わしと先輩とナイチンゲール　11

前編：わしと先輩とナイチンゲール　10
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ナイチンゲールその１１

学校から帰る途中、中学の時の同級生の女の子にあった。わしは徒歩でその
子は自転車。その子の家は家から歩いて５分くらいの位置にあったので一緒
に帰ることにした。その女の子が「後ろのる？」って言ってきたので２人乗
りで話とかしながら帰っていた。すると、いきなり前で通せんぼするでかい
影が！「あぁ〜彼女にいいつけてやろぉ〜」とニヤニヤしながらやってきた
のはもちろんナイチンゲール。「○○君（わし）は彼女居るのに、他の女の
子とそういうこと出来る人なんだねぇ〜」と、ナイチンゲールが言うので、
「いやだって家近いし、小学校の時から知ってて中学も一緒だったから幼な
じみみたいなもんだし」とちょっと焦りながら言うと、「あ！ムキになって
る！やっぱり何かあるんでしょぉ〜？」と鬱陶しいことこの上ない。一緒に
いた子が「本当に私たち何もないですよ。久しぶりに会ったんで話しながら
一緒に帰ってただけですよ」と弁解してくれ、ナイチンゲールも「あぁ、そ
うなんだ。ごめんね邪魔して」と素直に街の中に消えていったが。その後家
にたどり着くまで、その女の子とわしは無言だったのは言うまでもない。

その日の夜。彼女から珍しく電話がかかってきた（家が近かったので用事が
ある時は直接来ることの方が多かった）。「さっき○○さん（ナイチンゲー
）から電話があって、今日の夕方○○（わし）が他の女の子と一緒に居たっ
て言ってたけど本当？」と、いきなり嫌ーな質問。わしはとりあえず事実な
ので「本当」って答えたんだが、「じゃあ、新しい彼女って言うのも本当な
んだぁ。。。」って彼女が言う。「え！？なんだそりゃ？」と聞き返すと、
ナイチンゲールが電話かけてきて「○○君（わし）には新しい彼女が出来て
あんたよりも可愛くてラブラブだから別れた方が良い」って言われたという。
それで彼女もナイチンゲールがどんな奴かはわかっていたので、「そんなこ
とあるわけない！あっても○○（わし）が言わない訳がない！」と、反論し
たらしいのですが、「じゃあ電話して今日の夕方女の子と会ってたでしょ？
って聞いてみたらいい」と言われて電話をしてきたらしい

とりあえず、事の次第をきちんと説明し、彼女もナイチンゲールがどんな奴
かわかっていたので素直に納得してくれたのだが、わしはそんなことされて
黙ってられるほどいい人じゃない。彼女と愛を確認しあう電話を切った後、
速攻ナイチンゲールに電話。そしたらわしだとわかって楽しそうにしてるナ
イチンゲール。「なんで彼女にあんな事言うんだよ！」と怒鳴ると、「だっ
てぇ〜。恋愛はたまには障害があった方が絆が深まるんだよ」との答え。。。
「馬鹿野郎、わしと彼女は今まで一回も喧嘩もしたこと無いんだぞ！」と言
うと「喧嘩も出来ないほどどうでも良い仲なの？」ときりかえされた。「違
ぁう！それだけ仲良いんだよ！あんたと先輩と違ってな！」と言った瞬間ナ
イチンゲールが豹変。「それどういうことよぉ！私は○○君（先輩）の事を
思う気持ちは誰にも負けないし、あんたが彼女のこと想ってるよりももっと
○○君（先輩）の事想ってるんだからぁ！」とわめく。わしはしばし呆然と
したあと「いや、それは全然レベルがちがう話だろ！あんたのは所詮片思い
じゃんか！しかも押しつけがましい！」と言うと何も言えなくなったらしく
しばらく沈黙。

しばしの沈黙の後「大体、あんた達が付き合ってるから○○君（先輩）が、
私のこと相手してくれないんじゃん！」と意味不明な発言。その心は？とか
思いつつ「どういう理屈だよそれはよ！」と聞くと、「あんたの彼女と私を
○○君（先輩）は比較して、あんたの彼女の方が可愛いから私の所に来ない
んだよ！」との事。。。いや、それは全然関係ないんでは？むしろわしに彼
女が居ることによって先輩が焦るって言うんならまだわかるけど。。。と、
思いながら、「なんでそういう発想になるんだよ！」と聞いたら「だってこ
の間、○○君（先輩）に電話して、私と○○君（わし）の彼女、どっちか選
ぶとしたらどっち？って聞いたら、あんたの彼女って答えたモン」と。いや
普通そうだろうと思いながら「先輩がそう言ったからってわしと彼女が付き
合ってるのはかわらないだろ！」と言うと、「そんなのわからないじゃん！
今回みたいな事で別れるかもしれないじゃん！」って。。。まて！「別れさ
せようとしたのおまえじゃねぇか！」と怒り全開で答えると、「だって悔し
いんだもん。私の方が絶対○○君（先輩）の事好きなのに」　

って、ちょっと待て！「わしの彼女がおまえより先輩のこと好きじゃないの
は当たり前じゃんか！わしの彼女だぞ！」と言うと「そんなのわからないモ
ン。私だって女だから女の気持ちわかるから」と言う答え。もうあきれて何
も言えないと思ったわしは「あーわかったよ。もう切るわ。勝手に色々乙女
心の探究でもしててくれ」と言って切ろうとした瞬間、「あ、ちょっと待っ
て。○○君（先輩）にこの事言いつけたら許さないからね」と脅しが。。。
わしはとりあえず、無視して電話を切ってその後、先輩に電話をかけて報告
したのは言うまでもないが、その後、わしと彼女の仲が多少ギクシャクし始
めておよそ４ヶ月後に別れることになる。今思えばこの時の事が原因だった
のかもと少し思う。が責任転嫁するのはナイチンゲールと同じ理屈になって
しまうので、やっぱりお互い縁がなかったと思うことにする。　　　おわり。

出典：恋愛板
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