Cカップの土偶女が突然Fカップになった時の話 (ジャンル未設定) 13381回

2015/07/18 13:09┃登録者:えっちな名無しさん◆sVVOTIYg┃作者:はてなブログ
成長が一段落した時点からずっと、私の胸はCカップだった。
 
当時セブンティーンの下着特集ページに書かれていた「バストサイズの測り方」を見ながらメジャーで測った結果、アンダーが70cm、トップが86cmだったからだ。
見た目も特に小さくも大きくもない、普通に一般的なサイズの胸だと思っていた。

ブラを着けている時、なんとなく窮屈に感じたり外した時に軽い痛みを感じたりしたこともあったけど、それは安物のブラを着けているからだと思っていた。

女性誌の下着特集やネットの情報では、必ずと言っていいほど「サイズはお店で測ってもらうべき」という意見を耳にする。

けれど実生活に支障をきたしているわけでもないため、わざわざ自分からその機会を作ってお店に測りに行く事はなかった。

大学時代の同級生に、見るだけでも巨乳だとわかる胸の持ち主がいたけど、その子は自分の胸を「Dカップ」だと言っていた。
 
「あのボリュームでDなら、それより小さい私はCで間違いない」
 
そう確信した私は、自分の乳のサイズを疑うことなくここ数年を過ごしてきた。
 

そんなある日、イベントで背中の大きく開いた服を着ることになったので人生初の「ヌーブラ」を買いに行くことになった。

ネットや雑貨屋でも安く売られているのは知っていたけど、サイズ選びや付け方を間違えてうっかりポロリなんてことになったら大変だと思って、ちゃんとした下着屋で買うことにした。

とりあえず、近所のショッピングモールに入っているランジェリーショップに足を運んだ。

いくつか種類のあるヌーブラを眺めていると、ミルクティー色の髪を内巻きボブにした小柄で可愛いお姉さんが声をかけてくれた。

 「ヌーブラをお探しですかぁ」

「あ、はい。選び方とかよくわからなくて」

そう言うと、お姉さんは私に普段付けているブラのサイズを聞いてきた。

「Cの70です」

「それならぁ、このシリーズのBですねぇ」

お姉さんはBサイズのヌーブラを取り出し、試着を勧めてくれた。

普段の下着を買う時は、自分のサイズはわかっているしデザインと金額だけで決めていたので、試着することはまずない。

しかし「ヌーブラ」という未知のアイテムを手に入れるために慎重になっていた私は、お姉さんの勧めに従って試着室に入った。

「カップをこう裏返してぇ、お胸の下から指一本分くらい上のあたりに貼り付けてくださぁい」

お姉さんの説明に沿って、人生初のヌーブラを装備した。

左右にヌーブラを貼り付け、プラスチックでできた真ん中のホックを中心に寄せて止める。
 

「こんなもんでいいのか・・・?」
  

不安になりながら鏡に写った姿を見ると、そこには不自然な半球体を両胸に貼り付けた不格好な女が立っていた。

鎖骨から腹にかけて、平坦な大地に突然ぽこっと人工的な丸みを帯びた物体が生えている、まさにそんな感じだった。

何かに似てる、この形。
 
 
そうだ、女型の土偶だ。
 

地理か世界史の授業中、資料集に載っていた縄文土器の数々が頭の中を駆け巡った。

「ドラえもんのび太の日本誕生」に出てきた土偶の敵キャラ、怖かったっけ・・・

そんな事を呆然と考えていたら、「いかがですかぁ」とお姉さんのアニメ声がカーテンの向こうから聞こえた。

「あっあの、なんか、付け方間違ってますかねこれ、それか私の胸じゃBには足りなかったですかね」

カーテンを開けたお姉さんにテンパりながら答えると、お姉さんはこう言った。

「あー、サイズちっさかったですねぇそれ。もう1コ大きいの持ってきますねぇ」

 
なんだ、サイズが合ってなかっただけなのか。
ほっと胸をなでおろし、次の試着に備えて両胸に貼り付けたヌーブラを剥がした。 

これも初めて知った事だけど、ヌーブラには結構な粘着力がある。
うっかりマジックテープの要領で勢い良く剥がそうとしたら乳首がもげそうになったので、中盤からそっと優しく剥がした。
2つのヌーブラを剥がし終えた瞬間、ふと気付いた。

お姉さん大きいサイズ持ってくるって言ってたよな。

当然カーテン開けるよな。

いくら下着屋だからって、乳首まる出しで待ってていいのか?

こいつ乳首出してるwまじうける後でfacebook書いとこwwとか思われたらどうしよう。

 こんな事ならヌーブラ剥がすの待てばよかったよぉぉぉぉ


と一瞬の間に後悔し、慌ててヌーブラを棚に置いて自分のブラジャーを着けた。
 
「よろしいですかぁ」

という声が聞こえたと同時にホックを留め終えた私は、ヒヤヒヤしながらも「大丈夫です」と答えた。

カーテンを開けると、私の姿をまじまじと見てお姉さんは言った。

「そのブラ、小さすぎませんかぁ」

「えっ?」

予想外の言葉に同様しつつ「いつも着けてるサイズなんですけど」

と答えると、お姉さんはさらに続けた。
 
「たぶんサイズ合ってないですよぉそれ」

 

「お胸が苦しがって泣いてますよぉ」

悲しそうな声でお姉さんはそう答えた。 

お胸が泣いている?

どういうことだろう。


要するに、お姉さんの中で擬人化された私の乳は、狭い檻に閉じ込められ本来の質量を包み込んでくれる面積の装備も与えられず無様にその形を歪めながら悲哀の涙を零しているらしかった。

 
「お胸のサイズ、測らせてもらってもいいですかぁ?」

ヌーブラの話などまるで最初から存在しなかったかのように、お姉さんの関心は私の胸のサイズに向けられていた。
 
「あ、はい!」
 
慌ててブラを脱ごうとする私をやんわりと制止し、メジャーを胸の周りに滑らせるお姉さん。 
胸のサイズはブラを着用したまま測るらしい。

そんな事すらも知らなかった自分を恥じつつ、されるがままの状態で結果を待つ私。

お姉さんは目盛りが0と交差する部分を、体を屈めて真剣に見つめている。

「最低でもDはありますよぉ・・・いや、Eいくかなぁ・・・」

 お姉さんのくぐもった声が私の胸元から聞こえてきた。


「92ですねぇ。ってことは、Fですよぉこれ。F70です。」
 

お姉さんの晴れやかな声で、朗々と測定結果が発表された。

 

 

  エ  フ  ! ! ! ? 

 

 

 

鳩が豆鉄砲を喰らった顔というのは、まさにあの時の自分の顔だったと思う。
 
「測ったらDカップあったりして〜お姉ちゃんに自慢してやろへへへ」

なんて考えていたら、まさかの3階級アップだったのだ。

呆然と立ち尽くす私に構うことなく、お姉さんは続けた。

「自分のお胸のサイズ間違ってる人、ほんっと多いんですよぉ」

自分で測る場合、慣れていないと正しく測れないこともあるらしい。

かといってお店で測ってもらうのかと言うと、

・恥ずかしい

・時間がかかる

・測ってもらったら買わないといけない雰囲気になりそう

等の理由から、フィッティングをしないお客さんというのは非常に多いらしい。
お姉さんの経験から言って、お店で測ったことがないという人のうち、実に8割以上が実際よりも小さいサイズを自分の胸のサイズだと思い込んでいるとの事だった。

「それにしたって、ここまで小さいカップつけてる方めずらしいですけどねぇ」

「そ・・・そうなんですか・・・。なんか窮屈だな―とは思ってたんですよねー・・・」

「ちょっとF70のブラ取ってきますねぇ」と言って試着室を去ったお姉さんを、今度はブラを脱がずに待った。

やがてお姉さんが持ってきたのは、広大な面積の布地を使用した大きな紺色のブラだった。

通常は2個の背中ホックが3個も付いている。

そのブラには広い面積を十分に活用して全面に綺麗な刺繍が施されており、「大事なものを大事にするための装備」というオーラが漂っていた。

 ショーツとセットで1,900円というドラクエで言うところの「ひのきのぼう」を着用していた私からすると、一撃で敵を斬滅できそうなほど高級で強力な装備だった。

 いつも通りの着かたでそのブラを着けると、カップの上の方が少し浮いている。

 「やっぱりFとか大きすぎるんだ・・・」

 と現実に戻ろうとすると、お姉さんが「失礼しまぁす」と言ってカップの中に指を差し入れてきた。 

お姉さんの指はしっとりとしていて柔らかかった。

お姉さんは乳の側面をそっと持ち上げながらカップの中に収納し、ストラップの脇にはみ出ていた肉を優しく内側へ誘った。

 最後にストラップと肌の間に人差し指を入れてすぅっと背中に向けて滑らせると、これまで体感したことのないフィット感と一体感に私の乳は包み込まれた。

  
鏡を見て、さらに愕然とした。
 
な、なにこれ。
 
これが私の胸!?

さっきまでは腫瘍か異物としか思えない存在だった私の貧相な乳は姿を消し、その代わりに鎖骨からふっくらとした曲線を描きながら豊かな丸みを描くボリューミーなバストがそこにあった。

まるでピーチジョンのカタログで羽根とかレースとかをまといながらポーズを決めるランジェリーモデルのような胸だった。

「やっぱりFで正解でしたねぇ。とってもキレイですよぉ」

満足気に私の胸を見つめるお姉さん。


「あの、このブラ、買います。」

ヌーブラという当初の目的をすっかり忘れ、そのブラとお姉さんのフィッティング技術に魅了された私は、ブラジャー3,780円とお揃いのショーツ1,250円という予想外の出費にも動じる事なくあっさりとそれを購入した。
  
その後で、すっかり忘れていたヌーブラを正しいサイズで試着して買った。(結局ヌーブラのサイズもDになった)
  
会計を終えたお姉さんは、ふんわりと優しくほほえみながら言った。

 
「体重とか体型が変わるとお胸もけっこう影響受けるんでぇ、一年に一回はフィッティングに来てもらった方がいいですよぉ」


「はい、また着ます。絶対」
 

お姉さんの営業テクが優れているのか「お胸」への熱意がそうさせたのか、とにかく私は感動した。

ヌーブラと合わせたら一万円近くになったけど、その感動に見合うだけの出費だったと思っている。

 

正しいサイズのブラを正しく着けると、胸の形が本当に綺麗に見える。

前から見た形が綺麗だから、自然に背筋を伸ばしたくなる。

服を着てもバストトップの位置が高いので、背筋を伸ばすと上品で知的な印象になる。

 
これを読んでる人で、もし胸のフィッティングをしたことがない人がいたら、絶対にしてもらった方がいい。

しかも、若いうちに行ったほうがいい。

サイズの合わないブラを着け続けていると、胸の形がいびつになり垂れやすくなるという。

胸には筋肉が無いので、一度形が崩れたり垂れたりしたら元に戻らないとお姉さんは言っていた。

 「お胸ってぇ、大事にしてあげるとそれだけの価値を返してくれるんですよぉ」
 
お姉さんによると、丁寧に手入れをしてあげた乳は年をとっても「きれいな垂れ方」をしてくれるらしい。

それが一体どんな垂れ方なのか想像もつかないけど、私の人生において特に大活躍する機会もスキルも持ちあわせていなかった乳が今では私の自慢のパーツになったことは確かだ。

 
「ゆうわくのけん」として使えるかどうかはまだわからない。

 
それでも、いつか来る機会のために大事にしてあげようと思う。

出典:Cカップの土偶女が突然Fカップになった時の話
リンク:http://bswbp0916.hatenablog.com/entry/2013/09/21/154736
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