モブおじさんという存在をご存知だろうか。 ボーイズラブ、通称BL発祥の(たぶんね)言葉で、作品内でAV男優のような役割をするおっさんのことである。 彼らにはだいたいの場合名前はなく、時に顔もなく、太ってメタボな場合は多く、ただ誰かをレイプするためだけに登場する。 そんなモブおじさんと、幼稚園の頃からかれこれ15年近くセックスしていた。もちろん妄想の中で、だ。幼稚園の頃から小学生くらいは、性的な興奮と言うよりは「おじさん怪物に身体を固定され、無理やり大切なハートを盗まれてしまう」というものだったが、まあ本質的な部分は同じなのでカウントすることにした。妄想の中の私はAV女優のように、現実にはありえないシチュエーションでモブおじさんに犯され続けた。下着会社の面接を受けたら面接官のモブおじさんに犯されてしまうのと、痴漢にあって電車で犯されてしまうのが二大テーマだった。 だんだんと大人になるにつれて、私はMなのか?と悩むようになった。もちろん彼氏には言えない。彼氏に抱かれながらモブおじさんに侵されていると想像して無理やり濡らしていた。 そんな私もモブおじさんと別れを告げる日がやってきた。あるときふと、モブおじさんに犯されながら、現実のモブおじさんとか絶対に嫌なのに、どうして妄想のモブおじさんはこんなに良いのだろう?と考えて、一つの結論を得た。モブおじさんとは要するに、人型のバイブレーターだ。プラスチックのバイブレーターだと味気ないので、筋肉と脂肪と皮膚をつけた。変態である必要があったのは、受け身のマグロの私に激しいセックスをしてくれる人=性欲が強い人=性欲の擬人化であるモブおじさんという単純な連想からだった。 そう思うと急につまらなくなって、モブおじさんとセックスしなくなった。そこから少し後に別の彼氏ができて、私はそれまでの受け身のマグロのようなセックスをやめる必要性を実感して、積極的になるようになった。対等なセックスはモブおじさんでは得られなかった謎の幸福感みたいなのをもたらしてくれて、私はある時にモブおじさんが「もう戻ってきちゃダメだよ」という声を聞いた。 イマジナリーフレンドはやがて役割を終えて消失すると倫理の授業で習った。こんな感じなのか、と思った。役割を終えて出て行ったので寂しさなどはないが、なんとなく書いてみたくなった。 というわけで、モブおじさん、15年間もありがとうございました。 またどこかの迷える少女を、実際の危険な大人と関わりを持たせない抑止力として、ご活躍されることを願っています。 出典:増田 リンク:https://anond.hatelabo.jp/20170707104555 |
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