家出少女 (エロくない体験談) 88558回

2004/07/12 15:14┃登録者:えっちな名無しさん┃作者:名無しの作者
471 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:16
家出少女と一緒に暮らしている。今も。 



彼女と出会ったのは、東京郊外、小○○市という小さな街の繁華街。 
真冬なのに、彼女はジーンズとブラウス1枚という格好だった。 

当時、俺はフリーターをしていた。 
その日も、俺はパチンコをして、換金所に行った帰りだった。 
ライター石を現金に代えた俺は、数枚の一万円札をしまおうと、財布を取り出した。 
その拍子に、余りの玉で貰ったチョコが、ポケットから落ち、転がった。 

彼女は、チョコが転がった先、ゴミと化した放置自転車の山の陰にいた。 


472 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:17
じーっとチョコを見ている彼女。危ない目つき。 
髪はボサボサで、あちこち小汚い。あからさまに、普通じゃない。まんま、浮浪者。 
だが、俺が見ているうちは、彼女は少しも動かなかった。 

俺が彼女から視線を外したとき、彼女がチョコを拾う気配がした。 
面白がって、急に振り向く俺。 
びくっとする彼女。 
捨て猫みたいで、面白かった。 

普通なら、そんなのに近づいたりは、しないよな? 
だが、俺はなぜか彼女に近づき、言った。 
「何か食べにいかないか?」 

ただのヒマツブシだった。 
からかい半分の遊びだった。 
危ない奴かもしれないが、そんときは、逃げちまえばいい。 
そう思っていた。 
パチンコで勝って金があったのも理由の一つだろう。 
実はこのときは、彼女が少女であるということも、わかってなかった。 
女ということは辛うじてわかったが…そのくらい、彼女は汚れていた。 
いずれにしても、ナンパとかじゃなく、ただの遊びだったんだ。 

俺の誘いに、彼女はビクビクしながらも、こくんと肯いた。 


473 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:18
彼女を連れて歩きはじめてから、俺は気がついた。 
彼女は、かなり汚い。 
このままじゃ、どこの店にも入れない。 
いや、それどころか、一緒に連れて歩くこともできやしない。 

俺は彼女を、ホテルに連れ込んだ。 
もし嫌がられれば、この遊びは早々にしておしまい、と思っていた。 
だが、彼女は嫌がる様子もなく、俺と一緒にホテルに入った。 

俺にはそんな気はなかったんだが、彼女は、覚悟していたのかもしれない。 
ただで食事を食べさせてくれる人はいない、お金は身体で払うもの、と。 


474 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:18
とにかく、風呂だ。 

彼女を風呂に入れようと、服を脱がせた。 
このときになってはじめて、俺は彼女がまだ子供であるということに気がついた。 
背は低かったが、それなりに女っぽい身体つきをしていたから、20代だと思っていたんだが…。 
胸は小さく、痛々しく、陰毛も薄い。高校生か、もしかしたら中学生かも。 

彼女は恥ずかしそうな態度も見せず、されるがままに、ぼーっとしていた。 

張ったお湯はすぐに茶色く濁った。 
シャワーで彼女の髪を流す。 
備え付けの小さな石鹸は、泡立つことさえなく、消えた。 
フロントに電話をし、石鹸をたくさんと、新しい下着を売って貰った。 
下着は、あまり実用性のない(Hには実用的なんだろうが)ものだったが、ボロ布と化した彼女の下着よりは、マシだ。 
ダメもとで彼女の服を頼んだら、従業員が近くの○崎屋で買ってきてくれた。 
トレーナーに、ジーンズ。それから、パーカー。ブラはないが、ま、仕方がない。律儀にもレシートを渡されたが、それより多目に払っておいた。 


475 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:19
極限まで、お腹が空いていたらしい。 
彼女は言う。 
チョコを拾った記憶もない。 
とにかく、死にそうだった。 
俺が彼女の身体を洗っているときも、意識は朦朧としていた。 
そのくらい、彼女はお腹が空いていたらしい。 
俺に誘われ、たとえ身体を売ることになっても、仕方がないと思った、と彼女は言う。 
どうせ売るなら、ここまで我慢しなきゃいいのにね、でも、できなかったの、とも。 

彼女の言葉には、東北の訛りがあった。 
家出、それも本格的なものだと、俺は思った。 

ルームサービスで、ピザやら何やらを適当に頼んだ。 
その間、冷蔵庫からコーラを出し、彼女に渡した。 
乾き物のピーナッツとポテチがあったので、それも差し出した。 
彼女は、一瞬だけ躊躇したかと思うと、それを食べはじめた。 
食べながら、彼女は泣いた。泣きながら、食べた。 
やがてルームサービスが届き、それらをテーブルに並べた。 
彼女は、やっぱり泣きながら、それを口に運んだ。 
だが、ほんの少しだけで、彼女は食べるのをやめてしまった。 
遠慮している訳じゃない。 
何日も食べていなかったため、もう食べられないらしい。 

泣いていたのは、なぜかわからないと言っていた。 


476 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:20
「もう行こう」と俺が言うと、彼女はきょとん?としていた。 
「どこに?」というきょとん?なのか、それとも「Hなことしないの?」というきょとん?だったのか、それはわからない。 
だが、そんな彼女に俺は、こう続けた。 
「俺のアパートに行こう。行くところがないんだろ?食べ物と、布団と、お風呂くらいはあるよ」 

俺にとって、もうこのときから、すでに遊びじゃなくなっていたのかもしれない。 

こうして、俺は彼女と、一緒に暮らすことになった。 
俺は彼女に、名前も、年齢も、何も訊かなかった。 
彼女はもちろん、緊張と警戒をしていた。だが2日経っても3日経っても、俺が何もしないのと、何も訊かないのとで、しだいに打ち解けてくれるようになった。 

一週間くらいして、はじめて、彼女は笑った。 
そして少しずつ、自分のことを話しはじめた。 
名前に、年齢。 
18歳だと彼女はいった。俺は信じることにした。 
家出していること。でも、帰りたくないこと。 
出身地は、やはり東北の農村地だという。 

本当なら、しかるべきところ、警察なり何なりに届けるべきだったと思う。 
だが、俺は、そんな気になれなかった。 

彼女とはじめてセックスしたのは、2ヶ月以上経ってからだった。 
彼女は、処女だった。 


477 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:20
やがて俺は、フリーターではなく、正規の社員として働くようになった。 
以前の俺からは考えられないくらい、真面目になった。 
それまでも、何人かの女と付き合ったことくらいあるし、同棲だってしたことがある。 
だが、俺にどういう変化があったのかはわからないが、彼女と暮らしてから、俺は真面目になった。 

1年が過ぎ、2年が過ぎ、3年が過ぎた頃。 
俺は彼女にプロポーズをした。 
このままじゃ、保険も何もない。いや何よりも、彼女と結婚したい。 
もし両親がいるのなら、俺も一緒に、結婚の許しを貰いに行く。 
帰らなかったのは、俺が引きとめたからでもある。一緒に謝る。 
だから、結婚しよう。 

でも、彼女は、肯いてはくれなかった。 
あと1年だけ、待って欲しい、と。 


478 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:21
約束の1年が過ぎ、俺は再び、彼女にプロポーズをした。 
しかし彼女は、強張った顔をして、俺に言った。 

「…お話が、あるの」 

彼女の話は、俺の想像の少し上だった。 
かなり、かもしれない。 


479 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:25
彼女は、東北の農村地に生まれた。家は貧乏農家だった。 
生まれたと同時に、母親を亡くした。 
父親は、それでも彼女を育ててくれた。 
だが、小学校6年の冬に、その父親も亡くなった。 
両親とも、風邪をこじらせたのが原因だと思う、と彼女は言う。 
保険には入っておらず、薬を買うお金もなかった。 
生活は、ほとんど自給自足に近く、酷いものだったらしい。 
俺は詳しくわからないのだが、農協(?)とやらにも関わっておらず、村八分に近いものがあったのだろう。 
というのも、彼女の家は、その一帯で「忌み嫌われていた」というのだ。 

彼女の両親は、兄妹だった。戸籍上は、父親不明。 

父親が他界したとき、彼女は近くの家(10Km以上離れている!)に行き、そのことを伝えた。 
しかしその家の人は、ただ何も言わず、彼女を追い返したという。 

布団の中で冷たくなっている父親の前で、彼女は2日間、泣いていたという。 
2日経って、市役所の人と、学校の先生と、警察官が来た。 

彼女に親戚はなかった。俺が思うに、たぶん血縁者は、近くにいたのだろう。だが、彼女の家は「忌み嫌われていた」。 
結局、彼女は施設に入れられることになった。 


480 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:26
彼女は、家にあるお金をかき集めた。 
金額にして、3000円ちょっと、だったという。 
そのお金で、彼女は東京に出てきた。 
当然、キセルなんだが…はじめは、東京まで来ようとは思っていなかったらしい。 
とにかく、遠くへ逃げたかっただけ。 

土地勘もないまま、東京から新宿、新宿から東小○○へとたどり着き、ふらふら歩くうちに、小○○市の繁華街で、俺と出会った。 

そう、俺と出会ったときは、彼女はまだ小学校6年生だった。 
プロポーズを待って欲しいと言ったのは、16歳、結婚できる年齢まで待って欲しい、ということだったんだ。 


481 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:26
彼女と一緒に、彼女の生まれ故郷へ行った。 

母親も父親も、近くの寺に無縁仏として、放り込まれていた。 
俺たちは、寺の住職に話をして、いつかお金を貯めて墓を作りにくるから、せめて無縁仏として扱うのは止めてくれないか、と頼んだ。 
住職は、彼女のことを覚えていた。彼女に手を合わせ、何かを言っていたが、何て言ったのか、俺には聞こえなかった。 
ただ、彼女の両親の供養と、それから、すぐには無理だが、できるだけ早くに墓を作ってくれると言ってくれた。墓代は、俺の出世払いでいい、とも。ちょっと、驚いた。 

市役所に行き、彼女の転出届を提出してきた。 
彼女の住んでいた家は取り壊されていた。大家を探したが、見つからなかった。けじめとして、溜まっていたであろう家賃を(一部でも)払うつもりだったんだが…。 

彼女の通っていた小学校にも、行ってきた。 
幸いにも、彼女はその学校に最後まで在籍し、卒業したという扱いになっていた。 
ただ、当然だが、彼女が中学校に在籍した記録はない。 

彼女の最終学歴は、今も小卒のまま。 


482 名前:長いよ 投稿日:02/05/29 20:27
東京に戻り、俺たちは結婚した。 

俺の実家に彼女を連れて行き、親父とお袋に、紹介した。 
いきさつのすべてを、俺は話した。それは、彼女の希望でもあった。 

親父とお袋は、「それがどうした?」って顔をして、祝福してくれた。 
いい親だと、思った。 

しばらくして、住職から手紙が届いた。 
俺たちに、渡し忘れたものがあるという。 
それは、彼女の父親の遺書、だった。 
彼女の家を取り壊すときに、見つかったらしい。 
見つけた人も、捨てるに捨てられず、住職に渡したのだろう。 

そこには、どうやって手に入れたのだろう、○○ホテルの食事券が入っていた。 
そして「ムスメノ○○ニ」とだけ、券に直接、鉛筆で書かれていた。 

滑稽だよ。でも彼女の父親は、これしか残せるものがなかったんだ。 
もし笑う奴がいたら、ぶっ殺す。 



家出少女だった彼女と、俺は一緒に暮らしている。今も。 


483 名前:長かったけどおしまい 投稿日:02/05/29 20:28
…んで、そういう過去のある嫁さん(彼女)とのセックスは、非常に萌える。 
今でも、俺はそれをネタにして、セックスのときに苛めている。 
「あんときの前は、汚くて、惨めだったよ」 
「憐れんで貰って、嬉しいだろ?」 
「言うこと聞かないと、捨てちゃうよ?貧乏に戻りたい?」 
「貧乏で貧乏で、俺に拾われたんだよな?」 
「12歳から、金のために、俺とセックスをしてたよな?」 
んで、嫁さんがマジな顔してか細い声で「は、はい」なんて答えると、ハァハァ。 

ただ、ちょっと嫁さんがM女にハマりそうで、怖くもあったりする。
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