レイナ4 (友達との体験談) 19139回

2014/05/25 23:38┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
体育祭から二週間もすると彼女の脚は順調に回復したようだ。 
 腫れも引いたみたいで、自転車通学を再開した。 
 文化祭の後、すぐに中間テストが始まった。 
それが終わると、 
 十月も既に半ばで数日後に学年旅行を控えていた。 

 俺達の通う学校は全ての学年に泊りがけの旅行がある。 
 受験がある為、 
 三年生の修学旅行だけは春先に予定されているが、 
 一、二年生の旅行は秋に計画されていた。 

テストの前から周囲の話題は、 
その旅行に関するものばかりになった。 
 皆、それぞれの思惑があるのだろう。 
 目的地は山で、その近くにある湖畔のホテルが宿泊先だった。 
 往復はバスで、二泊三日の予定だ。 

 当日は秋らしく、さっぱりとした天気だった。 
 目的地が近付くと空気がひんやりしてくる。 
 午後にはホテルに到着して部屋に入った。 
 今日は、そのまま食事、就寝となって、 
 明日は山、明後日は湖を散策する予定になっている。 

 部屋の規模は、まちまちで 
各クラス四人から八人部屋を割り当てられ、 
それぞれ決められた部屋に別れた。 

俺は四人部屋に入れられる。 
 食事が終わり、各自大浴場で風呂を済ませると、 
 周りの男達は急激に色めきたってくる。 
 何とかして女子の部屋に行こうとしているのだ。 
そのテンションは異常で、普段のクラスメイトからは 
想像もつかないような別の顔を見せる者もいた。 

ホテルの造りは、中心にフロントがあり、 
その両側に広がるように部屋が配置されている。 
ちょうど、上から飛行機の主翼部を見るような形で、 
 胴体がフロント、主翼の部分が客室という感じだ。 
ホテルの入り口は北側にあって、 
そこから入ると正面にフロントがある。 
それに向かって左側、つまり東側が女子の泊まる客室。 
 反対に右側(西側)は男子の客室だった。 

便宜上、女子の方を東棟、俺達の方を西棟と呼ぶ事にする。 
 生徒が泊まる部屋は二階にあって、 
そこから東棟と西棟を直接行き来する事は出来なかった。 
 一度、一階に下りてフロントの前を通っていかなければならない。 
 当然、そこには教師がいる。 
 逆に言えば、そこさえ押さえておけば 
反対の棟に行く事は出来ない、と教師達は考えているのだろう。 
 事実、その通りだった。 
 学校側が、このホテルを選ぶのも納得出来た。 
 監視する方は非常に楽だろう。 
 俺は東棟に行くのにあまり熱心ではなかったから、 
 行けないなら行けないで仕方ない。 
 男同士で遊べばいいか、と思っていた。 

だけど、困難であればあるほど燃える者達もいて 
何人かは女子の部屋に向かおうと果敢に挑戦しては 
敢え無く撃沈して部屋に戻されたりしたようだ。 
 初日はバスに揺られていただけなので、 
 皆、体力は余っている。 
 遅くまでチャレンジしている人もいたようなのだが 
俺は零時を過ぎる前に自分の部屋で寝てしまった。 

 翌朝、朝食の席で昨夜の話が出ると、 
 何人かは女子の部屋に行く事が出来たらしい。 
 詳しく聞くと、女子側の協力があっての結果らしく、 
 逆に言えば、そこまでしないと東棟に行くのは難しい、 
という事だろう。 
しかし、監視が万全ではない、という事も示唆している。 
 隙を突けば、東棟に辿り着く事も出来るはずだ。 

朝食の後は、学年全体で登山。 
と、言っても本格的なものではない。 
 軽い荷物を背負って山道を登るだけだ。 
 三時間登って、昼食。 
 同じ時間をかけて下山した。 
 雨にもならず、上まで行った時には気持ちが良かった。 
 空が高い。 
 遠くの峰々が見えた。 
おおらかで開放的な気分になる。 
 途中、一度だけレイナと話す機会があった。 
 全員が一斉に流れて雑然と歩いているから 
同じクラスといえども顔を見ない事なんてざらにある。 
 脚を心配して声をかけたが、どうやら平気そうだ。 
 足取りも軽い。 

下山すると、夕食、風呂という流れになった。 
 体力のない者は疲れているようで、 
 運動部でない人間はぐったりとしていた。 
 特に昨夜、女子の部屋に行っていた連中は 
寝不足もあって表情も暗い。 
 俺は自転車通学の御蔭で足腰は強く、 
 比較的、元気な方だった。 
 今日は静かな夜になるだろう。 
そう思って風呂の後、 
 俺達のクラスに割り振られた中で一番広い部屋に集まって、 
のんびりと話していた。 
 部屋にいるのは十人くらい。 
そこは八人部屋だったが、 
 少しくらい定員オーバーしても窮屈ではない。 

そうして夜も更けていったが、 
 八時くらいに部屋のドアがノックされた。 
オートロックなので一人が立ち上がって鍵を開けに行くと、 
 数人の女子が滑り込むように入ってくる。 
 彼女達は、上手く辿り着けた、という安堵の表情。 
 何故、彼女達が来たのかは、すぐに見当がついた。 
 彼女達を先導してきたのがバスケ部でショートカットの女だったのだが、 
 彼女の狙っている男が、この部屋にいるからだ。 
その男はクラスで一番のイケメンで、 
 他のクラスにも彼を狙っている女がいるという噂を聞いた事もある。 
きっと、先導してきた女もその事情を知って焦っているのだろう。 
おそらく誰かから訊き出して男の居場所を突き止めたに違いない。 
この旅行中に彼を落としたいという決意が見て取れた。 
そう言えば、登山中にも話しかけていたような。 

そんな事を思い出す。 
しかし、俺にとって、そんな事はどうでも良かった。 
 部屋に女達が入って来た時に一番驚いたのが、 
その中にレイナがいた事だ。 
 (どうして?) 
 一緒に来たメンバーとは同室だったはずだが 
仲が良いとはお世辞にも言えない。 
その中に混じっている彼女は、とても違和感があった。 

部屋にやって来た女達はレイナを入れて五人だった。 
それだけの人数が一度に来たので、 
 部屋は一気に狭苦しくなった。 
 俺達は畳に敷かれた布団の上に、 
 思い思いに仰向けになったり横になったりしていたが、 
 彼女達のせいで、それも出来なくなった。 
 各自がスペースを取り過ぎないように大人しく座ると 
自然に円陣を組むような形になる。 
 皆が一点を中心に見るように向かい合った形だ。 
 隣り合う人は、皆、肩が触れる距離にいる。 
もしかしたら、それも女達の計算の内だったのかもしれない。 
 先導してきた女は、 
しっかりと狙った男の隣に割り込んで陣取った。 
 他の女達も固まらず適当にバラけたから 
男が女を挟むようになる。 

山の近くなので夜の気温は低い。 
それでも女達は脚や肩、胸元を思い切って出していた。 
 中にはホットパンツみたいなのを穿いているのもいる。 
そのせいで部屋の雰囲気が一気に変わった。 
それまで、授業や部活での笑い話なんかが主な話題だったのが、 
 恋愛トーク、ちょっとエロいトークばかりになる。 
 男達が少しずつ様子を見ながら話を振ると、女子もついてきた。 
 男の部屋に来ておいて、白けたトークをするつもりはないらしい。 
そういう意味では空気が読めている女達だ。 

そうして時間が過ぎた。 
 部屋には、 
 男子の見え透いた欲望に応えるような女子の嬌声が響く。 
 俺は適当に話に加わりながら、レイナばかりを見ていた。 

隣に来ると思っていた彼女は、俺から少し離れた場所にいる。 
だからチラチラと横目で観察していた。 
 女達の中ではレイナの格好が一番大人しい。 
それでも俺は彼女から目が離せなかった。 

どうしてだろう? 
ぼんやりと考える。 
 手コキとかフェラとか、されたからかな。 
 部屋での会話に影響されて、 
 自然と彼女の事を見詰め直すような気持ちになった。 
 俺は彼女の事が好きなのだろうか? 
そう考える度、ただ肉体的な接触があったせいで、 
それに流されているだけなのかもしれない、と思えてしまう。 
 自分の気持ちがわからない。 

純粋に彼女への感情を検証してみたいけれど、 
 今となっては愛情と性欲を混同していない、 
と言える自信がなかった。 
 自分が彼女に惹かれているのは、彼女の近くにいれば、 
 前みたいにフェラとかをしてもらえるかもしれない、 
 運が良ければ、もっと先の事まで出来るかもしれない。 
 心のどこかで、そう期待しているからじゃないか? 
それって恋愛でも何でもないんじゃないか? 
そんな迷いが浮かんで、消える。 
そうして湧いた疑問に結論は出なかったけど、 
 俺の身近にいる女性と言われて真っ先に思い付くのは彼女だったし、 
 恋愛というものを考える時、その対象に思い浮かべるのは彼女だ、 
というのは感じていた。 

そんな事を考えながら彼女をチラチラと眺めていると、 
 場の話が途切れた時に 
当のレイナが静かに立ち上がって俺を見た。 
 「ちょっと、ジュース買いたい。付き合って」 
 「えっ、俺?」 
 彼女は無言で頷くと、 
 男達の合間を縫って部屋のドアに向かった。 
 廊下の一角にジュースやアイスが買える自動販売機がある。 
そこに行きたいというのだろう。 
 「早く!」 
 戸惑っていると彼女の声が飛んでくる。 
 俺は反射的に立ってドアに近付いた。 
 (何で俺がついて行くんだろう?) 
 (買い物なんて一人でもいいんじゃないのかな?) 
 部屋の皆も不審げな表情で俺と彼女を見送った。 

「……チッ」 
 部屋を出ると、彼女は廊下に響き渡るような舌打ちをした。 
それで彼女の機嫌が相当悪いのがわかる。 
 触らぬ神に祟りなし、と思って俺は黙っていた。 
 部屋から少し歩いて 
離れた場所で立ち止まると彼女は俺に言った。 
 「どこかに……」 
 「うん」 
 「空いてる部屋ないの?」 
 俺は正直にわからない、と答えた。 
 各自が寝る部屋は決まっていたけど、 
 現在の俺達がそうであるように移動している者もいるはずだ。 
だから、部屋割りなんて 
決まっているようで決まっていないも同然だった。 

おそらく他の部屋でも関係ない人間が混ざっているのだろう。 
それを説明すると、彼女は俺に、こんな意味の事を言った。 
 今、あの部屋に男が十人はいた。 
 八人部屋に十人いたって事は、 
きっと、どこかで人のいない部屋があるはずだ。 
 四人部屋に二人とか、もっと言うなら、 
ここ以外にも何人かが集まっている部屋が一つでもあれば、 
きっと空き部屋があるはずだ。 
それを探そう。 
 「何で、そんな事するの? ジュースは?」 
 俺は控えめに訊いたつもりだけど、彼女に思いっきり睨まれた。 
かつてないくらいに不機嫌らしい。 
 俺は、もう逆らわない事に決めた。 
 「でも、それをどうやって探せばいいわけ?」 
そう言って、議論を建設的な方面に一歩進めた。 

すると少し考えた彼女は、 
とりあえず部屋を端から当たっていこう、と言う。 
おそらく、どこかの部屋に人がいるだろうし、 
 何人かに当たれば様子もわかってくるだろう。 
そうして、俺達は部屋を回った。 
 教師達はフロント周辺にいる事がほとんどで、 
 二階に上がってくる事は滅多にない。 
 一階への階段に注意を払っていれば 
廊下を徘徊するのに支障はなかった。 

 俺達は決めた通りに奥の突き当りから部屋を回っていく。 
すると、二つ目の大部屋で重要な情報を得られた。 
そこは、さっき俺達がいた部屋と同じくらいの広さで、 
やはり十人くらいの人が集まっていた。 

どうやら現在、 
 俺達のクラスの男子は二つの固まりになっているらしい。 
その一つは、さっき俺達が出てきた部屋。 
もう一つが今、訪ねた大部屋だ。 
 他はどうしているのかというと空いているらしい。 
 空いている部屋の鍵を持っている人は、そこにはいなかった。 
 誰が持っているのかはわからないようだ。 
 各部屋はオートロックだから鍵がないと話にならない。 
おそらく鍵を持っている人間が東棟を目指しているか 
別のクラスの部屋に行っているのだろう。 
 時間が経てば戻ってくるのかもしれないが、保証はない。 
そもそも、部屋の鍵は、 
あらかじめ誰が持つかを決められていた。 
だから、決められていない人間が持つ事はなかったし、 
 万が一、鍵を紛失などした場合には預かった者の責任になるから 
当番にされた者は自分以外の人に鍵を渡したりはしないはずだ。 

俺は、そう思っていた。 
 部屋の外で待っていた彼女に、それを報告する。 
 「じゃあ、部屋は空いてるけど、どこにも入れないって事?」 
 「そうなるね」 
 「何とかならないの?」 
 「難しいんじゃないかなぁ……」 
 黙り込んでしまう。 
 彼女の要望を満たすような解決策を出したいけど、 
 俺は、何故彼女が西棟にやって来たのか、 
という方が気になってしまって思考停止の状態。 
 「あんたの寝る部屋は、さっきの部屋?」 
 考えあぐねた様子の彼女が沈黙を嫌うように呟いた。 
 「……違うけど」 
 「はぁ? ……じゃあ、どこよ?」 
 「あっちの……四人部屋」 

「何で、それを早く言わないのよ! じゃあ、そこに行けるじゃん!」 
 呆れた表情を見せる。 
 「でも、鍵がないよ」 
 「だけど、あの部屋にいた誰かが持ってるんじゃないの?」 
 「…………そうだね」 
「だったら、どうとでもなるでしょ!」 

そこで、俺達は最初の部屋に戻った。 
ノックしてドアを開けてもらう。 
 部屋の雰囲気は俺達が出て行った時と変わらず 
恋愛関係の話題で盛り上がっていた。 
やけにくっついている二人がいると思ったら 
先導してきた女とイケメンだ。 
 輪になっている集団の中の一人に 
俺が、本来寝る部屋の鍵を持っている男がいた。 

俺の荷物も、そこにある。 
 忘れ物をしたから、とか適当な嘘をついて彼から鍵を借りた。 

 「よくやった」 
 廊下へ出て彼女に、それを伝えると 
満足そうに頷いて、二人で部屋へ向かって歩き出した。 

 俺の寝る部屋は四人部屋で、 
 壁際にシングルベッドが四つ並べられている。 
 足元には荷物が纏めて置いてあった。 
 彼女は部屋に入ると 
鍵がかかっているのを確認してから大きく息を吐いた。 
 「もうねー……、やってらんない」 
 「なんか、あったの?」 
 「いつキレるかと思ったよ」 

憎々しげな表情でドア越しに廊下の方を見ると、 
 彼女は俺に夕食後からの出来事を語り始めた。 

 食事が終わって部屋に戻ると、 
 同室の女が全員に男の部屋に行こう、と言い出した。 
 前日の観察から、教師達の監視は 
主にフロント周辺に限られていたし、 
そもそも西棟から東棟への侵入を防ぐというのを 
第一に考えているようだから東棟から西棟に行く者が 
 いるはずないと思っているみたいだ。 
だから、他の部屋の誰かに協力してもらえれば 
思っている以上に、たやすく西棟に辿り着けるはずだ、と。 
 熱心に、そう語ったのは先導してきた女だ。 
 女の魂胆は見え見えだったので 
 レイナは気が進まず、自分は部屋に残ると言った。 

すると、その女は遠回しにレイナの協調性のなさを非難した。 
おまけに、部屋に残りたいのは、 
 抜け出したのが見つかって怒られるのが怖いからだろう、 
そんな格好をしてる癖に案外怖がりなのね、 
という事も言われたらしい。 
 「それでさ、ついて来てみれば、 
アイツは自分の目当ての男しか眼中にないしさ、 
 他の奴等は話しかけてこないし、何だかんだ言いながら、 
アイツの思う通りになっている自分にも段々腹が立ってきてさ、 
……もうね、なんかイライラする」 
 俺は、ようやく事情が呑み込めた。 
 「まぁ、そんなわけで、せっかくだから、しばらく、ここにいようよ」 
 彼女の提案には俺も賛成だった。 
あんな狭い中で話しているのも気が進まない。 

俺は友達が少ない方ではなかったけど、 
 積極的に女に迫っていったり大勢で馬鹿騒ぎをしたりするのは 
好きではなかったから、その点でレイナと似た所があったのだろう。 
それは、この場に来て初めて実感した事だ。 

それから、二人で色々と話し出す。 
 最初に集まっていた部屋とは三つも離れているから 
大声を出したって聞こえないだろう。 
 反対に、向こうの様子もわからない。 
 騒いでいるのだろうか。 
おそらく、先導した女がイケメンを誘い出すか 
二人だけになろうとするに違いない。 

 俺達は別々のベッドに腰掛けて向かい合う。 
お互いの膝が触れそうだった。 

それでも、こんな状況は初めてではないので 
普段通りに話す事が出来た。 
 昨日と今日に関しての話題ばかりで、 
バスが疲れた、とか山が綺麗だった、とかそんな話だった。 
 学校の話は出なかったし、 
 文化祭の後に彼女の家であった事についても話さなかった。 

 一時間くらい話していただろうか。 
 彼女が立って奥にある窓に近付いた。 
 閉じられていた厚いカーテンを少し開ける。 
そちらは南側で、暗かったけれど湖がよく見えた。 
 「明日は、あそこを歩くんだね」 
 問いかけるような言い方だったので、俺も彼女の方に近付く。 
 細い背中越しに窓際から外を眺めた。 
 湖の周囲にある街灯が点々と光っている。 

「明日帰っちゃうなんて、もったいないね」 
 彼女は遠くを眺めながら、そう呟いた。 
 横顔が寂しそうだ。 
 「そう言えばさー、ごめんね、連れ出しちゃって。 
あっちで話したかったでしょ?」 
 「別に」 
 俺は首を振った。 
 「何で? 恋愛トークとか嫌い?」 
 彼女は元のベッドに腰掛けて脚を伸ばす。 
スプリングが鳴った。 
それから一度、長い髪を払う。 
 跳ねるように流れた金色が目に焼きついた。 
 湯上りの香が鼻に届く。 
 「誰々が好きー、とか嫌いー、とか……」 
 「そっちこそ、いいの?」 

俺は反対に訊き返した。 
 「私? 私はいいよ。そういうの苦手」 
 彼女にとって、この状況は疎外ではなく解放なのだろう。 
 少なくとも、あのまま部屋にいるよりは、 
こうしている方が楽しそうに見えた。 
 俺も、こうしている方がいい。 
その理由を考える。 
きっと、彼女といるのが心地良いからだろう。 
 俺達のいた部屋を訪ねてきた女達の中に可愛い子もいたけど、 
 何故かレイナといた方が気楽だったし、 
 他の子の事を知るよりは彼女の事を知りたい、と思った。 
そして、それを正直に口にする。 
 不格好ながら 
頭に浮かんだ気持ちを順番に彼女に語り出した。 

そんな事を言えたのも、 
 普段と違うこの状況のせいかもしれない。 

 上手く伝わったか自信はないが、 
 彼女といるのが楽しい、というのは伝わっただろう、と思う。 
 「嬉しい事、言ってくれるね」 
 彼女は俺の言葉に笑顔で答えながら 
照れたように何度も頭を掻いた。 
それから、目に見えて彼女の言葉数が少なくなってしまった。 
 俯いたり脚を組み替えたり。 
 俺も黙ってしまった。 
 気まずい空気と思えなくもない。 
 (言わなきゃ良かったかな……) 
 俺は自分の発言を少しだけ後悔した。 
でも彼女の事を知りたい、というのは本音だ。 

どんな中学生活だったのか、何でそんな格好なのか、など。 
そういう興味はクラスの他の女達よりも強いものだったから、 
それを正直に口にして何が悪い、と思う。 
 逆に、 
それをきっかけにして彼女が何か話してくれるかもしれない。 
そう思っていた。 

 「あのさぁ……お祭りの日……、覚えてる?」 
 黙っていた彼女が突然、そう囁いた。 
 「覚えてるよ」 
 「あの時さー、…………わかった?」 
 (何だろう?) 
 「何が?」 
 「私が何をしたか」 
 (帰り際の事か?  
それとも俺の知らない内に内緒で何かしていたのだろうか?) 

言葉の意味は理解出来たけど、 
 彼女の言葉が何を指しているのかわからない。 
それで首を振った。 
 「そう……」 
 彼女は呟くと再び下を向いた。 
 部屋の外は誰も通らないみたいだ。 
 足音もしない。 
カーテンは顔の幅だけ開けられたまま。 
 不意に彼女が立ち上がって傍に来る。 
 俺は座っていたから、そのまま彼女を見上げた。 
すると、小さな声で、こう言った。 
 「ゴミ、ついてるから、目を閉じて」 
 「え?」 
 「目を閉じて」 
 命令するように繰り返した。 

伸ばした彼女の腕が俺の肩に触れる。 
その時になって、やっと彼女の言葉の意味がわかった。 
 不意に鼓動が激しくなる。 
 様々な記憶が一遍に呼び起こされた。 
それらがぐるぐると回り出す。 
 俺は素直に言われた通りにした。 
すると、何も見えなくなる。 
だけど。 
しばらく待ったが何も起こらない。 
 彼女の意図が、よくわからないから俺はそのままでいた。 
 意識して瞼に力を入れる。 
すると、肩に乗せられていた手が離れてしまう。 
それから、彼女が動き出した。 
 足音で、それがわかる。 
 衣服の擦れる音もした。 

一度、窓の方に歩いてからドアの方に向かったようだ。 
 俺は急に不安になる。 
 強烈に目を開きたくなったけど我慢した。 
 鼓動は、ますます激しくなる。 
 少し待つと再び足音が近付いてきた。 
そして俺の近くで止まった。 
 何も聞こえない。 
 反射的に目を開けてしまわないように、更に瞼に力を入れた。 
 握り締めた手にも力が入る。 
 不意に頬に何かが触れた。 
 反射的に少し震えてしまう。 
 触れたものは温かい。 
 「目、……開けていいよ」 
 彼女の声が聞こえた。 
 俺は、それに従ってゆっくりと目を開く。 

しかし、目を開けたはずなのに明るくない。 
そこで、ようやく、部屋が暗いのだ、と気付いた。 
 電気が消えている。 
カーテンの隙間はさっきより狭くなっていて 
窓から差し込む僅かな光だけが届いていた。 
 彼女は俺に手を伸ばしている。 
 頬に触れていたのは彼女の指先だった。 
 闇に慣れない目で彼女を見上げる。 
 向こうも俺を見下ろしていた。 
それから、ゆっくりと彼女の顔が迫ってくる。 
 両手で俺の顔を支えたまま、 
 俺の口に彼女の唇が、そっと触れた。 
 驚いて、一度、瞬きをする。 
 彼女は、ゆっくりと押すように圧力をかけてきた。 
そして、離れていくと俺の目の前で、言った。 

「こういう事。…………わかった?」 
あぁ……。 
 言われてみれば、こんな感触だったかもしれない。 
 俺が黙っていると、彼女は隣に腰掛けた。 
ベッドが軋む。 
 「ごめんね、……私なんかが初めてでさ」 
 俺は闇の中で首を振った。 
 「ちょっとした、悪戯でもあったんだけどね……」 
こちらを向いて笑ったようだ。 
しかし、暗くて細かい表情まではわからない。 
 俺は何とも言えない気持ちになって、彼女の肩に手を掛けた。 
 息苦しい。 
 胸が痛い。 
 心臓が破裂しそうだ。 
 腕に力を入れて、そのまま彼女を押し倒した。 

毛布に沈み込むように倒れ込む。 
いつかみたいに偶然ではなく 
見えない互いの合意があったように思う。 
レイナの顔は目の前だ。 
 俺は、ゆっくりと顔を近付けて、初めて自発的なキスをした。 
 背中に手を回して、その柔らかい体を力強く抱きしめる。 
 彼女は力を抜いて、されるがまま。 
 変な体勢でベッドに横たわったので俺は一度、 
 彼女を引っ張って枕に頭を乗せ、楽な姿勢にしてあげた。 
それから、再度キスをする。 
 部屋には二人の息遣い。 
 俺は彼女の胸に手を伸ばした。 
 「……んっ……」 
 柔らかい感触。 

彼女の上着はトレーナーのような厚い素材だったけど、 
その大きさが良くわかった。 
 弾力を確かめるように俺は何度も胸を揉む。 
 「……んっ……あっ……」 
 彼女は溜息と共に小さく喘いだ。 
 俺は、その口を塞ぎながら両手で胸を触る。 
 女性の胸を揉むなんて初めての事だ。 
その状態に興奮するというよりも、 
 緊張して頭に血が上り過ぎてフリーズ寸前だった。 
 自分が何をしているのか、何を考えているのかわからない。 
それでも同じ動作を何度か繰り返すと 
柔らかい胸の感触が染みるように手から伝わってくる。 
すると、彼女が俺の頬に触れた。 
 重ねた唇を引き離すように持ち上げると、 
 下から俺を見詰めて口を開いた。 

「私で…………いいの?」 
 囁くような声。 
 周りが、あまりに静かなので、それは俺の耳によく響いた。 
 目の下には暗いベッドに横たわる彼女。 
 色素の抜けた髪が白っぽく映った。 
 通った鼻筋と豊かな頬の彼女は、 
とても切なそうな表情をしている。 
 「何で、そんな事、言うの?」 
 俺は少しだけ顔を近付けた。 
 「だって、私……こんなだし……」 
 「こんなって?」 
 「あんたは、何とも思わないの?」 
 彼女は眉根を寄せた。 
 「何とも、って何が?」 
 「怖がったりとかさ」

「レイナの事?」 
 「そう」 
 「別に……怖くないけど」 
 外見のせいで周りから怖がられているのは何となく知っていたけど、 
 俺自身が、そう思った事はない。 
 「あんたって変なヤツね」 
そう言って、鼻の辺りに皴を寄せて笑った。 
 「そうかもね」 
 俺は彼女の言葉に同意して、問い返す。 
 「そっちこそ、平気?」 
すると、彼女は背中に手を回して思いっ切り抱きしめてくる。 
 俺は、それが彼女の返事で、 
 後は好きにしても良い、という意味だと解釈した。 
それで、一気に上着を脱がしていく。 
 白いブラを目にすると心臓が爆発しそうなくらいに高鳴った。 

息をするのも辛い感じだ。 
 彼女の協力もあってブラを取ると綺麗な胸が現れた。 
 暗いせいで色はわからないが形も乳輪も綺麗だと思う。 
 甘いような匂いがしてきた。 
それに誘われるように、 
そっと両側から手を添えて乳首に吸い付く。 
 「あぁっ……はぁぁんっ……」 
 彼女の喘ぎ声が大きくなった。 
 隣に聞こえないか気になったけど、 
どちらの壁からも物音はしない。 
きっと誰もいないか、いても、お互いの声が届かないのだろう。 
でも、止めろと言われても絶対無理だった。 
 片方の乳首を舐めてドロドロにすると、すぐにもう片方に移る。 
そうして、しばらくしていると、さっき舐めた方が乾いているから 
再び戻って舐め回す……というのを繰り返した。 

そうすると、最初柔らかかった乳頭が次第に硬くなってくる。 
 「っぅんっ……ぃやん……ぁん……」 
 彼女は喘ぎながら俺の両肩を掴む。 
あまり力を入れないようにしているのに俺が乳首を転がすと 
意識せずに握り締めるようになってしまうのがわかった。 

その時、俺は、エッチに対しての知識とか 
 テクニックみたいなものが、ほとんどなかったから、 
とにかくキスと胸を触っていた。 
どうすれば正解とか上手い、下手とかが 
 わからなかったから、とにかく丁寧にというか優しくして、 
 舐める時も強く吸ったりはしなかった。 
 結果的に、それが良かったみたいだ。 
 彼女は俺の顔に手を伸ばして言った。 
 「ねぇ……はぁ……ぁん……きもちぃいよ……ぅんっ」 

俺は、そう言われて、すっかり自信がついた。 
どうするのが正解かはわからなくても 
彼女が喜んでくれるならいいや、と。 
そのまま更に勢いに乗って胸を触っていたけど、 
 俺の方でも、どうにもならない感情が湧き始めていた。 
もう我慢出来なくなってきたのだ。 
 彼女に圧し掛かりながらチンコは痛いくらいに勃起している。 
このまましていたら何もしなくても出そうだった。 
 鼓動で胸は痛いし、手も震えそうだ。 
キスをしていたり舐めていたりすると口が塞がってしまうから 
鼻呼吸をするんだけど、それだと苦しいくらいに息が荒い。 
もう射精か窒息か、どっちが先か、という状況だった。 

そこで俺は一旦、彼女から離れた。 

彼女の体は離れがたい誘惑に満ちていたけど、 
 辛うじて、それを振り切って上体の距離を開ける。 
 少しだけ深く息を吸った。 
 「どうした?」 
 俺が離れたので彼女は目を開けて訊いた。 
 「いや……なんか、もう我慢出来ない」 
 「そう」 
 「うん」 
 「じゃあ、しようよ」 
そう言って、彼女は素早く穿いていたジャージを下着ごと脱いだ。 
 俺も、それを見て、慌てて真似をする。 
お互い全裸になって、彼女に近付くと何故か急に冷静になった。 
 今まで興奮していたのが嘘みたいに冷めた感じになる。 
 正念場を迎えて腹をくくったのかもしれない。 

それから、エッチに関してのあらゆる注意事項を反芻して、 
これから俺がしようとする事に間違いがないかをチェックし始めた。 
すると、不意にある事に気付く。 
 「あのさ……」 
 「何?」 
 「ゴムないんだけど……」 
 彼女を覗き込んで返事を待った。 
 二人の顔は三十センチほどしか離れていない。 
 暗さにも目が慣れて、 
 窓からの光だけで充分表情がわかるようになった。 
 彼女は、しばらく考えていたけど、やがて、こう言った。 
 「んー…………まぁ……ドンマイだ」 
 「え?」 
 「そのまま、来い」 
そうして、両手を背中に回して心持ち、脚を開いた。 

俺は、その間に体を入れる。 

 中学校くらいから性に対する関心を抱き始めた。 
エッチに対する様々な手順、方法、その他、 
 数え切れない色々な情報が自分の周囲を飛び交っていたけど、 
 俺自身は不思議と必要以上の関心がなかった。 
 早く経験したい、という思いや焦りもない。 
いつかはその時が来るだろう、という気持ちだった。 
そして、今こうして、実践の場に置かれても、 
 頭の中は真っ白で、ただなるように行動するしかない、 
と考えていた。 
 他の事は何も考えていない。 
ただ、自分のを彼女の中に入れる事しか考えてなかった。 
 右手でチンコの根元を支えて彼女に近付く。 
 股を割って体を入れると、その中心にチンコの先をあてがった。 

「んっ……んっ……」 
 彼女は喘ぎ声とも溜息ともつかない声を漏らしている。 
そのまま、ゆっくりと入れようとしたけど、 
なかなか上手く入らない。 
 根元を持って上下にしたり 
押し込むようにしたりしても上手くいかなかった。 
 少し焦り始めた頃、枕の近くから控えめな声が聞こえた。 
 「もっと……下の方……ぅん……そぅ……ぁぁ」 
その言葉に従って、少しだけ先端の角度を下げる。 
すると、ゆっくりと入っていきそうな感覚があった。 
ズッ……ズズッ……と、 
 押せば、どこまでも入っていきそうな気がする。 
おそらく、その前に入り口周辺を何度か上下したせいで 
彼女の粘液が亀頭に塗られていたからだろう。 
 亀頭が入ると、後はスムーズに入っていった。 

ズブズブと進入していくチンコ。 
 「んっ……んんっ……んっ……」 
 彼女の喘ぎを聞きながら奥まで押し入っていく。 
 進入を拒むような膣内を逆らうように進んでいくと、 
 柔らかいものでチンコの表面を撫でまくられるような感触がする。 
 一気に奥まで行けないのは 
彼女の粘液が先端にしかついていないせいかもしれない。 
 行き詰った所で、一旦引いていく。 
 「ぁあん……はぁん……はぁ」 
もう一度、押し込むと、また彼女が喘ぎ始める。 
 二度目は最初の時よりも奥まで入れられた。 
それでも、最奥まで行かない。 
 再び、引いていく。 
 「はぁ、はぁ、あぁぁん……はぁ……はぁ」 
さっきと全く同じ繰り返しだ。 

押し込むと呼吸と共に喘ぎ声。 
 白い裸身が僅かに上下する。 
それを何度か繰り返すと、 
ようやくチンコが全部、彼女の中に埋まった。 
 「はぁ……ああんっ……ぁんん」 
 一層、彼女の声が高くなる。 
 最奥まで入ると俺は動きを止めた。 
それから、腹の底から吐き出すような深い息を吐いた。 
 鼓動が高鳴って血流がはっきりとわかるような感じ。 
 俯きながら少し落ち着こうとした。 
すると、彼女の目が開く。 
 手を伸ばして俺の髪を撫でてくれた。 
 「どう?」 
 「うん……いい」 
 「そっか」 

「ちょっと……ヤバイかも」 
 俺は正直に打ち明けた。 
 「イキそうになったら抜けよ」 
 「うん」 
 俺は暴発しないようにだけ気をつけて動き出した。 
そのままでも充分気持ち良かったけど、 
ずっとこうしているわけにもいかない。 
 慎重に、慎重に、と自分に言い聞かせながら腰を引いた。 
ゆっくりとチンコを引き出す。 
 半分まで抜いた所で、また押し込んだ。 
 「あぁぁん……はぁ……」 
 彼女も熱い息を吐く。 
それに感動しながら、もう一度、腰を引いていく。 
ズッ……ズズズッ…… 
温まっていたチンコの根元が外気に曝されて冷えていく。 

さっきと同じくらいの場所まで行くと、 
 少し止まってから再び押し込んだ。 
 「……はぁん……ぅんっ……」 
その調子で、ゆっくりと慎重に 
何回か出し入れをした所で俺は動きを止めた。 
 (やべぇ……何だ、これ?) 
 何回かしか動いてないのにメチャクチャ気持ちいい。 
 自分でするのなんて比較にならない。 
 感触はワンサイズ下の手袋をしてる感じ。 
 入りそうにないのを無理矢理押し込んでるような感じだ。 
チンコが、そんな窮屈な場所にいる。 
その上、温かい。 
しっとりとして、熱すぎない温かさ。 
 全裸で雪の中に放り出されているのに、 
チンコだけは温泉に入っているみたいな……。 

そんな温度差がある。 
 変な例えだけど、そんな光景が浮かんだ。 
 動きを止めて落ち着こうとしたけど、 
どうにもならない事にしばらく経って気付いた。 
 押しても出そうだし、引いても出そうだ。 
 彼女の呼吸に合わせて、膣内がグニグニと動くような感じもする。 
じっと待っていれば耐えられるものでもない。 
このまま、じっとしていても、いつかは放出してしまうだろう。 
でも、この後、どうすればいいのか、わからない。 
どこに出せばいいのだろう? 
そこで、俺は、その辺の所を訊いてみた。 
 「もう、やばい」 
 「……そう」 
 「どこに出せばいい?」 
 「適当に動いて、イキそうになったら抜いてお腹にでも出していいよ」 

彼女は気安く言うが上手くいくだろうか。 
 「わかった」 
 俺は返事をして、とにかく動き始める事にした。 

 彼女の腰に手を当てて、ゆっくりと腰を引いていく。 
 気を抜くとイッテしまいそうだから下腹と太腿に力を入れた。 
それでも、一度動き始めると、 
そんな抵抗は無意味なくらいの快感が襲ってくる。 
 (うぅぅ……) 
 歯を食いしばって耐えようとする。 
 (うぉっ……気持ちいい……) 
 動き出すと、 
 亀頭に膣内の肉が、まとわりつくような感触がある。 
 前にしてもらったフェラに似た感覚だけど、 
あっちは唇と舌の感触がわかるような感じだったのに、 
 今は何をされているのかわからない感じだ。 

未知の感触。 
 押せば、亀頭の先端部が気持ちいいし、 
 引くと、エラの部分が気持ちいい。 
しかも、どちらも優劣の差がない感触だ。 
 出来るなら、もう、どこまでも、 
ずっと押し込んでいきたいし、ずっと引き出していたい。 
でも、それが出来ないから、 
 出したり入れたりを繰り返している、そんな感じだ。 

 俺は、やがてチンコ半分くらいの幅でピストンを始めた。 
 「はぁ、あん……ぃやんぁんぁん……」 
 彼女の両手が俺に伸びる。 
 細い指先が、優しく肩に触れた。 
 「ぁん……はぁ……あん……ぃぃ……」 
それから俺は一気に出し入れのスピードを上げた。 

すると、限界がすぐそこに見える。 
 「ぁっ、あっ、ぁああっ、あん、はぁ、あん、あん……」 
 俺の速い出し入れに合わせて彼女の喘ぎも間隔が短くなった。 
 腰を押すたびに揺れる彼女の体。 
 上下する剥き出しの胸。 
 綺麗な乳首が揺れる。 
 両手は背中に回されて俺を抱きしめるような感じになる。 
 少し開いた唇からはひっきりなしに漏れる熱い吐息。 
 我慢しようとしていても、抑えられない。 
そんな感じだ。 
そして、それらを作り出しているのが 
自分なんだと思うと何となく誇らしい気持ちになった。 
 彼女が自分のものになったような錯覚。 
そうして動いたら三分もしない内にイキそうになった。 
もう湧きあがる射精感を抑えきれない。 

こめかみの辺りがジンジンしてくる。 
 前後するチンコを優しく包み込む膣内は、 
 『このまま出してぇ』と言っているみたいに魅惑的に蠕動していた。 
 「はぁ……あん、ぁんんっ、ぁんぁん、……はぁぁ……」 
おまけに、上下の膣壁がググッと狭くなってくるような感じもしてくる。 
 「ヤバイ……出る、出る……」 
 「はぁ……ぁあんん……ぅぅん……ぁんぁん……」 
 「いいの?」 
 「ぁんぁん……はぁはぁ……ぅんぅん……」 
 「平気? 出していいの?」 
 「あぁぁん……んっ……ぃぃよ……んんんっ……はぁん」 
 「ぁあぁ……もうダメ……出る……出すよ」 
 俺は、そう言って、 
 彼女のマンコから限界までパンパンに膨らんだチンコを引き抜いて、 
 自分の手で扱き出した。 

「あぁぁぁあん」 
 勢いよく抜いたので、彼女が声を上げながら、俺にしがみつく。 
 手にしたチンコは、彼女のが表面にたっぷりと付いていたので 
 ヌルヌルした感触があった。 
 何度か手を上下すると、 
すぐに大量の精液が亀頭から噴き出した。 
ビュッ……ドビュッ……ビュッ…… 
闇に飛び散る精液が放物線を描く。 
それが何度も何度も彼女にかかった。 
お腹から胸にかけて、線を引くような白い跡が点々と残る。 
 全てを出し終わると、俺は放心したようになって、 
 肩を上下し呼吸を整えながら天井を見上げた。 

 膝立ちのまま呆然としていると、 
 彼女は近くに置いてあったティッシュを手繰り寄せて 
何枚かを取り出した。 

それを俺に渡すと、 
 今度は自分の体にかけられたものを拭き取り始める。 
 俺も自分のを拭いた。 
 「ちょっと待って」 
 拭き取ったティッシュを 
近くにあったゴミ箱に捨てようとすると彼女の制止にあう。 
 戸惑う俺の手からティッシュを奪うと、 
 立ち上がってトイレの方に向かった。 
 少し待っていると水の流れる音がする。 
 戻ってくると隣に腰かけて悪戯っぽく笑った。 
 「あんなの普通に捨てておいたら、 
ここでヤリましたって言ってるようなもんでしょ?」 
 「あ……、そうだね」 
 「ほんとはトイレにティッシュ流すのはマズイんだけどね……」 
 一度、視線を壁に向けてから足元に落とした。 

「まぁ……ここのゴミ箱よりはマシでしょ。それに……」 
 正直、俺はそこまで気が回らなかった。 
 呆然として彼女の言葉を聞いている。 
 「すごーく大量に出したみたいだしねー」 
そう言って俺に抱きつくと首に手を回して見詰めてくる。 
 好奇心に溢れたようなキラキラした瞳だった。 
 「どうだった?」 
 「何が?」 
 「ヤッた感じ」 
 「うん…………かなり…………良かった」 
 端的な言葉だったけど、俺にはそう思えた。 
 今までの射精で一番気持ち良かったとか、 
 最高とか、そういう言葉は何だか嘘っぽい気がした。 
その時、俺は心の底から、 
ただ『良かった』って思ったから、それが口に出た気がする。 

彼女にも、それが伝わっているだろうか。 
エッチの間は夢中だったけど、 
 終わってみると初めての相手がレイナで良かった、とも思った。 
 「私も、良かったよ」 
そう言って、彼女は俺に顔を寄せてキスをすると、 
 薄闇の中で、その日一番の笑顔を見せた。 
どうやら部屋に入った時の不機嫌さは解消されたみたいだ。 
その事に関しても少しだけ安心した。 

 次の日も朝からよく晴れた。 
 荷物を纏めてバスに乗ると少し移動して湖を歩く。 
 昨夜、部屋から見た光景が思い出されたが、 
そこで見たのとは全く別の湖のように見えた。 

朝食の席で彼女と会った時に、 
どう接すればいいのかわからなかったが、 
 彼女の方は至って普通の態度で、 
まるで昨日の事はなかったかのように振る舞ったから 
心配していた俺は拍子抜けしてしまった。 
 昨日起こった事は夢だったのかもしれない、という気になる。 
しかし、俺の体に残っている記憶は鮮明で、 
こうして時間が経った今でも、 
 目を閉じれば彼女の裸体が浮かんでくるし、 
 唇や指先など彼女に触れていた場所には 
生々しい感触が残っていた。 
 中でも、一番その記憶を留めているのが下半身で、 
どうかすると何でもない時に不意に勃起してしまいそうになるのを 
辛うじて堪えているような状態だった。 

昼食が終わるとバスに乗って学校に戻る予定だ。 
 集合場所ではクラスごとに固まって全員が揃うのを待っている。 
そこは、ターミナルみたいな広い場所で 
他のクラスのバスも一緒に並んで停まっていた。 
クラスの皆から少し離れてレイナと二人で話していたら 
担任が近付いて声をかけてきた。 
 俺の気のせいかもしれないが、 
 担任は彼女に話しかける機会が多いな、と思う。 
 日頃、コミュニケーションをとっておいて 
何か問題を起こす前に 
未然に防ごうとしているようにも受け取れた。 
しかし、何となく嫌味のない男だったから俺は好感を持っている。 
 彼女も声をかけられて楽しそうな素振りだ。 
 俺は二人を眺めながら、そのやりとりを聞いていた。 
 「昨日、ちゃんと寝てないのか?」 

担任が心配そうな顔をした。 
 彼女が、しきりに目を擦っているので、そう訊いたのだろう。 
よく見ると、少し赤い。 
 「そうですね……、んー、ちょっと眠いかなぁ……」 
 瞼に手をやってレイナが答える。 
 「なんだ? 遅くまで起きてたのか?」 
 「いやー、今日で帰っちゃうと思うとねー、 
なんか、もったいないって言うか……」 
 誤魔化すようにレイナの口が小さく動くと、 
 担任は大袈裟に頷いた。 
 「あぁ、それは先生もわかるぞ。ここは、いい所だろう?」 
 「ええ。まぁ……」 
 「山も湖も綺麗だしな。……夏休みにもう一度、来たいくらいだ」 
そう言って眩しそうに周囲を見渡す。 
それから俺と彼女を交互に見るように言った。 

「どうだ? 旅行は楽しかったか? ん?」 
 言い淀む俺を制するように彼女が答えた。 
 「そうですねー」 
 彼女は、ちらりと俺の方を見て意味ありげな視線を送ってきた。 
それから、ほんの少しだけ口元を上げる。 
 「まぁ……いい思い出が出来ましたねー」 
 俺も、その視線を受け取ると 
担任にわからないように彼女に微笑み返して、 
 昨夜の出来事が決して夢ではないのを確認した。 

出典:ヤンキー女とのえっちな体験談★5
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