大トリは執行官 (エロくない体験談) 17040回

2014/02/06 07:44┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
大須演芸場:強制執行も笑いに「サプライズゲスト執行官」

 おもしろうて、やがてさみしき演芸場−−。
慢性的な赤字経営ながらも半世紀にわたって存続してきた「奇跡の寄席」、大須演芸場(名古屋市中区大須)は、閉館が決まってから連日の大入り満員だった。
芸人たちも強制執行をネタに、笑いの殿堂の雰囲気を懸命に守り続けた。
だが、強制執行は予定通り3日午後に実施。
芸人や客が去った演芸場に、祭りの後の静けさだけが残された。

 この日の無料公演は1、2階とも立ち見が出る大入り。
午前10時半から16組の芸人が出演した。
入場できなかった人たちのために、めおと楽団「ジキジキ」が演芸場の外に出て芸を披露した。

 午後0時半ごろ、外部での講演に出向こうとする足立秀夫席亭(80)に市職員が近づいた。
滞納する税金の督促とみられるが、席亭は「俺が絞め殺されようとしているこの日に来るなんて、人情というものはないのか」と一喝、追い払ってしまった。

 公演を締めくくる「トリ」は、2010年以降、楽屋で寝泊まりしながら出演してきた落語家、快楽亭ブラックさん(61)。
午後1時過ぎ、名古屋地裁の執行官3人と裁判所職員、周辺警備のための警察官らが到着したことを知ったブラックさんは、出ばやしと共に登場した直後、「ただいま執行官が到着いたしました」と客席に報告。
「皆さんが勘違いなさらないよう申し上げますが、正義は執行官側にあるんですよ」と自虐的なギャグを交えて話すと、爆笑と大拍手が起こった。

 さらに「本日のサプライズゲストの執行官が落語の最中に入ってきたら、盛大な拍手で迎えましょう。『待ってました』の掛け声もいいですね」と客席にリハーサルを促した後、地元芸人の「ひとみちゃん」が執行官役で客席入り口から紙吹雪をまきながら登場する悪のりも。
落語家の鈴々舎馬るこ(れいれいしゃ・まるこ)さんは「執行官が皆さんに退去を促しますが、従わない場合、公務執行妨害になりますから速やかに退去をお願いします」と訴えた。

 この後、ブラックさんは古典落語「お血脈」に入ったが、午後1時半に執行官が会場に入ると、「ただいま中止の指示が来ました。また、皆様にお目にかかれる日を心よりお待ちしております」と、落語を途中で打ち切った。
場内からは執行官に対するヤジが飛んだが、ブラックさんは「ご静粛に退場を」と終演を宣言。
「追い出し太鼓」が打ち鳴らされ、芸人たちの「ありがとうございました」の声が響いた。

 午後3時前に演芸場に戻った足立席亭は、報道陣に「これからも俺は外回りの営業を続ける。俺が大須演芸場なんだで、建物を出ても大須演芸場はなくならせん。だから、俺はお客さんにも別れのあいさつはしない」と語った。

 午後3時半ごろ、1階客席入り口の扉は鎖で封じられた。
「今後許可なく演芸場(劇場)部分に立入ることを禁止します」(原文ママ)と書かれた紙が張られた。
立ち去りがたく演芸場前に残っていたファンたちから「ありがとう」と声が飛んだ。
【尾崎稔裕、岡大介】


出典:毎日新聞 2014年02月03日 23時35分
リンク:http://mainichi.jp/select/news/20140204k0000m040123000c.html
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