四年前まで飼っていた犬が全盲だった。 でも、とりたてて「世話が大変」とかいう事はまるでなかった。 今になって「よく考えたら、あいつ目が見えなかったんだよね」というくらい。 こないだ家族でその犬の思い出話をしていて、一つ驚いた事があった。 家の中と庭では自由に歩き回っていたそいつも、 散歩の時だけはリードを繋がなければ決して歩こうとしなかった。 人間がリードを引っ張る微妙な角度で、 止まる・右へよける・左へよける・段差がある・・・ 等の路面状況を、奴に判断させていたからだ。 「特に教え込んだわけでもないのに、よく理解してたよね」という話になり ふと疑問に思って、家族にそれぞれの合図の出し方を聞いてみたら 俺の「止まれ」→真上にリードを引く 姉の「止まれ」→斜め後方に引く 母の「止まれ」→小刻みに何度かリードを引く(俺の「段差がある」の合図と同じ) 父の「止まれ」→「止まれ〜」 という具合に、皆全然違う合図を出していた事が判明。 犬は家族のクセを、全部読み分けていたのだった。 俺達が「世話が大変」と思わなかったのは、 奴のそんな努力があったからなんだな・・・と、しんみりした。 しかし、そんな俺たち家族にも、共通していた事はあった。 リードを伝わってくる、奴からの全幅の信頼感だ。 クサい表現になるけど、あのリードは正に俺達の絆を繋いでいた。 目隠しをして紐一本で繋がれて、「さあ歩け」と言われても なかなかできるものではないだろう。 奴が死ぬ間際まで使っていたリードは、未だに壁にかけてある。 出典:2 リンク:ch |
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