こういう発言って、どう思う？

先日のお話。



大学のレポートを作成するために、アパートで作業をしていた。
俺のアパートに、付き合っている彼女の、妹さんが遊びに来た。
いちいち仮名を考えるのは面倒だが、彼女の妹さんなのでIちゃんとしておくか。

付き合っている彼女の妹さんが、一人で俺の部屋に遊びに来るのも珍しくない。
大抵Iちゃんは、お菓子を食いながらおしゃべりをして、飽きると家に帰っていく。
いつもそんな感じなので、その日もそうだと思っていた。



夕方頃、俺がパソコンに向かってレポートに取り掛かっていると、Iちゃんが遊びに来た。
何をしに来たのか聞くとIちゃんは、『寒いから一時避難させろｗ』と言ってきた。
徒歩で15分、自転車で5分くらいだろ？君の家までは？
でも、言っても聞かないだろうから言わない。

俺はレポート作成に忙しいから話し相手になれない、とIちゃんに伝える。
Iちゃん、ずかずかと俺の部屋に乱入。
な？言っても無駄だろ？


コタツに入って、もうくつろいでいるよ？
ポテトチップとか開けてるけど、それ俺のだろ？
まぁ、いい。俺はIちゃんに紅茶を入れてやる。ついでに自分の分の紅茶も入れる。
コタツのIちゃんの対面に座って、俺はノートパソコンに向かってレポートを続ける。
そんな事にはお構いなしに、Iちゃんは俺に話しかけてくる。


I　：「テスト勉強？」
俺：「いや、ただのレポート」
I　：「大学生も大変だね？ｗ」
俺：「そうでもない」
　　「Iちゃん、期末テストは？」
I　：「来月からｗｗ」
俺：「お姉ちゃんは？」
I　：「大学推薦の内定は貰ったみたいだけど、期末テストは大事だからってテスト勉強してる」
俺：「少しは見習ったら？」
I　：「私？私は楽勝ｗｗｗ今度のテストでも学年5位以内には入るからｗｗｗｗｗ」


高校3年の姉と高校1年の妹では、このぐらい気分の差がある。

それよりも、会話に気が散ってレポートが進まない。
Iちゃんはテレビの電源を入れる。これも気が散る。

Iちゃんはテレビを見ながら、俺に話しかけてくる。学校のことなんかを。
仕方がないので、俺は『ああ』とか『そうなんだ』とか『へぇー』としか返事しないようになっていた。


しばらくそんな感じだった。テレビではニュース（情報番組？）をやっていた。
その番組で「クリスマス商戦。子供のおもちゃ」みたいな報道をしていた。
ゲーム機がどうだとか、大人も楽しめるラジコン飛行機！みたいな内容だった。
そのニュースの中で、有線式の二足歩行リモコンロボットみたいなおもちゃが出てきた時だった。


I　：「あのね？私、今すごい事思いついちゃったよ」

俺：「何？」

I　：「私、自分を天才だと思っちゃったよ」

俺：「だから何？」

I　：「さっきリモコンのロボットが出てたじゃない？」

俺：「それで？」



I　：「あのリモコンロボットがね、　ガ　○　ダ　ム　の格好をしていればバカ売れじゃない？ｗｗｗ」



俺：「！！！ブフォ！！！ゲホッ！！！！ゲフォッ！！！ゲフォッ！！！！！！」



どうやら、飲んでいた紅茶が気管に入ったらしい・・・。咳が、咳が止まらないんだ・・・。
俺の噴き出した紅茶が、俺のノートパソコンに撒き散らされる。



口の周りを拭ってから俺は、Iちゃんに対して

版権の問題があると思う、
二足歩行をロボットにさせるには、脚の細そうなガン○ムは技術的に不向きだと思う、
仮に技術的に可能だとしても、コスト的に子供のおもちゃではないと思う、

という事を何とか伝える。咳が、止まらない・・・。


Iちゃんは何か納得できないような顔をしていたが、夕食の時間だからと家に帰っていった。


ようやく、咳が止まった・・・。
Iちゃんが食い散らかしたお菓子の片付けと、自分で噴き出した紅茶の片付けをしながら考えた。






『何でガンダ○なの？』

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