野草摘みと中学生

2007/08/05 16:16 登録: えっちな名無しさん

毎年夏になるとおじいちゃんから聞いた話を思い出します。

おじいちゃんが子供のとき、戦争が終わったばかりで、戦地から帰ってきたおじいちゃんのお父さんは
呆けたようになって仕事ができず、家族はとても苦労したそうです。

ある日、おじいちゃんがおじいちゃんのお母さんと川沿いで晩御飯のおかずにするために野草を摘んでいました。
たくさん野草を摘んで、帰ろうとしたときに、おじいちゃんのお母さんが「指輪がない」といいました。
野草を摘んでいる間に大事な結婚指輪が抜けて落ちてしまったようなのです。

おじいちゃんたちは今度は指輪を探しまわりました。しかしなかなか見つかりません。
二人が必死になって指輪を探していると、学校帰りの中学生たちが通りかかりました。

「どうしたんですか?」と中学生が尋ねてきたので、おじいちゃんたちは指輪がなくなったことを伝えたところ、
その中学生たちはみんな指輪を探すのを手伝ってくれたそうです。

しかし小さな指輪なのでなかなか見つからず、だんだん暗くなってきたので、おじいちゃんのお母さんは
「もう暗くなってきたので今日はもういいです」と言いました。
それでもみんな探すのをやめず、もうすっかり暗くなってしまった頃に、だれかが「あったぞ!」と言って
泥まみれになった手で指輪を渡してくれました。

おじいちゃんのお母さんは感激して泣きながらありがとうとお礼を言い、おじいちゃんもなぜか涙が出てきて
二人で泣きながら帰ったそうです。

出典:わすれた
リンク:わすれた

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