ピンフォール

2007/04/13 14:34 登録: えっちな名無しさん

俺の学生時代のガールフレンドにプロレスの大ファンがいた。
父親は通っている大学(旧帝大)の教授で、しかも学会の権威クラス。
彼女は茶道・華道・着付・ピアノを習い、格闘技好きで極真空手を習っていた。
週5回以上の習い事と日々の勉強をマジメにこなし、男には興味を示さない女の子だった。
しかし素晴らしい肢体と美貌の持ち主で、腰のくびれと巨乳は俺たちの注目の的で、誰がいつ、
彼女をフォールするかが4年間のテーマであり続けた。
その彼女から誘われてプロレスを観にいった。彼女はキラー・カンが大好きだった。そして
モンゴル人だと信じていたが、リングを降りたキラー・カンが日本語を流暢に話すのを聞いて、
「日本語うまいね。努力してるんだろうね」と言うので、「小沢っていう日本人だ」と俺が説明した。
大ファンは得てして思い込みが激しいのだろう、彼女は泣き出してしまった。
その後、卒業した俺と彼女はバッタリし渋谷の街で再会した。お互い27歳だった。
俺はふと思いついて彼女を食事に誘った。新宿のキラー・カンの店に連れて行こうと思ったのだ。
果たして彼女は大感激、カンちゃん鍋を本当に嬉しそうに食べた。キラー・カンと直接話までできて、
涙目になっていた。
そのまま感激し続ける彼女からピンフォールを奪ったが、彼女にとっては初のフォール負けだったようで、
俺はそれに感激した。しかし27歳までフォールされていないというのはいまどき珍しい。
今はいつでもフォールできる暮らしになったが、学者一家に育ったせいか、世間の感覚から遊離したような
行動をとることがあるのがタマに傷。


出典:ムシキングテリーは
リンク:橋誠

(・∀・): 2204 | (・A・): 525

TOP