歌手のASKAが覚せい剤取締法違反容疑で逮捕後、証拠となった尿をすり替えていたことが発覚し不起訴処分になったことは記憶に新しい。 このような捜査の不手際が再発することを防止するため、尿の採取を行う場合は採尿の一部始終を必ず撮影するよう指示する通達が警察庁から各道府県警に出されていたことが明らかになった。 捜査関係者によると、この通達を受けて以降、被疑者が女性の場合における尿の採取に支障が生じているという。従来は、被疑者が女性の場合はプライバシーへの配慮から個室のドアは閉めた上で個室の外に女性の警官が待機し、任意で採取した尿の提出を受けていた。 しかし、採尿の過程を撮影するよう指示した通達には、撮影を男性被疑者に限定するとの記載はない。女性の被疑者に対しても採尿の過程を撮影する必要が生じ、任意での尿提出が難航するケースが増えているという。 都内に住むAさん(20代女性)は、同棲していた男性が覚せい剤取締法違反で執行猶予付きの判決を受けたが、家宅捜索を受けた際に自身も使用の疑いをかけられ、任意同行した病院で屈辱的な採尿をされたという。 病院の女子トイレにおいて、個室の扉を閉めさせてもらえず、女性警官による撮影を受けながらの採尿。 採尿の様子を撮影されると聞いたAさんは、最初は任意の採尿を拒否したものの、このまま任意で出さない場合は強制採尿になると女性警官に告げられ、泣く泣く撮影を承諾したという。 強制採尿は任意の採尿を拒否する被疑者に対する最終手段で、医療用カテーテルを尿道から挿入し、尿を我慢している筋肉をこじ開けることで強制的に尿を排出させる手法だ。 採尿を拒否する被疑者が抵抗して暴れることも多いため、強制採尿は被疑者の手足を拘束して行われ、下半身を覆っている着衣は警察官の手によって強制的に外される。 性別を問わず下着まで脱がされ、あらわになった尿道からカテーテルが挿入されていくと、本人の意思に反して尿の排出が始まる。 その様子も当然に撮影し、本人の尿を採取した証拠にするそうだ。 強制採尿の説明を聞いたAさんは恐怖にすくみ、撮影を受けながらでも任意に尿を出すことを了承した。 撮影中、屈辱で顔を伏せようとしたが、顔を上げるように女性警官に言われ、採尿中の表情も撮影された。尿を出している人物が特定できない映像では証拠にならないからだという。 尿検査の結果はシロ。同居人が薬物を使用していただけで、Aさん自身は薬物を使用していなかった。 ASKAの事件をきっかけに任意採尿に撮影が必要になったと聞いたAさんは、ASKAの尿すり替えによるとばっちりだとして納得がいかない様子だった。 女性警官による対応であっても、撮影がされたのでは男性の警官に事後的に映像を見られてしまう恐れがある。 女性については従来のやり方通りとし撮影は行わない等、男女の区別を設けてほしいと語ったAさん。 ASKAの事件が思わぬところで余波を生み、薬物事件の疑いをかけられた者は性別を問わず採尿の様子を撮影されることになった。Aさんのような女性にとっては非常に迷惑なことをしてくれたと思うことだろう。 前述の捜査関係者によると、撮影が必要になったことで、被疑者が若い女性である場合における任意での採尿が難しくなっているという。 これまでであれば難なく任意採取に応じたと思われるケースであっても、個室を開けたまま撮影もすると聞くと、「屈辱的だ」と言い採尿に応じないケースが増えたという。 そのため、他に有力な証拠がない場合は捜査員が怪しいと思っても尿検査ができず、女性を帰宅させざるを得ないことから、摘発に支障が生じている。 注射器を所持しており腕に注射の跡がある場合など、強制採尿令状を取得できる状況であれば最終的には強制で尿を採取できる。しかし、令状を取得するには手続が煩雑なことから、できるだけ任意で採尿して終わりにしたいそうだ。 撮影される屈辱感から、任意の採尿に応じないと抵抗する女性を拘束して強制採尿することも捜査員の負担が大きいことから、従来のやり方に戻してほしいというのが捜査員の本音のようだ。 出典:雑誌からの転記 リンク:なし |
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