チラシの裏※エロ要素は全く無いです
2007/09/03 16:17 登録: えっちな名無しさん
884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/30(木) 23:10:00
今日起こったことをありのまま書き込むぜ。
とその前に、数年前、田舎から就職で上京してきてからのことを書く。
俺が住んでた場所は、都内ではあるが都心からはちょっと離れた所で
ベッドタウンだった。
だから、朝9時の就業時間に合わせて、近所の連中も一斉に駅に向かう。
そんな中、いつも同じ車両、乗り換え駅まで一緒になる女がいた。
家の方向も近かったらしく、ほとんど毎日見かける女だった。
ここで美女だとかだったら、まあ所謂フラグなんだけどさ、その女は150
センチぐらいの小さい身長、化粧もしてるかどうか定かでない感じ、そして
ピザではないがぽっちゃり系、顔もごく普通って感じだった。
で、電車を待つ間はいつも分厚い本を読んでいた。
何かの折にちらりと見えた文章の中に、「妖怪〜〜」とかって書かれてた
から、「うは、こいつオタクだw」って見下していた。
上京してきたばっかりの俺には、その女が酷く野暮ったく感じたんだよな。
会社の同僚の方が可愛いな、とか、こいつ男できなさそうとか、勝手に
想像していた。
885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/30(木) 23:10:53
そんなある日、電車を待つ列とは別に、これまたぱっとしない女子高生が
白線間際でぼーっと突っ立ってるのが見えた。
女子高生の登校時間とは微妙にズレていて、駅で見るのは珍しかった
んだが、俺は特に感想も持ってなかった。
が、同じく女子高生に気付いたその女が、突然本を投げ捨てて女子高生に
詰めより、その腕をひっぱった。
間髪いれずに、ホームに入ってくる電車。
どうもその女子高生は飛び込みをしようとしていたようだった。
女は女子高生を壁ぎわまで引っ張ってって、何か言っていた(聞き取れず)。
でも、泣きじゃくって「死にたい死にたい」を繰り返していたらしいその娘に
「誰にも迷惑をかけずに生きていくなんて不可能だ!人間は生きてる限り
絶対誰かに迷惑をかけるし、死んでも迷惑をかける!人間はそういう
生き物だ!」って怒鳴ったんだよ。
このセリフは多少言い回しは違うけど、今でも覚えている。
俺はどうしていいか分からず、その女が投げ捨てた本を拾ってオロオロしてた
だけだった(数人、同じように右往左往してる人間もいた)。
そのうち、女子高生は女にしがみついて泣き出して、駅員が来た。
女子高生を半分抱えたまま、女も駅員と一緒にホームを出て行った。
その時、本を渡したら、「ありがとう。もう大丈夫です。遅れますよ」って反対に
こっちが気を使われた。
886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/30(木) 23:12:01
翌日、やっぱり同じ時間に駅で会い、一瞬だけ目があった時に、軽く笑って
会釈をされた。が、言葉を交わすこともなかった。
ただ、それまで勝手に抱いていた気持ちが申し訳なく感じ、かつなんとなく
彼女のことが気になった。本の題名を覚えていたから調べて、それが
京極夏彦の本だと知り、自分も読むようになった。
でも、ある日ぱったりと彼女を見かけなくなり、その気持ちも終わった。
ところがだ。
今日、外回りで新宿歩いてたら、彼女がいたんだよ。
ベビーカーに2人の子供いれて(双子らしい)、旦那らしい男と一緒になって
あるいてんの。見間違えとかじゃなく、確実に彼女だった。
勿論、向こうは俺に気付いた風もなく、普通にスルー。でも、すげえ幸せ
そうだった。
嬉しいんだか悲しいんだか何かよくわからん気持ちで少し泣けた。今も
気をぬくと泣けそうだ。
こんなこと嫁には言えんしさ。リアルチラシの裏に書くべきことかもしれんが
誰かにとにかく聞いて欲しかった。
出典:2
リンク:2

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