蜘蛛嫌いと幼馴染姉妹
2004/07/16 15:53 登録: えっちな名無しさん
ある夏の日、幼馴染姉妹二名が家に泊まりにきた。
そして、何故か俺の部屋で寝る事になった。
俺は当時小学五年生ながらも、ヤターハーレムだーと、子供らしくない喜び方をしていた。
俺と姉妹は日付が変わるような時間までボードゲームやらお喋りやらをして過ごした。
そして、そろそろ寝ようと思い、布団を出そうと押入れを開けた時、悲劇は起こった。
なんと押入れの中から、素早い動きでアシダカグモが這い出て来たのだ!
「キャー」とか言いながら、とりあえず部屋の隅っこに逃げる姉妹。
「ギャワアアア」物凄い雄叫びをあげながら、
置いてあったポップコーンを蹴り飛ばし、必死の形相で机の上に避難する俺。
俺は安全圏に入ったことを確認すると、部屋中に視線を巡らせ、アシダカさんを必死で探す。
――いた。カーテンにぶらさがっている。何と圧倒的な存在感だろうか。全身が総毛立つのを感じた。
すぐに殺虫剤を取りに行きたい所だが、俺が動いた瞬間、アシダカさんも動くような気がして身動きできない。
アシダカさんとにらめっこすること数分。ふと、視線を感じて振り返った。
姉妹があからさまに(男の癖に、そんなに怖がらなくても…)みたいな、呆れた目でこちらを見ている。
これはまずい。非常にまずい。俺は勇気を振り絞って殺虫剤を取りにいった。
幸い、アシダカさんは動かなかった。
調子に乗った俺は、「すぐ、退治するから待っててくれよ」等と姉妹に大見得を切りつつ、殺虫剤を散布。
だが、ここで最悪の事態が起きる。
苦しみもがき、床に落ちたアシダカさんは、錯乱したのか、あろうことか俺の足を登り始めたのだ!!
「あああ!おああああーーー!」俺は近所迷惑なくらい取り乱して、そのまま意識は闇の中に沈んだ。
目を覚ましたのは、朝早くだった。信じたくないが、俺は失神していたらしい。
後で姉妹に聞いた話だと、何とか二人でアシダカさんを室外に追い出し、ことなきをえたそうだ。
その一件以来、幼馴染姉妹が泊まりにくることはなくなったとさ。めでたしめでたし。
……全然めでたくねぇ。
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