恋愛体験

2007/07/23 11:27 登録: えっちな名無しさん

高校一年、同じクラスにいた彼女。
初めはただ席が近いだけで、恋愛感情なんて全く無かった。
その時は他に好きな人がいたしね。
それに女の子と話すことが苦手な俺は(内気だった)挨拶さえもしていなかったのに・・・

二学期が終わる頃、席がまた近くになった。
二人とも学校に来るのはかなり早いほうで、朝はいつも教室に二人だった。
そのうち「おはよう」とだけ言うようになった。
そして三学期になるとそれぞれの趣味などで会話が弾むようになった。
二人とも読書が好きで本の話などで盛り上がったりしていた。
そして進級・・・

二年になるとクラスが別々になった。
その時同じクラスだった友人(後の親友)の彼女が、その彼女と同じクラスだった。
友人が彼女と会いに行くのに同行して俺も彼女に会いに行っていた。
その頃にはもう惹かれていたのかもしれない。
ただ、一緒にいるのが楽しくて話したいことが沢山あって・・・
友人に着いて行くと言う理由で、その彼女と話をしに行っていた。
そんな他愛も無い生活をしていたある日、その彼女の友人が亡くなった。
心臓が悪かったらしい。大切な友人を亡くしたと言って落ち込んでいた。
いつも男勝りな彼女がこの時はとても弱く見え守ってあげたいと思った。
この時には、もう完全にその彼女のことが好きになっていた。

それが高校二年の夏課外の時期。
お互い読書が好きだったので本の貸し借りをしていた。
そんなある日、本を返してもらったら手紙が挟まっていた。
ラブレターとかそんなものでは無く、本の感想とか最近の出来事とかが書かれていた。
とても嬉しかった俺は、その時借りていた本を出来るだけ早く読み終え、一生懸命手紙の返事を書いた。
手紙なんて書いたこと無かったから、色々と悩んで出来るだけ楽しく読めるように工夫したりした。
そんなことが数回続くうちに、手紙だけのやり取りになっていった。しかも毎日。

そんな関係が続き三学期も後半に入ろうとしていた。
手紙のペースは少し落ちていたがそれでも一週間に3〜4回はあった。
その時は好きで好きでもう我慢できなくなっていた。
ある日、一緒に帰る機会があったので思い切って告白しようと決めた。
彼女の家は学校からそれほど遠くは無いが、家に着くまでの間が長く長く感じられた。
そして彼女の家に着いてから玄関で少しオシャベリ。
でも緊張していたせいか全く会話は覚えていない。そして帰る時間になった。
告白しようと決めていたのに、どうしても「好きだ」の一言が出ず、そのまま別れてしまった。
が、やはりどうしても思いを伝えたくて、一旦別れたのだがすぐにチャイムを押していた。
インターホン越しに彼女に「言い忘れた事がある」と伝えた。
それから十数秒後に彼女が出てくるまでの間、どう言おうか必死に考えていた。
そして彼女が出てきた・・・
伝えたいのは「好き」の一言。なのにどうしても口から出てこない・・・
数分間の無言の後、やっと決心できた。
「君のことが好きだ」
やっとの思いで搾り出した言葉。
どんなにこの気持ちを伝えたかったことか・・・
全校生徒1200人の前で話すよりも、彼女一人の前でたった一言言うだけの方が緊張した。
彼女は「私も大好きよ」と微笑んでくれた。
女の子の前で泣くのは情けないと思っていた私だが、不覚にもその言葉を聴いた瞬間涙があふれてきた。
バレないように必死に取り繕いながら、涙が流れないように空を見た。
彼女は「星がきれいだね」と言った。私はこのままでは絶対ばれてしまうと思い、
最後に「好きだよ」と言って、急いで後ろを向いた。彼女は「またね」と言った。
帰り、自転車をこぎながら周りの景色が涙で霞んでいた・・・

嬉し涙を、生まれて初めて流した大切な思い出の日。

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