雪道で転んだら結婚した (恋人との体験談) 138484回

2012/03/09 22:39┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
ことの始まりは高校2年生の時

いつもの通学路を歩いていたら
交差点の、横断歩道と歩道のつなぎ目みたいなところが
雪が積もってて結構傾斜になってたんだ

そこをいつもの調子でぴょんととんだら
着地に失敗して派手に転んだ

ドサっと転んで「ぅぐぇ」とかブサイクな声が出た
腰を強打して痛がってたら
「大丈夫?」
と頭上から声

そっちを見ると、さわやかな兄さんがちょっと心配そうな顔でこっちを見てた

「だ、大丈夫です」
「そう?漫画みたいな転び方だったけどww」
「どぅふふ、大丈夫です」

兄さんは手を差し伸べてくれて
少し迷ったけどそこは素直に手を借りることにした

転んだところを見られた恥ずかしさでその場を足早に立ち去って学校へ行った

その日、学校に着いた頃には
転んだことなどすっかり忘れて
友達とわいわい過ごしてた

で、翌日
いつものように登校していると
昨日と同じ道でまた兄さんに遭遇した
そこで昨日のことを思い出して、少し顔を伏せた
でも声をかけられた

「おはよう」
「あ、お、おはようございます」
「腰大丈夫?」
「あ、はい」

微妙にコミュ障もちだったからどもりまくり

昨日おことを思い出して恥ずかしかったので
また足早に立ち去ろうとしたところ

「気をつけなねー」

とすれ違い際に気遣ってくれた

それまで通学中には見かけなかった人だから
二日連続で遭遇するなんてもしかしてストーカー?
なんて少し考えた

妄想狂だから余計に

その日は確か金曜日
で次の日。土曜日

お昼頃に部活が終わって、帰りに友達とレンタルビデオ屋さんに寄り道
店内を適当にぶらぶらしてDVD物色したり立ち読みしたり

新刊出てないかなぁと思って新刊コーナーへ
物色してると他の客もそのコーナーへ来た

高校生にもなって漫画なんて
って少し人目を気にしていたので
それとなくその場を離れようとして
なんとなくその客の顔を見ると兄さんだった

格好が昨日一昨日と違っていたのですぐには気付かなかったけど
顔を見てはっとした
これ完全にストーカーだ、と

兄さんもその時に私だと気付いたみたいで
こんにちはー
なんて軽く挨拶を交わした

兄さんは目ざく私の手にある本を見つけて
「それ面白いよね」
なんて言ってきた

手を貸してもらったとは言え、見知らぬ人に話かけられていい気分はしない

当時
私 JK2 174/53 バレー部
兄さん 24歳 176 細め〜普通 会社員

そうですよねー
とか適当に返事してさっさと友達のとこに行った

帰宅後、兄さんがストーカーだと判明?したので
突然、家に来たらどうしようとか
部活帰りに襲われたらどうしようとか
妄想が膨らんだ

当時は本当に妄想ばっかりしてた
今もそうだけど

翌月曜

通学路でまた兄さんに遭遇
正直、本当に恐怖を感じたのを覚えてる

だから、兄さんを視認した時点で
少し遠回りになるけど脇道に逃げ込んだ

次の日からは道を変えてみた
すると兄さんとは遭遇しなくなった

そこで気付いた
私の通学路と、兄さんの通勤路がたまたまかぶっているだけでは?

いやいや、やつはストーカーだ
とか、妄想のネタはつきない

金曜日、通学路を戻してみた
するとやっぱり兄さんに遭遇した

悔しいけど、ストーカー路線は廃止の危機に追いやられた
すれ違い様、やはり少し意識してチラチラと兄さんを見てた

かなり近づいたところで
「おはよー」
「あ、おはようございます」
また挨拶された

やっぱりストーカーか?
どうなんだ?どうなんだ?
もう頭は朝からフル回転

土日は平和に過ごし、また月曜
通学路でやっぱり兄さん登場
ちょっとがっかりしたような、安心したような複雑な気分

近づいたところで、兄さんがこけた
本当に、すってんころりって効果音が聞こえてきそうな転び方
ざまぁwwwwwwwwwwwwww
とか思いながらも、同じ恥ずかしさを味あわせてやろうと思った途端
「大丈夫ですか?」
と自然に声が出た
自分でも驚いたけど、それ以上に兄さんは驚いてた

「やっぱり結構いたいねw」
なんてはにかんでる

続けて
「雪道は歩くの難しいね、みんなすごいわ」と

内地の人間かな?と思った
「内地の人ですか?」
「内地?」
「本州」
「あ、うん、ついこの前転勤してきたんだ」

ほぅ
こいつぁどうやらよそ者である

ほのかな優越感を感じつつ

「気をつけて下さいねw」

とどめの一言
これはもう完全に私の勝利
圧倒的な力の差を見せつけた気になっていた

立ち上がり首を回す兄さんを放置して学校へ向かった

それからは、平日は結構な割合で兄さんと遭遇して
挨拶を交わすようになった
もう兄さんがストーカーだなんて思うことはなかった

で、日曜日の部活帰り
またゲオに寄ると兄さんがいた

適当に挨拶を交わすと
兄さんは嬉しそうな顔をしながら
「やっぱり北海道と言ったらこれだよねw」
と言って北の国からのDVDを見せてきた
内地の人間ってそうらしい

「私見たことないですけど」
「そうなの?北海道の人はみんな見てると思ってた」

ちょっとがっかりしたような兄さんの顔はなんというか
S心をくすぐるような感じだった
私はSじゃないけど

「地元の人だよね?」
「そうですよ」
「美味しい飯屋知らない?こっち来たばっかりだからわかんないんだよね」

と、ずうずうしくもご飯屋さんの情報を聞き出そうとしてきた

高校生だし、そんなに外食をする方でもなかったので
そんな情報は持っていなくて
しょうがないので、雑誌の載ったことがあるらしいお店を教えた
兄さんは、ありがとう!と言って
北の国からを借りて店を出ていった

で、次に通学路で会った時
「あのお店行ってきたよ」
「どうでした?」
「申し訳ないけど、正直たいした美味しくなかった」

噂では、雑誌の載るほどのお店じゃないと聞いていたので
あぁ。本当にそうなんだ
と思った

さすがに、半分知っていてお店を教えたので
少し申し訳なくて、友達が美味しいと言っていたラーメン屋さんを教えてあげた

今度行ってみる、と嬉しそうに兄さんは歩いていった

数日後、また通学路で
「あのお店、前のとこよりは良かったけど…」
と歯切れの悪い感じ

内地の人間ってんはよっぽど舌が肥えてるよう
ちょっと地元をバカにされてる気がしてムカついた

気づくと、学校で友達や先生に美味しいご飯屋さんを聞きまくってた

兄さんと会ってはお店を教えて評価してもらう
そんな変なやりとりが数回あった

基本的には朝の数秒しか会わないんだけど
気づけば兄さんのことをよく考えていた
もとい、兄さん関係の妄想をよくしていた

内容は覚えてないけど色々
ジャンルは多岐にわたる

朝の会話の中からわかったことは

年齢や出身地はもちろん
こっちには知ってる人がいないということや
土日は1人でスノーボードに行ったり
映画を見に行ったりそのへんを散歩してみたりVDを見たり

社会人って結構余裕なんじゃね?と思った

ある朝、兄さんが少し嬉しそうに
「今度の土曜日、知り合った人とボードに行くんだww」
と言ってきた
ちょうど私もその土曜日に友達とボードに行く予定だったので
その話で少し盛り上がった

この頃には、朝少しだけ立ち話をするようになってた
1分くらいだけど

スキー場で会うかもね
なんて言ってみたり

当日、スキー場ではやっぱり遭遇しなかった
ウェア来て帽子かぶってゴーグルして
わかる方がおかしいわけで

次に会った時
「会わなかったねw」
「わかんないですよね」
「機会あったら一緒に行こうねw」

当時、私にはこれが社交辞令だとわからなかった

「あ、じゃあ、携帯教えます」

兄さんはちょっと驚いてた

ぶっちゃけると、この時すでに兄さんが気になってた
というか、好きになりかけみたいな感じ

それから間もなく
冬休み目前

「なんか嬉しそうだね」
「明日から冬休みです」
「いいなぁ、俺も冬休み欲しいw」

嬉しいと同時に、兄さんに会って気付いたけど
明日からは兄さんに会わなくなるんだなぁって

なんとなく寂しい気分になってみたり

妄想の中では兄さんとあんなことしたりこんなことしたり
そんな妄想が占めるようになっていった
それまでは、そんなことはなかったんだけど
兄さん妄想でオナニーもするようになった

年末、兄さんは実家には帰らないらしかった
初詣行くのかと聞くと、会社の人みんなで行くらしい
地味に誘ってみようかと思ってたので残念だった

で、年明けて間もなく
一緒にボードに行くことになった
私があの社交辞令を真に受けて
いつ誘ってくれんのー、としびれを切らしたのが始まり

それはもうテンション上がった
内地人の兄さんに格の違いを見せつけてやる

そんな妄想を何度も繰り返した

当日、家まで車で迎えに来てくれて一緒にスキー場へ

ちなみに、この時に母に目撃されて
帰ってから、彼氏?いつから?いくつ?
とか、ニヤニヤしながらしつこく聞かれた

いざ始めてみると、兄さんの方が圧倒的に上手だった
私の妄想活劇はもろくも崩れ去った

当時、私はドリフトターンができるくらい
たまに逆エッジで吹っ飛ぶ

兄さんはカービングターンでスイスイ
ぴょんぴょんくるくる

その日はボード教室と化した

さすが社会人っていうのは教え方がうまい
少し上達した気がした

で、帰りは近くのパスタ屋さんで早めの夕飯を食べた

「さすがにこういうお店は1人じゃ入りにくくて」

と兄さんは言っていた
私はそもそもこんなお店があること自体知らなかった、地元なのに
そこでもまた少し悔しい

2人でボードに行ったことで
私の中では、もう兄さんは脳内彼氏状態だった

大人の男と一緒に遊ぶ私カコイイ

みたいな

学校で恋愛話になった時も

友:彼氏できたの?
私:ま、まぁね
友:えー!誰!?
私:学校じゃないよ、働いてるの

みたいな

あー思い出しただけで死にたい

とんでもない

メールでも勝手に積極的になってった

ある週、珍しく続けて兄さんと遭遇しないことがあった
気になってメールしてみた

私:出張ですか?
兄:風邪でダウンしちゃった
私:食べたくなくてもなんか食べたらいいですよ
兄:ベッドから出られなくて何も食べてないよ
私:お粥でも作りに行ってあげましょうか?

勝手に彼女気どりメール、死にたい

で、結局その日は行かなかった
部活終わってからだと時間も遅いし
親御さんも心配するし
何より変な噂たっちゃうし
とか次から次へと理由を並べて断られた

土曜日は?と聞くと、
土曜日には治ってる!と思う  って
土曜日治ってなかったら行きます
わかった

で、土曜日、兄さんの風邪は治ってなかった

土曜日、朝イチで兄さんにメール

治りましたか?
悪くなったかも
インフルエンザじゃないですか?
わかんない、病院行けない

病院行けないくらい具合が悪いらしかった

部活をさぼって兄さんのところへ行くことにした
兄さんに教えてもらった外見の家を探し玄関を見ると
表札がかかっていたのですぐにわかった
新聞も郵便も貯まりっぱなし、3日分くらいだけど

呼び鈴を押すと、死にそうな顔をした兄さんがいた

頬はこけて血色悪くて視線もうつろ
肩をかしてベッドに連れていき寝かせた
買ってきたポカリを飲むように促した
兄さんは弱弱しくポカリをなめるような感じで飲んでた
ついでにリンゴも擦ってみたけど
全く食べようとしない

スプーンを口元へ持っていくと
どうにか食べてくれた

これは正直テンション上がった
むほおおおおおおおおおって感じ、超にやけてたと思う

でも兄さんは相変わらず死にそう

さすがにこれはまずいと思ってこっそりタクシーを呼んだ
タクシーに兄さんを詰め込み、病院へ

看護婦さんに、彼女さん?と聞かれてハイ!と答えた
背が高いので実際の歳より上に見られるせいか
内心はもうニヤニヤ

で、やっぱりインフルエンザだった
点滴をされて薬を貰ってタクシーで帰宅

兄さん宅へ戻るともう夕方で
兄さんはうつろながら「ごめん、ごめん」と繰り返してた

兄さんを寝かしつけ、枕元にポカリ
そうめんを茹でて冷蔵庫に入れて帰ることにした

翌日、兄さんからメールで昨日の御礼を言われた
薬飲んだらだいぶ良くなったらしい

こんなことがあったせいで
私の妄想はどんどんエスカレート

結婚式で馴れ初めを紹介される時どうしようと
転んだところで話しかけられてってことはナンパ?
そんなバカな、ナンパなんてかっこわるい
趣味だ!ボードで、趣味を通じて知り合い、が無難だ

とかそれはもう気持ち悪いことをずっと考えてた

今恥ずかしくて死にそう

兄さんはその週には出勤を再開していて
朝も遭遇するようになった
ちょっと痩せたように見えたけど元気そうだった
兄さんと会うだけで、私は朝から絶好調

で、週末
またボードの話になった
最初と一緒で、私は私の友達と
兄さんはボードで知り合った人と
それぞれ行く予定がはいってた

当日、友達とわいわいしながらも
私は周囲をきょろきょろと見渡しては兄さんを探した

何回か滑っても見つけられず、諦めかけた時
先の方に兄さんっぽいウェアの人を見つけた
どうやら兄さんで間違いないよう

話しかけようと思って近寄ろうとすると
止まっている兄さんのところへ誰かが止まった
髪が出てるし、ウェアから見ても女だった

しかも兄さんも楽しそうに話してる
心臓がぎゅうううううとつぶれそうな感じがした

私は行き場を失い直滑降で下まで降りた

友達が遅れて降りてきた時
「どうしたの急にwwww」と笑われたけど
私の顔を見て真顔になってた
どうも私は泣いているようで自分でも何がなんだかわからなかった
「なんで泣いてるの?」
「ん…こ、怖かったからかな」
「そりゃ直滑降だもん、怖いわww」
どうにかごまかせたのかどうなのか

その日はもう全然楽しくなかったし早く帰りたかった

朝、兄さんと会った時も全然嬉しくなかった
挨拶だけしてさっさと立ち去った

頭の中では色んな事が入り混じってカオス状態
彼女いたのかとか、看病もしなかったくせに彼女かとか
なんだか勝手に弄ばれたような気分になってみたり

卒業式の合唱の練習とか完全に上の空で
部活もなぁなぁ
早く春休みにならないかなぁなんてぼんやり思った

卒業式で先輩が泣きながら抱きあってたりしてるの見ても
全然一緒に感動する気にはなれず
バレー部集団の片隅でボーっとしてた

春休みは毎日部活だったけど
全然やる気になれなかった

同級生たちは3年生になるからと張り切ってた

兄さんからはちょくちょくメールが来ていたけど
2回に1回くらいしか返事をせず
その内容も適当極まりないもの
兄さんとは連絡とりたくないし、兄さんのことを考えるのも嫌だった

4月
ぴちぴちの新入生がやってきた
バレー部にもそれなりの人数が入ってきて
入部理由が、中学校でやっていたからというものもあれば
中には、私先輩にあこがれて、なんて言ってくれる子もいた

それを聞いて、さすがに今のままじゃダメだと思って
部活を頑張るようになった

友達にも、最近どうしたwwとか
彼氏と別れたか、とかいろいろ言われた
まぁねwwwと適当に返事をしていたら
私は彼氏に振られて部活に精を出し始めたという噂が流れたらしい

4月からは、通学路も変えたので兄さんと遭遇することも
ほとんどなかった
兄さんとは連絡もどんどんとらなくなtった

部活は結局公式戦の2回戦で負けた
元から強いところじゃなかったし
ここ数年は初戦敗退がほとんどだったのでまぁ頑張った方だった

部活も引退し、進学するつもりがなかった私は就職活動を始めることにした
インターンシップみたいなことやOBOG訪問、職場見学とか
いけるやつはできるだけいった

で、夏っぽくなってきた頃
同級生の男子に告られて付き合うことになる

付き合いそのものは順調で
デートをしたり、帰り道に公園でだべったり
自転車の2人乗りをして帰ったりした

彼氏のことは好きだったし一緒にいても楽しかった

夏休み、お祭りに行くことになった
私は、彼氏のリクエストで浴衣を着て行った
私を見た彼氏はとても喜んでくれて私も嬉しかった

一通り出店を見て回ってから
少し早いけど花火大会の場所へ行くことにした

彼氏いわく、穴場を知っているらしく
本会場とは少し離れたところだった

まだ1時間以上あったこともあり人は少ない
それでもちらほら人はいる、みんな男女の対

私たちも適当なところに腰掛けて
買っておいたたこ焼きを食べつつ雑談をした

たこ焼きもかき氷も食べ終わった頃
話題も尽きてきて、花火が始まるまでもう少し
彼氏に突然顔をつかまれてキスされた
突然だったからすごくびっくりした

驚いて戸惑っていると
そのまま押し倒されて、覆いかぶさってきた
そこでまたキスをされた

私は気が動転してしまって
彼氏を突き飛ばして
「ごめん、別れよう」と半ば叫んでその場から逃げた

好きだったんだけど、異性としての好きではなかったのか
キスされたことでなんだかとても嫌悪感があった
別れるまで言うつもりはなかったのだけど
口をついて出てしまった

彼は追いかけては来ず、いい加減走りつかれた私は
とぼとぼと歩きながら泣いていた

はだけた浴衣を直しもしないで帰るわけでもなくぶらぶらと歩いていたら
無意識のうちに兄さんの家の方へ向かっていた
忘れたつもりがやっぱりダメだったよう

気付いた時に立ち止まって考えた
このまま引き返して大人しく家に帰るべきか
せっかく来たんだから兄さんの家の前を通ろうか
多分20分くらい悩んでた

迷った末、兄さんの家の前を通ることにした
そっちへ行くと、BBQをやっているにおいが強くなっていった

兄さんの家の方から笑い声が聞こえてきた
BBQやってるのは兄さんの家らしい

ということは、彼女や友達を呼んでいるってことで
それを見るのはとても嫌だった
兄さんがこっちに来て、最初に知り合ったのはおそらく私で
それを後から知り合った人に取られたような気がして
なんていっていいかわからない感じ

見たくなかったのだけど
スキー場で見たのが本当に兄さんの彼女か確かめたくもあった
といっても顔なんて見てもわからないけど

兄さんの家の庭をこそーっと覗いてみると
全部で3人いた
兄さんと男性と女性

私はその女性を観察した
兄さんと楽しそうに話しては笑い声をあげてた
また胸がぎゅううっと苦しくなった

良く見ると、女性は一丁前にも指輪なんかしてtあ
なんか悔しくて悲しくてまた泣きそうになってたら兄さんに見つかった

「私ちゃん?どうしたの急に、久しぶりだねww」
人の気も知らずにのんきなもんだ

まぁ私が勝手に浮き沈みしてるだけなんだけどさ

とりあえず、こっち座りなよと呼ばれたのでそっちへ
女性をチラチラ睨みつつそっちへ向かった

「私ちゃんです、こっち来て最初の友達ですww」
とかのんきに紹介し始めた
ちゃんと最初のって言ってくれたのが嬉しかった

そして兄さんの彼女と男性も紹介してくれた

で、気づいてる人もいると思うけど
女性は兄さんの彼女じゃなかった

男性と女性が夫婦だった
兄さんは、飲み屋さんで男性と知り合って
それで男性の奥さんと3人でボードに行ったり
その日みたくBBQをやったりしていたらしい

私の勝手な勘違いで
勝手に一喜一憂して
勝手にメールも無視して距離とって
なんとも無駄なことをしてた

それを聞いてほっとした

そしたらまた泣けてしまって
さっきまでお祭りに行っていたことや
彼氏と別れてきたことを話した

3人は、うんうんと聞いてくれて
さすがみんな大人だなぁと思う

兄さんは、大変だったなぁなんて言いながら
私の頭をぽんぽんとしてくる

好きな人にこんなことされたら
誰だって勘違いすると思う
私は泣いた勢い?もあってかその場に兄さんに告白した

「私と付き合って下さい。キスして下さい」
なんて泣きながら言った

本当は言葉までは書きたくなかったけど
旦那が書け書けうるさいので書いたけど後でしめる

で、兄さんの返事はというと

「ごめん」

えんだああああああああああああああああああああああああああ

最初聞き間違いかと思った

でも場の雰囲気が聞き間違いではないことを証明してた
私はどうしていいかわからなくて
そのままふらふらと庭を出た

状況が整理できていなくて
何が起きたのかまったく理解できなくて
そもそも私は告白したのかとか
頭の中はパンク寸前

頭がくらくらしてきたあたりで兄さんの声がした
「私ちゃん、ちょっと話そう」

近くの公園のベンチに腰掛けた
兄さんが隣にいるけど
私はそれどころじゃなくて
頭の中が本当に一杯
何で一杯かわからないくらい一杯

兄さんが何か喋っているけど全く耳に入ってこない

ふと、家庭用?の小さい打ち上げ花火が上がった
「あ、きれい」
気づいたらそう言ってた
兄さんは、そうだねって言った

それでなんだか頭がすっきりした気がする

それから兄さんの言い訳?を聞かされた
断った理由を色々と喋ってたけど
つまるところ、高校生だからふられたのだ

まだ警察のお世話にはなりたくない
とか、そんなのは全然話しが違うけど
兄さんは全く折れず、私はふられた

付き合わなくていいからキスだけ、と言っても
付き合ってないのにキスはしない、と

なんかもうやけくそ

話しが終わって、ひとまず兄さん宅へ戻ることに
私は気まずいのと、なんかむかつくので嫌だったけどどうしてもと

戻ると、夫婦がニヤニヤしながら待っていた
夫婦がこっそりと、兄さんも私を好いていることを教えてくれた
嬉しかったけどふられたのが腑に落ちなかった
ついでに、私のことでちょくちょく相談をされていたらしい
24歳にもなる大人が、17歳そこそこのjkに惑わされていると思うとなんか笑えた

その日は、残りの肉をほとんど私が食べて
炭酸のなんかも飲んで終わった

その日から、また兄さんとメールするようになった
話の中で、卒業したらOKみたいなことを濁しながら言っていたような

だから私は卒業前になんとしても兄さんと付き合うと目標を決めた
それはもうなんていうか、女の意地というかプライドというか

だから夏休みというのを利用して泊まりに行ったりしてた
いや、多分、というかどう考えても私はどうかしてる
ここまでしてふられでもしたらきっと再起不能になると思う

最初のうちは、彼氏と別れたばかりということもあって
控え目にしていたのだけど

段々、我慢している兄さんを見るのが楽しくなってきた
泊りにいっては誘惑

胸を押しあてたり、首筋に吸いついてみたり
泣き脅ししてみたり
実際、兄さんのが固くなっていることは触って確認していた

クリスマスの夜も一緒にいたのに何もしてこなかった
もうこの時は素で泣いた
キスすらまだしてもらってない
寝てる間に私がすることは何度もあったけど

私の就職も決まって、あとは卒業をまつばかりだったのだけど
私はしょっちゅう泊まりに行くので、親はさすがに勘付いていた
友達のところとは言ってあったけどもろバレだったよう

年明け、家族でごろごろしていたら
父「私」
私「なに?」
父「就職する前に彼氏を連れておいで」
私「え、いやいや、え?彼氏いないけど?」
父「○○町の人のところによく泊まりに行ってるじゃないか」

父の知人が目撃してリークしたようです

正月まで書いたけど、ちょっと戻って学校祭の時期

彼氏とは別れたけど兄さんと仲直り?してご機嫌だった

最後の学校祭ということもあってみんなやる気まんまん
でも私は兄さんを落とすのに夢中
学校祭とかどーでもいいわ
みたいな感じ

うちの高校は、パレードみたいなことをするんだけど
その山車づくりやら衣装作り、出店準備、ダンスの練習、合唱練習
などなどたくさんやることがあった

私は出店の係だったんだけど
めんどくさかったので大体放送室に隠れてた

放送室はあまり先生もこないし
本もたくさんあるし、防音がしっかりしてて静かで快適

本は主に漫画だったけど本当にたくさんあった
ワンピースの連載開始時のジャンプとか
エロ本もあったしレディコミも、ジャンルは多岐に及んだ

放課後の準備中は、放送委員が適当に音楽をかけたりしてて
話し相手もいたし暇つぶしにはちょうどいい

確かここで初めてエロ本を読んだと思う
で、気づいたことがあった

らぶらぶな感じの話は大体、女の子は小柄〜普通な感じ
一方、背の高い女の子が出てくる話は
ほとんどが、女王様orキチ・アヘ顔
がっかりした
私みたく背の高いのはらぶらぶな感じになっちゃダメなのかこのやろう
ってくらいはっきりジャンルが分かれてるのね

放送室でちゃくちゃくとエロ知識を蓄えてった

足こき脇こき髪こき、どれも笑える

ジュース飲みながら本をパラパラめくってた

で、学校祭まであと1週間くらいの時
出店係から衣裳係に異動になった

理由は、衣装が間に合わない
男子の衣装は手抜きそのものだったけど
そういうのって女子のはやたらこってるから人手不足になった

裁縫くらいはできるけど、衣装作りなんて無理
ノルマどころか、1着もできない気がした

とりあえず、いつものようにメールの中で兄さんに愚痴ってみた
そしたら
「妻(兄さんの友人夫婦)は服飾系の専門学校出てたはず」
と教えてくれたので、さっそくその晩会わせてもらった

夫婦の旦那をA、妻をBとして

Bに事情を話すと
「じゃ早速作ってみよう!」

Bの持ってた服をアレンジして
パレードのテーマだったハロウィンっぽい衣装に作り変えた

その服はもう着ないから別にいいんだ、とのこと
で、やっぱり手際が凄いよくて
日付が変わる頃には完成した

Bの身長と私の身長は全然違うから
私が着るとサイズあわないけど
衣装自体は本当によくできてた

次の日、学校へ持って行ってみると
みんな大騒ぎ
「かわいい!!」「おしゃれ!」
大好評

ノルマが増えた

慌ててBに連絡してみると
久しぶりに服いじったらもっとやりたくなったから
どんどんやるよーと言ってくれて
3日間くらい毎晩通って、一緒に衣装作りやった

Bはすごくいい人、Aも嫌な顔せず付き合ってくれていい人

で、学校祭当日
みんな衣装をきてパレード

街中のルートを回って、広場みたいなとこでちょっとダンス
なんとなく観衆を見渡すと、兄さん発見

嬉しい半面、ミニスカみたいな衣装だったので恥ずかしい半面

しかも笑顔で手振ってくるし

学校祭の最後は、キャンプファイヤーみたいなの
私は外れてにいさんとメールしてた

そしたら、2年生の男子が一人近寄ってきた
告白されたのはいい思い出

後日、兄さんと会った時
衣装似合ってたとか可愛かったとか言われて赤面
死ぬほど嬉しかった
抱きついたら頭なでてくれて朝からテンションMAX

それから兄さんを誘惑することに精を出す

とりあえず正月に戻るかな

父に彼氏を呼べと言われて
彼氏じゃないだのなんだのでちょっと口論

で、兄さんに相談してみた
「そっか、さすがに無視するわけにはいかないね」

そんな感じで家に兄さんを呼ぶことに

兄さんが家に来て、父と対面
父はその日はとても不機嫌な感じ

最初は私も兄さんの横に座ってたんだけど
少し席をはずすようにいわれてリビングに戻った
弟がニヤニヤしててムカついた

30分くらいして2人が出てきた
父も兄さんも普通の感じで
もう帰っていいって父が兄さんに言ったので
私は兄さんについていった

なんにもしていないことやらなんやら話しをしたらしい

それ以降、特に父は何も言っては来ず

いままでみたく泊まりに行ったり
ボードに行ったり

バレンタインの日
手作りチョコを作って渡した
兄さんは喜んでくれて
抱きしめてくれて
嬉しくて泣いた

で、夜、今日こそは意気込んでベッドイン

ベッドに入って、いうものように抱きついてみたり
甘えてみたり

ところが兄さんはいつものように
私を押しはがしたりするだけで何もしてこない

しまいには寝息まで聞こえてくる

これ書いてたら私泣いてばかりいるけど
ここでもまた泣いた

世の中のカップルたちはきっと
情事に興じているであろうバレンタインに何もされないなんて
兄さんはきっと私はもうたいして好きじゃないのではないかとか
色々考えた

そしたら、寝てる兄さんは起きたみたいで
頭をなでてくれて
「どうしたの?」って

全くわかってない

しばらくそのまま黙っていて
少し嗚咽が落ち着いた当たりで
なんで何にもしてこないのか
そこまで魅力がないのか
とか一気にまくしたてた

一通り言い終わると
兄さんが抱きしめてくれた
たまに抱きしめてくれる時より強めに抱いてくれて
おでこにちゅっとしてくれた

そんなんで納得できるわけもなく

口じゃなきゃやだとかキスだけじゃやだとか
わがまま全開

それでも兄さんは
「ごめんね」って抱きしめてくれるだけでキスしてくれなくて
もう本当に絶望

卒業したらキスするから
とか、私は今して欲しいのに

散々毒づいてたらそのうち寝てた

なんか、それで少し兄さんとの間に距離を感じてしまって
その日以降は、無意識のうちにそっけなくなった

本当に今までみたく甘えたいんだけど
妄想の中ではいままでみたくしてるのに
実際に会うと、どうしてもよそよそしくなっちゃって

そんなちょっと微妙な感じのまま卒業式
滞りなく式は終わって
学校の玄関前で恒例の部活の集まりやら
仲良しの集まりやら
私も部活の集まりにいて、それなりの感動に包まれて
後輩たちに送別された

その日の夜
同級生みんなで集まる予定があった

私ももれなくその集会へ行ってわいわいやってた
兄さんのことは頭から離れなかったけど
きっと今会ってもよそよそしくしちゃうだろうからって会うのは諦めてた

宴も終わりが近づいて
私も私の友達も今日は朝までカラオケでも行こうか
なんて話をしながらその場を後にした

携帯は何度か鳴っていたけど見ないようにしてた
きっと兄さんからだし、見てもなんかすっきりしないと思ったから

でも、一応親には連絡入れておかないと
と思って携帯を見ると、やっぱり兄さんからの着信
父からの着信もあった

とりあえず、父にメールで
友達とカラオケ行ってくると送ってカラオケへ

それはもう歌いまくった
ノドがらがらになっても歌って
なんか兄さんを考えないように次かた次と歌ってた

朝日と同時に帰路についた
仕事が始まるまで約3週間
最後の春休み
友達と別れると、やっぱり兄さんのことで頭が一杯になってしまった

で、そうです
足は勝手に兄さん宅へ

呼び鈴鳴らしまくった
寝むそうな兄さん
とりあえず中へ、と言われて入っていった

兄さんは食事中だったみたいで
食べかけのパンがあった
兄さんは私の分のパンをトースターに入れて
コーヒーを淹れてくれた

なんとなく無言

すごく気まずくてちょっと来たことを後悔

なんとなくトイレへ
どうしたもんかと考えて
結局何も浮かばないでリビングへ戻った

兄さんは私のパンにジャムを塗っていて
「焼けたよ」なんて言ってる

結局大した会話もしないまま兄さんの出勤時間

「帰る?ここにいる?」
って聞いてきた

帰りたくもないし、ここにもいたくない

どうしようか迷っていたら

兄:私のこと好きだよ
私:え?
兄:好き

で、キスされた

ちょっと触れるくらいだったけど
やっとだ、と思ってすごい嬉しかった

「ここにいる」

兄さんがカギを渡してくれた
兄さんはそのまま出勤してった

私は兄さんの布団でキスを思い出してた
オールだったから間もなく眠りに落ちて
目が覚めた時はもう夕方

ご飯作ろうか、お風呂に入ろうか迷ってて
とりあえず冷蔵庫を開けたら中身はほとんどなかった
買い物行っても良かったけど、
出てる間に兄さんが帰ってきたら困ると思ってお風呂にした

お風呂を出て髪を乾かしてたら兄さん帰宅
買い物行こうか、なんて話してて
あまりに普通だったからちょっと拍子抜けで
もう一回キスしたいけど、なかなか言い出せない

キスして欲しくて兄さんの前に立ったら
今度はちょっと長めの
舌はないけど、唇吸う感じ
すごく気持ちよかった気がする

なんかすんごいニヤニヤしながら手をつないで買い物行った
晩御飯何にしようねー
なんて言いながら、幸せ

適当に買い物を済ませて、2人で料理をしている時に気付いた

まだ付き合うってはっきりしてない

でもキスしたってことは、前に兄さんが
付き合ってないのにキスしないって言ってたし
付き合ってるってことでいいんだろうか
でもちゃんと言って欲しい、私が言うのか?

またそんなことで頭が一杯
頭の容量が少ないからすぐ一杯になる

キッチンに立っていたら
後ろから急に抱きしめられて
順番間違ってごめん、俺の彼女になってくれない?
って耳元で言われてゾクゾクした

嬉しいし抱きしめられてt恥ずかしいしで
うなずくしかできなかった

顔赤いんだろうなぁ、恥ずかしいなぁ
って思ってたからちょっとうつむき加減のままで料理してたら
急にしおらしくなって私らしくないじゃんwww
ってさ、誰のせいなんでしょうね

で、夜
初夜ってやつだろうこれは
って感じでもう鼻息荒く

兄さんがシャワーから出てきたところでキス
そのままベッドに倒れ込んでキスしまくり
私が馬乗りになって舌とか入れてみたり
やり方がよくわからなくて
とりあえずべろべろしてみたり

兄さんの舌をなめてみたり
なんか音がエロくて興奮する
だんだん頭もボーっとしてくるし

なんかちょっとぐたぁっとなってると
兄さんがぎゅっとしてくれて胸がきゅううううっとなってみたり

ぼんやりした頭ながら、状況を先に進めたくて
「とりあえず服脱ぐの?」
って聞いてみた

「今日はここまで」

ワロタ

兄さん論

卒業式が終わっても3月31日までは高校生

それはそうかもしれないけど
ここまで来てそれってどうなのよ

っていうか、私の身体のほてりはどうなるわけよ

ここからはちょっと言えないくらい恥ずかしいから割愛するけど
結局本当にお預けくらった

結局、本当に4月になるまでキスだけ

で、時は進み4月某日
兄さん宅

無事、事を終えました

もっと進んで、私が成人式を迎えた年
兄さんの転勤がほぼ確定
内命は出てないけど、4月転勤と上司から知らされたそう
兄さん宅でそれを聞き

「転勤族になっちゃうけど、それでも良かったら結婚して下さい」

って言われて結婚しました
年明け早々、挨拶に行ったり来たりで忙しかった
夏に式も挙げて幸せに暮らしてますよ

出典:雪道で転んだら結婚した
リンク:http://novelhiroba.com/?p=1007
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