カフェオレショートケーキとシュークリーム

泣ける体験談というか、俺が泣けた体験談。

俺は今年で24になるんだが、今年の2月に就職したんだ。
初任給は中途採用で不就労の日が多かったせいもあって13万3000円だった。
まぁそんなに残業もやっていなかった割には結構貰えたななんて思って、会社帰りに柄にもなくシャトレーゼで安いカフェオレショートを家族分5個買って家に帰ったんだ。

帰ってから給料から生活費を母に渡して、ぶっきらぼうに｢ケーキ｣と言って帰りに買ってきたケーキを渡したんだ。
当然給料日翌日でも仕事はあって、その日は夜勤だったんだが晩御飯を食べて終わってもケーキは食卓に出てこない。
出勤の時間が迫っていたので、母に｢ケーキ賞味期限あるから早めに食べなよ？｣って言って出勤して仕事終えて帰ってきてから｢ケーキ食べた？｣って聞いてみたんだよ。
よく親が感動して美味しいって食べてくれたとかって話しを見聞きしてたから、｢あぁ同じこと言って貰えるんだろうな｣なんて考えてた。
返ってきた答えは「兄と父と祖父は食べた。」だった。
想像していたよりも味気ない返事に｢まぁ今まで仕事してなかったり、迷惑かけたからかなぁ｣なんて少し物悲しくはなったんだが余り気にしないようにしていた。

夜勤明けで朝帰って｢もう2日も経ったしケーキは自分の分しかのこってないだろうな｣なんて思いながら冷蔵庫開けてケーキの箱取り出して開けてみたら、ケーキが3個残ってるんだよ。
もうそれ見た瞬間胸に穴が開いたようだったよ。
実はこの日シュークリームが会社で直売みたいな感じで売ってたから同じように5個買ってたんだ。
それも渡してその日の夕方起きて見たら残り1個でじいちゃんに｢食べる？｣って聞いたらシュークリームの存在すらしらなかったみたいで「ご馳走さん、ありがとう」って言ってくれた。

俺は親に恵まれなかったのかな？
じいちゃんの「ありがとう」の一言だけで救われた気がしたよ。
じいちゃんはケーキは食べたのかな？
安いケーキなんかじゃなくてもっとうまいもの食べに行こうね。

それにしてもカフェオレショートケーキとシュークリームの行方が気になる。
じいちゃん食べてなかったならごめんね。
持って行ってあげればじいちゃんも食べれたのにね。



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