自転車講座 (エロくない体験談) 18457回

2005/01/12 04:43┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
俺、よく家の前でMTBをバラすんだけど、それを見ていた 
近所の人に自転車を直してくれって頼まれたんだよ。 
お礼にお菓子と折り詰めのお寿司をくれた。 

・・・で、今日またMTBばらしていたら今度は新品の小さい自転車を 
もってきて「この娘に自転車の乗り方を教えて欲しい」って 
言われたんだよ。 
その幼女、6歳で髪長くてすごく可愛いんだよ。 
前から道で会うたびに可愛いって思ってたんだけど、変質者に 
思われるとここで(実家)生きていけないからわざと目を 
そらしてたりしてた。 

で、近くでみるともう。むちゃくちゃ可愛いの!! 
「おにいさん、なにしてる人?」って聞かれて 
「大学生だよ」って言うとむちゃくちゃ尊敬されて、 
それからもうなつかれっ放し。 
さすがにその子はズボンだったのでパンツは見えないが、 
それでも教える最中、さわりまくり。 
一番感動したのが頭を撫でた時の髪のやわらかさ。 
もう、シルクの感じ。さらさら。 

で、今日の夕方また練習。楽しみ!!雨ふるなよ。 
出来れば暑いくらいで頼む。そして薄着キボン。 



2回目の自転車乗り方講義・・・ 

今日は午後、2時ごろ目が覚めた。 
なんだか昨日のハイテンションがウソの様。 
学校にも行かなきゃいけないし、むしろ面倒に感じていた。 

で、しばらくTV見ながらボケーとしていると 
「クロ、クロ(家の犬)おいでっ」って声がして 
その後にチャイムが鳴った。 
出てみるとクロを撫でるのを止めて、「こんにちは。今日もよろしくお願いします」 
・・・って。多分親にちゃんとお願いするように言われたんだろうな。 
すごく丁寧な挨拶をされたよ。昨日のじゃれ合いからは想像できない 
再会だった。 

もうやる気がでる所の話じゃなかったよ。多分今、地震が起きたら 
この娘を命に代えて守るよ。絶対。 

で、今日は少し距離を走らせたいから近くの空き地に行った。 
ただの荒れ果てた空き地なので人の気も無く、クロの散歩に 
よく行く場所に連れてきた。 
で、早速自転車の補助を取り、後ろをもってあげて走ってみた・・・ 
が、スピードが出てくるとどうしてもこごうとしない。 

「こがなければ転ぶよ」といっても「・・・うん」って言うばかり。 
で、とりあえず、後輪を上げた自転車にその子をのせて 
ひたすらこぐ練習をさせた。中途半端な長さのズボンの 
ひざ下からすこし覗かせる足が細くて、綺麗でおもわずドキッとした。 
また必死に動かしているちっちゃい足を見ると生命の偉大さを 
感じてしまう。 
ちなみにドレミ(花ちゃん)の靴下してた。 

こいでいる時もなにが楽しいんだか、キャッキャと笑いながら 
こっちを見つめてくる。本当に恥かしくなる。 
で、結局今日も昨日とあまり進歩が無く講義終了。 
なんと雨降ってきやがった! 

別れ際に「明日、俺、暇だったらいいよ」 
って言っておいたから多分また来るんだろうな。 
なんかうれしい。 

忘れていたが・・・ 
今日は飴を食べさせてあげた。なかなか口に入れないという 
悪ふざけ付き!! 
「飴あるけど、食べる?」 
「たべる。ちょうだい〜」 
「でも手が汚いから、はい、あ〜〜ん」 
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・えへへへへ」 
「あはははは」 



自転車講義3日目 

なんか、この数時間の為に俺の1日が潰れているような・・・ 
今日もサークルの飲み会、結局行かない事にしたし。 
学校はもちろん行ってないし。 

今日はさりげなく家の前で自転車をいじって待っていた。 
2時頃、学校から帰ってくるタンを発見。 
というか、タン、友達いないのかな?いつも一人だよなぁ。 
向こうもこっちに気づいたらしく、走ってきた。 
むちゃくちゃ嬉しくて、顔がほころんだ。真顔作るのに大変だったよ。 
「今日、暇?」って聞かれて「ちょっと待って、自転車組み立てるから」 
なんて・・・本当は待っていたのにじらすような返答をする。 
「じゃぁ、用意してくるから待ってて」って言って走っていった。 

デニム生地の少し短めのスカートだったからもしや!!と思ったら 
しっかり着替えて出てきた・・・でもオーバーオール風の可愛い服だった。 

で、急いで自分の自転車組み立てているとタンは尊敬のまなざしで 
「すごい」を連発してくれた。 
「そこにある12番とってくれる?」とか、わざと解らないようなお願いをして 
タンを困らせた。 
「12ばんってなに?」こちらの思惑通りのレスポンスをしてくれるのが嬉しい。 
「12番って言うのは・・・」 
さりげなく自分の知識をだしてタンの気を引いてみる。 

今日も空き地にいって練習した。 
昨日考えた練習方法でやってみる。 
俺がタンを抱えあげるようにして自転車をこがせるのだ。 
要は自転車の後ろを支えるんじゃなくてタンを支える。 
効果のほどは良く解らないが、とりあえず抱っこしたかった。 
だんだんと不純な気持ちが入ってきたのか、俺。 

しかし、タンを支えるのに両脇の下を持とうをするとタンがくすぐたがって 
練習どころじゃなかった。 
結局いつも通りに自転車の後ろを支えて練習した。 
なかなか上手く出来てきたのでいざ、手を離そうとするが俺が怖くて 
出来なかった。ちょっと支えの力を抜くとすぐにふらふらするんだよ。 

なんだかんだで今日はあまり練習しないで座って話したりした。 
タンは自分の事をいろいろと話してくれた。ちょっと誘導尋問すれば 
俺が知りたい事も話してくれそうだが、「今日、おにいちゃんにこんな事聞かれたよ〜」 
と親御さんに話されるとやばいのでただ聞くのに徹した。 
で、なんか俺の電話番号を知りたがっていたから教えてあげた。 
タンも電話番号を教えてくれたが、番号を見る限り携帯ではないので 
たぶん家の電話番号だろう。ちょっと残念。 
俺は「なんでも話したいことあったら電話していいよ」って遠回しに 
電話を求めるような事を言った。そしたら今日の夜に早速電話が掛かって来た!!(後述) 

今日は夕日が気持ち悪かった。タンはその夕日をみて少し怖くなったのか 
急に大人しくなった。その事が影響したのか解らないが帰り道、冗談風に俺は手を差し伸べると 
タンも手を差し出して来て、少しの間手をつないで帰った。 

「明日も遊ぼうね」って言ってくれてなんかホッとした気分でタンと別れた。 


で、夜8時頃、飯を食べに行って帰ってくると留守番電話にタンから「○○ですけれど、また電話します」 
って入ってた。 
こっちから掛けようか悩んだが結局掛けなかった。 
で、それから電話は掛かってこなかった・・・俺は馬鹿だ。 

明日、あやまろう。 



自転車講義4日目 

昨日寝たのが午前7時・・・で、午前10時頃に電話が鳴り、 
俺はあからさまに不機嫌そうな声で電話にでた。 
「○○といいます。●●さんいますか?」 
目が覚めた。どこかぎこちない丁寧語はタンからの電話だったよ。 
俺の携帯だから俺が出るのは当たり前なのだがタンは 
別の人だと思ったらしく妙に焦っていて、電話の向こうでの困った顔が 
目に浮かぶ。なんかニヤついてしまった・・・ 

「これから遊ぼうよ。」 
こんなにストレートに言われたのは子供の頃以来なので 
不思議な感じだった。 
で、OKしたらすぐに家に来たタン。こっちにも用意があるから上がって待って 
もらった。 
いつも見慣れた部屋に小さい女の子がチョコんと座っているだけでどこか別の 
家に来た感じがする。 
用意が終わり、タンと向き合うとなにやら小さい包みをこっちに向けてニコニコ。 
なにやらお母さんがお弁当を作ってくれたらしい。 
しかも今日は俺と一緒に食べようとタンは思っているらしい。 
・・・が、俺の分は無い。・・・ので俺はコンビニで弁当を買っていって 
タンと一緒に●●公園に行った。せっかく今日は時間があるのだから 
転んでもあまり痛くない芝生のある●●公園に。 

そしたらタン、むちゃくちゃ喜んじゃって往路もテンション上がりっぱなし。 
補助輪の付いた自転車を・・・こっちを見て笑いながらこいでいる様に 
全身の力が抜ける。 

公園に付くと早速練習。今日は地面が芝生だから思い切って俺も補助を離そうと 
思っていた。 
しばらくして、順調にこげるようになってきたので手を離すと、すぐにコケた。 
パタっ。って感じで。 
泣くかなーって思ったけど全くの杞憂。なにが嬉しいのかきゃっきゃと 
はしゃいでた。。 
すぐに傍にいって「大丈夫?」って声を掛けるけど 
そのまましばらく倒れながら笑っていたから俺も横にねっころがって 
タンとじゃれ付いた。時折、頬と頬がくっつくかの距離でタンは喋り掛けてくる。 
リンスの香りがした事にちょっと戸惑いを感じる。 
そんなこんなでしばらくはもう練習所じゃなくなってた。 
その後、タンの小さなお弁当を広げて寝そべりながらふたり向き合って 
一緒にお弁当を食べる。 
行儀の悪い事だけれどタンとふたりで、すこし日常と違う雰囲気を味わいたかった。 
お弁当を食べる際、その小さな手で箸を操る様はどんな精密機械をも 
凌ぐ光景に思える。 
そんな事を考えていて、ふとタンの顔を見ると申し訳なくなる。 

午後から本格的に練習。 
しかし・・・タン、ちっとも乗れるようにならない。 
一応、タンのお母さんに頼まれているので少しは成果を見せなければ 
いけないのだが・・・ 
どうにもこうにも動きがぎこちない。 
歩き方も良く見るとおかしい。走り方なんかはおかしいを通り越して 
カワイイ。ひょこひょこ走ってる。 
結局、公園にあるアスレチックであそんでしまった。 

夕方、タンを乗せた補助つき自転車を俺が押しながら帰宅。 
その間もタンは色々としゃべってくれた。 
今日はとても楽しかった事を素直に打ち明けてくれたし、 
話の節々にまた一緒に行きたいという旨を加えてくれた。 
そんな嬉しい言葉を聞くと逆に、ふと、 
自分の中で何時までこんな事が続くのだろうと自虐してしまう。 


辺りもすっかり日が暮れて、タンと別れ様とした時にお弁当箱を 
公園に忘れてきたのに気づき、俺がバイクで取りに行った。 

その後、タンの家にお弁当箱を届に行った時にタンのお母さんから 
いつも遊んでくれていることへの丁寧なお礼をされた。 
どんな返事をしていいのか、少し悩んだが 
「暇ですから、気にしないで下さい」とお茶を濁した返答をし、 
逃げ帰るように後にする。 

何故か、この数日の事がとてつもなくやましく感じた。 





自転車講義・・・ 

●●公園にいったっきり。俺はタンを避けるように過ごした。 

携帯も取らなくなったし、家に居ると顔を合わせる恐れがあるので 
連れの家に泊まりこむようになっていた。 
その間、大学の友達とパチンコいって、カラオケいって、飲みに行って・・・ 
久しぶりの大学のつまらない講義に居眠りをし・・・ 
連れとセックスもした。 
下品で馬鹿みたいな話題で笑いあい、夜が明るむ頃まで煙にまみれて麻雀をし、 
クタクタになり、たばこ臭い体で布団に入る。 

ちょうど1週間前、タンと遊んでいたのは。もう遥か昔の 
ように思えていた。タンの笑い声や、タンの笑顔、タンの感触・・・ 
もうすっかり忘れていた。 

タンの家は言いたくないが貧乏である。 
うちの近所の一帯は古くから家が立ち並ぶ、少し田舎の住宅街である。 
その為、一昔前から古い家は次々に新築に建直しを始めていた。 
俺の実家も10年くらい前に古くなったので家の建替えをしている。 
高校卒業と同時に実家に戻ってきた俺は、昔と変らない、 
ぼろぼろの平やで木造のタンの家を見て懐かしさを感じたのを覚えている。 
今ではタンの家だけ昔の面影を残している。 

また、俺が高校受験の頃、タンの家でお葬式があった。 
タンの親父のだ。 
近所付き合いのよしみと言う事で無理やり親に 
お線香を上げに行かされた。 

逆算するとタンはその時1歳である。一体タンは何を思っていたのだろうか? 

タンは空き地で俺にお母さんの事をいろいろと話してくれた。 
お母さんはいつも家に居ない事や、夜は一人でご飯を食べることが多い事。 
それらを自慢気に俺に話してくれた。 

今日、目が覚めて・・・、タンからの留守電を一気に聞いてみた。 

そこには本当に純粋な言葉が記憶されていた。 

日曜日の公園から帰った後も電話をくれていた。 
お礼と、楽しかったと言う事を言っていた。 
月曜日の夜は数回に分けて学校であった事を 
急ぎ口調でしゃべってくれていた。 
火曜日は変な虫を捕まえたから見て欲しいそうだ。 
そして終わりは「また遊ぼう」という旨が伝えられていた。 

一週間前の事が急に思い出されてきた。 

飾りの無い言葉で、また飾りの無い態度で俺に接してくれていた 
タン。俺の汚い部分など全く気にしない様子のタン。 
なんの下心も無く、なんの見返りをも気にしないでタンはあの時間、 
俺と遊んでくれていた。 
ふと、タンを避けてから数日間の俺の行動、言動、対応、意識を思う。 
胸を掻き毟られる。 

あの日、タンを避けたあの日。お母さんの「いつもタンと遊んであげて 
有難う」という旨の言葉を聞いた時、俺の中で蠢いた感情。 
それはきっとタンに何もしてやれない自分への無力感なのだと思う。 

留守電を聴き続ける。 
水曜日、今日である。 
「今ねぇ、自転車、乗れるようになっちゃった」 

俺は顔を上げた。 
自分自身の無力感に嘆いている事に呆れる。 
(留守電時間は?・・・4時!!まだ居るか?) 
俺は連れの部屋のベットから叩き起き、すぐさま向かった。 

(俺はタンに何もしてやれないだと?) 
そんな事は無かった。タンに自転車のこぎ方を教える。 
重大な任務を忘れていた。 
こんな些細なことでも、達成した暁には何故か救われる気がした。 


タンは・・・居た。 
今日は風の強い日だった。ピンク色の気持ち悪い空の下。いつもなら俺と 
練習するはずの空き地にタンは一人で自転車にまたがっていた。 

俺は金網をよじ登り、タンの元へ駆け寄った。自然と顔が笑顔になっていく。 
タンもこっちに気づくと手招きを始めた。 
俺は近づき、タンに 
「ごめん、ここ最近、大学の方がいそがしくて・・・」 
俺は汚い男だ。この期に及んでチンケな自尊心が顔をだす。 
そんな俺をタンは満面の笑顔でこう返してくれる。 
「タンね、自転車であっちから、こっちまで行ったんだよ」 
と、小さな指を向けて教えてくれた。 
その顔としぐさと、態度を見て、俺は気付いた。 
タンは誰かに救いを求めてなんていなかったんだと。 
貧乏だからかわいそう?親父がいないからかわいそう? 
お母さんの帰りが遅いからかわいそう? 
俺は自分のちっぽけな正義心に赤面した。 
そしてタンの目を見つめながら・・・ 

「へぇ、凄いなぁ・・・俺にも見せてみてよ」 
「うん、いいよっ。見ててね。・・・ 
・・・ 
・・・ 
(ガシャン) 
・・・アハハハハ」 
「あはははははは」 


                         おしまぃ 
                       乱文失礼しました 


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