見えないのかな。あの時は見えたのはカオリちゃんの愛のせいか?でももう同じ手は使えない。どうしたら良いのかなー。

そうだ、良い事思いついた。カオリちゃんに立ってもらって、胸の前にESPカードをかざしてもらった。

「やったー。見えるよーカオリちゃん」

「はーー」

深いため息が流れる。眼が怖いよカオリちゃん。

「いてててて。助けてーーー」

また落とされた。


■現場3

俺はとうとう能力を発揮できずお払い箱になった。机の上を整理しているとカオリちゃんが冷たく言った。

「本当ならここで消えてもらう事も考えたのよ。でもBIGが覗き位は多めに見ろって言うから、仕方なしで放って置くんだから。良かったわね、BIGに惚れられて」

「あのーそれってまさかですよね?」

「そうよ。彼はゲイなの」

がたがた、がたがた。この前シャワーを出て身体を拭いていると、良い身体してるね、って言ってたけど。あれってアプローチだったのか?背筋が凍りついた。・・・でもBIGのおかげで消されなかったんだから、一度くらいは抱かれても良いかな、と思った。いや実際はBIGのあそこはBIG過ぎて怖い。俺は尻に力を入れながら事務所を後にした。


久し振りにアパートに帰って、まず掃除をした。一年ぶりだから汚れが酷かった。大学どうしようかな・・・。あれ、郵便受けを見るのを忘れてた。そこは郵便があふれかえり酷いありさまだった。一つひとつ丁寧に見ていった。

「しまった!大学の学費払うの忘れてた!」

急いで大学事務室に行くと冷たく言われた。

「あなた、何言ってんですよ。もう4ヶ月も過ぎてますから。駄目ですよ」

「おねがいです。許してください。許してください」

「それに学費はあるの?80万よ」

「・・・・・・」

「残念ね。就職頑張ってね。それじゃ」

カオリちゃん酷いよ。俺退学になっちゃったじゃないか。しょうがない、取り合えずバイトを探すか。


「いらっしゃいませ。お一人ですか?」

「分かりました。こちらにお出でください。只今メニューをお持ちしますね」

俺はファミレスのバイトを始めた。食事つき月12万の生活だ。だが、俺はほっとしている。あんな危ない世界から足を洗ったことに。この分だと後半年もすれば正社員になれる。今はスカートの中もあまり見てない。…たまにしか。

「いらしゃ・・・カオリちゃん」

突然BIGとカオリちゃんが尋ねてきた。二人は深刻な顔をしてた。

「どうしたんですか?酷いですよ。あれから大学はたいが」

「悪い、今はごたく聞いてる暇はない。急いで来て!」

「ちょっとーー。首になっちゃうよーー」

車に拉致されヒーヒー言ってた。

「大変なの。爆弾が仕掛けられたの。水素爆弾よ」

「ど、ど、どこに?」

「この東京のどこかよ」

「大変だ、逃げなくちゃ」

車を出て逃げる俺にカオリちゃんの言葉が突き刺さった。

「小さな子供まで死ぬのよ。いいのそれで?」

「・・・」

一歩も動けなった。
どうせクソみたいな人生だ。ちょっとは人の役にたとう。腹はすわった。

「分かった。どうすればいい?でも余り期待しないでくれよ」

「それでこそ男だ」

BIGの言葉に寒気を感じたが、気にしないことにした。



「爆弾はきっと都庁にあるはず。あの中を見て」

車は東京都庁についた。急いで中に入る。

「あんたは爆弾を見つけて。BIGはなるべく遠くの海へ捨てるの」

小さな子供の命がかかっているんだ。ちょいロリには決めぜりふだったぜ。
必死で見た。

「見える!見えるよカオリちゃん」

「その調子よ。頑張ってね。私は犯人を探すわ」

上から順番に片っ端からみた。置いてある物。壁の奥。床下。
上から10階を見たが無い。おかしい。高くで爆破するほうが被害が大きくなるのに。
11階まで見たが無かった。疲労で頭がくらくらする。
BIGに聞いた。

「ねえ。その爆弾って一度上に登って爆発するやつじゃない?」

「そんなのがあるのか?」

「一度ネットで紹介されてた。新しいタイプだってさ」

「それじゃ地下まで見ないと」

事態は深刻だ。全然時間が無い。あと1時間きった。
火事場の馬鹿力パワー全開!
俺は集中して透視した。手に取るように分かる。20階、19階、18階、17階、・・・、5階、4階、3階、2階、1階、地下1階、地下2階、地下3階、地下4階、最階地下5階。

「あった!あったぞーーー!ぜーぜーぜー。地下5階の中心の柱だ!」

俺とBIGはエレベーターで地下5階へ降りて柱の前に立った。

「気をつけろよ。いくぞ!」

バキバキバキ。

壁が剥がれ落ち爆弾が姿を現した。爆弾は壁の中に置かれていた。これからどうするのか見てたら、テレキネシスで持ち上げてエレベーターまで持っていった。俺も乗ろうとしたが手で止められた。

「後はまかせろ」

ドアが閉まってエレベーターは最上階まで上がって行った。
後から聞いたら屋上に垂直離着陸機が待機してて爆弾を海に捨ててきたらしい。
GOOD JOB!
俺はその場で気を失った。


心地よい眠りから眼が覚めた。カオリちゃんが俺の額をなでていた。

「やあ、おはよう」

「おはよう。・・・。良くやったわね。1500万人助けた感想は?」

「疲れたよー。もうあんな事できない」

「ご褒美は何がいい?お金?車?それとも家?」

じっとカオリちゃんの瞳をみつめ言った。

「君が欲しい」

「ばっかねー。お金さえ手に入れば女なんてよりどりみどりよ」

ちょっと微笑みながらカオリちゃんをみつめた。

「本当にあたしでいいの?」

俺はこっくりとうなずいた。
優しい日差しの中で俺はカオリちゃんの唇を頂いた。
と、ここまでだった。

「実は、・・・・・・俺童貞なんだ」

顔が真っ赤だ。

「ぷっ。あはははははは。そうか童貞か。よしお姉さんが教えてやる。カモン」

「お願いします」

初めは上手くできなかった。それでもゴムなしのあれは気持ちよかった。

「子供できちゃうよ」

「いいから」

「あれーーー」


その時の子供が今3才になる。
眼なんてカオリちゃんにそっくりな女の子だ。
どうやら優性遺伝だったようで、テレパシーと透視能力の二つを持ってる。
女の子だから覗きに使ったりしないだろうと思ったら、この前俺のチンポを透視してたと、カオリちゃんがしかってた。
血は争えないなー。


そして俺の就職が決まった。警察の特殊捜査隊だ。ほっとしてる。
チーフはやっぱりカオリちゃんで、BIGが先輩になる。
そして今日も俺達は悪と戦う。

「何やってんのよ。置いて行くからね」

「待って。すぐ用意しますから」

「全く相変わらずのグズだねえ。失敗した・・・」

離婚されないように気をつけないと。
でもカオリちゃんの裸は見て良いって。犯罪者にならないようにだって。



(終わり?)

出典:オリジナル
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(・∀・): 14 | (・A・): 17

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