“かわいいね”

2007/05/11 13:33 登録: 橋本

私が中学3年の頃、やたらと“○○さん(私)かわいいね”と言ってくる男子がいました。
当時私は姉御肌というか・・・男勝りのところがありました。
当然付き合ったことなどなく、あまり女子として見られていませんでした。

どうせからかってるんだろう。
数日も経てばそのうちその男子(以後A)も飽きるだろうと思っていました。
でも1週間・・・1ヶ月・・・とAは毎日“かわいいね”を連発。
正直、こんなに続くとは思ってませんでした。
そのうち飽きるさ・・・と自分に言い聞かせ、私はAを無視し続けました。

その後もAは“かわいいね”と言い続けて来ました。
ガマンも限界に達してきましたが、とりあえず無視。
それでも“かわいいね”発言は毎日のように続きました。

そしてついに卒業式。
そう、この日までずっと言い続けてきたのです。
それも今日で解放される。

卒業式が終り家に帰ろうとしたとき、またAが“かわいいね”と言ってきました。
今日で最後だし・・・と思い私はAに聞きました。
私「私のことからかって楽しかった?」
するとAは
A「ほんとのこと言ってただけだよ」
と言いました。
コイツはまだ私のことをからかうのかと思い呆れました。
私「もういいから。お疲れさん」
と私が言うと、Aは
A「まったく・・・○○さんは疎いなぁー」
と言いました。
異性と付き合ったことがない私は始め何を言ってるのか分かりませんでした。
私「何が?」
A「もう・・・俺がどんだけ“かわいい”って言ってたか分かる?」
私「??」
A「はぁ・・・もういいや・・・」
私「もういいって?何が?」
A「・・・○○さん、ホントに“かわいいね”」
いつもとは違うトーンでAが言いました。
その時、初めて私は気付きました。
毎日言い続けてきたのはAの愛情表現だったのだと。

そして
A「じゃーな!高校行っても頑張れよ!」
と走り去ってしまいました。

私「A・・・カッコいいよ」

最後に私はそう呟きました。
あれ以来Aとは会っていません。
二度と戻らない青春・・・付き合ってればよかったな。


出典:2CH
リンク:闘魂三銃士

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