神童? (笑える体験談) 14779回

2013/10/24 08:16┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
先日、夜勤明けの非番だったんだが、女房孝行のつもりで、
代わりに保育園まで息子を迎えに行った。

お遊戯室では20人くらいの園児が、ワイワイ遊びながらお迎えを待ってた。
楽しそうだし邪魔するのも悪いかな、と思い、別に急いでもなかったんで、
部屋の外で保母さんや他の園児の母親を口説…もとい談笑してた。

何人かのメアドはゲットしたが、それより親としては息子が気になる。
息子はまだ俺が来たと気付いてない。親の目が届かない小さな「社会」で
子供が日ごろどう振る舞ってるのか、やっぱり心配というか興味があった。

部屋の入り口近くに身を隠し、息を潜めて探すと…すぐ近くに息子を発見。
向かいには女の子がいる。それも3人! なんだこのヤロー、
おとなしそうな顔して結構やるじゃねーか、と感心しながら観察してみた。



息子は俺に似てイケメン…というのは親の欲目で、まあ普通の子だと思う。
性格は穏やかでおとなしいが、暗い感じじゃなく、いつもニコニコしてる。
嫁によると、あまりお喋りな方じゃないものの、友達はそこそこ多いそうだ。

息子はお遊戯室の床に腰を下ろし、向かい合って座る女の子とお喋りしてた。
女の子の両脇には別の女児が2人、やはり息子の方を向いて座ってる。
1対3で息子が尋問されてるように見えなくもない。

女A「そしたら、おとーさんが怒っちゃってー(長いので以下略)」
息子「ふーん、そうなんだー」
女A「そんでね、せんせーがアタシと一緒に来てくれてー(以下略)」
息子「ほんと? よかったー」
女A「でね、アタシはミカちゃんと同じのが良かったんだけど(以下略)」
息子「うんうん、そうだよねー」

他の餓鬼どもも騒がしかったから全部聞こえたわけじゃないが、
どうやら「ごっこ遊び」じゃなく、普通に会話してるだけらしい。
いや、会話というより、女の子が一方的にまくし立てるのを息子が聴いてる。
全体の9割超を女の子が話し、息子はテキトーに相槌を打ってる感じだ。

会話は5分ほど続いただろうか。脇で聞いてた別の女児が割り込んできた。

女B「ねーねー、アタシねー、こないだ××行ってー(以下略)」
息子「えーっ? それすごーい」
女B「△△のぬいぐるみがあってー、すっごいかわいくてー(以下略)」
息子「うんうん、そうだよねー」

会話から押し出された子は明らかに不満そうな表情で、割り込んだ子をにらむ。
息子はと言えば、それまでと全く変わらぬ様子で新しい子の話し相手を始めた。

女B「◇◇より△△の方が絶対かわいいよねー(以下略)」
息子「うん、ボクもそう思うなー」
女B「でねー、おかーさんに買ってって言ったらー(以下略)」
息子「へー、いいなー」

「◇◇」とか「△△」、俺には全然分からなかったが、
アニメか何かのキャラクター名じゃないかと推察した。

あいつ、そんなのに関心があったっけ? 意外に思ったが、隠れて観察する限り、
息子は相手の子の顔をじっと見て、実に興味深そうに話を聞いてる。
時折大きく目を見開いたり、何度も頷いたり、知りたくてたまらない様子。
それに乗せられるように、相手の子も口角泡を飛ばして一生懸命説明してた。

するとさらに約10分後、それまで黙ってた3番目の子が話に割り込んでくる。
ちなみに、息子はこの時点まで「すごーい」とか「そうだよねー」とか、
およそ5種類+その派生形のセリフを使い回し、女の子の話し相手になってた。

女C「ねーねー、ユキノリくんて、ひどいんだよ。こないだなんて(以下略)」
息子「えー、それってひどいよねー」
女C「そんでさ、アタシ言ってやったんだ(以下略)」
息子「うんうん、やっぱりそうだよねー」

しかし、今回は割り込まれた子も引き下がらない。

女B「でねー、おかーさんが買ってくれないから(以下略)」
息子「そうなの? 言えばよかったのにー」

傍若無人な振る舞いにカチンと来たのか、3番目の子が語気を強める。

女C「ユリちゃん、今アタシ喋ってんのよ!」
息子「うん、そうだよね。ボク、聞いてるー」

するとここに来て、おとなしく弾き出された最初の女の子も再び参戦してきた。

女A「ユリちゃんずるいよー。アタシが一番に喋ってたのにー」
女C「そうよ、ずるーい。アタシも喋ってたんだよー」

可愛らしいながらも、少し険悪な雰囲気。2番目の子は気が強そうに見えたが、
2対1だと分が悪いのか、下を向いて泣きそうな顔になった。

女B「アタシだってさ、まだ喋ってたのに…(グズッ」
息子「ユリちゃんの話、すっごくおもしろいよー」

息子が慰めるように2番目の子の肩に手を置いた。残る女の子2人も
ちょっと言い過ぎたと思ったのか、気まずそうな表情で互いに顔を見合わせた。

息子「でさー、ユリちゃんが買ってもらったの、今度見たいなー」
女B「(グズズッ)いーよ…」
女A「えー? アタシは△△より◇◇がいーなー」
女C「うそー、△△のが絶対いいよねー」
女B「そーよ、△△のが可愛いしー」

よく分からんが、再び雰囲気は和み、半泣きだった2番目の子も加わって
文字通り女3人による「姦(かしま)しい」会話が再開。
息子はと言えば、相変わらず「うんうん、そうだよねー」と熱心に話を聞いてる。

そろそろ息子をカオスから救い出すのが親の任務、と判断した俺は、
さっきメアドを聞いたばかりの保母さんに「うちの子、お願いします」と声をかけた。

保母「○村リュウイチく〜ん、お父さんが来ましたよ〜」
息子「あっ、パパだぁ! パパァ〜〜ッ!!」

迎えに来たのが嫁じゃなく父親だったのが珍しかったのか、
息子は満面の笑顔になって、俺の所に駆け寄ってきた。

取りあえず、女の子トリオに「仲良くしてくれてありがとねー」と挨拶。
3人は「バイバイ」「またねー」と笑顔で、俺たち親子を見送ってくれた。



帰り道、手を繋いで歩きながら息子と話してみる。

「楽しそうだったな。なに話してたの?」
「んとね…いろいろ」
「いろいろって、例えばどんな?」
「んとね…忘れた」

うーん、やっぱり女の子との会話内容まで、親には話したくないのかなー。
というか、さっきまで話してたことをマジで覚えてない…ようにも見えるが。

「ふーん、でさ、△△って流行ってんの?」
「んとね…よく知らない」
「へっ? 知らないで喋ってたの?」
「…うん」

途中、息子のリクエストに応え、肩車して残りの家路を急いだ。

「お喋りする女の子って、たくさんいるんだ?」
「んとね…ユリちゃんと、ミキちゃんと、カズミちゃんと、ハルナちゃんと…」
「多すぎw」



帰宅後、嫁に聞いてみた。やはりというか、△△や◇◇は女児向けのキャラ。
息子は別にグッズを持ってるわけでもなく、男の子同士じゃ話題にも上らない。

「あの子は知らないんじゃない? 少なくとも興味ないと思うけど」

今年のバレンタインデー、息子が保育園でもらったチョコの数が、
俺が職場でもらった数を上回ったんだが、その理由が少し分かった気がした。

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