もう5年以上前の話になるが。 俺は当時、終わるのが夜遅くなる職場にいて、独身でもあったため、 仕事が終わると毎日のように誰かとファミレスに行き、 夕食がてら日が変わる頃までダベっていた。 その中でも最も多く俺に付き合わされたフリーターの男と、 いつものように深夜のファミレスで夕食後のドリンクバーで粘っていたときのこと。 男ならわかるだろうが、行き付け店なら顔なじみで気になるウェイトレスのお姉ちゃんの1人や2人はいるもの。 毎晩のように顔を合わせている俺らにはもう話題も尽き、そんなウェイトレスの品定めくらいしか話すこともなくなっていた。 その日、我々はいつものように店に入って席に着いた(顔なじみ過ぎてもはや「何名様ですか」とも訊かれなくなっていた)。 ところが、その日はこの間帯には珍しく混雑していて少し待たされた。 やっと席に案内され、友人と「なにか大人数のグループでも入っているのかねえ」などと囁いていると、 隣のテーブルを片付けていたウェイトレスが「そうなんですよ〜すみません」と声を掛けてきた。 俺たちは別に周りに聞こえるように言った訳でなく、まして店側に不満を述べた訳でもなかった。 俺らのちょっとした会話に急に入ってこられ、むしろ俺らが驚き、一瞬黙ってしまった。 ちなみに、顔なじみとは言っても、大手チェーンのファミレスである。 こちらの毎度の要求にいちいち口に出さなくても応えてくれることはあっても、 店員がフレンドリーに話し掛けてくるなどはさすがになかったのだ。 たじろぎながらも一応、「ああ、そうなんですか〜大変ですね」と店側をねぎらう言葉を掛けた。 そのウェイトレスは「ほんとすみません〜ごゆっくりどうぞ」と、片づけを終えて去っていった。 俺たちは、その日もドリンクバーでだらだらと過ごそうと思っていたのに、 もういきなりたった今起こった出来事の分析に取りかかった。 「どういうことだろうか?」 「いや、たまたまだろう、事務的なお詫びに過ぎない」 「まあそうだよなあ」 などと勝手に完結し、いつものようにドリンクバーを注文した。 当時、ドリンクバーは今のように自分で好きに飲み物を取りに行くスタイルでなく、 その都度注文をしなければならなかった。 まず初回の注文のために呼び鈴を鳴らすと、 先ほど俺らに声を掛けてきたウェイトレスがやって来た。 しかも、こちらが何も言ってないのに「ドリンクバーでよろしいですか?お飲物はいつもの?」と。 呆気に取られながらも「はい、それで…」と答えた。 こうなったら偶然では済まされない。 友人と顔を寄せ合い「なんかおかしいぞ」・「俺ら何かしたか?」・「騙されてるのかも」などとさらに状況分析。 ※無意味に被害妄想な俺たちw そんなことを囁き合っているうち、件のウェイトレスが飲み物を持って来た。 しかも、いつもアイスティーにガムシロを2つ必ず注文する俺に対しては、 「ガムシロップ2つでよろしいですね?」と笑顔でガムシロ2つを添えてくれた。 他に話題のない俺らは、もう今の出来事への対応を検討するモードに入っていた。 ところで、このウェイトレス、実はあまりかわいいとは言い難く、よく見る顔ではあるのだが、 他の可愛い娘の陰に隠れて俺らの眼中には正直あまり入ってはいなかった。 それに俺らと接する頻度の高い娘はもっと他に何人かいたのである。 だからこそ、「なぜこんなにフレンドリー?しかも今さら」という俺らの疑問はもっともなことであった。 そんなことを囁き合いながらも俺らは順調にドリンクを消費していったのだが、 今日はもはや飲み終わっても店員を呼ぶ前に件のウェイトレスが頃合いよくやって来るという状況に。 で、何度目かの注文聞きの時、俺と友人がテーブルの上に置いていた携帯を見て、 ウェイトレスが「携帯2台持ってるんでですか?すごいですねー」と驚いて見せた。 俺はプライベートと仕事で、友人は普通の携帯とPDAをそれぞれ所持していたのだ。 どっちに言ったのかわからなかったが、「まあ仕事とかでね」とたどたどしく俺が答えた。 するとさらに「そのストラップいいですね〜」とウェイトレス。 ストラップとは、誰かにもらったサンダーバード2号のミニチュアだった。 「そんなにいいか?」と思ったが「いえいえ、ありがとう」と一応お礼を言う。 「ではごゆっくり」とウェイトレスは去っていった。 そのやりとりを見ていた友人は「間違いない、あの娘はお前に対して話し掛けている」と言う。 さらに「俺は完全に無視されてる。あの娘のターゲットはお前だ」と言い切る(何のターゲットだかw)。 「そうかあ?そんなこたあねえよ」と否定する俺に、「じゃあ2人のメアドをあの娘に渡してみよう」と言う友人。 俺もこの展開が怪しくも面白く思っていたので、早速実行に移す。 あからさまに口頭やメモでは仕事中のウェイトレスの彼女に迷惑だろうから、 ナプキンにメアドを書き、彼女を呼んで「これ下げてもらえる?」と言って、 折りたたんだナプキンのメモに気付くようにわざとらしく手渡した。 手渡した瞬間、ナプキンのメモに気付いた彼女は一瞬ニヤッとし、 「かしこまりました、お下げします。あとドリンクのお代わりはいかがですか」と平静を装った。 俺と友人は成功を目で喜び、あとは彼女からメールが来るのを待つだけだ。 と言ってもメモを渡したからと言って彼女がメールをくれるとは限らない。 まあ期待半分で小一時間過ごした。 すると俺の携帯にメールの着信が。 「アドレス渡されてビックリしましたけどメールしちゃいました。 いつも来て下さってありがとうございます。私は○○○子と言います。 今上がって帰る支度中です」と。 友人は「やっぱりお前だ!返事しろ早く」とせかす。 俺もまあ他愛のない返事をし、少しの間メールでのやり取りをした。 彼女も帰ったし、俺らも眠くなってきたので店を出た。 帰りは彼女とメールをしながら。 メールによれば、彼女は近くに住む専門学校生で、店にはバイトできているとのこと。 恋人はいないようだ。 そうして何日かポツポツとメールのやりとりをしていたが、 彼女は学校の試験中とかで店には顔を出さなくなっていた。 ある日、たまたま仕事で早い時間帯にその店のそばを通り掛かったので、 思い出して彼女にメールしてみると「店で試験勉強をしている」と言うではないか。 「もしこのあと時間あったらドライブしない?」とダメ元で誘ってみると、 「嬉しい!すぐ行きます」と店を出て来た。 すぐ車に乗せ、身の上話などしながら付近をドライブ。 あまり可愛いとは言い難い彼女だったが、俺に対してそこまでけなげに向いてくれたことが愛しく思えた。 だが一方で、何かの宗教家勧誘じゃないだろうな、という警戒心もないわけではなかった。 しかしそんな杞憂も無駄なほど楽しく過ごし、少し行ったところにある湖のほとりに車を停めた。 俺が迫ると「そんな…今日会ったばかりなのに…」と困った顔を見せながらも拒否感はなかった。 そのままキスして乳を揉んで…湖の畔にあるラブホに入るまでそう時間はかからなかった。 セックス自体はとりたてて特筆すべきことはなかったので省略するが、 彼女は細身で貧乳ではあったが締まりは抜群で、 生理前だというので2回ほど中に出させてもらった。 フェラはぎこちなかったが一生懸命で愛おしくなってしまうほど。 夜遅かったし試験勉強のあるだろうからと俺が気遣ってショートタイムでホテルを出た。 家の近くまで送って別れた。 しかし。 翌日以降、俺がメールしても返事はなく、また店に行っても彼女の姿はなかった。 彼女がどうしたのか店に訊くわけにもいかず、 その後その店で彼女の姿を見ることは二度となく、またメールの返事もないまま、どうやら終わった。 俺のセックスがヘタだったからだろうかorz 当時から今に至るまで、出会い系やSNSではけっこうな数の女とヤっている俺だが、 こんな出会いは後にも先にもここっきりで、 まして大手ファミレスでこっちからではなく店員からのアプローチなど聞いたことがない。 そういう意味で、俺的には信じられないHな話であった。 出典:2ch リンク:2ch |
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