階段怪談 (恐怖の体験談) 8949回

2013/11/24 14:41┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
突然だが、"階段怪談"って遊び、知ってる人 いるか? 検索してヒットしないから、多分俺の町だ けの話なんだろうけど、それについての洒 落にならん話を一つ。 俺がその遊びを知ったのは小学6年の頃 だった。 俺は普段、5年から同じクラスだったAB Cと男子4人でつるんでいて、クラスでは 結構うるさい方だった。 4人とも凝った遊びが好きで、秘密基地作 りや、心霊関連ではコックリさんなんかは 序の口、近所の墓地に肝試しに行ったりも していた。まあ、普通のゲームとかもして たけどね。

"階段怪談"の話は何処からともなく広まっ て、学年中の噂になった。 もちろん俺達は、 「どうする?やるか?」 「そりゃ、やるだろ!」 って感じの軽いノリで、決行することに決 めた。 その"階段怪談"の概要は次の通り。

学校の階段の一番上の踊り場、つまり屋上 へと続くドアのある踊り場に座り、その一 つ下の踊り場からの階段の段数だけ、順番 に怪談を語っていく。 一つ怪談を語るごとに、"何か"が一つ階段を 上がってくる。 "それ"が自分達の踊り場まで上がった時、世 にも奇妙なことが起こるらしい。 *途中で止めてはいけない。 *"それ"が登り切るまで、階段の下を覗いて はいけない。

他にもいくつかルールがあるんだけど、細 かいからとりあえずカット。丁度、百物語 とコックリさんを混ぜ合わせたような遊び だ。

仲良し4人組に加え、話を聞いた女子のD ちゃんを加えてメンバーは5人。 噂が大きくなるにつれてこの話は先生の耳 にも入り、"階段怪談"は固く禁止されていた ため、決行は日曜日にこっそりと行われる ことになった。

決行当日、俺らは二つ三つの怪談を用意し て学校に集まった。 女子の面前カッコつけたい俺は、ABCを チビらせるような怖い話を本を漁って探し たのを覚えている。

5人が集まり、早速屋上に続く階段に向か い、踊り場までの段数を数える。 12段だった。

「お前ら、ビビってねえよなww」 「当たり前だろww」

なんて余裕シャクシャクの俺たち。Dちゃ んも案外肝が据わっているようで、ほとん ど怖がっている様子はなかった。

埃っぽい踊り場に座って輪を作り、始める 体制を作る。俺の座る位置は、階段のすぐ 近く。つまり階段に背を向ける形だった。 ほんの少し嫌だったがカッコつけたい俺は 何も言わなかった。 そんなこんなで、"階段怪談"は始まった。

語り部は、A、B、C、俺、Dちゃんの順 番。 俺含め、用意してきた怪談はみなそれなり に怖く、一周回った時には、少なからずみ な背筋に冷たいものを感じていた。 時々「お前怖がってんだろww」という茶 化しが入るが、なんとなく勢いもなくなっ ている。Dちゃんも少し不安そうだった。

休日の学校は、心なしかなんだか薄暗い。 不気味な雰囲気に包まれながら、俺らの"階 段怪談"は二週目に入った。

Aの怪談が終わる。ルール通りなら、コレ で六段目。 あと半分だ。 誰もがそう思っていただろう、その時。

ギシッ……

と、確かに音がした。

思わず、顔を見合わせる俺ら。 「気のせいだろ」とは、誰も言えなかっ た。 正直この時点で俺はかなり帰りたくなって いた。他の奴らもそうだろう。 しかし、ルールに『途中で止めてはいけな い。』とあるので、そういうわけにもいか なかった。止めたら、どんなことが起こる か分からなかったから。

Bが怪談を始める。 すると、急に空気が変わったのを感じた。 重苦しく、何かに閉じ込められたかのよう な雰囲気。 ヤバイ、コレは多分本当にヤバいやつだ…と 俺含め全員が思った。

Bの怪談が終わる。

……ギシッ…

俺の背後でまた音が鳴った。 あと五段。 登り切ったとき、何が起こるのか? もはや誰も強がりを言うやつはいなかっ た。Dちゃんは殆ど半泣きだった。

Cの怪談が終わる。

……ギシッ…

気のせいじゃない。 確かに聞こえる。 背後に何かがいるのを感じる。 俺の前に座るAは、必死で顔を伏せてい た。 恐らくすでに顔を覗かせているだろう"そ れ"を、見ないようにしているのだろう。

次は俺の番だった。 俺は必死の思いで、用意してきた怪談を語 り出した。 その時。

「気~ぃづいてるんでしょぉ~~?」

と、真後ろで女の声がした。

思わず息が止まった。誰かがヒッと声をあ げる。 隣ではDちゃんが嗚咽をあげていた。

しばらく沈黙した。 どうすればいいのかを考えたかったが、頭 がうまく回らない。 俺は続けるしか無いと思った。途中でやめ るのを禁止されている以上、それ以外に考 えつかなかったから。

声を震わせ、何度もつっかえながら、俺の 怪談が終わる。

……ギシッ…

「「アハハハハハハハハハハハハハハハハ ハハハハハハハハハハハ!!」」

階段を登る音と共に、急に何処からともな く大量の笑い声が起こった。 後ろで女が手をパンパンと打つ声も聞こえ る。

もうみんなが泣いていた。

次のDちゃんはつっかえつっかえ、短い怪 談を10分以上かけて話した。 もはや誰の耳にも内容は届いていなかっ た。

…ギシッ……

「アト、二だ~ん」 女の声だ。

「「アハハハハハハハハハハハハハハハハ ハハハハハハハハハ!!!」」

汗が玉になって噴き出すのを感じた。も う、ほんのすぐ後ろまで来ている。 階段を登るときの衣擦れの音が聞こえるく らいに。

Aが語りだす。

「もうやめようぜ!」 とCが言った。

「え…で、でも…」とA。

「い、いや。そっか、駄目なんだよな、ゴ メン……

ゴメンゴメンゴメンゴメンゴメンゴメンゴ メンゴメンゴメンゴメンゴメンゴメンゴメ ン ゴメンゴメンゴメンゴメンゴメンゴメンゴ メンゴメンゴメンゴメンゴゴゴゴゴゴメゴ ゴゴゴメンゴゴゴゴゴメゴゴゴ」

急にCが狂ったようにゴメンを繰り返し始 める。その目は虚ろで、正気を失っている ようだった。

もうCを構ってる余裕はなかった。 Dちゃんが目を瞑って耳を塞ぎながら、 「もう早く終わりにしちゃってよ…」と言 い、Aは怪談を始めた。 相変わらず、ゴメンを繰り返すだけのC。 時々上ずるその声に遮られながら、Aの怪 談が終わる。

…ギシッ……

「アト、いちだ~ん」

「「アハハハハハハハハハハハハハハハハ ハハハハハ」」

あと一段。

全員が早く終わることを願った。

そして、Bが語りだす。

時間が異様に長く感じる。

そして、ついに、最後の怪談が語り終わっ た。

…タン……

俺の右側に、"それ"がついにやって来たのを 感じた。 俺含め、恐らく全員が目を瞑り耳を塞いで いた。Cも、いつの間にか黙っている。 何が起こるのか。

すると、フッと場の雰囲気がもとに戻るの を感じた。

あれ? と思い、恐る恐る、耳から手を離し、顔を 上げた。

「タノシカッタ?」

いつのまにか俺らの作った円の中央。目の 前にいたその女には、体中に顔が盛り上が るようにくっついていた。 くすんだ花がらのワンピースから伸びる 手、少しだけ覗く足、そして通常よりもふ た周りほど大きな頭。 びっしり、デタラメに、いくつも、いくつ も、いくつも。

「「アハハハハハハハハハハハハハハハハ ハハハハハハ!!」」

顔が一斉に笑い出した。 と同時に、全員で立ち上がって逃げ出し た。Cも、正気に戻っている。 校庭まで走って逃げ、俺らは立ち止まっ た。

「ヤバかった…マジあれはヤバイ…」

みんなでマジ泣きしながら、改めて女の風 貌を思い出して泣いていると、

「あれ!」

と、Dちゃんが屋上を指差した。 見ると、例の女がこちらに手を振ってい た。

再び俺らは逃げ出し、AだかBだけの家に 逃げ込んだ。 それから、あの女を見ることはなかった。

この一連の話は俺たち五人だけの話とな り、誰にも話しはしなかった。 他のクラスの奴らにも"階段怪談"に挑んだ奴 がいるそうだが、そいつらがどうなったか までは分からない。 いつしか俺らの間でもタブーの話となり、 この事件は幕をおろした。

…そして、この"階段怪談"の噂の出どころは 結局よく分からんまま今日に至る。 ずっと気になってて、ついに今日意を決し 調べてみたんだが、何にも出てこなかっ た。というわけで、なんらかの手がかりが 無いかと、このスレッドに書き込んだ所存 です。 似たような話があったら、教えてもらいた い。

出典:霊障がなかったので喜ぶ友人(イメージ)
リンク:http://m.youtube.com/watch?v=f_1wmj3kkSs&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3Df_1wmj3kkSs
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