ヤクザに抱かれ続け心まで堕とされた人妻
2023/09/03 13:24 登録: えっちな名無しさん
■ポイント
この寝取られ小説のテーマは、『ヤクザに嫌々抱かれ続け体と心まで寝取られる夫一筋の人妻』です。
ヤクザの組長である男の権力とオスとしての圧倒的な力によって寝取られていく人妻の姿を長編寝取られ小説として描いています。
ヤクザの暴力性とオスとしての力強さにより、身も心も寝取られていく人妻の姿を背徳感強めで描いています。
夫思いで一途が、一人の男によって心まで支配されていく姿を丁寧に描いています。
背徳感が強くストーリー重視の寝取られ小説がお好きな方と相性が良い作品に仕上げました。
※ストーリーと背徳感を強めて寝取られ感を出すことを重視して執筆したため、寝取られに入るまでの過程を長くしています。
サクサクっと短編の寝取られ小説を楽しみたい方よりも、ストーリー性重視の長編寝取られ小説を楽しみたい方向けの作品です。
登場人物
佐々木康太(美咲の夫)
佐々木美咲(康太の妻)
武藤正平(某ヤクザ組織の組長)
目次
第1話『ヤクザと美しき人妻との出会い』
第2話『奪われる人妻の唇』
第3話『ヤクザに無理やり抱かれた人妻』
第4話『繋がってしまった体と心』
第5話『離れていく夫への感情』
第6話『武藤の精液に浸食される人妻の体』
第7話 『人妻の心の移り変わり』
第1話『ヤクザと美しき人妻との出会い』
「ただいま〜帰ったよ美咲」
いつものように、少し疲れた様子で自分の帰りを美咲に伝える康太。
「おかえり康太。今日もお疲れ様。」
対照的に、妻の美咲は明るく康太のことを出迎えた。
佐々木康太と佐々木美咲は、結婚2年目の幸せな若い夫婦。
妻の美咲は、看護師をしていた。
康太と美咲は3歳違いで、康太は28歳で美咲は25歳とお互いまだ20代。
3年間の交際を経て結婚したが、まだ子宝には恵まれていない。
夫の康太は、銀行員をしており、真面目で正義感が強く妻の美咲のことを心から愛していた。
身長が165?と低く、細身体系なため、自身の体系にコンプレックスを抱えている。
妻の美咲は、大人しい性格だが、芯が強く曲がったことが大嫌いなタイプ。
容姿端麗で、街を歩いているとモデルや芸能関係のスカウトをされるほどの美顔の持ち主。
身長は160?で細身体系、バストはDカップで顔は綺麗系で男性ウケが良いタイプ。
街を一人で歩いていると、その美顔から必ずナンパされるが、康太以外の男性には一切興味を持てないため、全て断っている。
学生時代から、複数の男性から言い寄られてきたが、康太以外の男性に興味が持てず誰とも付き合うことはなかった。
康太と美咲は3歳違いだが、子供の頃からお互いのことをよく知っている間柄だった。
実家が近く、子供の頃はよく一緒に遊んだりもしていた。
思春期になると、自然とお互いを異性として意識するようになった。
奥手で消極的な性格の康太は、自分の気持ちを素直に伝えることができなかった。
二人が付き合うことになったのも、美咲から康太へ告白したことがキッカケだった。
美咲から告白を受けた康太は、天にも昇るような気分だった。
二人は付き合いだし、そのまま結婚した。
二人とも、異性との交際経験はなく、初めて同士だった。
相思相愛で、お互いを思い合える幸せな夫婦。
康太は美咲と結婚できて、まだ子供はいないが毎日が本当に幸せだった。
そして、この幸せが当たり前のように毎日続くと思っていた。
しかし、美咲との幸せな生活は、一人の男との出会いにより徐々に崩れていくことになる。
この時の二人は、そんな自分たちの未来を知る由もなかった・・・・・・・・
ある日、美咲が勤務している病院に一人の男性が怪我をして救急で運び込まれてきた。
全身に切り傷があり、激しく暴行を受けた痕跡がある体。
日常的に怪我人を見慣れている美咲でさえ、直視しがたいほどだった。
全身には刺青が入っており、明らかに一般人ではないことが美咲にもすぐにわかった。
その男性は、全治1ヶ月で美咲が勤務している病院に入院することになった。
そして、運が悪いことに、美咲はその男性の担当をさせられることになった。
その男の名は、武藤正平。
某ヤクザ組織の組長だった。
そして、この出会いがキッカケとなり、美咲と康太の幸せな生活が崩れていくことになる。
入院初日、美咲は挨拶も兼ねて武藤が入院している病室に向かった。
武藤は、他の患者と一緒の部屋を嫌がり個室だった。
その個室は、一泊するだけでも20万以上もする金持ちしか使うことができない病室だった。
部屋の前には、ガラの悪い人間が4人待機していた。
「うわ〜。なんか怖そうな人達がいるなぁ・・・嫌だなぁ・・・」
美咲は、独り言を言いながら部屋に近づいた。
部屋に近づくと、待機していた4人組が美咲のことをジロジロとつま先から頭まで見渡す様に見ていた。
男性から見られたり、言い寄られることには慣れている美咲だったが、その時の男性達が自分のことを見る目が、普通の男性の目とは明らかに違うことに気づいていた。
コン コン
「失礼します。」
美咲は緊張した様子でドアを開けた。
部屋に入ると、本を読みながらベットに横たわっている武藤の姿があった。
身長は180?、体格は格闘家のように大きく筋肉質。
年齢は38歳だが、見た目年齢は20代後半と言っても大げさではないくらい若々しかった。
顔は強面というよりも、凛々しく知的で整った顔立ちで、芸能人顔負けのビジュアルだった。
ただ、武藤が体から発する雰囲気は独特で、明らかに一般人とは違っていた。
「初めまして。武藤さんの担当をさせていただくことになりました、佐々木と申します。困ったことがあれば、なんでも言ってください。」
言葉に詰まりそうになりながらも、いつも初対面の患者に言うよう言葉を使い挨拶をした。
「・・・・・・・・・・・・」
武藤は、何も言わずに一重だが、キリっとした大きな目で美咲の顔を見つめた。
「武藤さん?どうかしましたか?」
無言で自分の顔を見つめる武藤に美咲が不思議そうな表情で問いかけた。
「ああ・・・いや・・すいません。よろしくお願いしますね。」
低くズッシリとした声で、武藤が答えた。
「よろしくお願いします。早速ですが、怪我の具合を確認させてもらいたのですが、よろしいですか?」
「ああ。いいですよ。」
武藤は、そう言うと服を脱いで上半身裸の状態になった。
「・・・・・・・・・・・・」
一瞬、美咲は驚きのあまり硬直してしまった。
武藤の体が負っている傷に驚いたのではない。
美咲が驚いたのは、武藤の上半身一面に入っている刺青だった。
映画や漫画でしか見たことが無いような、極道の世界の人間が体に入れている刺青が美咲の目の前に突然現れた。
「どうしました?大丈夫ですか?」
驚いて固まっている美咲に気づいた武藤が問いかけた。
「あ・・いえ。すみません。では、失礼します。」
そう言うと、美咲は武藤の上半身の傷を、恐る恐る確認した。
損傷はひどく、一般人であれば命を落としていてもおかしくないほどの傷だった。
「どれくらいで退院できそうですかね?」
「そうですね。最低でも、1ヶ月間は入院してもらう可能性があります。」
美咲は武藤からの質問に慣れた様子で冷静に答えた。
「1ヶ月間か・・・ちょっと短いな・・・・」
武藤は独り言のようにボソッと呟いた。
この時の武藤の言葉の真意は、美咲には理解できなかった・・・・・
武藤の体の傷を確認した美咲は、足早に部屋を後にした。
部屋を出ると、待機していたガラの悪い男達の視線を感じたが、目を合わせないようにして逃げるように速足でその場を立ち去った。
「おい・・ちょっといいか?」
武藤が部屋から子分の一人を呼んだ。
「はい。どうしました?」
「さっきの看護師の女のことをすぐに調べてくれ。」
「はい?わかりました。すぐに調べます。」
武藤は邪悪な笑みを浮かべながら、部下に美咲のことを調べるように命令した。
その日、自宅に戻った美咲は、寝室のベットの中で夫の康太に今日のことを伝えた。
「もう本当に怖かったぁ。あんな人の担当にさせられるとかマジで最悪。1ヶ月間も嫌だなぁ・・・」
「大丈夫?変なことされそうになったら、すぐに担当変えてもらった方がいいよ。」
康太は美咲のことを本気で心配していた。
「うん。でも何かあっても康太が私のこと守ってくれるから・・・そこまで心配してないよ。」
美咲は、甘えるような声で言い、康太のことを見つめた。
「美咲に何かあったら、俺が守から大丈夫だよ。だから、何かあったらすぐに俺に言ってね。」
「うん。ありがとう康太。」
そう言うと、美咲は甘えるように康太に抱きついた。
「美咲・・・好きだよ。」
康太は美咲のことを抱きしめながら、耳元で呟くと、ほっぺに優しくキスをした。
美咲は、目を瞑ったまま、自分の唇を康太に向けてキスを求めた。
「美咲・・・」
康太は、可愛らしい美咲の顔を見つめながらキスをした。
「康太・・・しよ?」
唇を離すと、美咲は少し恥ずかしそうに康太に言った。
二人は服と下着を脱いで裸になると、ベットの中でお互いを抱きしめ合い愛し合った。
「ん・・ぁ・・・康太・・・好きだよ・・・」
「美咲・・愛してるよ・・・美咲・・・」
二人は正常位で繋がりながら、お互いの気持ちを確かめ合った。
康太は性欲がそこまで強くないため、二人のセックスは週に1回程度だった。
しかし、それでも美咲にとっては十分幸せだった。
愛する康太と繋がり、お互いの気持ちを確認できるだけで満足だった。
康太も美咲もお互いセックスに対して経験も知識も未熟だった。
そのため、二人にとってセックスはお互いの愛を確かめ合うための行為と子作りのための行為に過ぎなかった。
しかし、武藤との出会いにより、美咲の体は本物のオスを知り、塗り替えられていくことになる。
この時の二人には知る由もなかった・・・・・・
次の日、美咲は武藤の部屋に向かった。
前日と同じく、武藤の部屋の前には数人の強面の男立ちが待機していた。
美咲は、目を合わせることなく、自然な感じで武藤の部屋に入った。
部屋に入ると、武藤はベットに横たわりながら本を読んでいた。
「武藤さんおはようございます。お体の調子はどうですか?」
美咲は前回同様、恐る恐る話しかけた。
「ああ。佐々木さんおはようございます。体の調子は悪くないですよ。まだ傷が痛みますけどね。」
武藤は落ち着いた様子で、美咲からの質問に答えた。
「体の傷は、しばらく痛むと思いますが、我慢してください。」
「わかりました。佐々木さんみたいな美しい方に担当してもらえれば、傷はすぐに治ると思います。」
武藤は、ニコッと笑いながら冗談のように言った。
「はは・・・そう言ってもらえると嬉しいです。早く治せるように私も頑張ります。」
美咲は、少し照れながらも事務的に答えた。
武藤は、そんな美咲のことを鋭い目で見つめていた・・・・・・・
美咲が部屋からでると、外で待機していた男の一人が部屋に入ってきた。
「失礼します。この前の件ですが、この書類にわかりやすくまとめて調べておきました。」
「ああ。悪いな。ありがとう。早速確認させてもらうよ。」
武藤は部下から渡された資料を真剣な表情で確認し始めた。
その資料には、美咲に関する詳しい情報がまとめられていた。
家族構成から年齢、趣味に至るまで、美咲の個人情報が全て記載されていた。
「やっぱり結婚してるんだな。旦那は銀行員か。」
武藤は、部下から渡された資料に目を通しながら、独り言のように呟いた。
「あの・・あの看護師のこと調べてどうするつもりなんですか?」
不思議に思った部下の男が武藤に質問した。
「ああ。まぁ、深い意味はないんだけどな。あの女のこと気に入っちゃってさ。堕として俺の女にしたくてね。」
「なるほど。オヤジが本気を出せば堕とせない女なんていませんよ。でも、あの女結婚してるみたいですよ。」
「ああ。わかってるよ。でも人妻の方が燃えるだろ。旦那がいる女を自分の夢中にさせるのが面白いんだよ。」
武藤は妖しく笑った。
「今までオヤジが堕とせなかった女は見たことがないですよ。あの女がどんな風に変わっていくのが今から楽しみです。」
部下の男は武藤のことを立てるような言い方をしたが、それはお世辞ではなく事実だった。
武藤は、今まで気に入った女性は全て堕として自分の女にしてきた。
それは、彼氏がいようが結婚していようが関係ない。
武藤のオスとしての魅力に惹かれ、初めは嫌がっていても、最後には堕ちて武藤のモノになっていく。
「ああ。でもあの女は、今まで俺が見てきた女の中でも一番いい女かもな。」
武藤は自信に満ちた表情で、笑っていた・・・・・・
第2話『奪われる人妻の唇』
武藤が入院してから5日目の朝、病室からナースコールが押され美咲は呼び出された。
急いで病室に向かうと、いつものように強面の男たちが部屋の前に待機していた。
トントン
「失礼します。」
病室に入ると、武藤が少し具合が悪そうな表情を浮かべていた。
「武藤さんどうされました?どこか痛みますか?」
「ああ、すいません。ちょっと傷の痛みが酷くてね。佐々木さんの顔を見れば治ると思って呼び出しちゃったよ。」
武藤は美咲の顔を見ながら、冗談っぽく言った。
「はぁ・・・もし我慢できないようなら、先生を呼びますが、どうされますか?」
美咲は、武藤の冗談を真に受けずに冷静に対応した。
「いや・・佐々木さんの美しい顔を見たら、傷の痛みも感じなくなりましたよ。でも一応、傷口がどうなっているか確認してもらってもいいですか?」
「わかりました。じゃぁ、ちょっと失礼します。」
武藤の冗談には対応せず、事務的に対応した。
傷の確認をするために、武藤に近づき上着を脱がせた。
傷の確認をしつつ、美咲は全身に入った刺青と鍛え上げられた分厚い筋肉に目を奪われていた。
「どうしました?俺の体が気になりますか?」
美咲の目線に気づいていた武藤が問いかけた。
「えっ?いえ・・・傷はまだ治りかけですが、特に問題ないです。」
美咲は少し焦ったように武藤の問いかけに答えた。
「そうですか。問題ないなら良かった。佐々木さんは、刺青を入れている男は嫌いですか?」
「え?いえ・・・・嫌いではないですけど・・・」
武藤からの突然の質問に美咲は戸惑った。
「それならよかった。職業病のようなものですが、私のように全身に刺青を入れていると、怖がられてしまうことが多くてね。」
「職業病ですか?・・・」
世間知らずな美咲でも、なんとなくだが気づいていた。
武藤が、裏社会の人間であることに。
「まぁ、自分で言うことでもないから、ご想像にお任せします。でも、佐々木さんには嫌われたくないな。」
なぜか武藤の言葉にドキッとしてしまった。
「仕事なので・・・好き嫌いで患者さんのことを見てませんよ。」
美咲は事務的に答えた。
「そうですか。じゃぁ、俺のことは患者としてではなく、男して見れますか?」
「え?・・・どういう意味ですか?」
武藤は先ほどまでとは雰囲気を変えた。
「だから、俺のこと恋愛対象として見れるのかってことですよ。」
「あの・・・私結婚しているので・・・夫以外の男性のことを恋愛対象としては見れません・・・」
美咲は少しおびえた様子で武藤の質問に答えた。
「旦那さんが羨ましいですよ。佐々木さんみたいな美しい人に愛されていて。旦那さんよりも早く佐々木さんに出会いたかったな。」
「あの・・・そういうのはちょっと困るので・・・すいません・・・」
美咲は嫌悪感を露わにしていた。
実際に、夫である康太以外の男性を恋愛対象としては見ていなかった。
康太以外の男性のことなど、一切興味が持てなかった。
それほどまでに、美咲は康太のことを愛していた。
「困らせたくないけど、俺さぁ、佐々木さんのこと気に入っちゃったんだよね。自分の女にしたくなったよ。」
そう言うと、武藤は美咲の肩に手を回して体を自分の方に引き寄せようとした。
「嫌っ・・何するんですかっ!」
美咲は、とっさに手を叩き、武藤から離れた。
「そんなに嫌がることないだろ。佐々木さんが魅力的すぎるのが悪いんだよ。」
まったく悪びれる様子もなく、武藤は冷静に美咲のことを見つめていた。
「・・・とにかく、もうこんなことは絶対にやめてください。次は人を呼びます。」
美咲は険しい表情のまま、逃げるように病室から出ていった。
「ふう。やっぱりいい女だな。でも堕とすのには時間が必要だな。」
美咲が出ていった病室で、武藤は一人でボソッと呟いた。
しばらくすると、部屋に部下の男が一人入ってきた。
美咲のことを調べ、武藤に資料を渡した男だった。
「オヤジ何かありましたか?看護師が険しい表情で逃げるように走っていきましたけど。」
「ああ。ちょっとからかっただけだよ。やっぱりいい女だな。早く俺の味を覚えさせたいよ。」
武藤は邪悪な笑みを浮かべていた。
「オヤジが本気になれば堕とせない女なんていませんよ。でも、あの女は旦那一筋だから、オヤジでも堕とすのに苦労するかもしれませんね。休みの日は、必ず一緒に出掛けるほど夫婦仲も良いみたいですよ。」
「ああ。わかってるよ。あの様子じゃ、旦那一筋って感じだからな。まずは、体から堕としてやるさ。心を堕とすのは時間が必要だからな。」
武藤の性器は、パンツの上からでも十分わかるほどに凶悪なほど勃起していた。
まるで、一秒でも早く美咲の体内に入りたいと願っているように・・・・・・・・・
その日の夜、武藤は美咲のことを抱いている姿を想像して、病室のベットで3回射精した。
翌日、美咲は憂鬱な表情で出勤した。
「おはようございます。」
「美咲おはよう〜。どうしたの?なんか今日は元気ないね。」
いつもと様子が違う美咲に気づいた同僚の加奈が心配そうに声をかけた。
美咲とは同期で、一番仲が良くお互いの悩み事も共有し合うほどの仲で職場でも一番の理解者だった。
「うん。ほらこの前入院してきた武藤さんってわかる?私担当にさせられちゃったんだけどさ。」
「あ〜わかる。あの特別個室に入院してる人でしょ。いっつも怖そうな人達が病室の前をウロウロしてるよね。何かされたの?」
加奈も武藤の噂は聞いてた。
「うん。なんか体触られそうになってさ、私のこと気に入ったとか、自分の女にしたいと言ってきてさ・・・本当に気持ち悪かった。」
美咲は嫌悪感を露わにした様子で、加奈に武藤の愚痴を聞いてもらった。
「うわ〜。あの人ってヤクザでしょ。美咲も厄介な人に気に入られちゃったね。まぁ、美咲には康太って言う王子様がいるから心配ないか。」
「これから毎日あの人が退院するまで病室に顔出さないといけないと思うとマジで憂鬱だよ。康太には心配かけたくないから、あんまり言いたくないし・・・・」
美咲は加奈に愚痴を聞いてもらうと、通常通り業務をこなした。
他の患者の相手で忙しくなり、武藤のことなど頭の中からすっかり消えていた時、ナースコールが鳴った。
そのナースコールは、武藤の病室からだった。
美咲は、ため息をつきながら、武藤の病室に向かった。
部屋の前には、いつものように強面の男たちが待機しており、美咲のことをジロジロと見てきた。
「あれがオヤジが気に入ってた看護師か。オヤジが気に入るだけあっていい女だな。」
「ああ。オヤジも結構本気見たいだぜ。あの女の身辺調査までしてさ。オヤジも本気で自分の女にする気だな。」
部屋の前で待機していた武藤の部下達は、美咲には聞こえないような小声で話していた。
トントン
いつものように部屋のドアをノックして入室した。
「んっ・・んっ・・・ふぅ・・・」
部屋に入ると、武藤が腕立て伏せをしていた。
丸太のように太い腕に分厚い胸板に汗だくの体。
武藤の体からは、強者の証であるかのように雄特有の匂いを発していた。
美咲は一瞬、武藤の鍛え上げられた肉体に見惚れてしまっていた。
床にはポタポタと汗が垂れていた。
「ちょっと・・武藤さん・・・傷はまだ治ってないので無理しないでください。悪化すると退院日が遅れますよ。」
「ふぅ・・ああ佐々木さん。こんにちは。すいませんね。忙しいのに呼び出しちゃって。」
美咲に気づいた武藤は、腕立て伏せを止めると立ち上がり、上半身裸のまま遠慮なく美咲に近づいた。
「あの・・ナースコールを押されたみたいですけど、どうかされましたか?体調は悪そうには見えませんけど・・・」
「ああ。体調は悪くありません。むしろ好調ですよ。」
武藤は悪びれる様子もなく、笑顔で答えた。
「体調が良いなら、なんでナースコールを押したんですか?」
美咲は少しムッとした表情で武藤に聞いた。
「なんでって佐々木さんに会いたいからに決まってるでしょう。」
「そんな理由でナースコールは押さないでください。他の患者さんのこともありますので、正直迷惑です。」
美咲は少し怒りの表情を見せながら、ハッキリと武藤に伝えた。
武藤は、少し表情と雰囲気を変えて、上半身裸のまま美咲に近づいた。
不思議と、美咲は体を動かすことができなかった。
気がつくと、武藤は美咲の目の前に立ち、冷たい目で見降ろしていた。
「迷惑ですか。でも俺は佐々木さんに会いたかくなった、これからもナースコールで呼びますからね。」
「そういうのは困ります。業務に支障が出ます。それに、この前もお伝えしましたが、私は結婚しているので、そういうことを言われても困ります。」
武藤のことを睨みつけながら言い放った。
しかし、武藤はそんな美咲のことを、見つめ続けた。
美咲は、なぜか武藤から目を離すことができず、顔を上げて見上げる形で武藤のことを睨みつけた。
「やっぱりいい女だな。あんたは。絶対に俺の女にしてやるよ。」
そう言うと、武藤は強引に美咲のことを自分の体に引き寄せ抱きしめた。
「っ!・・ちょっと・・やめて・・・人呼びますよ?」
美咲は突然のことにパニックになった。
必死に体を動かしながら抵抗するが、武藤の力には敵わず、強制的に抱きしめられ続けた。
まだ汗で湿った武藤の肌が、美咲の顔に密着していた。
「ちょっと・・やめて・・嫌・・・」
武藤の体から放たれる強烈な雄の匂いと自分の顔に付着した武藤の汗により、美咲は吐きそうになっていた。
「そんなに嫌がるなよ。たまには旦那以外の他の男にこうやって抱きしめられるのも悪くないだろ?」
武藤は嫌がっている美咲のことを完全に無視して力強く抱きしめ続けた。
「佐々木さんの体はやっぱり柔らかいな。それにいい匂いがするよ。」
武藤は美咲の体の感触を確かめるように抱きしめながら、時々美咲の匂いを嗅ぐような素振りを見せた。
「嫌・・気持ち悪い・・・やめて・・・本当に嫌なの・・・」
なんとか武藤の体から逃れようとするが、なぜか体に力が入らずに抱きしめられ続けていた。
まるで、美咲の体が意志とは反対に武藤との相性を確認しているかのように・・・・・・
「患者に対して気持ち悪いとかひどいな。大丈夫ですよ。そのうち、自分から俺に抱きつくようになりますから。」
「そんなことするわけないでしょ。とにかく・・離してください。」
激しく拒絶する美咲のことを気にすることなく、武藤は強く抱きしめ続けた。
美咲の顔には、武藤の汗と雄の匂いがこびりついていた。
しばらく武藤に強制的に抱きしめられた状態が続くと、病室に部下の男が入ってきた。
「失礼します。あっ!・・・すいません。オヤジに変わってほしいと斎藤のオジキからお電話が入ってます。」
「あ?今いい所なんだよ。空気読めよ。何勝手に部屋に入ってきてんだよ。」
武藤は態度が豹変し、部下に対して激しく怒り狂った。
抱きしめていた美咲の体を離し、鬼の形相で部下に向かって歩いていく。
「オヤジ・・すいません。こんな状況だと知らなかったんです。すいません。」
「うるせー。勝手に部屋に入りやがって・・いいムードが台無しじゃねーかよ。」
バキッ バキッ
武藤は謝る部下のことを殴り続けた。
美咲は、その光景を目の当たりして恐怖で体を動かせなくなっていた。
武藤に殴られ続けた部下は、床に倒れこんだ。
ハッと我に返った美咲は、武藤に激しい暴行を受けた男の状態を確認した。
「大丈夫ですか?」
武藤に殴られた男は、頭から血を流し、顔は大きく腫れあがり意識を失っていた。
「なんでこんなひどいことするんですか?何かあったらどうするつもりですか!」
正義感が強い美咲は、恐怖感を押し殺し武藤に問いただした。
「佐々木さん。我々の世界では、こんなことは普通ですよ。こいつが許可もなく勝手に部屋に入ってきたのが悪い。よりにもよって、俺が佐々木さんを口説いてる最中にね。」
美咲には武藤が何を言っているのか、まったく理解できなかった。
「勝手に部屋に入っただけで、こんなに殴る必要なんてありません。こんなのひどすぎます。」
「佐々木さんは優しいんだね。ますます気に入ったよ。やっぱりいい女だな。」
武藤は、鋭く妖しい目つきで美咲のことを見つめた。
そうこうしている内に、武藤に暴行を受けた部下の男は意識を取り戻した。
「あ・・オヤジ・・申し訳ありませんでした。今後はこのようなことがないように気をつけます。」
「おう。次は気をつけろ。俺が佐々木さんとこの部屋にいる時は、絶対に入ってくるなよ。」
男はあれだけひどい暴行を受けた後だというのに、武藤の言うことを素直に聞いていた。
一般社会で生きている美咲には、この光景がまったく理解できなかった。
同時に、武藤への嫌悪感と恐怖心がより一層強くなった。
「では、何もないようなので、今日はこれで失礼します。」
美咲は、隙を見て逃げるように武藤の病室を後にした。
「嫌われちゃったかな。でもやっぱりいい女だな。抱きしめてわかったよ。俺との体の相性も悪くない。次は抱きしめるだけぢゃ我慢できないかもな。」
武藤の下半身は、ギンギンに大きくなり勃起していた。
美咲を抱きしめていた時、武藤は勃起した性器を美咲の股間に擦りつけていた。
そして、美咲の体も無意識に股間を武藤に擦りつけていた。
今まで何にもの女を堕としてきた武藤は、当然そのことに気づいていた。
この時、武藤は確信していた。
美咲の中に眠る女性としての性への願望と強い性欲を。
そして、その美咲の性欲は自分のことを求めることになることを・・・・・・
病室を逃げるように出た美咲は、同僚で親友の加奈に今日の出来事を泣きながら伝えた。
「院長に相談して、武藤さんの担当を変えてもらったら?そうすれば、もう会うこともないし。」
「でも、私が逃げると他の誰かが武藤さんの担当をしなければいけないでしょ。迷惑かけるわけにはいかないし・・・もう少し我慢して頑張ってみる。」
正義感が強く、真面目で誰にも迷惑をかけたくないと考えている美咲らしい発言だった。
「そっか。でもあんまり無理しちゃだめだよ。本当に辛かったら、また私に相談してね。私から院長にお願いしてもいいんだから。」
加奈の優しい言葉に、美咲の大きな目からは涙が零れていた。
憂鬱な気分を引きずったまま、自宅に戻ると、先に帰っていた康太が明るく美咲を出迎えた。
「お帰り。今日もお疲れ様。ご飯作っておいたから一緒に食べよう」
康太の顔を見たら、ホッとして緊張の糸が途切れ、泣き出してしまった。
急に泣き出した美咲のことをリビングまで連れていき、理由を詳しく聞いた。
「もうしばらく会社は休みなよ。そのヤクザの担当も変えてもらってさ。」
康太は事情を全て把握すると、心配した様子でアドバイスした。
「でも、私が休むとみんなに迷惑をかけちゃうし・・・それに武藤さんの担当になった人が可哀そうだから。もう少し我慢して頑張ってみる。」
「そっか。わかったよ。でも絶対に無理はするなよ。辛かったら、すぐに俺に相談してくれよ。」
美咲は泣きながら、康太に抱きついた。
その日、二人は愛し合った。
翌日、いつものように出社すると、さっそく武藤の部屋からナースコールが鳴った。
部屋に向かうと、いつも部屋の前に待機している強面の男性達の姿がなかった。
コンコン
「失礼します。」
憂鬱な表情で部屋に入った。
「んっ・・ん・・はぁ・・・はぁ・・ふぅ・・」
武藤は部屋にダンベルを持ち込み、また筋トレをしていた。
美咲の存在には気づかずに、上半身裸で筋トレを続けていた。
丸太のように太く逞しい腕と全身にガッツリ入っている刺青に滴り落ちる汗を美咲はボーっと見つめてしまっていた。
「やぁ佐々木さん。こんにちわ。今日も呼び出して悪いね。」
美咲の存在に気づいた武藤が優しく微笑みながら話しかけた。
激昂して部下を殴り続けていた時の武藤とは真逆のように優しい表情になっていた。
「今日はどうされましたか?」
昨日のこともあり、美咲は武藤への嫌悪感を態度に出していた。
「ああ。ちょっと筋トレしてたら傷が開いちゃってさ。出血しちゃったから見てもらいたいんだよ。」
「昨日も言いましたけど、まだ傷が治っていない状態で筋トレはしないでください。傷の治りが遅くなります。」
美咲は冷たい口調で業務的に武藤に伝えた。
傷口の確認のために、武藤をベットに座らせた。
昨日のように無理やり抱きしめられる可能性もあるため、近づきたくなかったが、傷の確認のため仕方なく隣に座った。
「佐々木さんに隣に座られると、ドキッとしちゃうな。いい匂いもするし、男としての本能が目覚めちゃいそうだよ。」
美咲のことを見つめながら、冗談なのか本気なのかわからないような口調とテンションで言った。
美咲は武藤の言葉を無視して、無言で傷口の確認をした。
「傷口は特に開いていないので、問題ないと思います。出血したのは、どの辺ですか?」
「ああ。問題ないなら良かった。出血したのはさ、俺の勘違いだったみたい。」
武藤はとぼけるような言い方で答えた。
「・・・そうですか。じゃぁ、問題ないようなので、今日はこれで失礼します。」
逃げるように立ち去ろうとして立ち上がろうとした時、武藤は美咲の手を強めに引っ張った。
「あっ・・・ちょっと!・・・」
体勢を崩し転びそうになった美咲は、そのままベットに座る武藤に寄りかかる形で座りこんでしまう。
武藤は美咲の肩に手を回すと、美咲のことを力強く抱きしめた。
「ちょっと・・・何するですか・・やめてください・・」
前回同様、武藤の体から離れようとするが、力が強く離れることができない。
「そんなに嫌がるなよ。ただ体を密着させてるだけだろ。まだ何もしてないだろ。」
武藤はそう言うと、美咲の小さな顔に手を添えて自分の方に目線を無理やり向かせた。
「ちょっ・・・・嫌・・・・」
美咲の目の前には、真剣な表情で真っすぐと美咲のことを見つめる武藤の顔があった。
鋭く冷たい大きな目で見つめられた美咲は、なぜか目を逸らすことができずに胸が締め付けられるような、今まで経験したことがないような不思議な感覚になった。
まるで、全てを見通されるかのような目だった。
「綺麗だ。お前が欲しい。」
武藤は美咲に顔を近づけ、無理やり唇を奪った。
「んっ・・・ん・・・んん・・・」
武藤の少し分厚い唇が、美咲のぷっくらとした可愛い唇を隠す様に食いついた。
美咲は逃げようとするが、なぜか体に力が入らずに武藤のキスに逆らうことができない。
武藤は美咲の上唇と下唇をゆっくりと味わうかのように、交互に強弱をつけて吸い付いた。
「ん・・んんっ・・・ぅ・・・・」
武藤の舌の侵入を拒む様に必死に歯を食いしばって抵抗した。
しかし、そんなことはお構いなしに武藤は自分の唾液を飲ませるかの如く、舌を美咲の口の中で暴れさせた。
歯全体を直接舐め、歯茎まで舐めた。
美咲は体の力が抜けつつも、必死の抵抗を見せ、武藤の舌の侵入だけは絶対に許さなかった。
しばらくその状態が続いたが、美咲の抵抗を見て、武藤はキスを止めた。
「ん・・・はぁ・・・はぁ・・・何するんですか?・・人を呼びますよ・・」
武藤の唾液まみれになった自分の口の周りを手で拭うと、美咲は武藤を睨みつけた。
「お前があんまりにもいい女だから我慢できなかったよ。でも、俺とのキスは悪くなかっただろ?体はしっかり反応してくれてたみたいだけど。」
武藤は全てを見透かすような鋭くも冷たい目で美咲を見つめた。
「・・そんなわけないでしょ。あなたに無理やりされたキスなんて不快でしかありません。今度、こんなことしたら、訴えます。」
美咲は、涙を流しながら逃げるように病室から飛び出した。
武藤は、自分の唇を触りながら、美咲とのキスの余韻を楽しみながら、自分の性器を手でしごきだした。
「はぁ・・はぁ・・やっぱりいい女だな。絶対に堕として俺から離れられなくしてやる。旦那からも絶対に奪う。俺の女にする。」
武藤は美咲のことを抱いている姿を想像して射精した。
無理やり武藤からキスされたことで、美咲は激しい吐き気に襲われトイレに駆け込んでいた。
「ん・・・ぅ・・・うぇ・・・」
自分の口の中に入ってしまった武藤の唾液を一滴残らず吐き出すように嘔吐した。
同時に夫である康太のことが頭に浮かび、罪悪感に襲われた。
無理やり武藤からキスされてしまったことへの罪悪感ではなかった。
武藤に無理やりキスされた時、自分の下半身が反応して少し濡れてしまっていた・・・・・
心とは反対に、美咲の体は武藤とのキスに反応してしまっていたのだ。
美咲は自分のことが情けなくなり、トイレで声を出して泣いてしまった。
しかし、その間も美咲の性器は、武藤とのキスの余韻により愛液を垂らしていた・・・・・・・・
自宅に戻った美咲は、康太にどんな顔で会えばいいかわからず、体調が悪いと嘘を言いベットに入った。
無理やり武藤からされたキスのことで頭がいっぱいになり、気が狂いそうになっていた。
まだ武藤とのキスの感触が、美咲の唇には残っていた・・・・・・・
第3話『ヤクザに無理やり抱かれた人妻』
重い足取りで出勤した美咲は、先日のことが忘れられずにいた。
無理やりとはいえ、患者である武藤とキスをしてしまった事実。
夫である康太や親友の加奈にさえ、相談することができなかった。
そして、また今日も武藤の部屋からナースコールが鳴った。
武藤の部屋の前には、今日も数人の部下の男達が待機していた。
部屋に入る美咲のことを、ジロジロとイヤらしい目つきで見ていた。
コンコン
「失礼します。」
いつものように部屋に入ると、武藤は真剣な表情で書類に目を通していた。
「武藤さん今日はどうされましたか?」
昨日のこともあり、美咲の表情は険しく武藤への嫌悪感も隠すことなく出していた。
「ああ。大した用事じゃないんだけど、昨日のことを謝りたくてね。」
「・・・・・・・・・」
美咲は険しい表情のまま、無言だった。
「昨日は無理やりキスをしてしまって申し訳なかった。佐々木さんが、あんまりにも魅力的すぎて我慢できなかった。」
「全然理由になっていません。もう絶対にあんなことはやめてください。」
美咲は冷たい口調で武藤のことをけん制した。
武藤は、そんな美咲のことを見ながら、なぜか少しほくそ笑んだ。
「あの・・・何もないようなら、今日はこれで失礼します。」
美咲は足早に武藤の病室から出ようとした。
「まだ話は終わってないよ。この前のことなんだけどさ、ちょっと佐々木さんに見てほしいものがあるんだよ。」
美咲のことを呼び止めた武藤は、スマホの画面を差し出した。
何かと思い、美咲は武藤に近づき、差し出されたスマホの画面を確認した。
「・・・・・・何これ・・・・・・」
美咲の表情は一気に血の気が引き青ざめていく。
スマホの画面に映し出されていた画像は、武藤とキスをしている自分の姿だった。
「よく撮れてるだろ。誰が見てもお互いが合意でキスしているようにしか見えないよな。」
青ざめた表情の美咲とは対照的に武藤は楽しそうに邪悪な笑みを浮かべていた。
しかし、武藤が言っていることは間違いではなかった。
武藤にキスをされている時の自分の表情は、完全にメスの表情になっていた。
「どうして・・・こんなのいつ撮ったんですか?」
「俺の部下が撮ってくれてたんだよ。」
武藤はスマホの画面を美咲に近づけて、二人がキスをしている画像を見せつけた。
「・・・すぐに消してください。」
美咲は、絞り出すように小さな声で武藤にお願いした。
「消してほしいなら、俺のお願いを一つ聞いてくれないか?聞いてくれたら、すぐにこの画像は消してあげるよ。」
「お願いってなんですか?」
嫌な予感を感じながらも、画像を消してほしい一心で武藤に質問した。
「もう一度、俺とキスをしてくれ。今度は、無理やりじゃなく佐々木さんから積極的に俺とキスしてほしい。」
「・・・そんなことできません。前も言いましたけど、私には夫がいます。あの人を裏切るようなことはしたくありません。」
美咲は、泣きそうな表情で武藤が出した条件を拒否した。
しかし、武藤の口から出た言葉に、美咲の血の気はさらに引くことになる。
「旦那さんか・・・あのクソ真面目な銀行員ね。」
「・・・・・なんで夫のこと知ってるんですか?」
武藤は邪悪な笑みを浮かべて嬉しそうに話しだした。
「佐々木さん・・いや美咲のことならなんでも知ってるよ。ちゃんと全部調べてあるからな。」
「・・・・・・・・・・・・」
美咲は言葉を失った。
同時にこの男からは、逃げられないことをこの時悟った。
「この画像も、真面目な旦那に見せたら悲しむだろうな。」
「嫌・・それだけは絶対にやめて・・あの人にだけは知られたくないの・・・」
夫の康太にだけは、このことは知られたくなかった。
無理やりとはいえ、他の男性とキスをしてしまった事実。
そして、その無理やりされたキスで感じてしまっていた自分のことを・・・・・・
しばらく考え込み無言になった後、美咲は苦渋の決断を下した。
「・・・わかりました。武藤さんの言う通りにします。だから、その画像は絶対に消してください。」
「約束は守るよ。美咲がもう一度俺とキスをしてくれたら、この画像は消去するよ。旦那にも俺とのことは知られることはないよ。」
美咲こっちにおいで。
武藤は、ベットに座る様に美咲を誘った。
「・・・・・・・・・・・・・・」
美咲は覚悟を決めて、武藤の隣に座った。
武藤は美咲の小さな顔に手を添えると、顔を近づけて鋭い目で美咲を至近距離で見つめた。
美咲は、なぜか自分のことを見つめる武藤から目を離すことができなかった。
「美咲・・・綺麗だ。マジでいい女だな。」
武藤は美咲の顔を見て、ボソッと呟いた。
「やめてください。恥ずかしいです。・・名前も呼ばないで・・・・」
美咲は武藤から目を離すことができない。
そんな美咲のことを、武藤は愛おし気に見つめ、顔を近づけると、自分の唇で美咲の柔らかい唇を飲み込む様に重ねた・・・・・・
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