恐怖！！ハリガネムシ

エロくないし虫ダメな人には勘弁な話ですがちょこっと登場する姉に萌えたので投稿いたします。







小さい頃からよく虫と遊んでいたからでしょうか、私は大抵の人が不気味だと思う虫も愛らしく見えてしまうのですが、それでも初めて出会った時 あまりの恐怖で固まってしまった 虫もあります。
その一つが今回紹介する ハリガネムシ です。

それは私が幼稚園（5歳）の時です、一匹のハラビロカマキリを飼っていました

ちなみに名前は ハラビロくん 。

私の近所ではあまり見られないカマキリだったので大事に飼っていました。
エサはそこら辺にいるミノムシのミノを剥いてあげていました。
しかし10日程するとハラビロくんは 何だか落ち着きがなくなり 、約二週間後に死んでしまいました。
そこで庭に埋葬する事にしました。

私は庭に出てハラビロくんを埋めるための穴を掘り始めました。隣では私の姉がシャボン玉を飛ばしながら見ています。
でも、何だか違和感がありました。ハラビロくんの胸部（首筋のような硬いところ）には 黒くて太いスジのようなものが うっすらと見えていたからです。今までたくさんカマキリを見てきましたが、そんなものを見たのは初めてでした。
でも、当時幼稚園児の私は、多分 背骨だろう と思いあまり気にしませんでした。（※昆虫に背骨はありません）

さていよいよお別れの時です。虫かごからハラビロくんを取り出し、掘った穴に入れる・・・と・・・


ハラビロくんがビクッと動きました


それはとても不自然な動きで、腹部と胸部の付け根を横にビクッビクッと小刻みにふるわせるようなものでした。

ハ、ハラビロくん!?

生き返ったとは考えませんでした。さっきまで絶対死んでいましたから。すぐに動きが収まったので ハラビロくんには悪いですが、腹部と胸部を引っ張って二つに分けてみる事にしました。

プチッ、ズルズル・・・
・・・
・・・


・・・
・・・



あれっ・・・長い・・・



と・・・ その長いものが突然ものすごい速さで飛び跳ねました


それは私の手のひらで一瞬跳ね回ったあと、地面に落ちるとシャァァァと音を出しながらさらに速度を上げ、ねずみ花火のように回転したり、長い体をうねうねと動かし、自分で絡まったりしていました。

その間 私は硬直していました。あまりのショックで動けませんでした。5秒程してやっと我にかえり、小さな悲鳴をあげながら二つに分かれたハラビロくんの体を放り投げました。一緒に見ていた姉は、普段から冷静沈着な性格だったので ポーカーフェイスでしたが、シャボン玉の液を飲んでいることから、その動揺振りがうかがえます。

そうして私たちがショックで何だかよく分からない状態になっている間に、この長いものはドブの中に姿を消しました。
かわいがっていたハラビロくんに寄生していたこの長いものが、とても憎たらしく思えました。

・・・

後で調べてみると この長いものは、袋形動物門・ハリガネムシ綱・ハリガネムシ目、ハリガネムシ。
カマキリ、水生昆虫、魚、人間 などに寄生します。
成虫は淡水の中を漂っており、卵を産みます。孵化するとまずは水生昆虫に寄生し、カマキリや魚に食べられるのを待ちます。カマキリなどに食べられるとその体内で成虫になり、時期が来ると カマキリを水辺に連れて行きます。そしてカマキリが入水すると、腹を破裂させて飛び出し、水中で生活を始めるわけです。何とも恐ろしいですね。
カマキリを水辺に連れて行くというのは、頭脳をコントロールしているのかどうかよく分かっていません。何らかの理由で水辺に行かずにはいられなくさせるようです。死ぬ前の数日間 ハラビロくんが落ち着かなかったのは、ひょっとすると水を求めて歩き回っていたのかもしれません。

そのことがあって以来、カマキリを捕まえると胸部に黒いスジがないかどうか確認するようになってしまいました。
恐るべし、ハリガネムシ・・・


ザ・むし〜昆虫イラスト
http://musi.s6.xrea.com/index.htm