わしと先輩とナイチンゲール 08
2006/09/16 04:10 登録: えっちな名無しさん
前編:わしと先輩とナイチンゲール 07
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ナイチンゲールその8
わしの住んでいた所の更に田舎の方に行くとイルカショーとかがみられる
場所があった。小学校の時以来行ったことがなかったわしは彼女と行こう
という話になり、乗り物を持っていなかったわしは先輩を誘った。先輩も
小学校の時に遠足で行ったきりだ!と、けっこう乗り気。じゃあついでだ
からもっと色々な奴誘おうって事で車持ってる奴らとかに電話かけてお互
いにいろいろな奴を誘って大人数で遠足気分で行こうぜって感じになった。
しかし、この計画には落とし穴があった。誘った友達の彼女がナイチンゲ
ールも誘ってしまったのだった。まあ、しかし大人数(16人)だし別に
いいかぁって事でその計画が実行されることになったのだが、それが思わ
ぬ。。。いや、案の定、悲劇をもたらす事に。。。
とりあえず車4台に分乗して行くことになったのだが、お互い誘った人数
にばらつきがあって、誰が誰の車に乗るかという話になった、先輩の車は
5人乗りだったので先輩とわしとわしの彼女と後誰か一人って事になって
まあ余った奴を乗せようって話になっていたのだが、ナイチンゲールを誘
った友達の車は軽だったのでナイチンゲール乗ると狭いからっていう理由
でナイチンゲールが見事に余り物に。他の車に乗せようともしたが、皆、
当然のように拒み、仕方ないので、ナイチンゲールに先輩が「おまえ自分
の車乗って来いよ」っていうと「せっかくみんなで行くんだから一人は嫌
だ」との答え。結局先輩の車に乗るはめに。かわいそうなのはむしろ先輩
よりもわしと彼女。。。元々後ろのシートに座ろうと思っていたので、ナ
イチンゲールが助手席って事になるんだけど、でかくてうっとうしいとい
う理由+アルファで後ろに。仕方ないのでわしが助手席に乗り彼女は後ろ
に。。。
そんなこんなで出発。はしゃぐナイチンゲール。そりゃそうだ。わしらだ
ってはしゃいでるんだから、しかも好きな奴の車に乗って行くなんてナイ
チンゲールにとってはこれ以上は無いって位うれしかったのだろう。しか
しずっとでかい声で喋り続けるわ、菓子は食い散らかすわでかなりうんざ
り。わしの彼女はふてくされて寝てしまった。わしと彼女と先輩の中では
もっと楽しい予定だったのに。。。そんなこんなしているうちに、現地に
到着。みんなで団体用のチケットとか購入してみたりして気分はすっかり
遠足。ナイチンゲールから解放され、彼女と先輩の機嫌も直り、とりあえ
ず自由行動って事で3人で水族館を見学。はしゃぐ3人。ふと気づくと、
水族館のガラスに映るでかい影がある。まさかと思い、そのガラスに映っ
た姿をよく見ると柱の影からナイチンゲールがこっちを眺めている姿が。
まあ、近づいて来る気配もないし、折角はしゃいでる気分を壊すのも嫌な
ので先輩にも報告せずに無視する事にする。しかし。いやーついてくるつ
いてくる。ずーっと一定距離を保ちながら、わしらの後ろにぴったりと。
水槽から水槽へ動くたびに、その水槽のガラスにはナイチンゲールの姿が。
だんだん魚見てるのかナイチンゲール見てるんだかわからなくなってきた。
っていうか、ナイチンゲールは折角水族館来てるのに、先輩の姿しか見て
ないとみた。。。とりあえずそれでも無視して水族館を全部一回りしてみ
んなで昼飯を食おうと言うことになった。もちろんみんな弁当持参。先輩
の分もわしの彼女が作ってきていた。そしてもちろん奴が先輩の分を作っ
てきて居ないはずはない。ちょっと海岸みたいになったところでみんなで
弁当自慢とかを始めた瞬間だった。。。
「○○君(先輩)、私も○○君(先輩)の作ってきたから食べてよ」と、
ナイチンゲールがなんか風呂敷包みみたいなの持って近づいてきた。そし
て風呂敷をとくとそこには漆塗りの見事な3段重ねの重箱が。。。ナイチ
ンゲールが「一生懸命つくったんだよぉ」っと言ってふたを取ると、おせ
ち?そこにはどう見てもおせち料理にしか見えない物がたくさん詰まって
いた。夏なのに。。。そして2段目には、焼き肉?どう考えてもタレに浸
けて焼いただけと思われる肉のみが箱いっぱいに。そして3段目!米?そ
うご飯だけ。重箱一杯に詰められた白いご飯が。。。っていうことは、1
段目のおせちと2段目の焼き肉をおかずに3段目の飯を食えって事か?と
思っていると、先輩が「いらねぇ。そんなに食えないし。俺おせち嫌いだ
し」と。やっぱ先輩もおせちって思ったんだなぁと思い笑いをこらえたの
だが、その瞬間、ナイチンゲールが爆発したのだった。
「おせちって何よぉ!折角作ったのに!一口くらい食べてから食べられな
いって言ってよ!そうやっていつも私に恥かかせようとしてるんでしょ?
食てくれないなら捨てる!」いや、恥かかせてるのはあんたじゃんという
突っ込みを入れたくなったがそれも出来なかった。なぜなら捨てるといっ
た重箱をナイチンゲールが先輩に向かって投げつけたからだ。見事に先輩
の顔面直撃。しかも投げたのが2段目だったので先輩は肉まみれに。。。
先輩も激怒したが、ナイチンゲールは「もう帰る」と言いだし、誰も送っ
ていかないって言い張ると、「じゃあタクシーで帰る!」と、言い出す。
タクシーって1万位はかかるんでは?と他の友達が言ったが、「いい」っ
て言い張って去っていく。かわいそうなのは先輩。服とか肉汁とタレまみ
れ。替えの服などもちろん持ってきているはずもなく、「俺、みんな帰る
まで車にいるわ。」と、駐車場へ。その後、わしは彼女とイルカショーを
見た後、先輩が気になって、駐車場へ向かったのだが、そこでまた信じら
れない事を目撃することになる。
先輩の車に近づくと先輩は車の中でエンジンかけっぱなしで寝ていたので
そっとしておこうと思いそのまままた戻ろうとしたとき、ふと見た先輩の
車のサイドウィンドウになにやらでかい人影が見えた気がした。まさか!
そのまさかだった。おそらく、ナイチンゲールはあの後、先輩が車に戻る
のを計算していて、先輩の車の近くに潜んでいて、先輩が車に戻ってきて
からわしが来るまでの時間(3時間ほど)、ずっと先輩の事を眺めていた
ものと思われる。水族館の中でしていたのと同じように。。。
おわり。
追記。ナイチンゲールは結局、わしらが帰るときまで駐車場にいて、ナイ
チンゲールを誘った奴が罰としてナイチンゲールを乗せて帰ることになっ
た。
続編:わしと先輩とナイチンゲール 09
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出典:恋愛板
リンク:ブサイコスレ

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