魔古都
2006/05/28 23:41 登録: えっちな名無しさん
こんにちは。私、魔古都と申します。
私…リストラされちゃいました。皆さんにもちょっとは責任あるんですからね! だからちょっとだけ愚痴聞いてくださいね。
私は5年前、某アイドルグループに入りました。もの凄い倍率の書類審査にパスして地獄のようなシゴキオーディションにも勝ち残ってグループの一員の座を手にしたんです。
マスコミやファンの方は将来のセンターヴォーカル候補は私と『訛りオランウータン』ちゃんの争いになると期待してくださったみたいですね。私自身も「将来はセンターで歌いたいです!」と希望に燃えて歌にダンスに頑張りました。
でも…私って元々地味なキャラなのでしょうか。同期の子がどんどんキャラを立てて行く中で私は地味な存在になって行きました。ましてやセンターで歌うなんて夢の夢になりました。
でもせめてバラエティー番組で目立とうと、アイドルである事を捨てたメイクで強烈なお笑いキャラを演じたりもしましたが、「メイクで笑いを取るイタイ子」と言われて逆効果だったみたい。
さらにストレスで太り、ヤケクソで金髪にした私は「キャシー中島」「ヤンママ」と、同期の子にまで嘲笑されました。それでも私は自分の居場所を見つけられた気がして幸せだったんです。
そして今年の4月。私はアノ事を言い渡されたのです。
その日、「Tくさん(プロデューサー)がお呼びだ」と言われ、私は応接室でTくさんと会いました。
Tくさんはつまらない世間話の後で話を切りだしました。
「なあ魔古都、お前を5年間見てきて思うんやがな、このままグループにおってもタレントとして伸びんのとちゃうか? お前ももう19やし、この辺で今後の事考えた方がええんとちゃうか?」
「えっ、今後の事って…まさか卒業の事おっしゃってるんですか? そんな、どうしてですか! 私まだ辞めたくありません! 私一生懸命やってきたじゃないですか! 酷いですTくさん!私を選んだのはTくさんじゃないですかあ! 自分の見る目の無さを棚に上げて酷いです!」
「そない言うならぶっちゃけ言わして貰うわ。お前、メンバー人気投票で何位やと思う? 最下位やで。今の世の中「成果主義」いうてな、結果を出せんモンはクビやで。お前は5年で結果を出せんかったっちゅう事や。ま、お前にも世間体っちゅうもんがあるやろしな、海外へ語学留学っちゅう事にしといちゃるわ」
「あ、それとな、同期のKも同時期に卒業や。でな、卒紺はKだけや。「何で?」ってお前、Kは案外と人気者やで。卒紺やらにゃKヲタが納得せんやろが。お前と違うてKは潔かったでえ。愚痴一つ言わずに「大学進学します!」言うてな」
「それとな、これは言わんつもりやったがな、お前の運命はワシを拒んだアノ日に決まっとったんやな」
アノ日…。そう言われて私は悪夢のようなアノ日の事を思いだしました。
グループに入って間もないアノ日。
マネージャーさんから「Tくさんが個人面談するそうだ」と、都内のホテルの一室に連れてゆかれたのです。
Tくさんは二人きりになると話を切り出しました。
「よう聞けや魔古都。プロデューサーであるワシはお前達にとって神と同然や。せやからワシに心酔して身も心もワシに捧げんヤツは可愛がってやれんちゅうこっちゃ。分かっとるな? それに魔古都、お前センター狙ろうとるそうやな。なら余計ワシのモンになっといた方がええっちゅうもんやで。ええな?魔古都」
そう言うなりTくさんは困惑している私の体を抱き寄せ、ヤニ臭い口で無理矢理唇を奪いました。
そしてTくさんは初めてのキスにパニック状態の私をベッドに連れてゆきました。
そしてTくさんは私をベッドに押し倒し、キスで口を塞ぎながら服の上から胸を揉んできました。
突然始まった生々しい男と女の行為に、まだバージンでウブな田舎娘だった私は恐怖に震えながらも(イヤよっ!こんな汚い大人の取引でバージン失うのはイヤっ!)と嫌悪感が沸き上がりました。
そう思った私は思わずTくさんの手を振り解き、手に噛みついて拒絶してしまいました。
私の拒絶が本物だと察知したTくさんはこう言いました。
「ほお〜拒絶するんかい。ま、ええわい。けどな、今後お前は陽の目を見れん事になるかも知れんのやで。自業自得やでえ。覚えとけや、魔古都」
Tくさんの言葉は冗談ではありませんでした。その後の私は本当に陽の目を見れない存在になりました。
その後すっかりセンターヴォーカルを取るようになった同期の訛りオランウータンちゃんは、私がホテルに呼ばれた数日後にTくさんに呼ばれて捧げちゃったみたいです。だって翌日のダンスレッスンの時にアソコが痛そうでレッスンが辛そうだったし…。
もし…もしアノ日、Tくさんに捧げていたら…私はもっと目立てて活躍していたのでしょうか。
いえ、私のバージンは大好きな人に捧げるんです! 物好きな人が居ればの話しですけどね…。
この夏、私は行きたくもない外国に行く事になるでしょう。
でも、でも私、負けません!絶対表舞台に返り咲いてやるんだから!
そしてTく。いつか刺す!…ってウソですよ!フィクションですよ〜。愚痴聞いてくださってありがと!
出典:娘。労組
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