小悪魔ごっこ
2007/04/01 02:50 登録: えっちな名無しさん
少し前、「小悪魔」という言葉が流行っていた頃の話だ。
車でサークル内で遊びに行った帰り、家の場所の関係で運転手の俺とある女の二人だけになった。
帰りは夜になってしまっていて、俺は疲れながらも運転に集中していた。
女の家に近づき、やれやれやっと俺も家に帰れると思ったとき、女が「ねぇ、もうちょっと走らせてくれない?」と言うので
俺は疲れながらも断るのも悪い気がしたのでOKして、女の家を行き過ぎ、軽く車を走らせた。
今日の事など軽い会話をしつつ5分ほどすると、郊外のブティックホテルが見えてきた。清潔で安い、人気のあるホテルだ。
女が「ねぇ、○○くんってああいうとこ、行ったことある?」と聞くので、俺は「まぁ、何度か」と正直に答えた。
「あたし、行ったこと無いんだよね。ちょっと興味あるな・・」と言ってきたので、「あんまりろくな所じゃないぜ」と返した。
しばらく女が黙っていたので、疲れてるのかなと思い、そろそろ帰ろうか、と軽く聞いてみた。
すると女が「あたし、○○くんと、あの・・行きたいな・・」とボソッつぶやいた。
そして上目遣いで、こっちに頭を寄せてきた。運転をしながらもチラッとその様子を見た。
その姿はまさに「小悪魔」的であったが、大方女性向けの雑誌とかで研究したんだろうな、と思うと普通に冷めた。
さらに俺は別段、その子に好意は抱いていないので「ああ・・でも興味あるなら一人で見学にでもいけば?」と冷静に返した。
女はまだ何か言いたそうだったが面倒だと思い、「じゃあ今日はもう疲れたし、ガソリンも少ないから帰るな」と、この話はここまでという感じで畳み掛けた。
有無を言わせぬ勢いでUターンし、ホテルの近くを通りたくなかったので、わざと違う道を選び、夜のお笑いラジオをつけ音量を上げて軽快に走った。
女はまだもじもじしていたが、気にしないことして運転とラジオに集中した。
空いていたので10分ほどで女の家に着き、ドアロックを解除した。
しかし彼女がなかなか降りようとしないので、俺はイラついた。
「あのね、○○くん、あたしね・・・」と、何か言いかけようとしたが
「ごめん、早く降りてくれない?疲れてるんだよね」と強い口調でいうと女ははっとしてこちらを見て、しぶしぶという感じで車を降りた。
女が車を降りたがドアを開けたまま、突っ立っているので「寒いから閉めて。あとあんまり男をホテルに誘うとか、似合わないからやめた方がいいぜ。じゃあな」と言った。
その途端、かなり悲しい目をしたが、俺はそれも雑誌の受け売りだろうな、と思った。
女の目に涙が見えた気がしたが、やっとドアを閉めたので俺は車を走らせることが出来た。
その間もずっとお笑いラジオでは下らない話を大音量で流しており、俺はラジオの話と、さっきの型にはまった女の演技を思い出し、一人笑いながら帰路についた。
出典:なんで女って男に告白させようとするの?
リンク:http://ex22.2ch.net/test/read.cgi/campus/1174959140/102-103

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