余命半年 (エロくない体験談) 19794回

2008/02/19 13:15┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
ウチのじいちゃんが癌で余命半年の宣言をされました。

ウチの家族構成
じいちゃん(78)
ばあちゃん(78)寝たきり
かあちゃん(46)
おれ(28)
妹(23)

おれのとうちゃんは20年前に病気で他界しているので、男手はおれとじいちゃんだけでした。
自宅が小さな町工場でおれが引き継いで今年で10年、じいちゃんが居なくてもどうにかやっていけるまでになって安心したんだと思います。
これまで大きな病気をしたことのなかった頑丈なじいちゃんだったが、最近胸が痛いというので検査に行ったら肺癌が見つかってしまいました。

今って本人にも告知するんですね。
家族全員落ち込んでいる中、明るく気丈に振舞うじいちゃんだったが抗がん剤の影響かどんどんやつれていく姿を見ると自然と涙が出てきました。
最後は自宅療養ということで帰ってきたが、人生の最期は慣れ親しんだ自宅でという医者の配慮だったんだと思います。

自宅に帰ってくるといくらか元気になったような気もしました。
おれの結婚式を見れないのが心残りだと言われて言葉に詰まりました。
時折激しい痛みが襲うみたいで、苦しそうにしているじいちゃんの姿を見るとなんでもしてあげたくなりました。

ある時布団で横になってるじいちゃんに「何かしたいことある?」と聞きました。
じいちゃんはちょっと考え込んでから「最後にもう一回女を抱きたいな」と笑いながら言いました。
おそらくばあちゃんとはもう何10年もそういう関係は無いでしょうし、この年になっても、ましてや末期の癌に侵されても男っていうのは性欲は残ってるんだと感心しながら、なんとかしてこの望みを叶えてやりたいという気持ちになりました。

ネットで検索すると身体障害者や寝たきりの人の性欲処理もするというサイトに辿りつきました。
さっそく電話で確認を取ると、ウチのじいちゃんは癌ではあるけど感染する病気では無いので問題なくできるそうです。
一般的な風俗よりも高めですが、これだけはどうしても叶えてやりたかったです。

家族には男同士で日帰りの温泉に行くと言って、近郊の温泉に向かいました。
じいちゃんは孫と二人っきりの旅行に喜んでいましたが、さらに風俗女性も呼んでる旨を伝えると、恥ずかしながらも目は輝いていました。

おれが1時間ほど温泉街を散歩して戻るとすべては終わっていました。
じいちゃんは満足げな顔で「二人だけの秘密な」と言って最高の笑顔をくれました。
その一週間後にじいちゃんは文字通り逝きました。

出典:オリジナル
リンク:オリジナル
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