君と僕とこの子と思い (泣ける体験談) 37034回

2007/01/28 02:42┃登録者:僕┃作者:名無しの作者
今でも伝えたい・・・
「君を愛している」

君と初めてであったのは僕らが10歳のときだった・・・
君は家族で僕の家のとなりに引っ越してきたね・・・
初めて見たときに君はお母さんの後ろに隠れていたね・・
僕の両親は小さいころにいなくなってしまっていたから
正直君がうらやましかったよ・・・・
君は病弱で学校にはあまりこなかったね・・・
そんな君のために僕はいつも君の家にいっていたよね・・
ベッドの上で君は目を輝かせていたね。
高校生のとき僕は馬鹿で悪ぶっていたんだ・・・
別にすることもなくみんなに流されて・・・
君に会いにいかなくなったのは・・
そんなぼくをみせたくなかったから・・・
あの日君はいきなり僕の部屋にきておこってくれた・・
おじさんとおばさんびっくりしてたよ・・・・
でもぼくはうれしかった・・君に感謝したよ・・
高校生最後の日、君は校門のところでまっていてくれた。
その後ふたりだけのあの丘にいったよね・・
小さいころ秘密でいったあの丘・・・
すごくおこられたね・・・・
そこでぼくらはじめてキスをした・・・

高校を出て働いて自立するなんていったけど
ほんとは君と一緒にくらしたかったんだ・・
すこし家ははなれたけどそれでも心はいつも
そばにいるっていってくれてありがとう・・
一度会社にお弁当っていって持ってきてくれたね
すこししょっぱかったけどすごくうれしくて・・
涙がこぼれたよ・手作りのお弁当なんて初めてだったから・・
19歳の夏の日・・・覚えているかい?
はじめてふたりで海にいったよね・・・
白のワンピースに麦藁帽子・・まるで映画の一面の
ように君はきれいだったよ・・・・
結婚しよう・・・その場で言うにはあじけなかったかな・・
君は泣きながら喜んでくれたね・・・
君の両親も心よく許してくれてほっとしたよ・・・

20歳の秋・・・あの日のことはわすれない・・
家に帰るときにケーキを買って帰って・・
玄関で倒れている君を見たとき・・・・・
ぼくは・・・・言葉をうしなった・・
病院について医者からいわれたことば・・・
君の両親にそっといわれてたことば・・・
覚悟が必要だ・・今まで気にしてなかった言葉・・・

君の命は・・・・あと・・1年・・・・

わかっていたはずなのに・・
わかっていたはずなのに・・
僕には信じることができなかった。
君の目が覚めたのはその2日後・・
ごめんなさい・・ご飯たべた?
それが最初の言葉・・・・
僕はおもわずわらったよ・・・
君は笑顔だったね・・・・
自分の体のことは自分が一番よくわかるもの・・
君に言われたとき何もいえなかった・・・・
君が笑顔だから・・・僕は.笑顔で心で泣いた・・
それからすぐ君のお腹に命が宿ったことを知った・・
うれしさと戸惑いの真ん中にぼくはいた・・・
医者に君の命が短くなるなんていわれたから・・・
でも君はお腹の子をお願いってまた笑顔でいったよね・・
ぼくは君がいなくなるのはいやだ・・なんて言ってごめんよ・・
一番つらいのは君のはずなのに・・・
日に日に小さくなる君と大きくなるお腹・・・
希望と絶望の毎日でも・・君は笑顔だったね・・・
僕は君にひとつ嘘をついていた・・・
夫婦にはならないでいいなんて君はいったけど
昔書いたあの紙・・なくしてなんかなくて
君がいなくなる前に僕らは夫婦になっていたんだよ・・・
部屋の前の名前が変わってたことしってたかい?

そして・・・その日はやってきた・・・

君が部屋に入っていった・・・
入る直前まで君は笑顔で
「いってきます・・愛しているわ」
なんていうからぼくは君を抱きしめることしかできなかった・・・
部屋の前でぼくは泣いた・・・
帰ってくることのない君を思いぼくは泣いた・・・・

はじまりの声とおわった声・・・
喜びと悲しみの間で・・・
ぼくは泣いた・・・・

この子に君と同じな名前をつけたよ・・・
いいだろう?
いつの日か僕はこの子につたえるよ・・
君の生きた意味とこの子が生まれて意味を・・
身寄りのなかった僕に家族のぬくもりを教えてくれた君
僕はこの子にどうやって伝えよう・・・

君の命日とこの子の誕生日が同じ・・

1年、1歳のときこの子は大熱で
僕は、はしりまわったよ・・・・
10年目、10歳のときこの子は
パパっていわなくなった・・・
「お父さん」・・君にもいわれたことないのに・・・
20年目、20歳のときこの子に
愛する人ができたといわれた・・
複雑だったよ・・・この子と君がうり二つだから
そして・・・
22年、22歳の日、この子は白い女神になった・・
旦那と一緒にみとれたよ・・・
君にもみせてあげたくて・・・
涙がでた・・・・
式で僕ははじめて君のことをはなしたよ・・
今までつらくて言えなかったから・・・
この子はずっと何もいわなかったから・・・
本当は寂しかったとおもう
でも僕がほんとはこわかったんだ・・・・

君の生きた意味この子の生まれた意味・・・
つたえきれないほどの思いをつたえてよ・・・
伝わった思いと伝え終わった思い
僕にはもう何もないよ・・・
でもね・・・まだ・・君の元にはいけない・・
思いは伝わり、この子はいったよ・・
「ありがとう・・おかあさん・・・
私は、あなたの分までいきていきます・・・
おとうさん・・・今までありがとう・・
私はあなたがいたから今が幸せです」
いい子だろ・・・君と僕の子は・・・
この子のおなかにも命がいるんだ・・・
だから・・・まだ・・君の元にはいけない・・・
いいだろう・・・?

今度は君に伝えたい思いをたくさん見つけるから・・
今度は君にみんなの思いをあげたいから・・・
いつか、そっちに行く時は・・・
まず君のそばに一番にいくから・・・
まっていてくれるかい・・・・
でもいまでも伝えたい思い・・・・
「君を愛している」
幾多の思い出は・・・・
幾多の言葉は・・・・
君にあてたみんなの手紙・・・
僕は君への配達人・・・・
そしてまたいこう・・・
あの丘へ・・・・

おわり

僕はもう人生の半分以上はいきたかな・・・
そろそろ妻にあいたくなります。。。


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