おなきん日記 (会社での体験談) 17841回

2004/11/11 11:12┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
おなきん日記

-プロローグ-

漏れはプチ多重で70マソを3社から借りてまふ。  
今日、約束のATM にいきました。先客があるのでまってたら、隣の部署の真紀さんが出てきました。
真紀さんは歳はちょっといってまふが(29歳) びくーりする美人でふ。漏れはヒ素かにあこがれてました。おかずにしたことも百回はありまふ。 
「あれ」って感じでスレ違いましたが、会社に戻ってから口実をつけて、 
真紀さんとちょっと話をしました。なんか親近感が倍増しました。 
どうやって口説こうか、今思案中でふ。うーん遣れるかも! 
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続報です。今日は会社がハンドンなので、帰り際に真紀さんに声かけました。 
「昼飯でも一緒にどう?」で「先約があるから今度」 
すかさず「じゃあ明日は?」で「あしたも約束があるから」 
すかさず「いつなら空いてます?」でちょっと考えて「月曜に返事する」 
すかさず「約束の返済のことで一緒に考えればいい案浮かぶかもと思って 
一緒に飯でもと思ったんだ」で「誰かに言ってないよね?」 
すかさず「当然じゃん。オレだって借りてるし。お互い辛いよね」で「うんそうだね」 

までこぎ着けました!!!!月曜日が楽しみ〜♪ 
でも真紀さん近くで見てたら・・・チンコまじ立っちゃった(w 
また報告しまふ。 
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6っす!今日は朝一で会社からの書き込みです。 
月曜日に真紀さんを、昼休みに廊下でget。「ご飯いつにしようか?」 
っていきなりの攻撃しました。そうしたら「今度の土曜日昼ご飯でいい?」 
って!!!「勿論!安くて美味しいお店しってっから」でデートの約束を取り付けました♪ 
さーてと、今日からオナ禁して土曜日にそなえるぞー!う〜ん遣れるかも! 
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6っす!今日はいよいよ昼ご飯です。感じのいいイタリアンでランチと洒落込む 
ことにしたっす。オナ禁でなんか下半身に力がみなぎってる感じっす! 
真紀さんは、芸能人でいえば松島奈々子系のスレンダー美人です。ちょっとした仕草とかある瞬間にクリソツなときがありまつ。 
今回の作戦のポイントはズバリ「身体」っす!だから、強引にゆく積もりっす!
では、また報告しまつ。 

そうそう、書きわすれましたが真紀さんは今日はミニをはいてきてまつ!! 
さっき、漏れの部署に別件で来て部長となにか話してました。それを後ろから見てましたが、あのケツと足でチンコがまた起ちました。う〜ん遣れるかも! 
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6っす!昨日から今日にかけていろいろあったので、書き込みが遅くなってしまいすまソ! 
結果から言うと、もーちょっとで遣れたでつ。でも絶対遣れることを確信しました。詳しくは、今晩書き込みまつ。 


『はじまり』1

真紀さんとテーブルを挟んでランチした。ザックバランがオレの信条なので注文を済ますと借金のことをズバリ切り出した。
「オレの借金は70万円なんだ。お袋がパチンコ中毒で皿に借りちまった。それの肩代わりなんだ」
勿論金額以外は嘘(ごめんよ!お袋!)だって、カッコ悪いだろ、ただの浪費で皿に借金なんてさ。
真紀さんはそれを聞いて、
「そうなの!」
って少し驚いていた。
「そうだよ。なんで?」
「ふーんそうなんだ・・・詳しく話してよ」だって。
だから、口から出任せというかこのスレ以外で見聞きしたパチ中毒の話をさも本当の様にでっち上げた。まあ、いかに孝行息子かということをアピールしたわけ。
そうこう嘘話をしてると注文のランチが来た。食事で話は少し中断したんだが、ふと真紀さんフォークを止めて、
「私もなの」
「え?なにが?ひょっとして皿?」
「うん」
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真紀さんの話は要約するとこうだ。
結婚を前提に付き合ってる男がいる。34歳のサラリーマン。そいつが皿に借金した。
借金の理由は仕事上のつきあいでの自腹切り。カミングアウトは2年前。額は不明。
4ヶ月前に会社をリストラされた。いまは失業保険で喰ってる。皿の返済に困ってるようなので真紀さんが3回ほど立て替え払いをしてる。
カッコ悪いからお袋のせいにしたことが何と大正解。真紀さんからこんな打ち明け話が早々聞けた。内心思ったよ。うーん遣れるかも!ってね。だって、いきなりこんな話しないでしょ?年下の初めて飯一緒に喰う男にさ。と同時にその男に最大級の嫉妬を覚えたね。こんなキレイなお姉さんに借金肩代わりさせてさ、おまけにセックス遣り放題だなんて!くそーっ!と正直思った。絶対遣ってやると誓った。でもそれはおくびにも見せず。
「そうなんだ。おなじだね俺たち」
「そうだね」
いいね!いい感じ!この同類相哀れむ路線で今日は行くぞ!と決心した漏れでつ。
食事の後の珈琲飲みながらこう言った。
「真紀さんには悪いけど彼氏って最低だと思う」
まずは正論からせめて様子を見るという作戦だ。
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この攻撃にはさすがに真紀さんも黙った。
「だってそうだろ・・・」
「そうだよね」
って口では言ったものの、ちょっとむっとしたみたい。でも攻撃は続行。落とし所を決めたからそれに向かって一直線。
「わかってるなら考えた方がいいんじゃない?彼氏なんで借金の金額を全部いわない の?それっておかしいよ」
と少し力説。
真紀さんは最初は冷静に男の弁護をしてたけど、あまりにオレがしつこいので、とうとうオレが目的としてた言葉が出てきた。
「なんで、そんなに言われなきゃいけないの」
すかさず、
「何故って、オレ真紀さんのこと好きだからだ」
と真剣に真紀さんの目を見て言ってのけた。
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それ言ったときチンコはビンビンに起ったと同時に心臓はドキドキ!オレは真紀さんの次の言葉を待った。怒って直ぐに席を立ったとしてもチャンスはまた絶対あるさと思ってた。唖然とした真紀さんをオレはジッと見つめていた。そしたら真紀さん目を伏せて、
「ばかね、まわりに聞こえたよ」
「ぜんぜんかまわない」
「そんなこと急に言われても困るし、第一言ったでしょ彼氏いるって」
「ぜんぜんかまわない」
「いつからなの好きって?」
「たった今から。オレと同じ境遇で自分に責任のない借金返済してる話を聞いた時から」
もー心臓が口から出そうなくら緊張した。
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「何でこんな関係ない借金返さなきゃならないのか時々頭来ることあるんだ。オレはお袋で真紀さんは彼氏だろ。お互い見捨てられるわけないじゃん。でもムカツクこともある。それが解るから、だから好きになった。第一真紀さんってスゲー綺麗だしさ」
と更に攻撃した。 
そうしたら、暫く黙ってた真紀さんが「ありがとう」だって。その瞬間チンコから先走りが出たのが解った。オナ禁って効くな〜!でも全身の最大限の能力をつかって冷静を装ってた。次の瞬間、
「オナ禁くん(←漏れのことでつ)って見かけによらずしっかりしてるんだ」
「なんで?」
「こんな真っ昼間から人が周りにいるのに、告白するなんて。ちょっと意外だったよな」
だと。うーんこれどう解釈していいのか迷った。もしかして、 敵は年下の男をあしらう作戦に出たのか?それとも本心からそう思っただけなのか? 
一直線しか知らないオレはあしらわれると弱い。ぼくちゃんよく言ったわね偉いわよでは話にならない。作戦失敗か?オレの心に少々動揺が走った。心の中では(はやく畳 みかけろ!攻撃の手を緩めるな!)と叫んでいるが、好きだ奇襲攻撃から立ち直った冷静な真紀さんの口調に、二の句を継ぐのが遅れた。
すると突然、
「映画でも行こうか?」 
 って真紀さんが笑いがら言った。うおーーーーー!やったー!その後はあーして、こー して・・・むふふふ!との思いがオレの頭を駆け巡った。 
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「ちょっと買い物あるけど付き合う?」って言われたのは映画館出てからすぐだった。(おーー!これって完全にデートパターンじゃん!うひひひひ)と思ったけど、「べつにいいすよ」とさりげなく答えた。擦れ違う男どもはミニはいてる真紀さんを見るとすぐにオレを見る。こいつこんな美人と付き合ってるのかみたいな顔して通り過ぎてゆく。最高の優越感だった。
買い物は口紅。某パルコで一緒に化粧品をあれこれ見た。まるでホントの恋人同士みたいだと思った。真紀さん結構迷ってたけどそんな姿見るのもオレにとっては至福の時間だ。
「これと、これなんだけどオナ禁くんどっちがいい?」って聞かれた。「よくわかんないけど、オレだったらこっちだな」
なんて会話までした。真紀さん迷った揚げ句結局は、オレが選んだ方の口紅を買った。
いいね!いい感じ!オレは考えた。好きだと告られた男と一緒に買い物して、そいつが選んだ口紅を買うって完全にサインじゃん。もし、オレが好きでもない女から告られたら、一緒に映画みたり買い物なんか絶対しない。百歩譲って買い物付き合ったとしもその女が選んだモノはわざと買わない。だって誤解されちゃうだろ。真紀さんそんなこと気がつかない訳がない。
結局、CDやDVD見たり服みたりゲームとかしてなんとか夕ご飯時まで粘った。まあ、オレが無理やり時間稼いだというより真紀さんもオレに協力してる感じだった。「おなか空いたね」って言ってきたのは何と真紀さんからだった。
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こうなったら、次の作戦はもう迷うことはない。夕食を済ませたら、真紀さんをアパートに車で送るときが最大のチャンスだ。勿論ラブホにしけこむ。これしかない。そうオレはチンコより堅く決心した。
あれこ迷ったけど、真紀さんの知ってる無国籍料理の店に行った。店内は薄暗くて、テーブルにはロウソクが灯っている。今日観た映画の話から始まってお互いの話をした。喋っているとき、黙って話を聞いているときの真紀さんの表情をロウソクの明かりで見た。本当に綺麗だった。その目に吸い込まれるような感じが何度もした。オレは車ってこともあるが、もともと酒は飲めない体質。真紀さんはビールの中ジョッキを頼んで美味しそうに飲みながら話をしてる。いいね!いいよ!何ばいでも飲んでくれ!とこころで叫んでいた。
真紀さんは某有名女子大の出身であること。次女であること。趣味はアートフラワーづくりであること。会社の仕事は面白こと。隣の部署の部長に口説かれたこと。でも、なぜかあまり男に口説かれることはないこと。会社や部署の人間関係のこと。電車で痴漢によくあうこと。結構ドジ性格なこと。などなどいろいろ話してくれた。
心配なことは今日がアノ日じゃないかどうかだ。トイレの時間は結構長い方だが、女は化粧をいじるからってこともある。なんとも判断つかないが、まあそのときはそのときと考えるようにした。
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結局、真紀さんはビールジョッキを3ばい飲んだ。ほろ酔い加減の目は潤んでいる。
そして、その目でオレを見ながら髪を何度も掻きかげた。さらにオレは欲情した。
オレは思ったままを口にした。
「真紀さんてほんと綺麗だ」
真紀さんははにかんだ様に笑った。
「オナ禁くんてそうやって女の子何人口説いたの?」完全にコースに入ってる。遣れる!遣れる!遣れる!遣れる!オレは確信した。
話が続く中、わざと真紀さんの男の話は外していたが、頃合いを見計らって切り出した。
「彼氏ってどんな男なの?」
ちょっと考えてたが、
「ろくでなしの嘘つき」
と小さな声でつぶやくように言った。
「でも好きなの?」
「うん」
だと畜生!女って意味不明な生き物だと思った。
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今はあまり彼氏の話に深入りしない方がいいと判断。それで彼氏の話は終わり。
いよいよ店を出ることにした。
車で送る途中、コンビニで買い物すると言って駐車した。ウーロン茶を2本買って1本を真紀さんに渡しながら言った。
「ホテル行こう」
オレは返事を待たず車を出した。なに言われても行くしかない。ホテルの目星もつけて有る。
もう、チンコギンギンだ!
「うーんでもやっぱり駄目だよ」
「彼氏がいるし」
「それに・・・」
オレは無視し続けた。
真紀さんはウーロン茶のフタを開けてゴクゴクと飲んだ。オレものどが乾いていたので、無言で真紀さんのウーロン茶を取り上げ、一気に飲んだ。気まずい沈黙が流れた。
信号待ちのときが最大の苦痛だ。
がんばれオナ禁!と何度も心の中で言い聞かせた。
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その信号待ちのときだった。
「今晩アイツ(真紀さんは彼氏のことをこう呼んでまふ)が来ることになってるから、お願い帰らせて」
と静かにいった。その言葉にオレは動揺した。
「逆効果になると思って言わなかったけど本当なの。私のこと思ってくれてるならわかって」
さらに追い打ちを掛けられた。
どうしよう?
でも、その真剣な口調にもう結論はでていた。帰そう。いま、強引に出て嫌われたら次のチャンスはまず絶望的だ。そんな気にさせる口調だ。それに、いま波風を立てて男がオレのことを嗅ぎつけたりしたらマズイとも思った。
ギンギンのチンコが空しい。
「そこでユータンして」
オレは素直に車を反転させた。
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真紀さんの指示でアパートの近くの神社の入口のスペースに車を停めた。そこから部屋が見えるという。彼氏は合い鍵を持ってるから来ていれば、部屋に明かりがついている。2階右端の部屋の窓は暗かった。
「こんどいつ会える?」
とオレは次の布石を打つことにした。
「ただし、月曜日に会社ではなしだぜ」
真紀さんは吹き出した。
「さきに言われちゃった」
と言って髪を掻き上げた。
う〜ん、可愛いい!綺麗だ!
オレはその手を思わずつかんで引き寄せた。柔らかい手だった。
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「だめ〜」
真紀さんは身体に力をいれた。オレは反対側の手で真紀さんの肩を引き寄せた。
「だめだってば〜」
オレはその言葉を無視して、キスしようとした。真紀さんは顔を伏せてそれを避けた。
ビールの匂いと香水の香りが強まる。
オレは左手を離し、真紀さんのあごをやさしく持ち上げた。真紀さんは自由になった
右手でオレの顔を押さえた。
目が合った。
「好きなんだよ」
と言って真紀さんに顔を近づけた。右手の力が弱くなった。「肩が痛いよう」と真紀さんは言った。オレは右手の力を抜いた。
キスした。冷たい唇だった。
下唇を軽く噛んだ。少し溜め息がもれ、唇がかすかに開いた。
舌を差し入れた。歯に当たったがやがて、すき間が開いた。
中は唇の冷たさとは反対に熱かった。舌を舌に絡めた。
やがて真紀さんもオレの舌に応え出した。
互いの息遣いが車の中で大きくなった。
オレは右手で真紀さんの胸をやさしくつかんだ。身体がびくっとした。
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ブラウスとブラジャー越しだったが、胸はとても柔らかく感じた。
胸元のボタンをオレは外しにかかった。
真紀さんの手がそれを止めた。
その力強さでそれ以上は駄目との意志を感じた。オレはまた服の上から胸を揉んだ。
真紀さんの両手がオレの両肩を軽く押した。唇を離し目を見た。
「来たの」
振り向くとあの部屋の窓に明かりが点いていた。
真紀さんはバッグから化粧道具を出して化粧を直しだした。オレは頭の後ろで腕を組んでぼんやり部屋の明かりを見ていた。
真紀さんのバッグから携帯の呼び出し音が鳴った。
「はいもしもし、もう近いよ。え?大丈夫タクシーだから」
男からだった。
こんな従順な口調で喋るんだ。これが、ろくでなしの嘘つき男に対する対応か〜?
オレの心はどす黒く重い嫉妬で詰まりそうになった。化粧をそさくさと済ますと、真紀さんは
「じゃあいくね。結構楽しかったな」
と言った。
「楽しい?」
オレの口調は自分でもわかるくらい怒気を含んでいた。
「上手だったぞキス」
と真紀さんは言ってオレの鼻を指でチョンとしてドアを開けた。
「オレの気持ちはかわらないから」
と後ろから声を掛けた。ちょっと立ち止まったけど振り向かずにアパートの方に歩いて行ってしまった。
オレは車を急発進させた。
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その夜はオナ禁を破り キスの感触やオパイの感触を思い出してオナニーをしますた
逝くときに真紀と声を出してオナニーしますた
自分でもビクーリするくらい大量に発車できますた
むなしいかったでつ
でも 次の日の朝のことでした
真紀さんから携帯に電話がかかってきたのでつ
「いまから会える?」
といわれますた
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某駅前のカフェで待ち合わせした。真紀さんはもう来ていたが店が混んでいるのでウエイティングゾーンで待っていた。
今日のスタイルはジーンズに白いシャツだった。髪は後ろで束ねてあって普段の感じと全然違った。絶対29歳には見えない。
「混んでるから場所かえようか?」
オレが前に立つと真紀さんは立ち上がってそう言った。オレは頷いて一緒に店を出た。
今日も真紀さんと並んで歩けることが嬉しかった。少し離れたところにもう1軒カフェがある。そこに行くことにした。
席に着いて飲み物を注文すると真紀さんが切り出した。
「きのうはごめんね、ちょっと酔っぱらってたから」
う〜ん、またまた意味不明だ。ごめんって何だよ?ホテル断ったことか?彼氏が部屋に来るなら仕方ないだろ。キスしたことか?でも、キスしたのはオレだし。酔ってたからって何だろう?キスに応じて舌をからませたことか?ななどと考えていると真紀さんは
「酔ってたは余分だったね」
と言った。
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何故か昨日までの年下を見下すような感じが今日はなかった。というより何か憔悴したような感じがした。
「オレこそごめんなさい。真紀さんがとても綺麗だったから我慢できなかった」
と素直に言った。
「気にしてないよ」
う〜んこれもどういう風に解釈すればいいのだろうか?でも「そうか、よかった」あくまでも今日は素直に行こう。真紀さんが何のためにオレを呼び出したか見極めるため昨日みたいに自分から積極的に動くことは控えようと考えた。
「実はさ、昨日あれからアイツと喧嘩しちゃったんだ〜」
「え?どうして?バレタとか?」
真紀さんは可笑しそうに笑いながら首を振った。話しはこうだった。
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彼氏のシャツのポケットから馬券なのか船券?なのかわからないけど、明らかにギャンブルのチケットが出てきた。最初はいろいろシラを切っていたが問い詰めるとしぶしぶ認めたそうだ。
彼氏は失業前にもギャンブルはやっていた。真紀さんも時々競馬場に連れていってもらったこともあるという。でも失業後はきっぱりとやめたと宣言してたそうだ。
借金を肩代わりをしている真紀さんは情けなくて泣いちゃったそうだ。
就職の目処も立ってないのにギャンブルなんかしちゃ駄目だよと言ったのが裏目に出たらしい。
オレだって苦しんでるんだとか言って反省どころか逆に居直った。終いにはウイスキーをストレートで飲んでそのままソファーで寝てしまった。朝気がついたら、彼氏はいなかった。真紀さんの財布から1万円がなくなってたから、おおかた競馬か競艇にでもいったんじゃないか。そんな話しだった。
ろくでなしの嘘つきという意味がオレにはわかった。
同時にオレはオレのことを考えていた。オレも真紀さんには借金のことで嘘をついている。お袋のパチンコ中毒という話しを真紀さんは真に受けている。真紀さんは同じ借金を肩代わりしていると思ってるオレに話しを聞いてもらいたかったんだ。オレならわかってくれると思たに違いない。
オレは心が重くなった。
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「ごめんね、変な話して」
オレが黙っていると真紀さんが言った。
オレは今直ぐにでも本当のことを言いたい衝動にかられた。
あれは嘘です。お袋はパチンコ中毒なんかじゃない。ほんとうはカード支払いのために皿からオレが借りたんだ。真紀さんにカッコいいところを見せたくて嘘ついたんだ。
・・・でもとても言えなかった。
「やっぱりオナ禁くんのいうとおりだね。きっと借金の理由もギャンブルだな〜、
 あ〜あ、疲れちゃった」
と言って寂しそうに笑った。
オレはとにかくその件に対するコメントをしなければならない状況に追い込まれた。
次の瞬間自分でも驚く位の冷静な声でこう言っていた。
「別れちゃえよ。そんなろくでなしの嘘つき」
あー神様わたしは罪深い男です。
「そうしよっかな〜」
と真紀さんはストローの紙をもてあそびながらそう言った。
もうオレは悪魔に心を売ることにした。
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「借金するヤツって性格的な問題だっていうぜ。多分だけど彼氏は真紀さんに昨日のことを謝ってくると思う。そして、もう二度とギャンブルはやらないって言うと思う。でも、やるんだよね。こういう人って。そうしてお金に困るとまた借りちゃうんだ。うちのお袋がまったくそう。何度だまされたことか・・・」
オレはお袋のパチンコ中毒の酷さを語った。嘘がどんどんと口をついて出て来た。最後にはそれがあたかも本当のことのように思えてきた。お袋の借金立て替えのくだりでは涙さえ浮かべた。
真紀さんはオレの話を静かに聞いていた。話し終わると、
「おかあさん思いなんだね」
と真紀さんが言った。
オレはもう後悔しないと心に決めた。
「話聞いてもらったらちょっと気が晴れたな〜」
といって軽い伸びをした。
そでから脇の下が見えた。きれいな脇だった。
「ドライブでも行かない?」オレは絶対に断られない確信を持って言った。
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車に乗り込んだとき、昨日のウーロン茶が2本助手座席に転がっていた。
「飲んだやつは痛んでるかもしれないけど。こっちは大丈夫だよ」
と真紀さんが言った。
多分もったいないと思ってるんだろう。真紀さんの金銭感覚はオレやアイツと違い普通なんだ。そんなことを思いながら開けてないウーロン茶を受け取った。
オレは助手席の真紀さんに聞いた。
「山それとも海?」
「うーん、両方」
「了解!」
そんな会話から日曜日のドライブは始まった。正直本当に楽しかった。真紀さんの会話のセンスの良さ、機転の効く受け答えにオレはますます真紀さんが好きになった。
なんども二人して笑い、何度もお互いのからかいに怒ったふりをした。前に女と付き合ってた頃にはこんな楽しいドライブは経験なかった。
昼は真紀さんの提案でコンビニのおにぎりにした。昨日は贅沢したからというのが理由だった。おにぎりを買うついでにおれはインスタントカメラを買った。
海で家族連れにお願いしてツーショットをとってもらった。中年のおばさんは、シャッターを押すときに,
「はい!お似合いよ」
と声をかけた。
オレは嬉しかった。真紀さんの顔をみるとちょっと微笑んだだけだった。
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「さーて次は山だぞー!よーいどん!」
真紀さんは元気にそういうと車まで走り出した。お約束みたいでオレは照れたけど後を追いかけた。
カフェで話しをしてから、アイツのはなしは一切でなかった。切り出したのはオレから。山からの帰り夕日に向かって進む渋滞の車のなかだった。
「そうそう今日のガソリン代半分だすね」
「いいよ」
「はい二千円」
「いいってば、アイツにお金持ってかれちゃったんだろ・・・・でこれからどうする
 の?アイツとのこと」
という感じで自然とアイツの話題になった。
真紀さんは沈黙した。そうだよな。そんなに簡単に別れられる訳ないよな。オレは切り出したことを少し後悔した。西日がまぶしいというから、さきほどからオレのサングラスを真紀さんは掛けていた。表情はよくわからない。
「煙草吸っていい?」
真紀さんはオレに聞いた。
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オレは自慢じゃないが酒も煙草もやらない。もっとも、酒は体質で受け付けないのだが。だからオレの車は自然と禁煙車となっている。オレは意外に思った。昨日から一緒にいるが、真紀さんは煙草など一度も吸わなかった。それに、煙草を吸わないオレにはいくら隠していても洋服や髪の毛の匂いでわかってしまう。ましてやキスなんかしたらそれこそ一発だ。でも昨日からの真紀さんからは全くそれを感じなかった。
「やめてたんじゃないのか?」
サングラスがオレを見た。
「やめてるんならこんなことで吸うなよ」
とオレは言った。
真紀さんは可笑しそうに笑った。今日カフェでオレが「バレタ?」と聞いたときの笑いと似ていたが、自嘲の響きがそれにはあった。
「なんで知ってんだコイツ」
と真紀さんはおどけた口調で言った。オレは黙っていた。
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「わからないんだ〜」
真紀さんはやっとオレの質問に答えて言った。
「じゃあ聞くけどオレのことどう思ってるんだ?」
答えはわかっていた。
「それもわからない・・・」
「アイツとのことこのままでいいとは思ってないよな」
「うん」
「今すぐとは言わないが、結論は早く出した方が良いぜ」
「うん」
気がつくと、サングラスの縁から涙が流れていた。思わずオレは真紀さんの肩を抱き寄せようとした。しかし思いとどまった。今日ドライブに誘った時は確かに真紀さんとのセックスが脳裏をよぎった。いやむしろ、誘った最大の目的はそれだった。でも今は違った。今日一緒に過ごして、オレにとって真紀さんはとても大切な人になっていたのだ。
「今日ベイスターズ勝つかな〜?」
オレはわざと明るく話題をかえた。
「え?オナ禁くん横浜ファンなの?」
ちょっと鼻声だったが、真紀さんもオレに合わせて明るく答えた。
「横浜ファンでつけど何か?」(2ちゃん用語でつが真紀さんは知りまてんでつ)
「うわー!ダサー!ねえねえ、横浜って今何位?何位?」
「うっせー!」
「ひょっとしてサがつく?」
「違わい、ダがつくんだい!」
「ダぁ〜?・・・・あっ!ダントツ最下位!」
「うっせー!」
結局、そのまま真紀さんのアパートに車は着いた。オレは昨日停めた神社の入り口に駐車した。
===============
すっかり日は暮れていた。オレたちは同時にあの2階の窓を見た。電気は点いていなかった。エンジンを停めると静寂が流れた。
「今日はごめんね、無理に付き合わせちゃったみたいで」
「全然そんなことない。むしろオレの方こそ付き合ってくれてありがとう。こんなに楽しいドライブは本当に生まれて初めてだった」
「ガソリン代ホントにいいの?」
オレは黙って頷いた。
「じゃあかわりに・・・」
真紀さんはシートベルトをカチャと外した。オレの首を両腕で抱え唇を重ねてきた。いきなりだった。
真紀さんの舌がオレの口の中に入り込んで、動き廻った。オレもその舌を力強く吸った。真紀さんの柔らかな胸がオレの左腕と胸に押し付けられるのを感じた。
全身に鳥肌がたちとろけるような感覚に襲われた。
当然チンコは直ぐに反応してビンビンに起った。
「アイツと別れてくれ」
唇を外し真紀さんのうなじに、キスしながらオレはささやいた。
「真面目に付き合いたいんだ。だからアイツと別れてくれ」
真紀さんはオレからゆっくり離れると助手席に座り直した。そして正面を向いたまま
こう言った。
「ちょっと待てる?」
「ちょっとってどれくらい?」
「わからないけど待って」
「わかった」
とオレは言った。
「じゃあおやすみなさい」
と明るく言うと、ドアを開けて真紀さんはアパートに歩いていった。途中振り返ると
手をひらひらと振った。オレも手をあげて応えた。
================
その日の夜も 漏れは真紀さんを思ってオナニーしますた
やっぱり名前をよびながら写生しますた
でも空しくはなかったでつ

-第1章- 完


-第2章- 『遣りますた』

「わからないけど待って」という真紀さんの言葉は、オレにとって大きなより所となった。いわば、全てのことがうまくゆく希望のキーワードだった。あの夜、家に戻って何度もその言葉を反すうしてはニヤニヤした。
翌日、いつものように出勤し、いつものように業務をこなした。真紀さんは隣の部署だ。距離は離れているものの同じフロアーで仕事をしている。必然的に廊下や通路、エレベータなどで顔を合わせる機会は多い。しかし、真紀さんのオレに対する立ち振る舞いは、全く金曜日以前の真紀さんと同じだった。まるで、この二日間に一緒に体験したことなど綺麗さっぱり忘れているか、あるいは別の次元の真紀さんが、こちらの次元の真紀さんと何かの拍子に入れ替わったてしまったかのような印象さえ受けた。
逆にオレは明らかに金曜以前のオレではない。この二日間の体験により、劇的とも言える心風景の変化があった。隣の部署そのものや、そちらか聞こえてくる声、行き来する人などは、オレにとって金曜以前と全く違った意味となった。その心風景の中心に真紀さんがいた。
オレは真紀さんとオレの違いに、不安と不満を感じた。
そしてそれはやがて苦しさとなっていった。
夜、家に帰ると更にその苦しさは倍増した。会社から帰ったら真紀さんに電話をしようと決めていたが、昼間会社での真紀さんの態度を思い出すと、途端にこの二日間のことを一方的に解消宣言されてしまうのではないかという不安を覚えた。
携帯を握ったまま、オレはもう一度「わからないけど待って」という言葉を繰り返した。
しかし、その言葉は昨夜のような希望あふれるものではなくなっていた。なんの保証もないただの言葉の羅列ように感じた。オレは強烈に真紀さんに会いたくなった。
車のキーを回してふと戻した。
アイツが来てるかもしれない。
===============
アイツの立場になって考えると、真紀さんと簡単別れるとは考えられない。
第一に四年という歳月を供にしてきた二人にしかわからない絆がある。第二に現在無職のアイツの経済援助を別れによって断ち切られてしまうことも大きい。いや経済要因は最大の動機となるだろう。第三にオレにとって最も鬱で考えたくないことなのだが、セックスだ。あの身体を簡単に手放せるだろうか?オレなら否だ。
オレは大きく溜め息をついた。何もかもが、昨日とちがって悪い方向を指し示していた。
なんとかしなければ・・・いろいろ考えた揚げ句、オレはサラ金の借り入れ残高を今一度確認することにした。
===============
アイツもオレも借金を抱えている。アイツにできないことをオレはやろう。
ますは借り入れ残高とその利息の詳細を確認する。完済をするための計画を立てる。
場合によっては利息などを考慮して1本にまとめる。その返済計画に基づいて生活を一新する。最終的には返済が完了したら貯金をする。
そうしてそのときまで真紀さんがオレのことを思ってくれてたなら、そうしたら結婚を申し込もう。真紀さんが「わからないけど待って」というなら待とう。でもおれも真紀さんに待ってもらう。そう考えよう。
そこまで考えたら気が楽になった。
でも、あのお袋の嘘はどうしよう・・・・・?
===============
お袋のパチ中の嘘は、多分いま打ち明けたら破滅だと思う。真紀さんは母親の「借金の肩代わりをしているオレ」を信頼しているのだ。日曜日に呼び出されアイツの事を打ち明けられた。オレがただの借金男なら絶対にあり得ないことだ。あの嘘は現時点ではオレと真紀さんを強く繋いでいる絆だ。
でも、真紀さんの相手を選ぶ判断材料を隠しているのはフェアじゃない。だから、貯金出来るようになって結婚を申し込むときに全てを話そう。それで振られたら仕方がないと考えよう。
全てはオレの責任だからだ。誰のせいでもない。オレが捲いた種だからだ。
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まずは、返済計画を真っ先につくろう。オレはサラ金各社に電話をして、残高と利息を調べた。利息にはわずかだがばらつきがある。一番低い利息の会社に1本化を交渉することにする。実はサラ金の数が3社になってしばらくしてから、その利息の低い会社から「まとめ」勧誘が数回携帯にあった。利息もさらに下げるからと言ったような気もする。ただし、そのときのオレはわざわざサラ金の窓口で手続きをするのが面倒だった。いや正直に言えば窓口に行くのが恥ずかしかった。
それを、昨日の昼休み実行した。あらかじめ「まとめ」の旨を連絡し、必要書類をそろえて手続きを済ませた。思ったより時間もかからずアレって感じだった。そこで借りた金で2社を潰した。これならもっとはやく済ませていればとも思ったが、以前のオレなら広がった枠の借り入れ金を全部他社の返済にあてていたとは思わなかったので、これでよしと考えた。
よ〜しこれで数千円は違う。
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あとは、身の回りの不用品をオークションで売る。処分の目安は、
1.使ってないもの
2.使ってるのだが使うために費用が更にかかるもの
3.無駄なもの 
の3点を基準とした。まずはノートパソコンを売る。デスクトップ機があるので困ることはない。しかも、エアーエッジの契約も解除できる。
そんなこんなで、月曜の夜から昨日にかけて大忙しだった。
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真紀さんとは今日会議室でちょっとだけ話した。アイツは昨日の夜、突然謝りに来たそうだ。土間で手を突いて土下座したらしい。ただしアイツは酒に酔ってたとのこと。
真紀さんはあきれたと言っていた。オレもあきれた。別れ話を切り出したかどうかが一番気になったが、酔っ払いにはそんな話しはしないとも思ったのであえて聞かなか
った。
ちょっと黙ってたら。
「すぐにタクシーを呼んで返したのよ。大変だったんだから」
と真紀さんは言ってくれた。
すごく嬉しかった。
「じゃあ、オレいくね」
と人目が気になるので会議室を出ようとしたら、
「ねえ、あれからどうしたの?なにかあった?」
と呼び止められた。
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「あれからなにかって?」
「う〜ん、まあいいか」
「気になるよ」
「ちょっと、オナ禁くん冷たくなったって思ったんだ」
「え?」
「会社でも無視するし。電話も掛かってこないしさ〜ぁ」
とすねたように言った。
オレは意外だった。オレも同じこと考えていたと言おうとしたら先に、
「後悔してるなら、早めにいってね」
と明るく言った。
オレは思わず真紀さんの肩をを抱きしめた。誰かに見られたっていいやと思った。
「そんなわけないだろ!オレはまた真紀さんが冷静だから、それに合わせないとっ
 て思っていただけだぜ」
「うん、わかった。ごめんね。でも冷静なわけないよわたし」
と真紀さんが言った。
心の底から込み上げてくるものがあった。
きっと、きっと結婚しよう。きっと、きっと真紀さんを幸せにしよう。オレは心に決めた。
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そのとき、二人で次のことを取り決めた。電話は中一日以上あけない。どちらから掛けてもOK。会社ではお互いを確認したら、オレは右手で左肩を触る。あるいはその逆。真紀さんは髪を掻き上げるか、詰めてたときはいじる。
「なんか野球のサインみたい」
「サインだろ」
「アイアイサー監督」
「アイアイサーってそう使うんだっけ?」
「イエッサー」
「わけわかんね」
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オレは会社と家で真紀さんとのことを知っている味方をつくろうと考えた。まだセックスもしてないし、結婚だってオレが勝手に決めただけなのだが今日、会議室で真紀さんから受けたあの感じを大事にしようと思った。
会社ではKしかいないと思った。Kとは同期入社だ。一番気の合う友人だ。ただし、昇進試験を一度も失敗していないから、部署は違うが立場上はおれより一級上の上司ということになる。家に戻ってからオレはKに電話を掛けた。オレはかい摘んで今までの出来事を話した。ただし、あの嘘は隠しておいた。
「驚いたな〜。おいオナ禁。ホントなんだな?」
「ああ」
「くそー!お前殺されるぞ」
「誰に?」
「決まってるだろ、俺を含めた独身どもにだ。狙ってるヤツを少なくとも三人は知っ
 てる」
「俺を含めったって今聞こえたけど?」
「ピンポーン!ばか嘘だよ。俺には※※(Kの彼女でつ)がいるだろ。わかった応援してやる。じゃこうしよう今度三人で飲み行こう。お酌させろよ●△くん(真紀さんの名字でふ)に」
Kはこんな感じなのだが一番社内では信用できる男だ。近いうちに本当に一度飲みに行こうとオレは思った。
あとは家だ。家は姉と最初から決めていた。
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昨日までにオレは借金返済を含めた生活見直しの計画作成をほとんど完了した。完済時期 も明確になり、従って、貯金モード切り替え時期もほぼ確定した。また、昨日までには処 分品リストアップも完了。知人とかに直接売買出来ないものを順次ネットオークションに 出品している。一応、月曜日の夜に思いたったことの準備は整ったと言っていい。あとは我慢強く実行するだけだ。 
完済は最短で来年の一月。アロアンスは二ヶ月つまり七ヶ月〜九ヶ月だ。それ以降が貯金 モードとなる。思ったよりも早く貯金モードに移行できそうだ。ボーナスが全く使えない。 
それも仕方ないか・・・  
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 今日、昼休みにオレの携帯に電話が掛かってきた。弁当を食べ終わり自分のデスクで一 休みしているときだった。(実は火曜日からお袋に弁当を作ってもらっている) 着信のウインドウを見てみると真紀さんだった。イスから背を伸ばして遠く真紀さんの席  を見るとオレに背を向けて携帯を耳に当てているのが見えた。 
「明日の夜って用事ある?」
と真紀さんが言った。
「別にないけど」
とオレ。
「××××(先週の土曜日の無国籍料理店)でご飯しない?」
「何かあった?」
「ううん、一緒にご  飯食べたくなっただけ」
「いいよ何時?」
「7時かな」
「OK!」
「じゃあ予約しておく からね」
という感じで明日の夜会うことになった。コレって期待していいのか?
早く明日  になれ! 
 本音を言えばやっぱり早く真紀さんを抱きたい。明日の真紀さんの様子を見て決めよう。 
 早く明日になれ! 
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ついに、待ちに待った明日が来た。
約束の店には早めに着いてしまった。渋滞を予想してたのだが意外と、道は空いていたのだ。
●△で予約してしてあるとのことなので、その名を告げると席に案内された。
ふと見ると、テーブルのロウソクが消えていた。オレは店の人を呼んで火をつけてもらった。この灯で見る真紀さんの表情がたまらなく好きだからだ。
さすがに店はカップルで混んでいたオレは席から見えるカップルを盗み見た。男になにか言れて女が嬉しがってるカップル。女が男にさかんに愚痴を聞いてもらってるカップル。初めてのデートっぽいカップル。食欲だけのカップル。仲の悪そうなカップル。明らかに夫婦のカップル。
こいつらのあいだにも、いろいろな物語があるんだろうな〜。オレはオレの人生の主人公なのだが、こいつらはこいつらの人生の主人公だ。オレにとってほかの連中は、エキストラなんだが、向こうからはその逆なんだよな。オレと真紀さんはどんなカップルに映るんだろう。
一生共演できるのかな真紀さんと・・・
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「いらっしゃいませ〜」の声でオレは入り口の方を見た。真紀さんだった。
「絶対わたしのほうが早いと思ってたんだけどな」
と言ってオレの前に座った。
モスグリーンのノースリーブのニット?に黒のタイトスカート。手には、スカートと同じ素材の上着を持っていた。
似合ってた。ていうか美しいぞ!今日の真紀さんは。
すごく大人の雰囲気がしていた。真紀さんて着てる洋服や髪の形で全然印象が違う。
すごく若い感じがしたり。逆に大人っぽかったり。それは、オレにとって真紀さんの
七不思議の一つだ。店内の男の視線が真紀さんにチラチラいっているのがわかる。
ひととおり注文した。真紀さんは今日はビールは頼まなかった。
「飲まないの?」
「だって一人だけじゃ悪いもん」
「いいよ飲めよ」
「うーん・・・やっぱやめとく」
「ちぇっ、また酔わそうと思ったのに」
いきなりマズかったか?
「ばーか、その手にゃのらねえぞ」
ちょっとホッとした。
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何度も思うのだが、会話をしてると、なんて真紀さんは頭が良いのだろうと思うことがある。ぜんぜん飽きないし、話題も豊富だ。それにオレの調子に合わせてボケてくれたりもする。真紀さんと話すと心から楽しい。
食事も済み、当たり障りのない話しをあれこれしたそんな会話も一通り終わると、オレは気になるアイツの話しを切り出そうとした。すると先に真紀さんが言った。
「出ようか?」
「え?もう帰んの?」
「シマをかえようぜ」
「OKどこ?」
「わたしの部屋・・・」
「!!」
「の近くのショットバー(w」
「なんだよ」
「へへ。引っ掛かった?」
「結局は飲むでやんの」
オレの期待は急激に膨らんだ。
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はじめてデートしたときからオレたちは割り勘だった。オレは今度の給料日まで二万円以内で生活しなければならない。食事で三千円。駐車場代で四百円。(コレも割り勘)もうあまり余裕がない、ホテルは絶対に無理。真紀さんの部屋なら金は掛からないな〜。そんな能天気な計算をしながらショットバーに向かった。
オレは真紀さんとセックスがしたい。これは、最初にATMで真紀さんと擦れ違い下心をもって誘ったときからの気持ちだ。あこがれの真紀さん。かなり前から「おかず」にしていた真紀さん。でも、いまのその欲求は単にオレの生理的要求を満たすものではなくなっていた。
真紀さんの心が欲しい。真紀さんをオレのものにした証がほしい。だから真紀さんを抱きたい。抱きしめてどこにも行かないようにしたい。
そんなことを思いながらオレは真紀さんのアパートの方角へハンドルを切った。そこ
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はとても小さな店だった。入るときにカウベルが鳴った。
「いらっしゃい」
結構年配のマスターが声を掛けた。
店には他の客はだれもいなかった。ジャズっぽい音楽が流れている。
洒落た店だった。
「一度入って見たかったの」
「はじめて?」
「うん」
オレたちはカウンターの一番奥の隅に並んで腰掛けた。よく見ると真紀さんのスカートは淡いラメのストライプが入っているヤツだった。そのストライプが格好のいい腰から足にかけてカーブを描いている。オレはバレないように視線を外した。
真紀さんはオレのよく知らないカクテルの名前を口にした。オレはお約束のウーロン茶。
マスターは飲み物を運び終わると、向こうへいってカウンターの上の新聞に顔を落とした。
なんかいきなり大人の付きあいをしている雰囲気になった。
オレのウーロン茶がちょっと情けないが・・・
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あれこれ話し、2杯目のカクテルが半分くらいになった時だった。真紀さんがこう言った。
「その後どう?おかあさん」
いやな話題だ。
「どうって?」
「やってるのパチンコ」
「いや近ごろは全然やってないみたい」
ああ、話題を変えたい。
「そう、よかったね。でもなんで?」
続けるなよ。
「え?」
「酷かったんでしょ?依存症」
オレは前にその嘘ばなしをしたとき、依存症という言葉を使っていた。酷いのはオレなんだ!おれこそ嘘に依存してるんだ(T_T)
この話題の整合性を保っていくには更なる嘘を上に塗らなければならない。真紀さんに結婚を申し込むまで告白しまいと考えていたが、更にこれ以上嘘をつきまくって告白もなにもあったもんじゃない。絶対に許してもらえないだろう。
ああ!どうしよう?いっそ今、言っちゃうか?言うなら今だ。今しかない。
でも今言ったらセックスも絶望確実だ。一番それが怖かった。
「実はさ、アイツと話しをしたんだ。一昨日」
え?なんだいきなり一昨日って。やっぱりアイツと何かあったんじゃないか。話したって電話でか?それとも部屋でか?
部屋でなら・・・それなら・・・もしかして・・・抱かれたのか?話って別れ話か?
一瞬にしてオレの頭から嘘を打ち明けることなど一気に吹き飛んだ。
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「来たのか?アイツ」
オレは努めて冷静に言った。ウーロン茶の氷が溶けて音を立てた。
「あれから、何度も電話が掛かってきたけど無視してたの」
しかし、いつまでも無視してるわけにはいかないから、一昨日真紀さんから電話を掛けたという。アイツは部屋に来たそうだ。それで、真紀さんはアイツにギャンブルのこと借金のことを正直に全部話せと言ったという。つつみ隠さず全部ゲロしたそうだ。
先ず、ギャンブルはリストラされたその月からやっていた。最初にちょっと勝ったから(金額は不明)その金で以来遊んでいた。先月からマイナスに転じてしたという。
あの日は更に負けがかさんだ日だったから荒れてしまった。後悔している。もうあれからやってないしこれからもやらない。借金は全部で150万ちょっとある。真紀さんが立て替え払いをしているのはその一部だ。就職先を早くみつけて返済する。もう二度と借りない。
だから・・・
「やり直してくれって言われたの」
真紀さんはグラスを見ながら言った。
突然オレはオレたちの結論が次に来ることを悟った。オレは胸が苦しくなった。その先の答えを永遠に聞きたくない。そんな気がした。真紀さんはそのまま黙っていた。
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オレは促すしかなかった。
「・・・それで?」
真紀さん!頼む!!!
「オナ禁くんのこと好きになってた。別かれようと思ってた」
「・・・」
「わからなくなっちゃったの」
・・・わかんなくなちゃったのはオレだった。
なんだよそれ!ちょっと待ってはどうなったんだよ!
あんなアイツの言葉を信じちゃだめに決まってるだろう。アイツはろくでなしの嘘つきだ。
そんなヤツは同じことを何度も繰り返すに決まってる。正真正銘真紀さんは・・・バカ女だ(ゴメン真紀さん)
しかし、オレは言葉を飲み込んだ・・・オレも正真正銘の嘘つきなのだ。
やっぱりか・・・地獄だ地獄に堕ちたんだなオレさ。
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オレは間を空けるためはウーロン茶をゆっくり口に持っていった。
冷静になれ、オナ禁!変じゃないかコレってさ。
なんだってこんな話を雰囲気のあるバーにまで来てしなきゃならないんだ?
電話で済むだろう。
何故そうしない?
会ってオレにごねられたらイヤじゃないか。
オレが逆の立場なら絶対イヤだ。
よっぽどのサドかよっぽどのヴァカでない限り真紀さんの今のセリフ変だそ。「わからなくなちゃった」と言うのはオレのことを好きかどうかなのか?
最初聞いたときはそう解釈した。だがアイツとの仲ということにも解釈できるぞ。
その場合オレのことが好きなのだが同時にアイツとの別れがわからなくなったということも成立する。それなら半歩後退なだけだ。
確かに昨日よりオレの立場としては不利になったことは事実だが、完全に決別を告げられた訳ではない。まだ地獄じゃない。
オレは更に考えを進めた。本当にオレとのことを解消して、アイツとやり直すと決めたなら、今日の日はない。電話一本でおわりだ。
ではなんだ一体?会って直に話す必然性とはなんだ?
・・・迷い?そうだ。迷いだ。
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言葉通りに解釈すればいいんだ。迷いなんだ。じゃあ、迷って助言を求めるようとするとき相手に期待するものはなんだ?・・・・自分が望んでいる回答だ。
オレの答えなんか決まってる。アイツと別れろに決まっている。オレに助言を求めたってことはその回答を期待してるんじゃないのか?この話しの切り出し方を思い出してみろ。お袋のパチ中だろう。その酷さ(嘘なのだが)を知ってるオレに、ギャンブルをやめたと言ったアイツを許すそぶりを見せたら、どんな言葉が帰ってくるかは見当がつくなんてもんじゃない。
おまけに真紀さんはオレの気持ちを知っているのだ。
真紀さんはオレにアイツを否定して欲しいんだ。このオレに肩を後ろから押して欲しいんだ。だから、今、黙ったのは最悪だったぞ。おまけにだ、真紀さんの部屋の近くのバーというシチュエーションを考えれば、強引にオレがアイツから真紀さんを奪うことを期待しているってことだってあり得るぞ。
お袋の嘘ばなしの告白なんか、こうなりゃあクソくらえだ!
オレはウーロン茶をそっとカウンターに置いた。
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そこまで考えてオレはトイレに立った。オレは小便をしながら考えた。
ならどうする?なんと攻める?冷静にギャンブルや借金がいかに簡単に克服できないかを滔々と諭すべきなのか?それとも、一挙に真紀さんを奪うべきなのか?
やはりここは、言葉だろう。そうさ、言葉でアイツを否定するんだ。最初のデート?のときは身体だけが目的だった。でも、今は違う。じっくり攻めろ。それがいい。
・・・気がつくと、とうの昔に小便は終わっていた。
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オレはアイツを否定する言葉を捜しながら席に戻り立ったまま、横の真紀さんを見た。
真紀さんはカウンターにひじを付いて、カクテルを見ていた。ノースリーブの腕がまぶしい。
それを見た瞬間、オレは予定外の言葉を口にしていた。
「今から部屋に行こう!抱きたいんだ」
おい!オナ禁大丈夫かよいきなり勝負しちゃってよ!でももう後には引けなかった。
真紀さんは顔を上げてオレを見上げ、次にマスターの方をちらっと見た。オレは振り返った。マスターが目をそらし新聞を読む振りをした。
真紀さんは首をかしげオレを見た。せつない目だった。先週の日曜日の夜、オレにキスしてきた時の目だった。
断られないとすぐにわかった。
「言ってもわからないなら、オレは抱くしかない」
真紀さんは残ったカクテルを一気に飲むと黙ってうなずいた。
オレは激しく勃起していた。
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部屋は真紀さんの濃い匂いで充満していた。オレはあこがれの人の生活エリアに入ったことを実感した。
真紀さんはドアチェーンを掛けると、オレの靴をげた箱に入れた。オレはアイツがこの部屋の合い鍵を持っていることを思い出した。でも、そんなことはどうでもよかっ
た、もし来たなら来たときだ。第一真紀さんがオレを部屋に入れたということは、今日は来ない確信があるだと勝手に思った。
面倒くさいことは考えられなかった。押さえきれない欲望が先行した。
真紀さんを後ろから羽交い締めにした。
「ホントにいいの?わたしもうすぐ30だよ」
「関係ない!」
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オレはニットのボタンを順番に外した。
真紀さんもおれのシャツのボタンに手を添えた。
ニットを脱がすと、下は薄い水色のブラジャーだった。カップの部分がすけていた。
スカートのホックを外し下に落とした。真紀さんは下に落ちたスカートを足で
後ろに軽く蹴るとストッキングを自分で丁寧に脱いだ。
パンティーも同じ薄い水色だった。
ストッキングを脱ぐと、ズボンのベルトに手を伸ばしてきた。ベルトが外ずれ
た。オレは自分で一気にズボンを脱いで、真紀さんと同様後ろに蹴った。
はやる心を押さえながらブラジャーのホックを両手で外した。
あこがれの女の秘密のひとつが明かされる瞬間だった。
美しい乳房だった。我慢できずむしゃぶりついた。
ちいさく真紀さんが声を上げた。
柔らかく、顔をうずめているだけで夢心地だった。
オレは乳首をなめ回しながら、パンティーに手を当てた。
「シャワーにいかせて」
オレの手を押さえて真紀さんは言った。
オレは真紀さんを放し後ろ姿を見送った。
パンティーの上に尻の割れ目が見えた。あの身体がもうすぐ自分のものになると考えると、シャワーの音が止まるのが待ち遠しかった。
===============

===カットでつ===

「今度はわたしがやってあげる」
オレを仰向けに寝かせると顔を伏せた。
頭の動きにあわせ髪が腰回りにあたった。
オレは天井を見ながら耐えた。
思わず声が出た。
「ふふ、かわいい」
含み笑いが漏れた。
ふと暖かみが外れ、被せられる感覚があった。
「さあ来て」
熱みに包まれながらオレは動いた。
情けないが限界はすぐ来た。
「ああ真紀さん!」
「呼び捨てにして!」
「真紀!イキきそうだ!」
「いいよ!」
動きを速めた。
「イクよ!」
「来て!来て!」
尻が両手で抱え込こまれた。
一番奥深くで固定された。
オレはうめき声を上げて激しく射精した。
それに合わせて真紀さんの腰が激しく上下した。
「わからなくなるな!バカ野郎!オレのものになれ!」
「あの借金男と別れると約束しろ!」
真紀さんは何度もうなずいた。
オレたちは繋がりあったまま激しい息遣いを繰り返した。
===============
オレはその夜何度も真紀さんを抱いた。 
寝物語にオレたちはこんな会話をかわした。 
「年上の女(ひと)ってみんなこうなのかな?」 
「こうって?」 
「なんかリードされてるし、いじめられてる感じとかさぁ・・・」 
「経験あるんじゃないのか〜?」 
「ないよ」 
「ん?あやし〜な〜」 
「ないってば!」 
「あー図星だ!」 
「コイツ!犯すぞ!」 
「いーだ!もう犯されちゃったもん♪」 
 真紀さんはオレの胸に抱きついてきた。オレは真紀さんの髪を撫でながらお袋のパ
チ中の嘘を思い出し胸が塞がった。とりあえず今はこのまま黙っていよう。 
オレは不誠実と引き換えに真紀さんの心と身体を手に入れた。 

-第2章- 完


-第3章- 『ガクプルの修羅場とプチ同棲』

翌日、真紀さんから電話があった。やはり、昼休みの時間だ。オレは金曜日と同様イ
スから背を延ばして真紀さんの席を見た。今度は真紀さんは席にはいなかった。
「今日の夜になったの」
「そうか」
「八時から」
「で、どうすればいい?」
あの夜、オレと真紀さんはアイツとの別れ話のことを話した。なるべく早い方がいいと真紀さんは言った。当然だろう。アイツからのやり直したいとの申し出が保留になっているのだから。「明日にでも連絡する」「明日?」またいきなりだった。
多分、今のこの電話の前にアイツと連絡がついたのだ。話し合いは今日の夜八時、真紀さんの部屋でだ。
===============
「だから八時少し前に来て」
「三人で話すのか?」オレは面食らった。
「まさか!あの神社で待ってて。話しが終わるまで」
万が一なのだが、アイツが逆上して暴力とかを振るったときのために、近くで待機して欲しいとのことだった。オレは心配になった。
「そういうヤツなのか?」
「ううん。大丈夫。あくまでも念のためだから」
「それならいいけど」
オレたちはこう取り決めた。八時前からオレはあの神社に車を停めて待機する。
もし話しがもつれ暴力沙汰になりそうになったら、真紀さんはオレの携帯にワンギリを入れる。オレは部屋に駆けつけ真紀さんを守る。大人しくアイツが帰ったら普通に電話する。
「でも、そういうふうになったとしても暴力は絶対に駄目だよ。約束できる?」
「ああ約束する」
「それだけはお願い」
オレは今の今まで暴力を振るうヤツはDQNだと思っていた。ちまたで報道されている事件で暴力沙汰を見聞きしたときはただただ「バッカデー」と思っていた。
だが、万一のために待機して欲しいと真紀さんから言われた瞬間からオレは考えを変えた。「約束する」と言いながら、相手の出方と、その時の状況によれば、愛するものを守るためには暴力だって仕方ないと思ったのだ。あくまでも最悪の場合だが・・
・・・冷静にその判断しようと決心した。
===============
オレは話し合いが長引いたことを考え、コンビニでおにぎりとお茶を買い込んだ。
神社に着いて、真紀さんの部屋の窓を見ると電気が灯っていた。
時計を見る。
七時五十分だった。
直ぐに真紀さんの携帯に電話した。
「今ついたから。下にいる」
「うんわかった。ごめんね」
オレはエンジンを切り携帯の電源を確認し、着信音を着メロから普通のベル音にした。
絶対に寝るなよオナ禁。時計が八時を指したとき、オレは真紀さんの部屋の窓を見た。
全くかわりはなかった。もう来てるのだろうか?それともまだか?オレが車を停めている神社側はアパートのちょうど裏手に当たる。入り口は反対側だ。アイツは最寄り駅からの歩きだからオレのいるこちら側からは入ってゆく姿は見えない。もっとも、
もしかりに入り口が見えたとしてもオレはアイツを知らないのだが。オレはアイツが来たときの合図も決めれば良かったと後悔した。
八時十五分が過ぎた。いくら何でももう来てるだろう。窓の灯は相変わらずだった。
人影も映らない。
オレは我慢できず、真紀さんの携帯を鳴らした。すぐに真紀さんは出た。
「オレだけど」
「ええ」その声は明らかに抑え気味の声だった。もういるのだとすぐに判った。
「来たのか?」
「ええ」
「わかった。ごめん。切る」オレは電話をすぐに切った。さあいよいよだ。
===============
八時半が過ぎ、九時が過ぎた、オレはコンビニで買ったおにぎりを食べた。相変わらずなにも起こらない。携帯も鳴らなない。窓の光が煌々と灯っているだけだった。
携帯が鳴ったのはおにぎりを食べ終わり、お茶を飲んで暫くしてからだった。普段聞きなれないベル音の大きさにオレは先ず驚いた。真紀さんの携帯だった。
さあ、何回だ。オレは身を固くしてドアに手を掛けた。
着信音の一回目が途切れた。更に二回目が鳴った。三回目にオレはボタンを押した。
「もしもしわたし。今帰った」
「わかったちょっとだけ遅くなるかもしれない。待っててくれ」
オレはそう言うと一方的に電話を切った。切る瞬間に携帯が何か言ったように思ったが、オレは無視した。少し時間を置くと車のエンジンを掛け、ライトを点けるとゆっくりとアパートの正面に車を回した。アパートの角を曲がり駅へ向かう道にハンドルを切った。前方に白い人影が向こうへ歩いて行くのが見えた。
アイツだ。オレはそう思った。
===============
アイツの後ろ姿がライトに浮かび上がった。白いポロシャツと綿パン姿だった。
両手には大きな紙袋を一つずつ下げている。アイツがライトに気づき道の左に寄った。
スレ違いざまにアイツを見ようとしたが、車の屋根の部分で肩から上が隠れてアイツの顔は見えなかった。
やっぱり見ない方がいい。こんなことしてなんの意味もない。オレはそう思った。過去の済んだことに嫉妬していても始まらない。オレもガキんちょだな・・・
オレは車をぐるりと廻し、神社に停めた。階段を上ると、真紀さんが携帯を手にドアの前に心配そうに立っていた。真紀さんはオレを確認すると部屋に入っていった。
オレもすぐ後に続いた。
===============
「どこ行ってたのよー?心配かけないで」
開口一番真紀さんが言った。
「ごめんな。アイツを見ようとしたんだが」
「・・・」
「でもやっぱりやめた」
「もー。それならそうとひとこと言ってよー、心配するでしょー」
「ゴメンなさい」
オレは素直に謝った。眉間にしわを寄せて本気でむくれている真紀さんを初めて見た。
オレはちょっとマズイと思った。長い話で疲れている真紀さんのもとに早く来てやる
べきだったのだ。
「機嫌直して、真紀お姉ちゃん」
「わたしなら直ぐに来て結果を聞くけどナ」
まだ怒っている。そうだよね。いや、そうです。その通りです。
「どうだった?」
「うん、疲れたよ〜」
やっぱりそうだよな。ごめんよー。
===============
別れる理由は当然、今までの借金やギャンブルで何度も真紀さんを裏切ったこと。オレのことはあえて言わなかったとのこと。
アイツは心配した暴力も振るわずただ、黙って真紀さんの話しを聞いていた。そしてあれこれ言い出したが途中からメソメソといつまでも泣いていたそうだ。
鍵を返して、アイツは泣きながら帰ったという。ただし、真紀さんはこう言った。
「いづれ近いうちにオナ禁(真紀さんはあの夜以来オレのことを呼び捨てにするよ
 うになったでつ)のことをあの人(同じくアイツをこう呼ぶようになったでつ)
 にそれとなく知らせる必要があると思うの。もちろんどこの誰までは教えないけど」
「なんで?」オレはちょっと戸惑った。
「あの人多分すぐに諦めないから、わたしに男が出来たと判った方がいいの」
「自分で言うのか?」
「まさか、共通のお友達がいるから、少し時間をおいて間接的に・・・」
「そうか。わかった」
しかし、オレは少し怖くなった。結婚を前提として四年も付き合っていた男をあっさりと切り捨てるその実行力にだ。そして、微塵もそのことに対して心を痛めている風には見えない事にもだ。もちろん、オレがそれを望んだのだが、ふと自分が逆の立場になったときのことを考えずにはいられなかった。
男のオレなら付き合いの長い女と別れるとき気の毒と思うだろうし済まないとも思う。
また、オレに女が出来たことが別れの理由であっても、それは隠しておいてやるだろう。しかし真紀さんは、アイツが最も傷つく方法をとろうとしている。
===============
女って好きにさせるのは苦労するが嫌われて切られるのは簡単なことだなと思った。
しかも、男と比べてそのやり方は有る意味残酷とも言える。ああ、どうしようあの嘘。
オレの頭の中で一瞬紙袋を両手に下げてトボトボと歩いてゆくアイツとオレが重なり合った(T_T)
「ところで、アイツ紙袋を持ってたけどあれ何?」
「この部屋に置いてあったあの人のものとかだけど」
「どんなもの?」
「CDとかビデオとか本。それと・・・」
「それと?」
「洋服とか・・・」
下着のことだな。苦いものが胸から沸き上がってオレは聞いた事を後悔した。
「コーヒー飲むでしょ?」
雰囲気を察知して真紀さんが話題を変えて言った。
「おながいしまつ」
わからなくてもいい。オレは早く自分のなかの嫉妬を追いだしたかった。
「・・・オナ禁その日本語おかしいよ」
「スマソ」
「???」
真紀さんはキッチンへコーヒーをいれる準備に立った。
それからオレたちはコーヒーを飲みながらいろいろ話しをした。
ドアのチャイムが鳴った。
時計を見た。時計は十一時を少し回っていた。
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オレは真紀さんを見た。真紀さんは首を横に振り黙ってろと口に手を当てた。オレは軽くうなずいた。
真紀さんの部屋は2kだった。入り口はいってすぐがキッチン。次が十畳くらいのフローリングのリビング。一番奥が6畳くらいの寝室となっている。オレはリビングのテーブルに座っている。そこから入り口からはパーテーションが立っていて直接は見えないがキッチンは見ることが出来る。
靴!とオレは思ったが、真紀さんはもう入り口に向かってしまい、パーテーションの陰に隠れてしまった。オレは心配になりテーブルの下に屈みこみ、パーテーションの足のすき間から入り口を見た。オレの靴はもう土間にはなかった。真紀さんのげた箱の扉を閉めているような動きが見えた。真紀さんがドアの前に足をそろえて立った。
のぞき穴から外を見ているのだと思った。またチャイムが鳴った。チェーンを掛ける音がして、続いてドアが開くのが見えた。そのすき間からかろうじて男物のワラビー見えた。
===============
「なに?」と真紀さんが殺した声で言った。
「いや、その、袋確認したら僕のじゃないのが入ってたんで」男の声が答えた。
オレは音を立てないようにイスに座り直した。
「これとこれなんだけど・・・」と声は続いた。
「違うんだけどまあいいか。ありがとう。おやすみなさい」と真紀さんが言った。
「ちょっと、そのさ」
「なに?」
「もう一度だけ、僕の話しを・・・」
それから二人の声はささやき声になりよく聞こえなくなった。
「・・・たの。もう・・・」
「・・・だから・・・開けてくれ」
「だめ。・・・」
「・・・・に・・・・だから・・・・たのむ」
「飲んだの・・・ない」
「どうして・・・ちょっと・・・」
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二人は入れろ入れないで押し問答をしているのはすぐは理解できた。
断片的に聞こえてくる話しを繋ぎ合わせると、男いやアイツは、持ち帰った物の中に自分のものでない本かCDを見つけた。だからそれを真紀さんに返すという口実でもう一度話し合いをしようと戻ってきたのだ。しかもどうやら、近くの居酒屋とかで飲んだようだ。
そうなっちゃうのかなとオレは思った。飲んで戻って来るなんて、そんなの最悪じゃないか。う〜ん。やっかいなヤツだ・・・
押し問答は延々と続いた。オレはどうするべきかを考えた。ドアチェーンは掛かっているので無理に入ってくることはない。だから、この段階ではオレは出てゆく必要はない。だがアイツが真紀さんに危害を加えそうになったときは行こう。
その気配を感じたら飛び出そう。まあ、所謂修羅場というヤツだがそれも仕方ない。
そう心に決めて耳をそばだてた。
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飲んでるせいか、アイツはなかなか引き下がらなかった。ドアを閉めてしまえばいいのにと思いながら、もう一度屈んで入り口を見てみると案の定アイツのワラビーがドアのすき間に入り込んでいた。オレはイライラしてきた。こうなっら出てゆくかと考え始めた。いくらなんでもしつこ過ぎる。
「お湯かけてるから」
真紀さんが普通の声で言うのが聞こえた。ドアの閉まる音はしない。
キッチンを見るともちろん火などついていない。真紀さんはキッチンに来るとオレの方を見ずに、オレから見えるところにかけてあるホワイトボードに赤い字で何か素早く書き込んだ。真紀さんの頭が動くと書いた文字が見えた。
『ぜったいこないで』
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真紀さんはオレを見ずにまたドアの方へ向かった。
オレは浮きかけた尻をイスに戻した。
それからまた暫く、またささやく声の問答が続いた。
そして、
「とにかく帰って」
ついにという感じで、怒りを抑えた真紀さんの声が大きくなった。
「帰るから入れて話しを聞けよ!」
訳がわからないアイツの声も大きくなった。
「もう、全部聞いたでしょー!」
「お前は全部は聞いてない。嘘をいうな!全部なんて!」
「もういいから、足どけてよー!」
「いいからここを開けろ!」
「やめてよー!」
もう二人は普通の声以上の大きさで言い合いをしている状態となった。
「いたーい!」
真紀さんの声だった。
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オレはとっさに入り口に駆けつけた。
見るとドアのすき間から入り込んだアイツの手が真紀さんの髪の毛を掴んでいた。
オレの足音に気づき真紀さんが振り向いた。目がうなずいていた。
アイツがオレに気づいて真紀さんから手を離した。アイツは眼鏡をかけた普通の男に見えた。知らなければ、どこかのありふれたサラリーマンにも見えた。ただし、眼鏡の向こうのその目は野獣のような目だった。オレは真紀さんの肩に手をかけてドアの前からどくように促した。真紀さんはさっとオレの後ろに回った。
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「だれだぁお前」
アイツは言った。完全にDQNな物言いだった。
「真紀さんと同じ会社の者です。※♯といいます」
自分でも冷静な声が出たのでほっとした。
「なんだよこいつ?」
アイツはオレの後ろの真紀さん向かってに言った。
「大きな声ださないで。お願い」
真紀さんが言った。
「あんた暴力はだめだ。真紀さんは帰てくれって言ってます。帰りなさい」
オレはつとめてに冷静に言った。しかし最後の方は声が上ずってしまった。
「お前!」
とアイツは真紀さんに言った。
「そういうことなのか?」
「そういうことです。帰ってください」
かわりにオレが答えドアノブを持ち閉めようとした。
とドアのすき間から出ていた手がオレの顔を思いきりはたいた。文字通り目から火が出たような気がした。耳鳴りではなく鼻のあたりからがキーンという音がいつまでもした。ただ痛みはさほど感じなかった。更に二度オレは殴られたと思う。オレはまだ殴ろうとしているその手を必死に掴んだ。
アイツはむちゃくちゃに手を振り回そうとした。
オレの中でなにかが切れた様な気がした。
自分が自分ではない様な気がした。
オレはドアから入り込んでいるワラビーのつま先をかかとで思いっきり踏みつけた。
足が引っ込んだ。ほぼ同時にオレは踏むため身体を反転させたその反動を利用して
掴んだ腕をねじった。
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「うーー!」
「やめてオナ禁!」
真紀さんがオレにしがみついてきた。
一瞬このまま腕を折ってやろうと思った。しかし、オレにしがみついた真紀さんの必死さが伝わりすんでのところでオレは冷静になれた。オレはアイツの痛みの限界だと思われるところまで腕をねじり、手を離した。だが直ぐには手はドアから引っ込まなかった。とっさにオレはドアを力強く閉めた。鉄が骨にあたる鈍い音がした。
オレは素早くドアを開けた。手が出ていった。直ぐにドアを閉めた。なにか言うのが聞こえ蹴りが一発二発とドアに響いた。チャイムがめちゃくちゃに鳴った。
「行こう」
オレは真紀さんを部屋の奥へと促した。
蹴りがまた入った。オレはドアのことろまで戻ると大声で言った。
「これ以上蹴ると警察だぞ!」
アイツは暫くわめいていたが、どこかからか「静かにしろ!バカ野郎!」と男の声がして、やがてアイツの声は聞こえなくなった。
「オナ禁ごめんね」と真紀さんはべそをかきながらオレに言った。そのときになっ
て初めて体中が震えだした。震えは止めようとしても止まらなかった。
「オナ禁、血!」真紀さんはオレの顔のぞき込むとそう言った。顔を触ると冷たい
ものを感じた。真紀さんは救急箱をとりだしてオレの顔の手当てを手早く始めた。
すると、外でガチャンとなにか大きな音がした。二人は顔を見合わせた。しかし、それ以上の音はなにも起こらなかった。
オレの傷に薬をつけながら、
「ごめんね。わたし泣かないからね」
と言って真紀さんは大粒の涙を流し、しゃくり上げながら泣いていた。
オレは黙って震えている手で真紀さんの肩を抱いた。
生まれて初めて経験した修羅場だった。
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修羅場・・・
ついにやってしまいますた
朝見ると階段の下にはCDとかがぶちまけてありますた
アイツは普段はあんなことする香具師ではないそーでつ
あれには真紀タンも正直驚きだそーでつ
でも漏れも真紀タンもガクプル状態となり
すぐに引っ越しをすることにしますた
それまでは、漏れは理真紀絵タンのアパートでプチ同棲をすることにしますた
漏れの家族には簡単に事情をはなしますた
ただ、恋人とはいってまてん
でも、どう考えてもわかりまつよね
家族のだれもネホリしませんですた
漏れに遠慮してると思われ
顔にケガもしてたし
お袋が心配して毎晩携帯に電話がかかってきてまつ
ご飯ちゃんと食べてるとかきかれまつ
お袋イロイロスマソ 。・゚・(ノД`)・゚・。 
                                                                                 ーオナ禁ー
第三章 完
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