たちんぼ
2006/04/15 14:26 登録: クーイー、ホトヤ
売春婦1 (半分、実話・体験談)
「あなたは、幾ら?」
「は?」
何を言われたのか意味が分からず、わたしは声の主の顔を見上げました。
四十代半ばくらいの男性でした。焦茶のスーツを着こなし、身なりも言葉
遣いも落ち着いて、品の良さを感じさせていました。
「あなたを買いたいんです。幾ら払ったら、付き合ってくれますか」
穏やかな微笑みを浮かべる男性の言葉の意味を理解したのは、一瞬の間の
後でした。
(この人、私を売春婦だと思ってるんだ…)
不思議なことに、怒りは湧いてきませんでした。
誤解されても仕方のない状況だったからかも知れません。横浜の伊勢佐木
町通りの一本裏の歓楽街。わたしは同窓会から一人抜け出し、路上で酔いを
醒ましていたのです。
誰が決めたのか、同窓会の会場は横浜でも有名な老舗の牛鍋屋さんで行わ
れました、店がある通りは、女性が1人で歩くようなところではありません。
このあたりの日暮れてネオンにあかりが灯る時刻に、路上に女性が立ち並
んでいるのがなぜなのか、わたしには、はじめ分かりませんでした。カラダ
にぴったりした派手な色のスーツを着て、通り過ぎるわたしを無表情に、あ
るいは敵意のこもった視線を向ける。東南アジアや南米系の外国人女性も混
ざっており、ラテン系の若い女性たちは、まだ肌寒い季節だというのに、水
着とみまがうような服装で肌をあらわにしていました。
「ああ…“立ちんぼ”でしょ」
「たちんぼ?」
聞き返すわたしに、同級生のひとりは、ちょっと馬鹿にしたような笑顔を
浮かべました。
「売春してるのよ。あそこで客をつかまえて、近くのホテルに行くの。」
そういう職業が存在することを知らなかったわけではありませんが、どこ
か人目につかないところで商売をしているのだと思っていました。こうやっ
て路上で堂々と客を誘っているなんて…わたしの胸の奥に、妖しい動揺が走
りました。
彼女たちは、見知らぬ男に声をかけ、何万円かの金で、自分の躯をある時
間、彼らの自由にさせる。そして時間が過ぎると、また別れていって、おそ
らくは二度と会うこともない。決して他人には見せも触らせもしない秘密の
場所が、知らない男に蹂躙されるのです。もし自分がそんな立場にあったら、
どんな男に、どんなふうに声をかけるだろう…。
(やだ、なに考えてるんだろう)
わたしは、頭の中に浮かんできた想念を打ち消しました。
酔いを醒ましたい、というのは自分に対する言い訳で、実際には久しぶり
にあった友人たちの、あまりにもあけすけな猥談から逃げ出したかったのか
も知れません。
40歳前後の女性ばかり、独身者も何人かはいたけれど、離婚経験者も含め
て、多くは結婚や出産も経験している。仕事をもってはいても責任ある立場
にいる人は例外で、単調な事務職が大半。となれば、最大の関心事は家庭と
生活に向かう。夫や子供の自慢が一回りし、アルコールがいい具合にまわっ
てくれば、行きつく先は性生活の話題です。
夫との交わりの回数や体位にはじまり、友人の夫との不倫関係、テレクラ
でのテレフォンセックス、携帯電話の出会い系サイトで会った大学生の疲れ
を知らぬセックスなど、わたしにとっては、とても信じられないような話が
次から次へと友人の体験談として語られました。
夫しか知らず、しかも最近では年に数えるほどしか夜をともにすることの
ないわたしは、ただ下を向いて黙っているしかありませんでした。
「相変わらず、お固いのねえ」
という友達の言葉の中に侮蔑的な匂いを感じて、いたたまれなくなり、
「ちょっと酔ったみたい。風に当たってくる」
と誰にいうともなく話して店を出たのでした。
聞こえないような顔をしていても、話はすべて耳に入っていました。
配達に来たクリーニング屋の主人に襲われ、はじめは抵抗したものの、
「アレを握らされたらさぁ、ウチの亭主のより、ずっと大きいのよ。エラが
張り出しててね。ちょっと入れてみたいような気になってきちゃって、結局
やられちゃったら、もう、たまんないの。お肉をえぐりだされるみたいな感
じで、すっごい良くって。それから、配達に来るたびに、してもらってるん
だ」と話す英子。
「マンションのお友達なんだけど」と何度も前置きしながら、ホテトル嬢の
アルバイトをしていて、店から指定されたラブホテルの部屋を訪れたら夫の
後輩で、それ以来呼び出されて、屋外や映画館で犯されているという麻美
(細かいところが詳しすぎるから、きっと麻美自身のことなのだろうと、わ
たしは思う。そういえば、昔から「友達がさぁ」といいながら自分のことを
話す娘だった)。
中学生の息子の同級生の筆おろしをしてあげたら、何度も通って来るうち
にすっかり上達して、今では何度もイカされてしまう、という理恵。
興奮に目を輝かせ、顔を赤くしながら早口でしゃべる友人たちをみている
と、わたしの頭の中では、彼女たちひとりひとりが、学生時代より肉のつい
た躯をさらけだし、足を広げ、それぞれの男のモノを局部に迎え入れて、あ
られもない声をあげて腰を振っている姿が、次々と浮かんできて止まらなく
なってしまう。
話が聞くに耐えないというよりも、わたしは自分自身の想像力に圧倒され
ていたのである。そんな妄想は、店から出て路上にたたずみながらも、一向
に止まってはくれなかった。
(おかしいな…酔ってるのかな…)
男が声をかけてきたのは、そんな時でした。
男は、わたしの目をまっすぐに見つめて、微笑みました。
「うん、やっぱりあなたがいいな。こんなに魅力のある人は久しぶりに見ま
した」
歯が浮くような台詞なのに、不思議なほど素直に、わたしの心に入ってき
ました。女を金で買おうという後ろ暗さを微塵も感じさせず、相手から爽や
かな印象さえ覚えたことに気づいて、わたしは可笑しくなった。そして、男
に微笑みかけると、こう答えました。
「高いですよ、わたし」
「それでこそ私が見込んだ女性だな。いいでしょう。10万円さしあげよう」
冗談で答えたつもりが具体的な金額、それも10万という高額を示されて、
わたしは絶句しました。
売春婦の値段については何の知識もないけれど、10万円という金額が非常
識なものであることぐらいはわかります。コギャルの援助交際だって3万と
か4万とかいう噂を聞いた。まして自分は若くもない子持ちの主婦なのに…。
わたしの動揺を見透かしたように、男が話しかける。
「10万じゃ、ご不満かな?」
「い、いえ、そんなわけじゃ…」
「じゃあ、交渉成立だ。行きましょう」
男がすっと肘を浮かせると、釣りこまれるように、わたしは自分の手を添
えました。男が歩き出すのに従って、わたしは寄り添ってついていく。傍目
には普通のカップルにしか見えなかったでしょう。
2度ほど角を曲がって、男はホテルの入り口をくぐりました。ラブホテル
なんて、結婚前に夫と来て以来だ。男は迷うふうもなく部屋を選び、ルーム
キーを手にエレベーターに向かう。ずいぶん慣れているように見えました。
歩き出してからずっと、男は無言でした。
こんなこと止めなくちゃ、理由を話して謝って別れなきゃ…。そう思いな
がら、切り出しそびれて、わたしはここまでついてきてしまいました。ホテ
ルの部屋まで入ってしまったら、もう「違うんです」とは言いづらくなる。
そう思いながらも、男に連れられて歩く自分に、わたしは妙な解放感を感じ
ていました。
わたしを部屋に通すと、男はドアを閉め、鍵をかけた。急に周りが静かに
なったような気がしました。男は立ったままポケットから財布を取り出して。
「先に渡しておこう。10万円だったね」
「あの…わたし…」
「さ、確かめてください」
わたしのためらいに気づかないように、男は二つ折りの1万円札の束を突
き出し、わたしの手を取って握らせました。わたしは、されるままになって
いました。高額の臨時収入に気を取られたというよりも、事態の展開に頭が
ついていかなかったのです。男に指示されるままに、金をバッグにしまうと、
男は、わたしをソファに座らせました。
「さあ、ここからは私の時間だ。まず、これをくわえてもらおう」
わたしの頭が男の手で後ろからつかまれると、ぐいっと男の方を向かされ
ました。そして口元に何か柔らかいものが押し付けられ、口の中に押し込ま
れました。かすかに塩辛く、生臭い肉。それは男がいつのまにかズボンのフ
ァスナーから取り出していた男根でした。
「逃げちゃダメだ。しっかりくわえなさい」
口調はさっきまでと同じように優しかのですが、反射的に逃れようとした
わたしの頭を、男の手はがっちりと抑えて許しませんでした。そして、息を
するのが精一杯のわたしの口の中で、男のモノは少しづつ硬さを増していく。
「舌を使って、ちゃんとなめるんだよ」
男はそう言いながら、硬くなったモノを、ゆっくりとわたしの口に出入り
させる。と同時に男の手はわたしの頭を、男のモノの動きに合わせて、口の
中にこすりつけるように動かす。
(…おおきい…それに硬い…)
男のモノを頬張りながら、わたしは思わず、夫のそれと比較していました。
夫のものを同じようにくわえた時よりも、ずっと圧迫感がある。
「あまり慣れていないようだね。それじゃあ、こっちを試してみよう」
男はそう言いながら、口から男根を引き抜くと、わたしの肩を両手でつか
んで反転させ、ソファに押し付けました。わたしは、絨毯に膝をついて、尻
を突き出す恰好になりました。
男はそのままスカートをまくりあげ、後ろからストッキングとパンティに
手をかけると、一気に引き降ろす。
「あ、ダメ、まって、まってください、」
わたしの口から、ようやく言葉らしいものが出てきましたが、男のもう一
方の手が背中を後ろから押えつけて抵抗を許しません。
「悪いが待てないんだ」
そう言うと、剥き出しにされたわたしの尻の間に、硬いものが押し付けら
れ、まさぐったかと思うと、一気に肉を押し分けるように、ずぶずぶと押し
込まれました。
「あ、あっ、ああああっっ、いや、ああっ」
抵抗する間もなく、わたしの陰部は、さっきまで口の中にあった男の男根
に貫かれていました。出会ってから10分たったかどうかもわからない男によ
って、わたしの貞操は打ち砕かれている。信じられない出来事でしたが、現
に男の男根は容赦なくわたしの陰部を犯し続けていました。
男の両手がわたしの尻をつかみ、男根は奥まで突き刺さったかと思うと、
わたしの女陰の内側をえぐるように引き出され、そしてまた突き刺さる。
(いや…そんなの…どうして…)
たえまない刺激にさらされた陰部の内側から、躯が快楽を見い出そうとし
ていることに、わたしは気づいていました。
http://gingetu.h.fc2.com/contents3r.htm より

(・∀・): 52 | (・A・): 67
TOP