数学教師のオバサンに教材室に連れ込まれて…

俺小学校の頃は劣等生だったのね。勉強も運動もできなくて、特に算数が一番苦手だったな。あのころは。
そんな俺だが、小学校5年の頃、ある算数教師に恋をしてしまったことがある。
彼女の名前は高橋京子。まあ、言っちゃ悪いが、初見だと無駄に容姿に自身があるオバサンだ。
いつも派手な柄の服で、髪は無駄に高いところに結んでる、要するにポニーテール。化粧は派手じゃない。
彼女の授業はもちろんめちゃくちゃキツイ。特に成績が悪かった俺には容赦ない。失敗すればイヤミたっぷりの説教。鬱っぽい。
だけどある日気づいたんだ。高橋の説教って、萌えるな。美人な女教師に説教されたと思えばいいんだ。これが初代ちゃん（当時の担任、美人）だったらなぁ・・・。
そんなある日、俺は高橋に教材室に連れて行かれた。「成績悪いから高橋にボコられるんだ」とそう覚悟していた。だが、実際は違った。
「ねえ、コーくん（俺の名前）ってかわいいね。わたしのストレス解消に付き合ってよ」
「ストレス解消・・・何するんですか？」
俺はそう口に出してしまった。高橋の返答はこうだった。
「私の授業がある日の放課後、私の愚痴を聞くこと」
（愚痴…お前の愚痴なんざ聞きたくねえよ…）
そう思いつつも、「は、はい…」と二つ返事でOKしてしまった。

翌日、早速高橋の愚痴を聞く日がやってきた。
階段を歩いていたら高橋に拉致られ、教材室まで連れて行かれた。
「で、先生、今日の愚痴はなんですか？」
「昨日さ〜私鍵失くしちゃってさぁ〜、で、どこにあったと思う？
ポケットの中に入ってたの。w」
（この人、結構面白いじゃん、明日も話し聞きたい…）
そう思って、「あ、明日もまた聞かせてください…」と言ってしまった。

そうなると俺は彼女の話術の虜だ。いつもあの人のトークで笑っていた。
でも1回だけ彼女の話でシコったこともある。それは高橋が高校生の頃、同級生と女子トイレで殴り合いの喧嘩をしたときの話。
先生160cm陸上部、相手の子155cmだったので勝てると思っていたみたいです。
けどいきなり間合いを詰められて素早いパンチを連続で顔面に叩き込まれて尻もちをついてしまいダウン。
その後立ち上がり相手の子にボディブローを打ち込んでそのあとストレートをとしたんですけど、顎にカウンターパンチを喰らってそのままトイレの床に倒れ込んでしまったとか。
ちなみに高橋先生はその子とは後に和解したみたいです。
その話聞いたときの俺は、帰ってシコることばかり考えてました。いや、シコるなって方が、無理だろ。
ちなみに卒アル見せてもらったとき、俺はうっかり「デブ」と言いかけてしまい、高橋先生にお腹を殴られた。お腹殴られるなんて、人生で初めて好きな人に体に触れられる。それが高橋先生からの腹パンだった、

だけど、先生とは1年しか話せなかった。随分早い異動だとは思った。
離任式のとき、俺は正直ショックだった。あの先生が…こんなに早く転勤するなんて…
下駄箱で俯いていた。そんな俺の前に現れたのは高橋先生だった。
「ん？なになに？私が異動するのがそんなにショックだったの？でも、生きてたらまた会えるかもよ？」
そう言って俺の背中をバンバン叩く。

これらがもう6年前の話か。時の流れは早いな。俺は高校2年生になったが、相変わらずエロいことばかり考えていた。
そんなある日の休日、遊びに行ったリサイクルショップで高橋先生に再会した。同じ敷地にあるゲーセンでパンチングマシーンを殴りに行くんだって。
「ストレス溜まってんですか？」との問いに、「ストレスがなかったらパンチングマシーン殴りになんかいかないでしょ」との回答が。
ついでに、「俺、あの頃先生のことちょっと好きだった」と告白。
先生に「私みたいなおばさんのこと好きなんて…変わってるわね。私子供もう成人してるわよ」と言われてしまった。
いや、あんな経験したらエロガキは誰だって恋愛感情抱くだろ。

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