わしと先輩とナイチンゲール　03

前編：わしと先輩とナイチンゲール　02
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ナイチンゲールその３

ある日、ナイチンゲールから電話がかかってきた。「○○君（先輩）が帰って
来てるって本当？」わしは全然知らなかったので、「知らないよ。誰がそんな
事言ってるの？」と聞くと、先輩の仲のいい友達から聞いたという。（先輩の
友達とナイチンゲールはなぜか顔見知りだった。ナイチンゲールというあだ名
を教えてくれたのもこの人）わしは「帰ってきてたら家に来ると思うんだけ
ど。。。」そう言って電話を切ってその先輩の家に電話をしてみた。「○○さ
ん（ナイチンゲール）から今電話あったんですけど、先輩こっち帰ってきてる
って本当ですか？」と、聞いたところ、「俺はそんなこと言ってないし。もし
帰ってきてても教えるわけ無いじゃん」と言われた。わしは怒ってナイチンゲ
ールに電話をし「先輩、まだ○○県（赴任先）に居るって言ってたぞ！なんで
そんな嘘を付く！」と言って電話を切ったのだが、切った後に重大なミスに気
づく。。。赴任先教えてしまった。。。　

次の日、先輩から電話が「おまえ！俺の赴任先教えただろ！来たぞ奴が！」と。
先輩の話によると、先輩の働いている会社はわれていたので赴任先の場所も連
絡先も速攻ばれたらしい。早朝ナイチンゲールは飛行機で先輩の赴任先に到着。
先輩の寮へ乗り込んだらしい。寮の管理のおばちゃんに、プロレスラーみたい
な人が訪ねてきてると言われ、出ていったらナイチンゲールだったと。ナイチ
ンゲールは開口一番「迷惑だってわかってるんだけど、どうしても我慢できな
くて会いに来た。」と言ったらしい。そして手作りの弁当を渡して帰っていっ
たと。それを聞いたわしはその夜、速攻ナイチンゲールに電話。「今日、先輩
の所行ったって？」と言うとナイチンゲールは普通に「うん。お弁当届けに。」
と。。。飛行機に乗って弁当を届ける。。。めまいが。。。

今回のことはわしのミスなので先輩を助ける事にした。「先輩が○○さん（ナ
イチンゲール）の事、何とも思ってないのはわかってるよね？」と言った所、
ナイチンゲールは「うん。わかってる。でも彼は最後には私の所に帰ってくる
から。」と、「いや最後には帰ってくるっていうかそこに居たことも無いじゃ
ん」って言うと、「あんたに○○君（先輩）の何がわかるって言うのよぉ！」
とキレて泣き出す始末。「いや、あんたよりかはわかってると思うけど。付き
合い長いし」と、だめ押しをしたのが悪かった、「今からそっちに行く！」と
言い出す。わしは泣きながらキレてるナイチンゲールに来られても困るし怖い
ので「用事がある」とか色々言ったが無駄だった。逃げようとも思ったが彼女
が来ていたのでそういうわけにも行かず。およそ１０分後、玄関の呼び鈴が高
橋名人の連射並に連続で鳴り響いた。。。

彼女も来てたので部屋にはあげずに、外で話す。突然奴は「大体、あんたがい
けないのよ。」とか言い出したので「なんで？」と聞くと「あんたが仲良いか
ら○○君（先輩）が全然相手にしてくれないんだよ！」「私が会おうって電話
したらいつもLSTの所行くからって言って全然会ってくれないし。」とかまあ
そんなたぐいの事を延々述べたあげく家の前で大声で泣き出した。わしもいい
加減、頭きてたのでとどめを刺すことに。「先輩はあんたの事嫌いなんだよ。
わかる？あんたみたいな不細工好きになるわけ無いじゃん」と。その瞬間のナ
イチンゲールの顔が不細工な泣き顔から不細工な怒りの顔に変わった。「私、
ブスじゃ無いモン！」そういっていきなり殴ってくる。避けたつもりだったん
だけど背が高い分リーチが長かった。顔の真ん中で嫌な音がした。。。頭の中
では冷静に、ああ、鼻おれたなぁと思いながら、顔面押さえてるわしに向かっ
て「わたしブスじゃない！」と、連呼しながらその数と同じだけ蹴りの連打。

そうして少しは気が済んだのか、突然冷静になり「あ、ごめんなさい。わたし
頭来ると自分で何やってるかわからなくなって。。。ごめんなさい」と、今度
は、ごめんなさいの連呼。そして一言しかも笑いながら「鼻変な方向に曲がっ
てるから医者行った方が良いよ。」と、なにも言えなくなってるわしをそのま
まに帰って行った。数週間後、先輩は帰ってきたが、わしの鼻はまだ完治して
いなかった。。。

その３　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　終わり

続編：わしと先輩とナイチンゲール　04
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出典：恋愛板
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