夫の上司に心まで寝取られてしまった人妻 (寝取られ体験談) 11345回

2023/01/07 19:11┃登録者:えっちな名無しさん◆OSf2.kGc┃作者:名無しの作者

■ポイント

この寝取られ小説のテーマは、『上司による心と体の浸蝕』。

1人の男により人妻が心と体を揺さぶられ堕ちていく姿を長編で描いています。

夫の上司の策略により夫思いの人妻が寝取られていく様子がメイン。

やり手で男性としても夫よりも格上の上司によって徐々に塗り替えられていく人妻の姿が楽しめます。

長編の人妻寝取られ小説をじっくり読みたい方におすすめの作品です。




目次
第一話『人妻を寝取ろうと暗躍する上司』
第二話『夫の上司に寝取られてしまった人妻の唇』
第三話『唇を再び奪われ心を浸食され寝取られていく人妻』
第四話『寝取られ縮まる二人の距離とすれ違い始める夫婦』
第五話『夫の寝取り上司との淫らな取引』
第六話『寝取られ繋がってしまった二人』
第七話『変わっていく二人の関係と寝取られる人妻の心』
第八話『侵され寝取られた夫婦の寝室』
第九話「受精する寝取られ人妻」
第十話「心まで堕とされ寝取られた人妻」


第一話『人妻を寝取ろうと暗躍する上司』
主要登場人物
・遠藤浩介 (夫)
・遠藤未来(妻)
・浦田健吾(現在の浩介 の上司であり、妻の元上司)

あなた-もう起きる時間よ!
お仕事遅刻しちゃうよ!



妻の未来の高く可愛い声で、毎朝起こされるのが、夫である浩介の一日の始まりの合図だ。

妻の名前は、遠藤未来といい今年で25歳になる。



夫の名前を遠藤浩介といい、今年で29歳になる浩介の妻未来は、芸能人でいうと広末涼子を、幼くしてかわいくした感じだ.。

身長は、150cmでバストはDカップで、身長が低いからか少し幼児体系な感じの外見をしている。



現在浩介が勤めている専門商社にて営業として新卒入社にて配属されたことが、浩介と未来の出会いのキッカケだった。

未来は、ビジュアルも良く、愛想がいいこともあり、入社して数ヵ月で、社内で評判の女性社員になった。同じ部署ということもあり、浩介と未来は、自然と接することも多く、すぐに仲良くなった。



当時の浩介は、奥手で、女性を口説くこともまともにできずにいたため、彼女もいない状態だった。

付き合うきっかけになったのは、定期的にある会社の飲み会だった。



その日、めずらしく場が盛り上がったため、解散が遅くなり終電がなくなってしまった。

当時浩介は、会社の近くにアパートを、借りていたため、終電を逃した未来を、部屋に泊めてあげることした。



未来も、当時は浩介のことをただの気の合う同僚程度にしか見ていなかったようで、特に警戒することもなく 部屋に来てくれた。

結局その日は、朝まで浩介の部屋で未来と雑談をして飲み直した。



これまでの恋愛のこと、仕事のこと、悩んでいることなどお互い語り合い気付けば朝になっているくらい意気投合した。

特に盛り上がったのが、お互いの共通の上司の浦田の悪口だ。



浦田は、45歳で離婚歴のある独身。

仕事も抜群にできビジュアルは、そこそこ良いが、女性社員にすぐに手を出すとの噂が広がっており あまり評判が良くない上司だった。



酒が入っていたからか、未来が秘密にしていることを教えてくれた。

それは、未来が浦田から食事の誘いを、しつこく受けているとのことだった。



当然、何回も丁寧に断っているそうだが、しつこく何回も誘ってくるらしい。

話を聞くと、未来は浦田のことが生理的に受けつけないくらい嫌いとのことだった。



その理由は、女性にすぐ手を出すという軽い性格の男が、本当に許せないからだと熱く語っていた。

浩介は、その話を聞き、未来の真面目で明るい性格と外見に惹かれている自分に気づいた。



なぜか、上司である浦田に未来が口説かれていることに嫌悪感を感じている自分がいた。

その日は、そのまま解散した。駅まで未来を、送り帰ろうとした時、浩介の携帯に未来からLINEが、入った。



「昨日は、ありがとう。楽しかった!お礼に次の休みご飯に行かない?」

思いもかけない誘いに浩介は、舞い上がってしまった。



当然すぐにOKの返事をし、食事の約束を取りつけた。

食事は、あらかじめ調べて決めていた、お洒落なイタリアンレストランにした。店の雰囲気も良く未来も気に入ってくれた。



食事も終え、店の近くにある公園で、俺は未来に告白した。

緊張していてなんて告白したか覚えていない。未来は、浩介を受け入れてくれた。数年ぶりの彼女に天にも昇るような気分になった。



その後、色々あったが、順調に交際を重ね3年後に結婚し今に至った。

結婚後は、未来は会社を寿退社し専業主婦になった。



夫婦の間には、まだ子供はいない。週3くらいの頻度で子づくりしているが、中々子宝に恵まれなかった。

未来は、まだ25歳だし、すぐにできるよ! と明るく言ってくれるのが、浩介には、救いだった。 浩介は妻の未来に愛されていると毎日感じていた。



元々未来は、付き合っていた時から変わらず俺を第一優先に考えてくれている。

浩介が困ってる時や落ち込んでいる時など、少し顔をクシャっとしたあどけない笑顔で常に隣にいてくれた。



浩介にだけ見せてくれる未来のその笑顔が、浩介は大好きだった。

これからもずっと自分の隣でその笑顔を見せてくれると信じていた。浩介は、現在も未来と出会った会社に勤めている。



今の上司もあの時と変わらず浦田だ。

浦田は、仕事はできるしビジュアルもそこそこ良いからか、周囲の人間を少し見下している所がある。



特に自分の直属の部下に対しての接し方には、問題があり、部下からの評判は、最悪だった。

この時浦田直轄、つまり俺が所属している第二営業部の業績は、前年比78%と落ち込んでいた。



当然浦田は、毎日機嫌が悪く部署内の雰囲気は、悪かった。

特に営業成績が、悪い人間は、徹底的に浦田によってつるし上げにあった。



毎日の恒例行事になってしまったが、朝礼の時に、全員の前で、立たせ長々と説教をはじめるのだ。

これによりすでに数人の営業部員が、退職に追い込まれた。



営業成績が、真ん中より下の浩介も、浦田のターゲットになるのは、時間の問題だった。

家のローンもまだ20年以上あるため、ここで職を失うわけには、いかなかったので、浦田のターゲットにならないよう、警戒しながら日々仕事をしていた。



ある日、浦田に呼び出しをくらった。

ついに自分が、ターゲットにされてしまったかとため息をつきながら浦田の部長室に急ぎ足で向かった。



何を言われるのかと緊張した面持ちで、浦田に挨拶をした。

「遠藤君今日は、忙しいところすまないね。」



「いえ、大丈夫です。今日は、どうされたのですか?」

「いや実は、ちょっと困ったことがあってね。遠藤君にお願いしたいことがあるんだよ。」



「はぁ・・・どうなされたんですか?」

浩介はこの瞬間、少し安心した。なぜかという呼び出されたのは、営業成績のことが関係していると考えていたからだ。



それになぜか今日の浦田は、いつもと違いなぜか少し態度が下手にでるような感じだった。

「実は、私の秘書の田中さんって知ってるだろ?」



「はい。まだ若いのに優秀な方ですよね。」

「実は、その田中さんなんだけどさ、今月いっぱいで退社することになってしまったんだよ。」



「えーそうなんですか?また突然ですね。何かあったんですか?」

浩介が、そう聞き返すと何かを隠すような感じで浦田は答えた。



「いや、特に何かあったわけではないんだけどね。

急に辞めるなんていいだされたもんだから困ってるんだよ。



ほら彼女優秀だっただろ?私のスケジュール管理や身の回りの仕事もサポートしてくれていたしな。

そのような人材が、急にいなくなると私の業務にも支障がでるんだよ。そこで、遠藤君にお願いがあるんだが・・」



なぜか普段より腰が低い。浦田らしくないと浩介は、感じた。

「俺にできることがあればなんでも言ってください。」



少しめんどくさいと思ったが、浦田の機嫌取りのため社交辞令でそう言った。

「そうか。ありがとう。実はそれでお願いというか相談があるんだが、椎名君を、復帰させて欲しいんだ。彼女ならこの会社のことも仕事の流れもある程度知っているし私の秘書にピッタリだと思ってね。あ・・・今は、椎名さんではなくて遠藤さんか。悪い悪い。」



浦田のお願いとは、浩介の妻である未来を、自分の秘書として復職してほしいという内容だった。

「なるほど・・・そういうことでしたか。未来も今ちょっと忙しいので、難しいと思いますよ。」



「でも今は、得に仕事もしていないんだろ?それにまだお子さんもいないって話ぢゃないか。 家のローンだってまだまだ残ってるんだろ?いい条件だすからさ頼むよ。」

「はぁ・・わかりました。では、今日妻と相談してからでもいいですか?あまりいいお返事は、できないと思いますが。」



この時、浩介は、なぜか少し違和感というか嫌な感じがしたので、嘘を言って断ろうとした。

確かに未来が、仕事に復帰してくれれば、生活も楽になる。



それに浦田は、こう見えて仕事ができるからか社内でも力を持っていた。

人事権はないが、浦田が人事部に掛け合えばある程度の条件は、出せるだろう。



返事を濁したのは、浦田が原因だった。結婚前に未来は、浦田に幾度となく口説かれていた。

毎回うまくかわしていたが、この時の経験から未来は浦田に強い嫌悪感を持っていたのだ。



その浦田の秘書の仕事なんて未来は、嫌がるに決まってると俺は思っていた。

「おおそうか。いい返事を期待しているよ。本当に困ってるからさ。頼むよ。」



「はぁ・・・あまり期待しないでくださいね。」

とりあえずその日は、浦田との話はこれで終わった。



説教もなくこの日は、平和な1日だった。浩介は、今にして思えばこの時はっきりと断っておくべきだったと思う。

このキッカケが、すべてのはじまりだったのだから



この日、自宅に戻り、未来に今日浦田から言われたことを、そのまま伝え相談した。

案の定、未来は、嫌悪感満載の感じで嫌がった。



しかし仕事に対しては、意外にも前向きだった。

「浦田部長のことは、嫌いだけど、これからのこと考えたら私も働いた方がいいと思うの」



「そうかもしれないけど、おまえ大丈夫か?今回の仕事は、営業ぢゃなくて浦田部長専属の秘書だぞ?」

少し心配になった浩介は、再度未来の意見を確認した。



「頑張ってみようかな!嫌なら辞めちゃえばいいし。それに浦田部長に何かされそうになったらすぐ浩介に助けてもらうし!」

「わかった。未来がいいなら明日浦田部長に話すよ。本当に大丈夫なのか?無理してない?」



「大丈夫だよ。私がんばる。それにお金も必要でしょう?」

「ごめん。そうだよな。無理させちゃって本当にごめんな。俺も頑張るからさ!」



「無理なんてしてないよ。私は、浩介と一緒にいれるだけで幸せだから。」

「それに浩介と私の赤ちゃん欲しいし。」



「ありがとう。本当にありがとう。未来と一緒になれて本当によかったよ。」

「私もだよ。浩介キスして。」



甘えるようにキスを求めてきた未来は、本当にかわいく愛くるしい。

浩介は、未来にキスをし、そのまま寝室までエスコートした。未来を、ベットに寝かせまたキスをした。



そのままパジャマを脱がせ、お互い裸になった。

恥ずかしがり屋の未来は、今でも裸姿を見せるのを嫌がり、すぐに毛布をかけて隠そうとする。



浩介は、その姿が、愛おしくすごく好きだった。

Dカップある胸を、ゆっくり揉みほぐしていくと未来は、感じてきたのか恥ずかしそうに顔を隠した。



薄いピンク色の乳首を、舌で転がすと、吐息とともに未来の声が漏れてきた。

はぁ・・はぁ・・あ・・ぁ未来の秘部に触ると、すでにかなり濡れていた。



指を入れ、中をかきまわすと未来は、さらに声が大きくなり、感じだした。

本当は、未来に口でしてほしいが、それは夫婦の中での暗黙の了解で、禁止になっていた。



未来は、恥ずかしがりやのせいなのか、一度もフェラを、してくれない。

浩介は未来を寝かせ、正常位の態勢で挿入した未来は、さらに声を大きくし感じてくれた。



浩介も早漏のせいなのか、感じやすく声を出していた。

「はぁ・・・あぁ・・あ・・・・浩介ぇ・・・大好きだよ・・・・私のこと愛してる?」



「はぁはぁ・・・愛してるよ未来・・・・・・あぁごめんもうイキそう」浩介は、動きを速め射精の準備に入った。

「はぁ・・あ・・・ぁ・・・・浩介ぇ・・・・好きだよ・・・・」



「はぁ・・・未来イクよ・・・・愛してるよ・・」

浩介は、お互いの気持ちを再確認しあうと、未来の中で射精した。



早漏なせいであまりSEX中、長持ちしない。

そのため、長時間のSEXはできなし、体位もいつも正常位 ばかりだ。



たまに未来が、本当に満足してくれているのか不安になっていた。

お互い、性に対して疎いというか積極的ではない方なので、いつも夫婦のSEXは、ワンパターンになってしまっている。



浩介自身、かなり淡白な方なのでSEXには、どうしても自信が、もてなかった。

行為が、終わった後は、いつも未来が恥ずかしそうにして甘えてくるのが、お決まりだった。



最近は、赤ちゃんできてたらいいねと言ってくるが、その言葉を聞くとなぜか未来に対して申し訳ない気持ちなってくる。

赤ちゃんができないのは、もしかしたら自分に原因があるのではないか?という不安があったからだ。



特に不妊の検査などは、していないのでわからないが、もしこのまま子作りをして赤ちゃんができなかった時は、病院に行って検査をしようと考えていた。

その日は、未来は浩介にいつも以上に甘えてきてあまりよく寝れなかった。



次の日、出社して早々、また浦田から呼び出しをくらった。

浦田の部長室に出向くと、挨拶もしないで未来の件についての回答を、迫られた。



「遠藤君、さっそくだが昨日話した、椎名・・あいや奥さんの復職の件だがどうだった?」

「昨日妻と相談しましたが、短期間であれば大丈夫とのことですよ。」



「おおーそうか。それはありがたい。それぢゃあ、さっそく来週から出社するよう伝えてくれ。こちらも準備しておくから。」

「わかりました。ただ2ヵ月だけって約束でお願いします。妻もそれならと了承してくれましたので。」



「おおそうか。2ヵ月とは短いが、この際我儘はいってられないからな。わかったよ。よろしく伝えといてくれ。」

2ヵ月限定にしたのは、浩介の独断だった。



理由としては、浦田と未来を、長期間一緒にいさせたくないから。

前に話したが、浦田は、以前未来のことを、しつこく口説いていた。



浦田からこの話をされ、未来が復職すると決まった時から、浩介の中で少し不安の芽が育ってしまっていた。

未来のことは信じているし俺たちの夫婦仲も良好だ。



しかし、この浦田という男は、気に入らないが、優秀だ。前にも話したが、能力も高く社内でも力を持っている。

また未来のことを、口説く気ではないかと俺は不安になっていた。



器が小さいと言われればそれまでだが、予防線のつもりで2ヵ月をいう期間を設定した。

俺が、2ヵ月限定と伝えた時、浦田の表情が、少し曇ったのが気になったが、とりあえず条件を、承諾してくれたので、少し安心した。



その日、浩介は自宅に戻り未来に来週から出社すること、また2ヵ月限定の仕事であることを伝えた。

2ヵ月限定にした経緯と自分の考えを、正直に未来に伝えた。未来は、これ以上ないくらいの大笑いをしだした。



「何笑ってるんだよ?俺は本気で心配してんだぞ。」

「だってありえないんだもん。浦田部長だよ?私本当にあの人のこと嫌いだったし。ビジュアルは、確かにそこそこいいのかもしれないし多少女の扱いが、うまいのかもしれないけど。



それに、昔何回も口説かれて徹底的に断ってあげたからもう大丈夫でしょ。私は浩介のことしか興味ないもん。本当に大好きで愛してるし。 」

「そっか。ありがと。ちょっと不安になってさ。ごめんな。俺も未来のこと大好きだし愛してるよ。」



「ねー浩介キス。」

いつもように俺に甘えながらキスを求めてくる未来が、いつも以上に愛おしく想えた。



この日も、愛し合い俺は、未来の中で射精した。

そして次の週、未来の初出社の日がやってきた。



お互いが一緒に家を出て同じ会社に向かうのは、なんか変な感じがしたが、これもこれで新鮮でなんか楽しかった。

その日、初出社だからか、珍しく未来の表情が、いつもより緊張していた。



会社に到着後、一緒に浦田部長のところまで挨拶に出向いた。

「おおー久しぶり。元気にしてたか?来てくれてありがとな。2ヵ月の短い期間だけどよろしく頼むよ。」



「お久しぶりです。こちらこそ2ヵ月だけで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。」

「いやいや2ヵ月だけでも十分だよ。それにしても相変わらずかわいいね。結婚しても変わらないね。」



「またまた浦田部長も相変わらずお上手ですね。」

浦田は、浩介には目もくれず未来と話し出した。



未来も久しぶりだからか、少し硬くなっているが、嫌がるそぶりも見せず普通に会話をしていた。

驚いたのが、未来のデスクは、営業部の室内ではなく、浦田の部長室に設置されていた。



以前は、浦田の秘書のデスクは、営業部の部屋の中に設置されていた。

浦田によれば、連携を取りやすくするため、部長室に設置するとのことだった。



恒例の朝礼が終了後、浩介は、営業先へあいさつ回りにのため、会社を後にした。

未来のことが、心配だったが営業に集中するため考えないようにした。



浦田との約束で、未来の勤務時間は、基本的に8時から17時までにした。

家庭に支障がでるといけないので、勤務時間については、浦田に交渉して短くしてもらった。



営業先への挨拶も終わり、会社に戻ったのは、18時過ぎだった。

すでに未来は、退社しているようで、部長室には、浦田の姿しかなかった。



営業部と部長室は、隣同士の位置にあり、浦田の性格なのか部長室の扉は、いつも開けっ放しになっていることが多く、簡単に部屋の中が覗けるようになっていた。

戻ってきて早々に浦田が話しかけてきた。話した内容というのは、未来のことだった。



「いやーやはり私の目に狂いはなかったよ。未来君は、優秀だから仕事が進んで助かるよ。」

「そうですか。ありがとうございます。妻にも伝えておきますね。」



「大丈夫だよ。今日さんざん褒めてあげたから。未来君にもよろしく伝えといてくれ。」

「わかりました。伝えておきます。」



浩介は、少しムッとした。なぜかというと、浦田が、未来君と下の名前で呼んでいたからだ。

それに、なぜか浦田がいつもより機嫌がいいのが、なぜか腹が立った。



その日、浩介が自宅に戻ると未来が、いつも通り笑顔で出迎えてくれた。

一緒に食事をとりながら、今日のことについて話が盛り上がった。



主な話の内容は、浦田の愚痴だ。今日は、ひたすら雑用を、やらされていたとのことだった。

「浦田部長って人の使い方が雑なんだよね。だからみんなに嫌われるんだろなぁ・・」



「あーあれは普通だから。そのうち慣れてくるよ。未来のこと優秀だって褒めてたぞ。」

「それ今日飽きるほど言われた。あと浦田部長の自慢話とか武勇伝を、1日中聞かされたよ。」



「自慢話は俺もよく聞かされたなぁ。どんな話聞かされたの?」

「今まで口説き落とした女の数とか仕事の自慢話とか・・・・・・とりあえず色々!話聞いてて再確認したけどやっぱりあの人最低ね。」



女癖が、悪すぎるし、自分以外の人間のこと低く見すぎてるのが、話し聞いててわかった。

やっぱり私あの人大嫌い。



「そっか。2ヵ月だけだけど大丈夫か?続けられそう?」

「んーなんとか我慢して頑張るね。浩介と幸せになりたいし。」



この日は、いつものように俺と未来は、愛し合った。

それから1週間が経過しようとしていた。

第二話『夫の上司に寝取られてしまった人妻の唇』
未来は、元々要領がいい人間のため、すぐに会社や自分の業務内容にも慣れてきた。

だが、相変わらず浦田には、慣れていない様子で、ほぼ毎日家に帰ったら浦田の愚痴を聞かされていた。



浩介からしたら浦田と仲良くされるよりそっちの方がよっぽどいいと感じていた。

しかし、1週間経って未来の浦田に対する印象が少し変わっていることに気がついた。



会話の中で、浦田の愚痴ばかり言っていた未来だが、浦田の仕事ぶりについては、一切文句など言わず、むしろ褒めていることが多くなっていった。

浩介も正直、浦田の仕事の能力については、認めざる得ないくらいだった。



未来の口から浦田のことに関しては、悪口以外の言葉は、正直聞きたくなかった。

浩介は、自分の中で不安に感じていたことが、少し現実化してきていることに気がついた。



この時は、たった2ヵ月だけだし、それに仕事のことで印象が変わったくらいだし大丈夫と思い込み自分を安心させていた。

未来と浦田の関係に大きな変化が訪れたのは、初出社から2週間後のことだった。



その日、主要取引先相手に対しての大きなプレゼンを、行う重要な日だった。

その取引先企業のプレゼンを、担当したのは、未来の夫である浩介だった。



浩介を、担当者に抜擢したのは、浦田だった。

2週間前に突然担当にさせられた浩介も、理由がわからず不思議だったが、これはチャンスと思い別人のようにガムシャラに仕事に取り組んだ。



未来も舞い上がっている浩介のことを、支えたいと毎日励ましていた。

浦田の策略が、すでに始まっていることにも気づかずに。



プレゼン当日は、浩介と浩介の上司である浦田、そして秘書の未来の3人で相手先の企業に出向きプレゼンを行う段取りになっていた。

データー取りや、資料の作成、司会進行もすべて浩介に一任されていた。



浩介も毎日徹夜して必死になり資料の作成や、当日の練習を入念に行っていた。

準備期間中も通常の業務は、あるため、浩介は未来と過ごす時間が、ほぼなくなっていた。



家に帰るのも日付が変わってることが多く、未来も仕事があるため、二人の時間がなくなっていた。

浦田の未来に対する態度と接し方が、変化したのも、浩介を取引先企業のプレゼンの担当に抜擢してからだった。



この時から、浦田は昔のように未来のことを、食事に誘ったり、取引先に挨拶に行くと嘘をつき 未来を、外に連れ出したりするようになった。

プライベートでの食事の誘いは、当然断っていた。



浦田の機嫌を損ねないようにうまくかわしていた。

しかし取引先に挨拶に行くと言われれば、浦田に同行するしか選択肢がないため、未来はしかたなく嫌々同行していたが、挨拶なんてそっちのけで、浦田おすすめのレストランや買い物などに付き合わされるようになった。



仕事だからと割り切っていた。

浦田は、営業畑出身ということもあり、話すのがうまかった。



また、女性の扱いも理解しているため未来は、一緒にいて退屈はしなかったし、冗談もうまく、浦田と一緒にいて笑うことが多くなっていった。

最初もっていた浦田に対する嫌悪感や警戒心も徐々に薄れていった。



この時は、未来自身そのことに気づいていないかった。



しかし、プライベートでの誘いは、頑なに断っていた。

何より浩介のことを、近くで支えてあげたいと考えていた。



日を重ねるごとに浦田の未来へのアプローチは、激しくなっていった。

未来もうまくかわすのには、限界を感じていたが、ハッキリと言ってしまえば、浦田との関係が拗れ仕事がしずらくなるし浩介にも迷惑がかかると考え、対応に悩んでいた。



最近では、浦田はスキンシップのつもりか未来のお尻を触ったり、頭を撫でたりとエスカレートしていた。

このままではいけないと未来は決心した。



次の朝、いつもの調子で、外食に誘ってきた浦田に未来はハッキリと伝えた。

「部長、私は、浩介さんの妻です。プライベートでの誘いは、一切お受けするつもりもありません。正直迷惑なので、やめてくれますか?」



すると浦田は、普段とは違った真面目な顔になりこう未来に言った。

「迷惑なのは、知っている。正直、未来君が、浩介君と結婚する前から私は未来君に好意を持っていたことは、気づいているよね?」



「まぁ・・正直少し気づいていました。でも私は、浩介と結婚しました。彼のことを愛しているしこれからもこの気持ちは変わりません。なので、もう誘わないでください。」



「私は、諦めないよ。正直そのために君に復職してもらったんだ。浩介君は、君に相応しくない。君のことを本当に幸せにできるのは、僕だけだ。」



「いい加減にしてください。私の気持ちは変わりません。」

この時、未来の目には涙が、溢れていた。なんで泣いてるのかは自分でもよくわからなかった。



ただ、これだけは確信した。

自分は、浩介のことを、本当に大好きで愛している。



涙で油断したのか、浦田に不意をつかれキスされてしまった。 浦田のガッシリした体につかまれ唇を奪われてしまったのだ。

浦田は、舌を入れようとしてきたが、未来は必死に歯を閉じて浦田の舌の侵入を拒んだ。



「やめてください。」

バシッと部屋に大きな音が響いた。



未来が、浦田の頬にビンタをしたのだ。

浦田は、微動だにせず真顔で未来を見つめていた。



未来は、パニックになりその場から走って逃げた。

結局その日は、体調不良ということにして早退した。



浩介は、未来と浦田との間にそんなことが起こっているとは知らず、プレゼンの準備に追われていた。

この日も帰りは、日付が変わるほどの時間になっていた。



未来は、浩介に話を聞いてほしかったが、大事なプレゼン前に動揺させたくなかったため、相談もしなかった。

次の日、未来は会社に行こうか悩んだが、浩介のこともあるため、出社した。



出社し朝礼を終えると浦田に呼び出された。浦田は、昨日のことに対し未来に謝罪した。

「未来君昨日は突然あんなことを、してしまい申し訳なかった。今後はこのようなことがないようにする。だから今まで通り出社してくれ。」



「わかりました。私も浦田部長の頬を叩いてしまい申し訳ありませんでした。でも二度とあんなことしないでください。」

「わかってる。君への気持ちが暴走してしまった。本当に申し訳なかった。」



この日から、浦田部長の未来への態度も通常通りに戻り、未来にとっては仕事がしやすい環境に戻った。

浦田は、女好きな性格を除けば、仕事もできてビジュアルも悪くないので、印象はよく見える。



部下への的確な指示、取引先とのコミュニケーションなど、外から見れば、とても良い男だ。

気づくと未来も、時々ボーと浦田に見とれてしまう時があるほどだ。



あの事件以来、なぜか浦田に対して未来が以前もっていた嫌悪感が、消えていた。

ただ、未来の中で、代わりに浦田に対する警戒心が、強くなっていた。無理やりであれ、夫である浩介以外に唇を重ねてしまった唯一の男。



自分のことを愛してるとまで言った男。

そんな男に夫である浩介だけのはずの心が支配されはじめていることに未来はまだ気づいていなかった。



そして、妻の未来に忍び寄る影に夫である浩介も気づいていなかった。

取引先とのプレゼンもいよいよ2日前になった。



一通り準備が整っており、後は当日のための練習という段階に入った。

浦田は、プレゼン前の決起大会ということで、三人で飲みに行こうと提案してきた。直属の上司ということもあり、断ることはできず結局承諾した。



浩介は、この時複雑な表情を浮かべる未来に違和感を 覚えたが、深く追及することはしなかった。

仕事で何かあったのか程度に考えていた。



愛しい妻の唇が、奪われていたことにも気づかずに。

飲み会当日、浦田が段取りしてくれた、少し洒落たバーにて3人で決起会がスタートした。



連日のハードスケジュールとストレスが溜まっていたのもあり、浩介のこの日のテンションは普通ではないくらい上がっていた。

緊張から少し開放されたせいもあり、すぐに酔いだした。



浦田は、飲み会では未来のことを、褒めたり、浩介の仕事に対しての突っ込みなど上司らしい態度で、接してきた。

未来も、少し安心して油断していた。



この決起会の浦田の本当の目的も知らずに。

浦田は、浩介は酒が弱いことを知っていた。



そして酒に酔うと寝てしまうことも。

決起会がはじまりだして2時間くらいが経過した頃、浩介が酔いつぶれてしまった。



いや、酔いつぶれるように浦田が調整したといった方がいいのかもしれない。

未来もそこそこ酔っていたが、意識はしっかりしているので、たいしたことはなかった。



浩介は、酔いつぶれ実質浦田と二人で酒を飲んでいる状況になった。

この決起会の浦田の狙いは、この状況だったのだ。



浦田は、自然な感じで未来の隣に移動した。



未来も酒が入っているからか警戒せずにいた。

「今日は来てくれてありがとう。楽しい時間を過ごせたよ。」



「いえこちらこそありがとうございました。浩介もいい息抜きになったと思います。」

「遠藤君も幸せ者だなぁ。こんな綺麗でいい女が奥さんだなんて。おっとまた口説いてしまうところだった。」



「もう浦田部長やめてくださいよ。恥ずかしいぢゃないですか。」

「本当のことなんだからしょうがないだろ。本当に未来君に僕の奥さんになってほしかったんだから。」



この時、浦田の顔が、あの時の真面目な顔になっていることに未来は気づいた。

しかし、不思議とこの時は、あの時のような警戒心がなく動揺もしていなかった。



酒が入っていたからなのか?未来の潜在意識が、浦田を無意識に認めていたからなのか?一度唇を重ねてしまった相手だからなのか?



浦田を男として見てしまっていたのか?考えられる理由はいくつかあるが、この日未来は、夫の隣で過ちを犯してしまった。



浦田にまっすぐ瞳を見つめられ、未来も無意識に浦田の瞳を見つめていた。

もうすでに、初めの頃にあった浦田への嫌悪感や警戒心は、ほとんどなくなっていた。



次の瞬間、浦田は、未来の頬にそっと手を添え、自分の顔を近づけ、未来の唇に自分の唇を重ねた。

未来は、あの時のように抵抗をすることは、なかった。 浦田のキスを、受け入れてしまったのだ。



しばらくして未来の方から唇を離した。

二人は、また顔が近い位置にあり、お互いの目を見つめあっていた。



浦田の瞳に引き寄せられるような感じがして未来は、浦田から目が離せなかった。

また浦田の唇が近づいてくるが、未来は拒むことをせず、また浦田と唇を重ねた。



浦田は、未来の頭の後ろに手をまわし、先ほどより固定した体制に持っていき、未来の唇を、今度は離さないように力強く唇を押しつけてきた。

次の瞬間、未来の口の中に浦田の舌が入ってきた。



以前、無理やり浦田にキスされた時は、舌を入れてきそうになったが、しっかりと歯を閉じてガードしていた。

しかし、もう未来は、浦田のことを受け入れてしまっていた。



拒むことはせず、浦田の舌を自分の口の中に招き入れた。

浦田は、少し興奮してきたのか、鼻息が荒くなり、未来を抱き寄せる手にも力が入っていた。



女慣れしている浦田でさえ、この状況は、それほど興奮する状況だったのだろう。

なにせ、何年も前から口説いていたが、相手にされず、しかも自分に対して嫌悪感すらもっていた女を、今堕としかけているのだから。



興奮し呼吸も荒々しくなっている浦田だったが、女性経験が多いだけあり、テクニックも一流だった。

未来は、浦田の舌を自分の口の中で受け入れただけではなく、自分から村田の舌に自分の舌を、絡ませてしまっていた。



当然浦田もそれに気づいていた。浦田は、優しく時には激しく未来の舌に自分の舌を絡ませた。

そして、未来の舌を吸ったり自分の舌を未来に吸わせた。



お互いの唾液を相手に送りあったり吸いあったりするようなキスを、夫の浩介が寝ている横で約10分も繰り広げていたのだ。

お互いの唇を離す時には、唾液で糸を引いた状態になっていた。



未来は、はずかしさが、極限まで達してしまったからか、顔が真っ赤になっていた。

唾液がついた未来の口を、浦田は優しく拭いてみせた。



未来は、うっとりとした表情で浦田を見つめていた。

浦田は、未来の瞳をまっすぐ見つめ、寝ている夫である浩介の横で、未来にこう言った。



「やっと俺のことを受け入れてくれたね。嬉しいよ。未来と唇で愛し合うことができて。」

「いやこれは・・・・・・」



未来は、言葉に詰まった。酒が入っていたとはいえ、あれほど嫌悪していた浦田のキスを、完全に受け入れてしまったのだ。

それも自分から舌を絡め、吸わせ、唾液交換までしてしまったのだ。



こんなキスは、夫である浩介とさえしたことがない。それほど未来にとっては、自分でも信じられない行動だった。

酒のせいにしたかったが、正直そんなに酔っていなかったし意識もはっきりしていた。



そのことは、未来も、そして浦田もわかっていた。

つまり今回は、完全に自分の意志で浦田のキスを受け入れてしまったのだ。



言い訳なんてできる余地もないほどの事実だった。

それも世界で一番愛してる夫の横で。 そんな未来の心を、読んでいるのか浦田は、この時をまっていたかのように未来を堕としにかかった。



「やはり未来に相応しいのは、浩介ではなく俺だ。今日唇を重ねてみてわかったよ。相性だって俺たちは良い。男しての力だって浩介より俺の方が上だ。」



「そんなこといわないでください。前にも言いましたが私は浩介さんのことを、愛しています。」

「じゃあ、なんで今俺のキスを受け入れたの?しかも浩介君が隣にいるのに。」



「それは・・・・・・」

未来は、はっきりと答えることができなかった。



いや答えられなかったのだ。

嫌悪していた浦田に惹かれはじめている自分の心に今日気づいてしまったから。



「言えないなら俺が教えてあげるよ。未来は、俺に惹かれ始めてるんだ。でなければ、君があんなキスを、男とするはずがない。」

そう言うと浦田は、また未来にキスしようと顔を近づけてきた。



拒もうと思えば拒める時間は、十分にあった。

しかし、残酷にも未来は、浦田のキスを、また受け入れてしまった。



今度のキスは、舌を絡めず浦田が、未来の上唇を、自分の唇で挟み軽く吸い込むようなキスだった。

すぐに浦田は、重ねていた唇を離し未来の瞳をじっと見つめてきた。



「未来に相応しいのは、浩介くんぢゃない。俺だ。未来の気持ちが変わるまで、俺は諦めないよ。」

浦田は、そう未来に伝えると3人分の会計をし、先に一人で店を後にした。



残された未来は、横で酔いつぶれている浩介に対し、泣きながら謝った。



浦田のキスを、受け入れてしまったこともそうだが、涙を流しながら謝った一番の理由は、自分の心が浦田に少しでもなびいてしまったことに対して罪悪感を感じてしまったからだ。



よりにもよって自分の夫のことを見下している男なのに・・・・・未来は、浩介を起してタクシーで帰宅した。最後に浦田に吸われた上唇には、まだ浦田の唾液の感触が残っていた・・・・・・



浦田は、内心にやりとほくそ笑んでいた。

浦田の過去の経験上、ここまできた女を、堕とせなかったことはないからだ。



つまり、浦田の中では、もうすでに未来は、自分の女になったのだ。

あとは、それを現実化するだけだと考えていた。



次の日、浩介は、ひどい二日酔いになっていた。

それも当然だ。



浦田が、浩介の飲む酒には、特別にアルコールが高くなるよう細工をしていたのだから。

これも当然浦田の計算通りの展開だった。



朝の朝礼で浦田は、突然浩介を指名し、いよいよ明日に迫ったプレゼンのリハーサルを、全員の前でやれと命令してきたのだ。



これには、重度の二日酔いの浩介もまいった様子だったが、部長である浦田の命令には、逆らう わけにもいかず、全員の前でリハーサルを、するはめになってしまった。



当然準備を、たいしてしていないので、内容は、グダグダに終わってしまった。

全員の目の前で、浦田は浩介のことを、公開処刑した。



もはや最後の方は、プレゼンの内容など全く関係なく、普段の仕事に取り組む姿勢や営業成績のことなどで、徹底的に吊るし上げにして浩介を餌に自分の力を、全員に誇示してみせた。



浦田が、本当に誇示したかったのは、自分の力の強さと浩介の情けない姿だった。

これを、マジマジと未来に見せつけ、浩介のことを、見限り自分を選ぶように心理的に誘導することが目的だったのだ。



浦田は、浩介を吊るし上げている最中に時折未来に視線を送り、自分の強さをアピールしていた。

未来は、自分の愛する夫が、仕事のことでとはいえ、全員の前でけなされている光景を、見せつけられ気分が悪くなった。



同時に昨日の出来事が頭をよぎり、なんとも言いがたい感情に支配されてた。



第三話『唇を再び奪われ心を浸食され寝取られていく人妻』
未来の唇は、昨日の浦田とのキスの感触がまだ残っていた。

朝礼で全員の前で公開処刑されたことによる浩介の心理的なダメージは、正直それほどでもなかった。

しかし、愛する妻未来の前で、恥をかかされたことに浩介は、強い怒りを感じていた。

重度の二日酔いで浩介の体調は、最悪の状態であったが、主要取引先とのプレゼンは、明日だ。

大きな金額が動くことになる重要なプレゼンのため、失敗は絶対に許されない。

なにより、明日のプレゼンには、未来も同席するのだ。

失敗してかっこ悪いところは、見せるわけにはいかなかった。

特に今日の汚名返上をしなければならないと浩介は、考えていた。

この日、浩介は取引先への営業活動は、せず、一日社内で明日のプレゼンの準備に時間をつかっていた。そこに浦田が、不敵な笑みを浮かべてやってきた。

「遠藤君朝礼では、きついことを言ってしまったが、明日のプレゼンは期待してるよ。準備は大丈夫か?」

「はい。必ず今日中に仕上げます。それと明日は必ず結果を出します。」

「そうか。期待しているよ。知っていると思うが、大事な取引先だ。失敗は、絶対に許されないからね。」

「重々承知しております。」

浦田は、何とも言えない嫌な感じで、遠回しに浩介にプレッシャーをかけた。

「ぢゃぁ私は、今日取引先との打ち合わせで1日外出するから、しっかり頼むぞ。」

とそこに未来が、浦田のバックとジャケットを持ってやってきた。

「浦田部長、外出の準備ができました。」

「おお悪いね。ありがとう。では行くか。」

すれ違いざまに未来は浩介にボソッと耳打ちをした。

「浩介大変だと思うけど頑張ってね。私応援してるから。何か手伝えることあったら言ってね。」

今の浩介には、この未来の優しさが救いだった。同時にプレッシャーに耐える支えにもなっていた。

「あ、そうだ未来、私のデスクに大事な書類があるから取ってきてくれ。」

「わかりました。」

浦田は、浩介の前で、わざとらしく未来とことを名前で呼んだ。

未来は、一瞬気まずくなったが、すぐに浦田のデスクに書類を取りに走った。

浩介は、自分の妻がいつの間にか呼び捨てで呼ばれるようになったことに強く違和感を感じた。

浦田と未来の関係と距離と空気間が、最初の頃と比べ少し変化していることに浩介は気づいた。

しかし、今の浩介には、明日のプレゼンのことで頭がいっぱいになっており、周りが見えないほど余裕がなくなっていた。

いや、浦田にそのようにコントロールされていると言ったほうが正解かもしれない。

未来は,昨日の一件と朝の浦田の行動のことがあり,どういう態度で浦田と接すればよいかわからなくなっていた。

とりあえず、仕事中なので、浦田の秘書として、今日一日の行動予定を、社内で浦田と確認しあった。

未来は、なるべく昨日のことに触れないようにしようと会話に注意していた。

できることなら、なかったことにしたかった。

浦田も酒が入っていたしもしかしたらあんまり覚えていないかもしれないと淡い期待を持っていたが、すぐにその期待は、裏切られることになる。

午前中まず一件目の取引先に到着した。

この取引先とは、今会社で進めている新規事業で事業提携予定になる会社だ。

浦田は、先方の担当者と今後の仕事の流れの説明や段取りなどを、慣れた感じでそつなくこなしていた。

浦田は、やはりやり手でできる男だった。

取引先の担当者をうまく納得させ誘導するテクニックも素晴らしかった。

同時に昨日の光景が、未来の頭の中を、また駆け巡った。

未来は、どうしても昨日のことを意識してしまい仕事に集中できずにいた。

午前中の取引先との打ち合わせも浦田のおかげで何もトラブルなく終えることができた。

まだ気まずさが抜けない未来を、浦田は察していた。

いやこれも浦田の計算通りの展開だったのだ。ここで浦田は、未来に優しい言葉をかけた。

「いやーさっきの打ち合わせは、未来のおかげでうまくやりきることができたよ。」

「いや私は、何もしてないぢゃないですか。全部浦田部長のおかげですよ。」

「未来が、つくってくれた資料の内容が良かったからだよ。本当にありがとね。」

浦田は、朝礼で浩介を、叱責した時の態度とは、真逆の態度で未来を褒めたたえた。

未来も自分の仕事が、認められ評価されたことに対しては、素直に嬉しく喜んだ。

自然と未来の顔は、笑顔になり、今朝の表情とは別人のようになっていた。

浦田は、そんな未来を見て、心の中でニヤリとした。

二人で昼食をとるため、浦田の行きつけのお洒落なフレンチレストランに入った。

浦田は、女心を熟知しているだけあって女性が喜びそうな店にかなり詳しかった。

当然、未来の好きな系統の店や食べ物も調査済みだった。

店に入ると、何を頼めばいいかわからない未来に対し、浦田は、お勧めのメニューを慣れた感じで上手に説明しだした。

当然そのお勧めのメニューも未来が好きな物に限定して説明していた。

未来は、浦田にお勧めされたメニューを頼み、浦田も同じものを頼んだ。

食事中の会話は、他愛もない雑談ばかりだったが、昨夜のことには、お互い一切触れなかった。

浦田は、会話もうまいため、未来は、緊張が解けリラックスすることができた。食事を終え、次の取引先にて新商品の開発の打ち合わせをした。

ここでも浦田は、得意の話術と取引先をうまく丸め込むような商談を未来に見せつけた。

未来は、自分で気づいていなかったが、浦田のことを、目で追っていた。

最初の頃は、浦田のことをただの女好きで部下のことを見下す最低な人間と思っていた。

未来自身、本当に大嫌いだったし嫌悪感すら抱いていた。

しかし、浦田の秘書になり浦田の仕事を見ているうちに無意識に浦田のことを、認めてしまっていたのだ。

もちろん、それはあくまで上司としてだ。

夫の浩介のことを、貶していたのは事実だし、部下の扱いも悪く女癖も悪い。

しかし、今の未来は、浦田のことをボーと目を追いかけていた。

それは、上司として尊敬の眼差しで見ていたのか、それとも浦田のことを雄として見ていたのか答えを知っているのは、未来の心の中だけだった。

その日最後の取引先との打ち合わせも無事に終え浦田の運転で会社に戻った。

時間はすでに21時を過ぎていた。会社に戻ると、浩介と数名の社員が残業をしていた。

明日のプレゼンの最後の練習をしていたのだ。

浦田は、浩介を見るなり、明日のプレゼンは大丈夫かと再度プレッシャーを浴びせてきた。

浩介は、二日酔いと寝不足と朝礼で吊るし上げにされたこともあり、疲れ切っていた。

会社の仲間に手伝ってもらってなんとか仕上げることができたのだ。

しかし、資料の確認をしたところ、浦田からいくつか改善点を要求された。

もうプレゼンは明日。時間がないため今から作り直すことになった。

実は、資料は、ほぼ完ぺきだった。

浦田が、わざと意地悪で改善させたのだ。

それには、理由もあった。

浩介と未来が一緒に過ごせる時間を奪うのが本当の目的だった。



浦田から指示された改善点は、朝までに終わるかどうか微妙なぐらいの量だった。

浩介は、この日、会社に泊まり込んで資料の作り直しをすることになった。

浦田は、浩介に資料の作り直しを指示すると自分の部長室に戻った。

未来も、浩介に一言声をかけ、自分のデスクがある、浦田の部長室に戻った。

「では、未来も戻って早々だけど、今日の打ち合わせした内容で資料つくってくれるか?」

「はい。わかりました。」

「遅い時間まで申し訳ないがよろしく頼むね。」

「大丈夫です。浩介もまだがんばってますし。」

浩介の名前を出すと浦田は、少し表情を変えたが、すぐに未来にだけ向ける優しい表情に戻った。

約2時間かけ、資料をつくり終えた未来は、浦田に資料の確認を頼んだ。

「うん。完璧だね。本当に優秀だよね未来は。」

「いえ、浦田部長のご指導があってこそです。今日はありがとございました。」

「こっちこそ助かったよ。未来のおかげで商談も打ち合わせもうまくいったしな。本当に優秀だよ。浩介君には勿体ない。あんなミスばかりで大した実績も上げない男捨てたらどうだ?」

「浦田部長、浩介も必死にがんばってますから、そんなこと言わないでください。」

未来は、ムッとした表情で浩介のフォローをした。

部長室の雰囲気が一気に変わった。

浦田は、表情を変え、昨夜の時を思い出させるかのような表情になった。

ふと自分のデスクから立ち上がり、未来の目の前に立った。そして昨夜のように未来の瞳をみつめた。

未来は、浦田の吸い込まれるような瞳と昨夜の浦田とのキスを急に思い出し、なぜか体がうまく動かせなくなっていた。

浦田は、昨夜と同じように未来の頬に手を添え、自分の唇を未来の唇に重ねようとした。


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https://note.com/murikamo/n/n4677d9631fbf

出典:a
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