車椅子の姉
2007/04/24 22:38 登録: えっちな名無しさん
715 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:44:50 ID:t4uHaCVQ0
私、歩けないから車椅子の人なんだけど、そんな姉と弟の会話
弟と川沿いの道を散歩してるとき
「たまには車椅子押してやるよ」て言われたんで
弟に押してもらって、そのとき二人で恋愛話した。
弟は、当時付き合ってた彼女のことを、すごくうれしそうに話してた。
付き合い始めたとき、弟は
「学年で一番かわいい子と付き合えることになったんだ」
とか言って、私に自慢してた。
その時、写真見せてもらったんだけど
普通に可愛いけど、でも学年一てほどじゃないだろ?と思った。
けど、満面の笑みで自慢してる弟みたら、何も言えなかった。
川沿いの道で弟は、その彼女のことを延々と話しまくった。
初めてデートしたときのこととか、電話で普段話してることとか
初めてキスしたときのこととか。
少しうざかった
716 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:45:18 ID:t4uHaCVQ0
当時私はまだ、彼氏いない暦=年齢だったから、聞いてるだけ。
聞いてて、寂しかったし、うらやましかったけど
姉のプライドがあって、平静装って弟の話を聞いてた。
「で、姉ちゃんは彼氏いるの?」
て弟に聞かれた。
「恋愛になんて興味ないし。私、男嫌いだから」
てそっけなく答えた。
普通に恋愛楽しんでる弟に負けてるみたいで
くやしくて、つい強がって、そんな痛いこと言ってしまった。
弟は私の答え聞いた後、さっきまであんなに喋ってたのに
突然黙り込んじゃって、黙って車椅子押してた。
空気重かったから、まずいこと言っちゃったかなあと思ってたら
弟は、突然車椅子止めた。
弟は、車椅子の前に回りこんでしゃがみ込むと
「姉ちゃん、じゃあ俺と付き合おうよ」
て言った。
717 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:45:48 ID:t4uHaCVQ0
私「はあ?あんた彼女いるじゃん」
弟「彼女とは別れるよ。だから付き合おう?」
私「バカじゃないの?あたしたち兄弟だよ?」
弟「だからさ。俺、姉ちゃんに好きな人できるまでの
予備燃料でいいよ
姉ちゃん、他に好きな人できたら
すぐに俺から乗り換えていいからさ」
私「意味わかんない。
あんたさっきまで延々とのろけ話、語ってたじゃん。
どうしてそんな簡単に彼女捨てられるわけ?」
弟「俺、姉ちゃん大好きだから」
私「この浮気者!
彼女持ちのくせに姉ちゃん口説くな!」
そう言いながら、私はひざ掛けのブランケット振り回して弟を叩いた。
弟は私のブランケットが当たらない位置まで逃げると
「姉ちゃん、恋っていいもんだぜ。
姉ちゃんには恋愛に素直になってほしいから、
そのためだったら俺、今の彼女と別れてもいいよ」
て言った。
私、弟に見下された気がしてすごく悔しいし
弟に告られたってのも意味わかんなくて混乱してて
「もういい。私一人で帰る」
て怒って、車椅子の向き変えて家に向かった。
帰り道は弟の歩くペースに車椅子を合わせなかったから
(車椅子を普通に走らせると歩くスピードより早い)
弟は小走りに私についてきた。
途中、いろいろ話しかけたりしたけど、ずっと無視してた。
718 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:46:29 ID:t4uHaCVQ0
弟無視して車椅子走らせてる最中、
弟がなんであんなこと言ったのか考えた。
すぐに分かった。
恋愛に対して意固地になってる私を変えたいからだろうって。
そのために、自分犠牲にするつもりだろうって。
私のために必死になってる弟に対して
私の態度はあまりに大人気ないと思った。
ゆっくり車椅子のスピード落として、車椅子を止めた。
「ごめんね。
さっきのことだけど
伸くん、私のこと心配して言ってくれたんだよね?」
弟に謝った。
もっと、恋愛に対して素直になるって、弟に約束した。
途中からはいつもの兄弟に戻って、和気あいあいで帰った。
私「ヘッヘッヘッー。伸君から告られちゃったー
早速、帰ったらお母さんに報告しなくちゃー」
弟「うわ。ごめんなさい。
マジ勘弁してください。何でもします」
弟をおちょくりながら二人で家に帰った。
かわいいなあと思った。
もし、私が付き合うことに同意してたら
多分、弟はホントに付き合ってくれたと思う。
そこまで思ってくれる弟に少し不安も感じたけど
でも、やっぱりうれしかった。
719 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:47:07 ID:t4uHaCVQ0
私が高校生の頃、夜、弟が枕持って私のベッドに来た。
弟「姉ちゃん、一緒に寝よ?」
私「はあ?あんたいくつなの?」
弟「いいじゃん。たまには、昔みたいに一緒に寝よ?」
私「もうどっちも高校生だよ?何言ってんのよ」
弟「姉ちゃんさ、俺と寝るの嫌?」
私「まあ嫌ってほど嫌じゃないけど」
弟「じゃあいいじゃん」
そんな感じでぐだぐた話してたら、
結局、弟に押し切られた。
ベッドの中で、未来の話をした。
10年後にはどんな仕事してるのかとか、たわいもない妄想話。
弟「10年したら、もしかしたら足の移植もできるかもな。
そしたら姉ちゃん、俺の足やるよ」
この一言にかなり感動した。
泣きそうだったけど、必死で我慢した。
720 :水先案名無い人[sage]:2007/04/24(火) 20:47:39 ID:t4uHaCVQ0
私「いらないよ。そんなスネ毛だらけの足。処理めんどいし」
弟「おいおいw えり好みするレシピエントなんていねーよ」
私「てかさ。そしたらあんた歩けなくなるじゃん」
弟「姉ちゃんさ『代われるものなら代わってあげたい』って言葉知ってる?
あの言葉言う人ってさ、本心からそう思って言ってるんだと思うぞ?」
弟「10年後って言ったら、俺26だろ。
26年も歩いたら、もういい加減いいだろ。
後はもう、姉ちゃん好きに使っていいよ」
弟に抱きついて、声出して泣いた。
くだらない話してる最中だってのに、
くさいこと言う弟なんて嫌いだ。
伸くん
結局、伸くんは足を私にくれる前に、遠くに行っちゃったね。
うそつき。
骨だけの足なんて、もらってもしょうがねえんだよ。
伸君がいなくなってからもうすぐ5年。
姉ちゃんは、まだ引きずってるよ。
今日も、こうして昔の思い出を2ちゃんに書いて
一人泣いてます。
出典:まっとうな姉萌え、妹萌えのガイドライン 9
リンク:http://ex20.2ch.net/test/read.cgi/gline/1168317759/

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