フィエスタ

2004/08/09 17:25 登録: モエ



平たく言えばお祭り。
今日は、私の住む地区の納涼大会だった。
中学生の夏季休業中地区行事の一環として行われるこの祭りは、当然の事ながら中学生がメインで出店などを運営する。
多少味が落ちたとしてもムサいおっさんが調理した焼きそばよりちぅ学生の焼いた焼きそばの方が美味しいだろうと思って、私ものこのこと祭りに出向いた。
そして気が付けば、またしても調理する側に回っていた。
これはもう政府の陰謀に違いないと思った。
へいらっしゃい焼きそばオイシイよっ。

違う。
私はこんな事をしに来たのではない。
そもそも焼きそば担当は男子中学生しか居なかった。
っは、冗談じゃない。
こんな男クサい空間に居られるか。
私はもっとこう、浴衣姿の色っぽいおねーちゃんを拝みに来たのだ。
それ以外に祭りの楽しみ方など―――

「おかぁーさーん? どこー?」 ← 浴衣姿の小さいおにゃの娘が半泣きできょろきょろしてる
「……どうした?」 ← 怪しいオジサンにならない程度に優しく声をかける
「おかぁさんがね? いなくなっちゃったの…」
「そうか……でも、もう大丈夫だ。 安心しろ、俺が一緒に探してやるから」 ← おにゃの娘の頭に軽く手を置きながら
「ぅん」 ← 少し安心した様子

まぁ小さな規模の祭りなので、お母さんは簡単に見つかったのだが。
いやー、やっぱ小さい娘は可愛いですね。
えっちぃ意味など欠片も無く、純粋に保護欲をかきたてられます。
私の手をきゅっと握ってきたあの小さな手と来たらもうっ。

違う。
私は何も迷子を救うために祭りに来たのではない。
そもそも私は見た目にも怪しい頭にタオルを巻いた甚平野郎だった。
っは、冗談じゃない。
こんな胡散臭い野郎がおにゃの娘を助けたつもりか。
本来ならもっとこう、優しそうなオニイサンがあの娘を助けるべきだったのだ。
それ以外の形など世間が―――

「ふぅせんしぼんじゃった……」 ← さっきのおにゃの娘に輪をかけて小さい娘がしょんぼりしてる
「……風船、萎んじゃったのか?」 ← 怪しいオジサンに以下同文
「ぅん」
「俺の風船、あげようか?」 ← 実は風船を装備していたらしい
「あのね、わたしね、きぃろが好きなの…」
「黄色? ああ、そー言や浴衣も黄色いもんな。 よし、ちょっと待ってな」 ← 風船置き場までダッシュ
「ぅん」
「―――はいな、黄色い風船」
「ぁ、ありがとうございますっ」 ←めちゃくちゃ笑顔
「ん。 どういたしました」

その後もこの黄色い浴衣のおにゃの娘とは、擦れ違う度に手を振ったりおしゃべりしたりする仲になりました。
かき氷を一緒に食べたり、うちわで扇いでもらったり。
やっぱ可愛いですね、自分に気を許してくれたおにゃの娘は。
くりくりした目とほわほわした髪が―――

違う。
私は別に小さなおにゃの娘と仲良しになる為に祭りに来た訳ではない。
いや、仲良しになれるのは凄く嬉しいし楽しいのだが。
ああもう判った、もうアレだ、私はおにゃの娘と仲良くなる為に祭りに行ったのだ。
ロリコン上等だ。
そりゃその後も花火の時に「おじちゃんおじちゃんっ」ってなつかれて「バカ言え、お兄ちゃんだろ」とか言ってたわ。
その上あまりにもおにゃの娘と仲良くなって親御さんにちょっと白い目で見られてたわ。
何か文句あるか(いっぱいある








真面目に可愛かったのですよ?



(・∀・): 167 | (・A・): 64

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