真の楽観主義者とは?
2007/09/06 01:16 登録: えっちな名無しさん
数日ほど前にあったお話。
俺悩んでいることがあって、ちょっと鬱が入っていた。
将来に対する漠然とした不安、みたいな悩み。詳しくは言いたくない。
周りの友人に相談もしてみたが、適当なことしか言ってもらえず未解決。
いよいよ精神科医にでも診てもらおうか?、とか思っていた。
そんな時に、大学のゼミの先輩に相談に乗ってもらおうと考えた。
この先輩は「変わり者」と評判の人だった。
「医者に行く前に、最後に相談でもしてみるか。どうせ医者に行くのは変わりないし。」
とか考えていた。
先輩との会話の内容は、かなり俺の中で補足されている。
正確な内容では無いかもしれないけど、意味はあっていると思う。
大まかな俺の悩みを先輩に聞いてもらった後に、会話が始まった。
先「例えばさ?こう考えてみれば?」
俺「はぁ」
先「10年後のことは、10年後のお前が何とかしてくれる。」
俺「はぁ。」
先「5年後のことは、5年後のお前が何とかしてくれる。」
俺「はぁ。」
先「明日のことは、明日のお前が何とかしてくれる。」
俺「はぁ。」
全く意味がわからない。たぶん俺、変な顔をしていた。
先「例えばさ、お前が明日AかBを選ばなければならないとするだろ?」
俺「はぁ。」
先「そのAかBってのは、何でもいいんだけどさ。」
俺「はぁ。」
先「例えばさ、明日の昼飯にラーメンを食べるか、チャーハンを食べるか、という選択でもいいよ。」
俺「はぁ。」
先「でさ、その選択をするのは誰?」
俺「それは、俺自身でしょうね。」
先「それがちょっと違うんだよな。」
俺「はぁ?」
先「それを決めるのは『明日のお前』なんだよ。」
俺「?」
ますます意味がわからない。たぶん俺、すごく変な顔をしていた。
先「例えばさ、明日の昼飯にラーメン食べるかチャーハン食べるか、今決められるかな?」
俺「はぁ、暑いから冷やし中華食いたいですね」
先「それもありだな。今冷やし中華を食べたいと決めたよな?」
俺「はぁ。」
先「明日の昼飯に、お前は冷やし中華を食べる?」
俺「食べろと言われれば、食べますね。」
先「どうかな?」
俺「どういうことですか?」
先「明日涼しかったら?隣でチャーハンをうまそうに食べている客がいたら?どうする?」
俺「それは、冷やし中華を食わないかもしれませんね」
先「だろ?」
俺「はぁ。」
先「つまりさ、明日のことは今の時点で決められないんだよ。」
俺「…」
言いたいことが何となく解かってきた。でも納得できない。
俺「でも俺の悩みって、そんな飯の話じゃないですよ?」
先「同じ同じ」
俺「どこが?」
先「その時になってみないと、結局結論が出ないところが。」
俺「…」
先「思い悩んで、苦しんで、あれこれ推論を出して、結局どうなる?」
俺「…」
先「その状況に立たないと結論は出ないんだよ。」
俺「…」
何となく理解はできる。でも、反論したくなった。
俺「先輩は過去のことで、後悔したこととか無いんですか?」
先「あるよ。」
俺「それじゃ、あの時こうしていればよかったとか思うわけですよね?」
先「ちょっと違うかな。」
俺「?」
先「高価な落し物をしたとか、不注意で怪我をしたとか。凡ミスは悔やむ。」
俺「…」
先「でもね、3年前とか5年前の自分が、自分自身で選択したことについては後悔しないんだ。」
俺「…どうしてですか?」
先「3年前の自分がどうだったか、5年前の自分がどうだったか、今の自分が状況を知っているから。」
俺「?」
先「過去の自分がその状況で悩んで、ちゃんと結論を出しているのを知っているから。」
俺「…」
あんまり聞いてはいけないことを聞いてしまった気がする。
先「過去のことについては、自分自身で状況を知っている。」
俺「そうですね。」
先「未来のことについて、正確に自分自身の状況を理解できるかい?」
俺「無理です。」
先「だろ?」
俺「…」
先「だからさ、3年後、5年後、10年後のことは、その時のお前に任せればいいんじゃないの?」
ちょっとだけ気分が晴れた気がした。
俺「でも、それって無責任ですよね?」
先「どこがよ?」
俺「何年か後の俺に丸投げですから。」
先「そうじゃないよ。」
俺「?」
先「例えば今凡ミスをすれば、未来の自分から死ぬほど恨まれる。」
俺「その時は俺、後悔しますかね?」
先「そんなことは10年後のお前に聞いてみなよ?」
笑った。死ぬほど笑った。先輩と二人で笑った。
医者に行くのは止めた。
出典:俺の脳内
リンク:しらね

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